変形性膝関節症で末期の患者さんを看護するときのポイント
公開日: 2019.05.08更新日: 2024.11.19
目次
変形性膝関節症で末期の患者さんを看護するときのポイント
変形性膝関節症は末期になると痛みや腫れがひどくなり、膝の変形も進みます。患者さんはとても辛い状態になりますし毎日の生活にも支障が出るので、ストレスも抱えてしまいます。
このような変形性膝関節症の末期の患者さんを看護するときのポイントや注意点をまとめてみました。
変形性膝関節症と看護
変形性膝関節症の患者さんは、末期になると膝の痛みや腫れで日常生活が思うように出来なくなります。このような状態を改善するには、外科手術が有効な手段となります。
しかし、外科手術を行う場合は入院が必要になることがほとんどですし、術後もリハビリを行う必要性があります。痛みや手術・入院に対する不安など、ストレスも大きなものとなるので、そういった患者さんの心に寄り添う看護が必要です。
手術前の看護
手術前は、とにかく患者さんの不安を和らげることが重要です。膝の痛みはもちろん、手術の規模や方法、これまでの手術経験の有無によって不安に思う度合いも患者さんそれぞれで異なります。
自身の手術についての不安だけでなく、例えば家庭の主婦で旦那さんのことが心配だったり、家で飼っているペットのことが心配で落ち着けないという患者さんもいるでしょう。そういった不安を聞き入れ、患者さんの家族などと相談し、前向きな気持ちで手術を受けられるように導いてあげることも必要です。
患者さんに納得して手術を受けてもらうこと
どのような手術でもそうですが、やはり外科的な治療にはリスクが伴います。医師から一通りの説明を受けていたとしても、その場で聞けなかったこと、説明後しばらくたってから不安や心配に思うこともあるかもしれません。
何のためにその手術を行うのか、手術を受けることでどのように症状が改善する効果が期待できるのかなどをよく説明し、患者さんに納得してもらうことで、患者さんの抱える不安は軽くなります。
手術後の看護
術後は、患者さんの容態の確認が重要です。
特に手術直後は状態が変化しやすいので、看護師による麻酔からの覚醒状態確認、輸液量の確認、点滴の速度調整などが行われ、いつも以上に医療者の病室への出入りが多くなります。傷の痛みや出血はあるかどうか、ドレーンの量やにおいの確認なども頻繁になるので、ストレスに思ってしまうかもしれません。
医師や看護師による様態の確認の必要性についても十分患者さんに納得してもらうことが必要です。
リハビリ中の看護
手術後にはリハビリが始まります。
傷口からの痛みはもちろん、変形していた膝を手術でまっすぐに矯正したため、筋力に張りが出て痛む場合もあります。痛みについては、痛み止めを投与したり患部をアイシングしたりして、コントロールすることもできます。
患者さんの中には、痛みを我慢してしまう人もいますから、患者さんのそばにいる看護者が、看護師や医師に何げなく伝えてあげるということも必要な場合もあるでしょう。
また、痛みの感じ方にも個人差があります。痛みを我慢してしまう患者さんとは逆に、大げさに痛みを訴える患者さんもいますが、優しく受け止め対応をしてあげてください。
さらには、患者さんがこれからの生活に不安を感じていてリハビリに乗り気でないこともあります。そういった場合には無理をしないようにゆっくり進めていくこともできます。
ただ、日常生活を取り戻すためにはリハビリが重要ですから、機会があればリハビリの大切さをその都度説明し、患者さんが納得できるように、前向きになれるように看護を行っていきましょう。
まとめ・変形性膝関節症で末期の患者さんを看護するときのポイント
変形性膝関節症のさんは、痛みの他にも様々な不安を感じています。手術前後、手術直後、リハビリ中といった段階において、不安や心配事は様々ですし、個人差もあります。患者さんの様子をよく見る、話を聞くなどして、不安を軽減してあげられるような看護をしてください。
監修:リペアセルクリニック大阪院
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