足の裏が痛くて歩けない原因について紹介!痛みの対処法や適切な治療方法も解説
公開日: 2019.04.10更新日: 2025.06.02
長い距離を歩いた後や、ハードなスポーツの後には足の裏が痛くて歩けなくなるケースがあります。
考えられる原因には足底腱膜炎や痛風などがあり、それぞれ痛みへの対処法や治療方法が異なります。
足の裏が痛くて歩けないときは、いつ頃から・どの部分が・どのように痛むのかチェックしてみましょう。
痛みの原因が足底腱膜炎だった場合、症状の進行度によっては手術の可能性もあるため、一定期間の入院やリハビリテーションが必要です。
本記事では、足の裏が痛くて歩けない場合の特徴や、適切な治療方法をわかりやすく解説します。
手術が不要な治療方法も紹介しますので、足の裏の痛みに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
足の裏が痛くて歩けない場合の特徴
足の裏が痛くて歩けない場合は、以下のポイントをチェックしてみましょう。
足の裏の痛みには特徴があるため、どの部分が痛いのか判別しておくと、原因を特定しやすくなります。
痛みを感じる部分や、痛みの種類は以下を参考にしてください。
足の裏の上側や土踏まず・足のアーチ部分に痛みがある場合
足の裏の上側(足指の付け根)や土踏まず・足のアーチ部分が痛む場合、以下の原因が考えられます。
痛みがある部分 | 痛みの特徴 | 考えられる原因 |
---|---|---|
足の裏の上側 |
・足指の付け根や親指・小指の側面が痛む ・骨の出っ張りがある部分が痛む |
・外反母趾 ・種子骨の骨折や炎症 ・痛風 ・魚の目やたこ |
土踏まず |
・土踏まずに力が加わると痛む ・土踏まずが常に痛む |
・偏平足 ・足底腱膜炎 |
足のアーチ部分 | ・足指を反らせると足裏全体が痛む | ・足底腱膜炎 |
親指が人差し指に向けて曲がっている場合、外反母趾の可能性があります。
また、親指の付け根が痛むときは、種子骨の骨折や炎症、痛風などが原因として考えられます。
足の裏の特定部分だけに刺激が加わると、魚の目やたこができるケースも。
たこは痛みを伴わない場合もありますが、魚の目は硬くなった皮膚が内部に食い込むため、体重をかけると刺すように痛む場合があります。
土踏まずやアーチ部分が痛い場合は、偏平足や足底腱膜炎になっている可能性があります。
足に合った靴を履く・インソールを活用するなど、症状に合った対策をしましょう。
足の裏の外側やかかとに痛みがある場合
足の裏の外側・かかとに痛みがある場合は、以下の原因が考えられます。
痛みがある部分 | 痛みの特徴 | 考えられる原因 |
---|---|---|
足の裏の外側 |
・歩くと足裏の外側が激しく痛む ・安静時にも足裏の外側がズキズキと痛む |
・疲労骨折 ・踵骨骨折 ・関節炎や神経障害 |
かかと | ・かかとの内側で前方の部分を押すと痛む | ・足底腱膜炎 |
足の裏に強い負荷がかかると、疲労骨折を引き起こす場合があります。
初期の疲労骨折は痛みを感じない場合もありますが、重度になると強い痛みが慢性化するため、早めの治療が必要です。
足底腱膜炎は足裏全体に痛みが広がる可能性があるので、かかとの痛みや違和感には注意が必要です。
足の裏の痛みの主な原因について紹介
足の裏が痛くて歩けない場合、主に以下の原因が考えられます。
痛みの原因は骨や筋肉の異常だけではなく、皮膚のトラブルも疑ってみる必要があります。
痛みの原因を推測できれば、整形外科で診察を受けるのか、内科に行くとよいのか判断しやすくなります。
足の痛みが以下の原因に当てはまる場合は、症状が重くなる前に医療機関の診察を受けてみましょう。
足底腱膜炎(そくていけんまくえん)
足底腱膜炎とは、かかとから足指の付け根をつなぐ足底腱膜が炎症し、痛みを引き起こす症状です。
中高年に多い疾患といわれており、以下のような原因が考えられます。
- 激しいスポーツを長期的に続けている場合
- 長時間の立ち仕事をしている場合
- 足裏のアーチ形状の異常(偏平足やハイアーチ)
- 加齢や運動不足
- 足と靴のサイズが合っていない
マラソンなどのスポーツは足の裏に負荷がかかりやすいため、足底腱膜炎になる可能性があります。
また、加齢や運動不足は足底腱膜を硬くするため、足の裏にかかる体重の負荷を逃しにくくなる特徴も。
足の裏はアーチ状になっており、体重の負荷を分散させていますが、偏平足やハイアーチ(土踏まずが高い状態)は足底腱膜にかかる負担が大きくなります。
靴も痛みの原因になる可能性があるので、サイズと形に注意しましょう。
足にフィットしない靴を履くときは、インソールを活用すると痛みが和らぐ場合があります。
足底腱膜炎は自然治癒を期待できないため、足の裏に違和感や痛みがある場合は、早めに整形外科の診察を受けましょう。
痛風や炎症性疾患
痛風とは、体内で過剰につくられた尿酸が結晶化し、関節に沈着して痛みを引き起こす病気です。
足の親指の付け根に激しい痛みが出やすいため、症状が悪化すると、足の裏の痛みで歩けなくなるケースもあります。
主な原因は腎臓の機能低下ですが、プリン体やアルコールの過剰摂取、肥満や遺伝的要因も考えられます。
足首やアキレス腱まで痛む場合は、乾癬性関節炎(かんせんせいかんせつえん)や反応性関節炎の可能性にも注意が必要です。
乾癬性関節炎は皮膚の病気ですが、反応性関節炎は尿路などの感染症が引き起こすため、それぞれ治療方法が異なります。
症状が悪化すると痛みで歩けなくなる恐れがあるので、乾癬性関節炎は皮膚科、反応性関節炎は内科の診察を受けましょう。
骨折による腫れや外傷
足の裏を骨折すると、腫れや外傷によって歩けなくなる可能性があります。
高所からの転落などで足の裏を強く打ったときは、以下の症状をチェックしてみましょう。
- 強く打った部分が激しく痛む、またはしびれる
- 痛みの影響で大量の汗をかく
- 腫れや内出血がある
- 足の裏が動かしにくい
- 足の裏が変形している
骨折直後は痛みを感じない場合もありますが、レントゲン検査を受けるのがおすすめです。
骨折は神経障害などの後遺症につながる恐れがあるので、放置しないように注意しましょう。
魚の目やたこなど皮膚のトラブル
魚の目とは、足の裏の一部に刺激が加わり、皮膚の角質が厚くなる症状です。
芯の部分を踏み込むと、針が刺さったように痛むため、歩けなくなる場合があります。
たこも皮膚のトラブルですが、角質が外側(表面側)に向かって厚くなり、芯がないので基本的に痛みはありません。
ただし、放置すると症状が悪化し、痛みを伴うケースがあります。
魚の目とたこは市販薬で治る場合もありますが、治療を急ぐときは皮膚科の病院で切除してもらいましょう。
足の裏の痛みの診断方法の流れを紹介
足の裏が痛くて歩けないときは、まず自己診断で原因を推測し、次に病院の診察を受けることが重要です。
以下のように対処すると、診察までの流れがスムーズです。
自己診断から診察までの流れ | 詳細 |
---|---|
1.自己診断 | 足の裏が痛み始めた時期、痛む場所、痛み方の種類(ズキズキなど)をチェック |
2.病院の選択 |
・足の裏が腫れている、内出血がある:整形外科 ・痛風や炎症性疾患が疑われる:内科 ・魚の目やたこができている:皮膚科 ・激痛で歩けない:救急科 |
3.診察開始 | レントゲン検査や血液検査など |
足の裏に腫れや内出血があり、痛みが3日以上続いているときは、整形外科の診察を受けましょう。
痛風や炎症性疾患は尿酸値を調べる必要があるため、内科病院で血液検査を受ける必要があります。
基本的には専門の病院で診察を受けますが、激痛で歩行困難になったときは、救急科(救命救急センター)の受診を検討する必要があります。
軽い痛みであっても、放置すると症状悪化のリスクがあるため、早めの診察がおすすめです。
足の裏の痛みの治療方法について
足の裏が痛む場合、以下の治療方法で治せる可能性があります。
軽い痛みや一時的な痛みなど、初期症状の段階では保存療法やリハビリテーションが選択されます。
重症化している場合は手術を行うケースがあるため、一定期間の入院が必要です。
下記では具体的な治療方法について紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
保存療法やリハビリテーション
足の裏の痛みが初期段階であれば、保存療法やリハビリテーションが効果的です。
保存療法やリハビリテーションでは炎症や痛みを抑えるため、以下の処置が行われます。
保存療法 |
・注射や鎮痛剤の服用 ・体外衝撃波治療 |
リハビリテーション |
・湿布 ・テーピング ・患部のマッサージ ・足底腱膜を柔軟にするストレッチ ・筋力アップのトレーニング ・装具の使用(靴底のインソールなど) |
体外衝撃波治療とは、患部に空気の塊をあてて、自然に治る力を増幅させる治療方法です。
リハビリテーションは炎症や痛みの緩和を目的としており、症状に応じて超音波や電気治療を行うケースもあります。
リハビリ用の靴底のインソールは足裏の形状に合わせてつくるため、足底腱膜炎などの悪化を防止できます。
医療機関での治療法
足の裏が重度の足底腱膜炎だった場合、医療機関では手術を行うケースがあります。
手術には以下の種類があり、痛みの原因の除去が主な目的となります。
- 骨棘切除術
↳かかとの痛みを取り除くため、骨棘(こつきょく)を切除する手術 - 足底腱膜切離術
↳足裏の痛みの原因となる足底腱膜の一部を除去する手術 - 腓腹筋筋膜切離術
↳足底腱膜の負担を軽くするため、ふくらはぎの筋膜を切り離す手術
手術のための入院期間は2~3日程度ですが、術後のリハビリテーションには3~6カ月かかる場合があります。
家事や仕事を休めない方や、スポーツ選手には難しい選択になるため、手術を避けたいときは再生医療を選択肢に入れてみましょう。
再生医療とは、患部に幹細胞を注射し、傷ついた組織を修復させる治療方法です。
治療方法は注射や点滴のみとなっており、日帰りで治療を受けられるため、手術や入院の必要がありません。
再生医療は体への負担が軽く、治療期間の短縮化も期待できるので、プロのスポーツ選手にも活用されています。
再生医療で足のトラブルを解消したい方は、リペアセルクリニックの専門医にご相談ください。
リペアセルクリニックの再生医療では、ご自身の脂肪から培養した幹細胞を患部へ注射するため、アレルギー反応のリスクを低減できます。
また、再生医療は肘・膝・股関節などの治療にも活用できるので、足の裏のトラブルと同時治療が可能です。
足の裏の痛みの予防・対策方法を紹介
足の裏が痛くて歩けないときは、以下の予防・対策方法を実践してみましょう。
立ち仕事や通勤時などの歩行は避けられませんが、靴を変えると痛みを緩和できる可能性があります。
気が付かないうちに症状を悪化させている動作もあるので、以下のように生活習慣の改善も意識しましょう。
立ち仕事や歩行時の注意点
立ち仕事や歩行時など、足の裏にかかる負担が重くなる場合は、以下の注意点を意識しましょう。
- 足の形やサイズに合った靴を履く
- 適度な間隔で休憩する
- 無理な歩行や運動を避ける
靴底のかかと部分にクッション性があると、足底腱膜にかかる負荷を抑えられます。
小さすぎる靴は炎症の悪化を招き、大きすぎる靴も歩行時に負担がかかるので、サイズや形にも注意が必要です。
立ち仕事や歩行が長くなると、足の裏だけではなく、膝や股関節にも大きな負担がかかるため、適度な間隔で休憩を挟みましょう。
無理な歩行や運動を避けておくと、足底腱膜炎などの悪化を防止しやすくなります。
ストレッチや生活習慣の改善方法
立ったり歩いたりの時間が長くなるときは、適度な間隔でストレッチを行いましょう。
片方の脚を後ろに下げ、アキレス腱を伸ばすようにゆっくり曲げると、足底腱膜の疲労が和らぎます。
座ってストレッチできる場合は、手で足指をつかみ、足裏を反らすようにゆっくりと伸ばします。
足底腱膜が固くなっているときは、足の裏をもみほぐしておきましょう。
カロリーやアルコールの摂取量を抑えるなど、生活習慣を改善すると、通風予防にもつながります。
猫背や太ももの筋力低下も足底腱膜に負担をかけるため、デスクワークでは背筋を伸ばし、猫背のまま深く腰掛けないように注意しましょう。
足の裏が痛いたくて歩けない場合は、早めに適した治療をすることが重要
足の裏が痛くて歩けないときは、自分に適した治療が必要です。
足底腱膜炎や痛風など、疾患に応じた治療を早めに受けると、症状悪化を回避できる可能性があります。
痛みを放置すると、気付かないうちに症状が悪化し、歩行困難のリスクが高まるので、初期段階の治療開始が重要です。
手術に抵抗がある方や、長期入院を避けたい方は、再生医療の検討もおすすめです。
再生医療は患部への注射や点滴のみとなっており、日帰りで治療を続けられます。
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監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設