肩の石灰化に有効なストレッチを紹介!手術を伴わない療法も紹介
公開日: 2020.05.24更新日: 2025.07.31
肩の石灰化は腱板と呼ばれる腱の中にカルシウムが蓄積して痛みを伴う疾患です。急激に強い痛みが伴うことから多くの方が悩まされています。
そんな肩の石灰化の痛みを改善するには、ストレッチによる運動治療が有効です。
本記事では、効果的なストレッチ方法を3選紹介します。症状改善と日常生活の質向上を目指すためにもぜひ最後までご覧ください。
目次
肩の石灰化に有効なストレッチ3選
肩の石灰化に有効なストレッチは以下の通りです。
以下では具体的な方法について解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
タオルを使ったストレッチ
※いずれも繰り返し行います |
硬くなってしまった筋肉や関節をほぐすイメージで行います。強い痛みが出る場合は、無理をせず中止してください。
肩の後ろを伸ばすストレッチ
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上記は、肩の後ろを伸ばすのに効果的なストレッチです。就寝前など、寝転んだついでに実践できるお手軽なストレッチとなっています。
インナーマッスルストレッチ
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上記ストレッチは、棒やタオルといった引っ張れるものを使用します。
お互いの腕を上下に分けて背中に回し、伸ばす側の腕を引っ張るイメージです。
肩の石灰化(肩石灰沈着性腱板炎)とは
肩の石灰化とは、体内の余分なリン酸カルシウムが肩関節の動きを安定させる役割のある腱板の周囲に沈着して硬くなってしまうことです。
沈着する初期のリン酸カルシウムはミルク状ですが、徐々に練り歯磨き状・石膏状へと硬くなっていきます。
この石灰化したものを身体が異物と認識し、攻撃することで腱板が炎症を起こします。
また、硬くなり膨れ上がった石灰が腱板を突き破ることで、激しい痛みが生じます。そうした症状を、石灰沈着性腱板炎と言います。
肩の石灰化に運動治療(ストレッチ)が有効な理由
肩が石灰化している場合、夜中に肩の痛みで目が覚める・腕を動かすと痛みがある・腕を動かせないといった症状があります。
肩の石灰化に有効な治療法は多数存在しますが、そのなかの ひとつに運動療法によるストレッチが挙げられます。
ストレッチは石灰化を起こしている肩周辺の筋肉をほぐし、可動域を広げる効果があります。
以下では、運動治療の目的や期待できる効果を紹介します。
運動療法で期待できる効果
石灰沈着性腱板炎は、発症してから1週間から4週間の急性期に強い痛みが生じます。
よって急性期は保存療法で安静を保ち、強い痛みが落ち着いてから運動療法を開始します。
運動療法は、ダメージや運動不足によって硬くなった筋肉や関節をほぐすことを目的とし、痛みの緩和や関節の可動域を広げる効果があります。
また、肩の石灰化に対して運動療法を行う場合は、痛みが強くならないよう注意しなければなりません。無理して運動してしまうと症状が悪化してしまいます。
肩の石灰化に対する治療方法を紹介
肩の石灰化の治療では、まず手術以外の方法で症状を和らげる「保存療法」が選択されます。
保存療法の種類 | 主な内容・目的 |
薬物療法 | 痛み止め(NSAIDs等)内服で炎症と痛みを抑える |
理学療法 | ・急性期:安静・固定・冷却 ・亜急性期以降:温熱療法、運動療法(ストレッチ等)で拘縮予防、機能改善 |
ステロイド局所注射 | 患部に直接注射することで炎症を抑え、激痛を速やかに和らげるのに有効 |
ほとんどの場合、このような保存療法の組み合わせで症状は軽快し、日常生活に支障がない程度まで回復するケースが多いです。
保存療法を行っても肩の石灰化による痛みが改善しない場合や、石灰の沈着が大きく日常生活への支障が著しい場合には、「手術療法」が検討されます。
しかし、手術には全身麻酔に伴うリスクや、感染症の可能性もゼロではありません。
そこでおすすめなのが「再生医療」をという選択肢です。
再生医療では、患者様自身の幹細胞を用いて、組織の修復を促す治療を行います。
この治療法は手術のように大きな切開を必要としないため、体への負担が比較的少ないことが特徴です。
再生医療について興味がある方は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。
手術をしない新しい治療「再生医療」を提供しております。
適切なストレッチで肩の石灰化を緩和しよう
肩の石灰化に対して運動療法は有効ですが、間違ったタイミングや方法でおこなうとかえって悪化を招いてしまいます。
自己判断で運動したり自己流の運動をしたりせずに、医師や専門家のアドバイスをきちんと受けた上で正しく行いましょう。
また、手術を伴わない療法として再生医療が近年注目を集めています。
肩の痛みにお悩みの方ぜひリペアセルクリニックの再生医療による治療も検討してみてはいかがでしょうか。

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設