- その他
頭痛と吐き気の治し方は?原因・自宅でできる対処法・受診の目安を解説

頭痛と吐き気が同時に起こる場合、原因として最も多いのは片頭痛です。
片頭痛では、脳の血管や神経の反応によって拍動性の痛みが生じ、吐き気や嘔吐、光や音への過敏をともなうことがあります。
一方で、くも膜下出血や髄膜炎など緊急性の高い病気が隠れているケースもあり、症状の見極めが重要です。
本記事では、頭痛と吐き気があるときの対処法や考えられる原因、市販薬を使う際の注意点、すぐに受診すべき症状について解説します。
目次
頭痛と吐き気があるときはまず安静にして症状を確認する
頭痛と吐き気が同時に起こったときは、まず安静にできる場所で休み、症状の強さや随伴症状を確認することが大切です。
片頭痛であれば、暗く静かな場所で横になって休むことで症状が落ち着く場合があります。
しかし、突然これまで経験したことのない激しい頭痛が起きた場合は、くも膜下出血など命に関わる病気の可能性があります。
また、発熱や首の硬さ、手足の麻痺などをともなう場合も緊急性が高いと考えられます。
「いつもの頭痛だから」と決めつけず、痛みの始まり方や他に出ている症状を落ち着いて確認しましょう。
頭痛と吐き気があるときに自宅でできる対処法
緊急性の高い症状がなく、比較的軽い頭痛と吐き気であれば、自宅で様子をみられる場合があります。
ここでは、自宅で取り入れられる基本的な対処法を2つ解説します。
暗く静かな場所で休む
片頭痛では光や音、においなどの刺激によって症状が悪化しやすいため、刺激を避けて休むことが有効な対処法になります。
カーテンを閉めた薄暗い部屋で、テレビやスマートフォンの画面を見ないようにして横になりましょう。
体を動かすと痛みが強くなることがあるため、無理に仕事や家事、運動を続けないことも大切です。
こめかみや痛む部分を冷やすと楽に感じる方もいるため、心地よく感じる範囲で試してみてください。
水分を少しずつ補給する
吐き気があるときは、一度に多くの水分を飲むと嘔吐を誘発してしまう場合があります。
そのため、常温の水や経口補水液などを少量ずつ、時間をあけて口に含むようにしましょう。
脱水は頭痛を悪化させる要因にもなるため、飲めるタイミングで少しずつ補給することが大切です。
嘔吐を繰り返して水分がまったく取れない状態が続く場合は、脱水が進むおそれがあるため医療機関へ相談してください。
頭痛と吐き気に市販薬を使ってもよい?
片頭痛や緊張型頭痛による症状であれば、市販の鎮痛薬が使われることもあります。
ただし薬の種類や持病、服用中の薬によって注意点が異なるため、使用前に以下の点を確認しましょう。
- 製品に記載された用法・用量を必ず守る
- 他の鎮痛薬や風邪薬と成分が重複していないか確認する
- 胃腸が弱い方や持病がある方は薬剤師へ相談する
- 妊娠中・授乳中の方は自己判断で服用しない
- 吐き気が強く内服できないときは無理に飲まない
特に注意したいのが、鎮痛薬を頻繁に使い続けることで起こる薬剤の使用過多による頭痛です。
日本頭痛学会によると、単一成分の消炎鎮痛薬では月15日以上、複合消炎鎮痛薬では月10日以上の服用を3か月を超えて続けると、この頭痛が起こる可能性があるとされています。
※参照:一般社団法人日本頭痛学会「頭痛のQ&A」
市販薬を繰り返し飲まないと過ごせない状態が続いている場合は、市販薬に頼り続けず医療機関を受診しましょう。
頭痛と吐き気が同時に起こる主な原因
頭痛と吐き気が同時に起こる背景には、慢性的な頭痛から緊急性の高い病気まで幅広い原因があります。
ここでは、代表的な原因を2つに分けて解説します。
片頭痛
片頭痛は、ズキズキと脈打つような痛みに加えて、吐き気や嘔吐をともないやすい頭痛です。
光や音、においに過敏になり、体を動かすと痛みが強くなる点も特徴とされています。
名前から片側だけが痛むと思われがちですが、実際には両側が痛むケースも少なくありません。
また、頭痛が始まる前にギザギザした光が見える閃輝暗点などの前兆が現れる方もいます。
症状が似ていても原因が異なる場合があるため、自己診断せず医療機関で頭痛のタイプを確認してもらいましょう。
感染症やその他の病気
インフルエンザなど発熱をともなう感染症でも、頭痛と吐き気が同時に現れることがあります。
このほか、脱水や睡眠不足、二日酔い、乗り物酔いなどが原因となるケースもあります。
一方で、髄膜炎やくも膜下出血、脳腫瘍といった緊急性・重症度の高い病気が原因である可能性も否定できません。
特に、発熱とともに首が硬くなって前に曲げにくい場合は、髄膜炎が疑われるため速やかな受診が必要です。
原因を見極めるうえで、頭痛以外にどのような症状が出ているかを確認することが重要になります。
すぐに病院へ行ったほうがよい頭痛と吐き気
以下のような症状をともなう頭痛と吐き気は、緊急性の高い病気が疑われます。
- 突然、これまで経験したことのない激しい頭痛が起きた
- 発熱とともに首が硬くなり、前に曲げにくい
- 意識がもうろうとする、呼びかけへの反応が鈍い
- けいれんを起こしている
- 手足の麻痺やしびれ、力が入らない
- ろれつが回らない、言葉が出にくい
- 物が二重に見える、視野の一部が見えない
- 嘔吐を繰り返し、水分がまったく取れない
これらの症状がみられる場合は、様子を見ずにためらわず119番通報してください。
特にくも膜下出血は、発症時に痛みがピークに達する突然の激しい頭痛が特徴で、嘔吐をともなうこともあります。
頭痛の持病がある方でも、いつもと明らかに違う痛み方であれば緊急性のある病気を疑う必要があります。
発症から治療開始までの時間が予後を左右するため、迷ったときは早めに救急要請を行いましょう。
頭痛と吐き気が繰り返す場合は医療機関へ相談する
緊急性がない場合でも、頭痛と吐き気を何度も繰り返すときは医療機関へ相談することが大切です。
頭痛にはいくつものタイプがあり、タイプによって適した治療薬や予防法が異なります。
片頭痛と診断されれば、発作時の治療薬だけでなく、発作の回数を減らすための予防薬という選択肢もあります。
受診の際は、以下のような情報を記録して持参すると診断の参考になります。
- 頭痛が起きた日付と時間帯、持続時間
- 痛む場所と痛み方(ズキズキ、締めつけられる など)
- 吐き気や嘔吐、光・音への過敏の有無
- 頭痛が起きたときの状況やきっかけ
- 服用した薬の名前と回数
相談先としては、脳神経内科や脳神経外科、頭痛外来などが挙げられます。
日常生活や仕事に支障が出ているのであれば、我慢せず一度専門的な診察を受けてみてください。
頭痛と吐き気は症状に合わせて対処し、危険なサインを見逃さない
頭痛と吐き気が同時に起こる原因としては片頭痛が多く、軽い症状であれば暗く静かな場所での安静や少しずつの水分補給で様子をみられる場合があります。
一方で、突然の激しい頭痛や意識障害、けいれん、麻痺、発熱と首の硬さをともなう場合は、緊急性の高い病気が疑われます。
こうした症状があるときは、迷わず救急要請を行ってください。
また、症状を繰り返す場合や市販薬を頻繁に使っている場合は、薬剤の使用過多による頭痛につながるおそれがあります。
自己判断で薬を使い続けず、脳神経内科や頭痛外来などで頭痛のタイプを確認し、自分に合った治療を受けることが大切です。
監修者
岩井 俊賢
Toshinobu Iwai
医師

























