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頚椎椎間板ヘルニアにおける休職期間の平均日数|仕事を休めないときの対処法も解説

頚椎椎間板ヘルニアと診断され、「どれくらい仕事を休むべきなのか」と不安になっている方も多いのではないでしょうか。
休職期間の目安は症状の強さや治療内容によって大きく異なり、軽い場合は数日〜1週間ほど、しびれや力の入りにくさが強い場合は1〜2週間以上になることもあります。
この記事では、頚椎椎間板ヘルニアの休職期間の平均日数や仕事を休めない場合の対処法について解説します。
また、近年の頚椎椎間板ヘルニアの治療では、損傷した組織の改善が期待できる再生医療が注目されています。
以下のページでは、頚椎椎間板ヘルニアによって歩行や手の動きが失われた患者さまが、再生医療の治療後に手指の動きや食事動作を取り戻した症例をご紹介しているため、併せて参考にしてください。
>再生医療によって頚椎椎間板ヘルニアが改善した症例(80代女性)はこちら
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目次
頚椎椎間板ヘルニアにおける休職期間の平均日数
頚椎椎間板ヘルニアにおける休職期間の平均日数は、以下の通りです。
頚椎椎間板ヘルニアの休職期間は、症状の強さ・回復の速さ・仕事内容によって大きく異なります。
復職時期は必ず医師と相談し、無理をして再発・悪化を招かないようにしましょう。
また、頚椎椎間板ヘルニアで一定期間の休職が必要になった場合、傷病手当金(健康保険の補助制度)を利用できる可能性があります。
症状が強いときは無理に働かず、必要に応じて制度も活用しながら体を休めましょう。
軽度の場合|数日〜1週間程度
軽度の頚椎椎間板ヘルニアでは、数日〜1週間ほどの休息で仕事に戻れるケースが多いです。
痛みやしびれが比較的弱く、首や腕の動きに大きな支障がない状態であれば、短期間の安静で日常生活に復帰できます。
ただし、細かな手作業を伴う仕事では、軽度のしびれでも業務に影響が出る場合があるため、指先の感覚が戻るまで少し長めに休む判断が必要になることもあります。
症状の現れ方には個人差があり、無理に作業を続けると痛みが悪化する可能性もあります。
復帰のタイミングは、医師の診断や自身の体調と照らし合わせながら慎重に判断しましょう。
重度の場合|1〜2週間程度
痛みやしびれが強く、腕の力が入りにくい、指先が思うように動かない、といった症状が現れている場合は、1〜2週間ほど休職して治療を優先するケースがあります。
営業職や販売、工場勤務など体を動かす仕事が中心の方は症状が落ち着くまで働き続けるのが難しい状況になりやすいため、医師の判断に沿って職場と調整しましょう。
また、家事や身の周りのことに支障が出ている際は無理を続けると悪化する可能性があるため、短期間でも休息を確保して治療に専念することが重要です。
復職後もしびれや痛みが強まる場合は、早めに医師へ相談し勤務形態を見直しましょう。
脱力や細かい手作業が難しい状態が続く際は、追加の治療や手術を検討される場合もあります。
手術を受けた場合|数週間〜1カ月程度
頚椎椎間板ヘルニアの手術を受けた場合、仕事復帰までの期間は数週間〜1カ月程度が目安となります。
保存療法で症状が改善しない場合や、手先の細かな動きが難しくなる・歩きづらさが出るといった神経症状が進んでいる場合には、前方除圧固定術と呼ばれる手術が選択されることがあります。
頚椎前方除圧固定術は、首の前から飛び出した椎間板を取り除いて神経の圧迫をやわらげ、プレートやネジで首の骨を固定する手術です。
手術から退院までには経過観察やリハビリが必要となり、入院期間は概ね10〜14日ほどが目安です。
その後も、首に負担をかけないよう慎重に回復を進める必要があります。
デスクワークであれば比較的早期に復職できる場合が多い一方、長時間の前傾姿勢が続く作業や重量物を扱う仕事では、復帰までにより慎重な判断が必要です。
なお、手術を行ってもすべての神経症状が消えるわけではなく、神経が長期間圧迫されていた際はしびれや力の入りにくさが残ることもあります。
症状が残る場合には復職時期の調整や働き方の見直しが必要となることもあるため、医師と相談しながら無理のないペースで進めましょう。
頚椎椎間板ヘルニアで休職が必要になるケースとは
頚椎椎間板ヘルニアで休職が必要になるケースは、以下の通りです。
休職が必要かどうかは症状の強さや神経へのダメージの程度、仕事内容によって変わります。
症状が軽くても無理をすると悪化する可能性があるため、医師と相談して判断しましょう。
また、症状や職種に応じて在宅勤務や時短勤務など、柔軟な働き方の検討も重要です。
仕事に支障が出ている場合
頚椎椎間板ヘルニアによる症状で仕事に支障が出ている場合、休職が必要と考えられます。
具体例は、以下の通りです。
- 痛みで集中できない
- 指が思うように動かない
- 歩行が不安定になる
職種による影響も大きいため、医師と相談しながら自身の症状と仕事内容に合った判断をしましょう。
症状が強いと、働き方だけでなく普段の姿勢や動作にも影響が出ることがあります。
日常生活の過ごし方によって症状が悪化する場合もあるため、避けたほうが良い行動については以下の記事を参考にしてください。
ドクターストップがかかる場合
頚椎椎間板ヘルニアの症状が重い場合、仕事や運動について医師からドクターストップがかかることがあります。
症状の具体例は、以下の通りです。
- 手や腕のしびれや感覚異常が悪化する可能性がある
- 脊髄への圧迫や影響が疑われる
- 首や肩に負担のかかる業務内容
- 安静や休業、手術が必要な状況
症状が軽度であれば、無理をすれば仕事を続けられることもありますが、頚椎椎間板ヘルニアは放置すると悪化するリスクがあります。
ドクターストップが出た場合は指示に従い休業し、症状の回復や悪化防止につなげましょう。
頚椎椎間板ヘルニアで仕事を休めないときの対処法
頚椎椎間板ヘルニアで仕事を休めないときの対処法は、以下の通りです。
- 首を後ろに反らす動作や上を見上げる姿勢は避ける
- 首を大きく回す運動は避ける
- うつ伏せでの読書・テレビ視聴は控える
- 必要に応じて頚椎カラー(首を支える装具)で首を固定する
- 適切な高さで首のカーブをサポートする形状の枕を使用する
頚椎椎間板ヘルニアの症状があってもさまざまな事情で仕事を休めない場合は、症状を悪化させない工夫をしながら整形外科での治療を継続することも大切です。
整形外科では痛み止めや神経ブロック注射、リハビリなどを受けながら仕事を続けることも可能です。
症状が悪化すると日常生活にも支障が出るため、休日や業務の合間に通院して早めに治療を受けましょう。
以下の記事では、頚椎椎間板ヘルニアの痛みを和らげる方法を紹介しているので参考にしてください。
頚椎椎間板ヘルニアの休職期間についてよくある質問
頚椎椎間板ヘルニアの休職期間についてよくある質問は、以下の通りです。
頚椎椎間板ヘルニアの適切な治療につなげましょう。
頚椎椎間板ヘルニアの安静期間はどれくらい?
頚椎椎間板ヘルニアの安静期間は、症状の重さや神経の圧迫の程度、仕事や日常生活の条件によって大きく異なります。
普遍的な期間はないため、医師と相談しながら経過をみて判断しましょう。
日常生活での姿勢や首への負担のかけ方によって、症状が悪化する場合もあります。
自宅でできるストレッチや予防法を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
頚椎椎間板ヘルニアで仕事を続けるには?
頚椎椎間板ヘルニアの症状があっても、仕事を続けなければならない場合は、首や神経への負担を最小限に抑えて症状の悪化を防ぎましょう。
具体的なポイントは、以下の通りです。
- デスクワークの際は長時間同じ姿勢を避け、1時間ごとに10分程度休憩する※
- 椅子の高さやモニターの位置を調整し、首が前に傾かない姿勢を保つ
- 首を後ろに反らす、大きく回すなどの動作は避ける
- 頚椎カラーや首を支える枕を使用する
- 在宅勤務や半日勤務、休憩の増加など勤務時間や作業内容の調整する
※出典:厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」
症状の強さや仕事内容により、無理に働き続けると悪化のリスクがあります。
状況に応じて休職や治療の優先を検討しましょう。
頚椎椎間板ヘルニアの休職期間を短くしたい方は再生医療をご検討ください
頚椎椎間板ヘルニアの休職期間は、軽度で数日〜1週間程度、中等度から重度で1〜2週間以上、手術が必要で数週間〜1カ月程度が目安となります。
休職の判断は、症状の程度や仕事の内容によって個人差があるため、必ず医師と相談しましょう。
近年では、頚椎椎間板ヘルニアの治療において、損傷した組織の改善が期待できる再生医療が注目されています。
再生医療は、患者さまの血液や脂肪から採取した細胞を用いて、損傷した神経や組織の再生・修復を促す治療法です。
以下のような方は、再生医療をご検討ください。
- できるだけ休職せずに治したい
- 早く治したいけれど、手術は避けたい
- 薬物療法や注射、手術を行ったが回復には至らなかった
当院「リペアセルクリニック」が行った症例については、以下をご覧ください。
頚椎椎間板ヘルニアの早期改善を目指したい方は、ぜひ当院リペアセルクリニックへご相談ください。
監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設



















