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階段で膝が痛いのはなぜ?考えられる原因と対策・放置NGのサインを解説

階段で膝が痛いのはなぜ?考えられる原因と対策・放置NGのサインを解説
公開日: 2025.11.28

「階段を上がるときだけ膝が痛い」「下りでズキッとする」といった症状は日常生活の中で多くの人が経験しやすい悩みのひとつです。

平地では痛みがなくても、階段だけ痛む場合は、膝関節の特定の場所に負担が集中している可能性があります。

階段での膝の痛みは、関節の変化や筋力低下、姿勢のクセなど、放置すると悪化しやすい要因が隠れていることもあります。

そこで本記事では階段で痛む理由、セルフケアの方法、受診の目安にくわえ、後半では再生医療という新しい選択肢についても解説します。

階段で膝が痛くなる主な原因

階段で膝が痛い場合は、関節の変化・軟骨の摩耗・筋力不足など複数の要因が重なっていることが多いです。

階段では平地歩行に比べて膝への負荷が大きく、体重のおよそ3〜6倍が膝にかかるといわれています。

そのため、関節が弱っている場合や筋力が低下していると、階段の上り下りで痛みが出やすくなります。

下記では、それぞれの原因について詳しく解説します。

変形性膝関節症

階段で膝が痛む代表的な原因が「変形性膝関節症」です。

軟骨の摩耗や関節の炎症によって、膝の内側に痛みを感じることが多く、特に階段の上り下りで症状が現れやすいのが特徴です。

初期段階では「動き始めの痛み」から始まり、進行するにつれて日常動作に影響が出てきます。

変形性膝関節症の特徴

  • 階段の下りで痛みが出やすい
  • 膝の内側が痛むことが多い
  • こわばりや動き始めの痛みがある
  • 腫れや熱感が出ることもある

早期に気づくことで対策しやすいため、階段で違和感が続く場合は注意が必要です。

膝蓋大腿関節症

階段で膝の前側が痛む場合は「膝蓋大腿関節症」の可能性があります。

膝のお皿(膝蓋骨)と太ももの骨(大腿骨)の間に負担がかかることで起こる痛みで、階段の上り下り・しゃがむ動作で症状が出やすいのが特徴です。

スポーツだけでなく、日常生活でも発症することがあります。

膝蓋大腿関節症の特徴

  • 膝の前側が痛む
  • 階段・しゃがみ動作で悪化しやすい
  • 膝のお皿周辺がズキッとする
  • 太ももの筋力不足が背景にあることも

太もも前側(大腿四頭筋)が硬い・弱い場合に負担が集中し、痛みにつながることがあります。

筋力低下・体重増加・姿勢のクセによる負担増大

筋力低下や姿勢のクセは、階段での膝痛を悪化させる大きな要因です。

階段では膝だけでなく太ももの筋肉が大きく関わるため、筋力不足や体幹の不安定さによって負担が偏ります。

また、O脚や猫背など姿勢の乱れがあると、膝の一部に集中的に力がかかり、痛みにつながります。

負担が増えやすい条件

  • 太ももの筋力低下
  • 体重増加による負荷増大
  • 猫背・O脚など姿勢の乱れ
  • 階段の踏み込みが強いクセ

筋力や姿勢は日常ケアで改善しやすい部分でもあるため、気づいたタイミングで早めに見直すことが大切です。

「階段で膝が痛い」はどんな状態?よくある症状パターン

階段で膝が痛い場合は、関節のどこに負担がかかっているかによって痛み方が変わります。

階段は平地より膝への負荷が大きく、膝関節の前側・内側・外側のどこにトラブルが生じているかで「痛む瞬間」「痛む方向」が異なります。

自分がどのタイプに当てはまるか把握することで、原因の絞り込みやセルフケアの方向性が見えやすくなります。

階段でよくみられる痛みのパターン

  • 上りで膝の前側が痛む
  • 下りで膝の内側がズキッとする
  • 階段の途中で急に力が入りにくくなる
  • 荷重(体重)が乗る瞬間に痛む
  • 朝の階段で特に痛みやすい
  • 運動後に階段で痛みが強くなる

とくに「上りで膝前側が痛い」「下りで内側が痛い」というケースは非常に多く、変形性膝関節症や膝蓋大腿関節の負担が関わっていることがあります。

また、朝だけ痛い・動き始めだけ痛いという場合は、関節のこわばりや筋肉の硬さが背景にあるケースも。

症状の傾向を知ることで、次の章で紹介するセルフチェックや医療機関の受診判断がしやすくなります。

 

病院に行くべき?セルフチェックと受診の目安

階段での膝痛が続く場合は、セルフチェックで状態を確認し、必要に応じて医療機関を受診することが大切です。

軽い痛みや一時的な違和感であればセルフケアで落ち着くこともありますが、強い痛みが続く場合や症状に特徴がある場合は、関節のトラブルが隠れている可能性があります。

無理に我慢すると悪化することもあるため、早めの判断が重要です。

まずは自分でできるセルフチェック

  • 階段の上りで痛みが強くなる
  • 下りで膝の内側が痛む
  • 朝のこわばりが長く続く
  • 腫れ・熱感がある
  • 膝が抜けるような感覚がある
  • 片足だけ繰り返し痛む

上記のいくつかが当てはまる場合、膝関節に負担がかかっているサインの可能性があります。

続いて「どのような状態なら病院へ行くべきか」の目安をまとめます。

医療機関を受診すべき目安

  • 痛みが数日〜数週間続いている
  • 階段の昇降が困難になってきた
  • 膝の腫れや熱が引かない
  • 歩行に支障が出ている
  • まっすぐ伸ばす・曲げる動作がつらい
  • 関節に引っかかりを感じる

階段での膝痛は、初期のうちに対処すれば悪化を防ぎやすいケースが多くあります。

違和感の段階でチェックすることが、次のステップで紹介するセルフケアや治療法を選ぶうえでも役立ちます。

今日からできる!階段の膝痛をやわらげるセルフケア

階段での膝痛は、筋肉のケア・負担を減らす生活調整・サポートグッズの活用でやわらぐことがあります。

膝は日常的に使う関節のため、負担が重なりやすい部位です。

階段で痛みが出る場合、太ももの筋肉の硬さ・筋力不足・使い方のクセが関わっていることが多く、日々のセルフケアで負担を減らせるケースもあります。

階段の膝痛を和らげるセルフケアのポイント

  • 太もも前面(大腿四頭筋)のストレッチ
  • 太もも裏(ハムストリングス)を柔らかくする
  • お尻の筋肉をほぐす
  • 階段の昇降をゆっくり行う
  • 足に合った靴で膝の負担を軽減
  • サポーターを適切に使う

ストレッチで筋肉をほぐすと膝の動きがスムーズになりやすく、体重が乗る瞬間の負担が軽減されることがあります。

サポーターは膝周りの安定性を高めるため、階段の痛みが強い時期や外出が多い日に活用すると安心です。

ただし、長時間の使用は筋力低下につながるため、必要なタイミングだけ使うのが望ましいとされています。

セルフケアで一時的に楽になることもありますが、痛みが続く・悪化する場合は他の原因が隠れていることがあるため、医療機関での相談を検討してみてください。

一般的な治療法とその限界について

階段での膝痛は一般的な保存療法で改善が期待できることがありますが、慢性化している場合は限界が生じることもあります。

膝痛に対する基本的な治療は、炎症を抑える・筋肉を整える・関節への負担を減らすという「保存療法」が中心です。

これらは多くの症状に対して有効とされていますが、関節の変化が進んでいる場合や痛みが長期化している場合には、改善に時間がかかったり効果が実感しにくいケースもあります。

膝痛で行われる主な保存療法

  • 鎮痛薬・湿布などの薬物療法
  • ヒアルロン酸注射による関節のサポート
  • リハビリ(筋力強化・ストレッチ)
  • 装具やサポーターによる安定性の確保
  • 生活指導(体重管理・姿勢改善など)

これらの方法は症状をやわらげるうえで大切ですが、次のような課題が残ることがあります。

保存療法の限界として挙げられる点

  • 関節の変化自体を根本的に改善するものではない
  • 効果が続きにくい場合がある
  • 注射が一定期間必要になることがある
  • 筋力不足があると改善に時間がかかる
  • 痛みを繰り返すケースもある

保存療法は大切な治療の基本ですが、「痛みが戻りやすい」「階段がつらい状態が続く」といった悩みが残る方もいます。

そのような場合、従来の治療に加えて別の選択肢を知っておくことで、将来の不安が軽減されることがあります。

そこで近年注目されているのが、身体が本来持つ働きに着目した再生医療というアプローチです。次の章では、手術を避けたい方にも選ばれることがある再生医療について解説します。

「手術はできれば避けたい」方におすすめの膝の再生医療という選択肢

階段での膝痛が長引く場合、手術以外の選択肢として再生医療が相談されることがあります。

一般的な保存療法では「痛みが戻りやすい」「活動量を維持したいのに不安がある」という悩みが残ることがあります。

こうした背景から、近年は関節の働きに着目した再生医療が選択肢のひとつとして取り入れられています。

再生医療が相談されることがあるケース

  • 膝痛が数か月以上続いている
  • 階段の上り下りで毎回痛みが出る
  • 注射・薬では不安が残る
  • 手術は避けたいと考えている
  • 将来歩ける状態をできるだけ維持したい

自分自身の体の働きに着目した治療であるため、「できるだけ手術は避けたい」「まだ仕事や趣味を続けたい」と考える方におすすめです。

「手術しかないのかもしれない」「このまま悪化したら不安」という方は、専門医に相談することで治療の幅が広がり、自分に合った方法を選びやすくなります。

手術をしない新しい治療「再生医療」を提供しております。

階段の膝痛は「今のケア」と「将来を見据えた治療」の両方が大切

階段での膝痛は、日々のセルフケアと適切な治療選択を組み合わせることで負担を軽減しやすくなります。

階段だけで痛む膝は、関節の使い方・筋力・姿勢などさまざまな要因が重なって症状が現れています。

そのため、ストレッチや筋力ケアといった日常的な対策はもちろん、痛みが続く場合には専門医で状態を確認することが重要です。

さらに、一般的な治療だけで不安が残る方には、再生医療のような新しい選択肢について知っておくと、将来の見通しが立てやすくなることがあります。

▼階段の膝痛で大切にしたい3つのポイント

  • セルフケアで負担の軽減を習慣化する
  • 症状が続く・悪化する場合は早めに受診する
  • 治療の幅を広げるため再生医療なども知っておく

膝の痛みは「そのうち良くなる」と思って放置すると、知らず知らずのうちに悪化し、階段や歩行がつらくなることもあります。

リペアセルクリニック大阪院では、一人ひとりの状態に合わせて選択肢を提案しているので、ぜひ無料カウンセリングを検討してみてください。

「階段の痛みが気になってきた」「将来歩けるか不安」と感じたら、今のケアとあわせて専門医へ相談することで、自分に合った最善の道を見つけやすくなります。

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監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設