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胸椎椎間板ヘルニアの症状のセルフチェック方法を解説!原因・治療法も紹介

デスクワークや運動不足により、背中や胸の痛み・下半身のしびれを感じている方もいるのではないでしょうか?
これらの症状が続く場合、胸椎椎間板ヘルニアが関係している可能性があります。
ご自身の症状が当てはまるかどうか、セルフチェックで確認してみましょう。
この記事では、胸椎椎間板ヘルニアのセルフチェック方法や、初期から後期にかけての症状の進み方について解説します。
あわせて、他の病気との見分け方、原因や治療法・予防法も紹介します。
背中や胸の痛みの正体が気になる方や、胸椎椎間板ヘルニアかどうか心配な方は、最後までお読みください。
また、胸椎椎間板ヘルニアに伴う痛みやしびれ、術後の神経症状など、従来の治療では改善が難しかった症状に対し、再生医療は新しい選択肢となる可能性があります。
【こんな方は再生医療をご検討ください】
- 背中や胸の痛みを改善したい
- 手術せずに治したい
胸椎椎間板ヘルニアによる痛みやしびれにお悩みの方は、まずは当院(リペアセルクリニック)の公式LINEをぜひ参考にしてください。
目次
【セルフチェック】この症状は胸椎椎間板ヘルニア?
胸椎椎間板ヘルニアの症状レベルについて、まずは以下でご自身の症状をチェックしてみましょう。
本項を活用し、ご自身が胸椎椎間板ヘルニアの症状に当てはまるかどうか、確認してみてください。
症状セルフチェック表
以下の症状に当てはまった場合、胸椎椎間板ヘルニアの可能性があります。
セルフチェック表
- 背中が痛む
- 脇腹が痛む
- 腰が痛む
- 下半身にしびれがある
- 身体の感覚が鈍い部分がある
- なんとなく力が入りにくい
- 足がもつれて歩きにくい
- 階段を降りるのが不安定で怖い
- 排尿・排便のタイミングが変わった
- 尿漏れがある
- 胸や背中に不快感がある
胸椎椎間板ヘルニアの症状には、レベルがあります。
当てはまる症状がどのレベルに該当するか、下の項目から順にご覧ください。
初期症状:下半身の痛みやしびれ
胸椎椎間板ヘルニアの多くは、下半身の痛みやしびれ・脱力感などの症状から気づくことが多いです。
代表的な症状は以下のとおりです。
セルフチェック表
- 腰が痛む
- 下半身が痛む
- 足に脱力感がある
- 感覚が鈍くなっている
- 足が軽くしびれている
これらの症状が続くと、歩くと足がもつれやすい・階段の昇り降りで手すりが必要になるなど、日常生活での動きに少しずつ支障が出始めます。
最初は軽い症状でも、我慢しているうちに痛みやしびれが徐々に強くなることがあるため注意が必要です。
中期症状:背中や胸・脇腹の痛み
下半身の痛みやしびれから始まった胸椎椎間板ヘルニアの症状は、背中や胸・脇腹の痛みとして現れることがあります。
いずれも、胸椎にできたヘルニアによる神経の圧迫が原因です。
セルフチェック表
- 背中が痛い
- 肋間神経痛がある
- 身体を動かすと痛みが出る
- 痛みが背中から胸、脇腹などに広がる
- 身体を触った感覚がわかりづらい
- 服が皮膚に触れている感覚がわかりづらい
この段階は初期に比べると痛みが強く、姿勢をかばうことで背中や肩まわりの筋緊張が高まり、頭痛や肩こりを併発するケースもあります。
後期症状:歩きにくさや排尿障害
胸椎椎間板ヘルニアで神経が圧迫され続けていると、以下のような症状が現れます。
セルフチェック表
- 排尿・排便障害がある
- 感覚が失われていると感じる
- 身体に強い麻痺がある
- 倦怠感や疲労感がある
これらは、胸椎椎間板ヘルニアが重症化しているサインです。
上記の症状に進行すると日常生活にも影響を及ぼすため、中期症状の段階までに治療を開始しましょう。
胸椎椎間板ヘルニアと間違いやすい病気
胸椎椎間板ヘルニアには、間違われやすい病気がいくつかあります。
下表を参考に、胸椎椎間板ヘルニアと他の病気との違いを理解しましょう。
| 病名 | 特徴 |
|---|---|
| 胸椎椎間板ヘルニア | ・背中から胸に痛みが広がる ・身体を動かすと痛む ・足のしびれや感覚の鈍さが出るケースがある |
| 狭心症・心筋梗塞 | 左肩や左腕に痛みが広がる |
| 胆石・膵炎 | 身体を動かしても痛みはあまり変わらない |
| 帯状疱疹 | 皮膚症状がある |
| 脳梗塞 | 身体の片側に麻痺やしびれが出る |
| 頸椎椎間板ヘルニア・頸椎症 | 首や肩、腕など上半身に痛みやしびれが出る |
| 腰椎椎間板ヘルニア | 腰やお尻など、腰回りを中心に痛みやしびれが出る |
なお、本項は、あくまでセルフチェックの目安です。
判断に迷った場合や心配な場合は医師の診断を受けましょう。
胸椎椎間板ヘルニアとは?
胸椎椎間板ヘルニアはどのような病気か、以下の順に解説します。
この機会に、胸椎椎間板ヘルニアの概要を知っておきましょう。
主な原因
胸椎椎間板ヘルニアは胸椎の椎間板が損傷し、内部の組織が飛び出して神経の通り道を圧迫することで発症します。
椎間板は、ゼリー状の髄核(ずいかく)と、髄核を取り囲む線維輪(せんいりん)から構成されています。
内部にある髄核が線維輪を突き破った状態が「ヘルニア」です。
胸椎の椎間板に発生したヘルニアが椎間板の外にある神経の管を圧迫し、症状が発生する仕組みです。
ヘルニアが発生するのは、以下のような外部からの刺激が主な原因です。
- 重い荷物を持ち上げる
- 体幹に強い負荷のかかるスポーツを行う
- 不意の衝撃が加わる
また、椎間板が加齢により水分を失って弾力が低下すると、わずかな負荷でも損傷しやすくなり、加齢変化による発症も少なくありません。
検査・診断方法
進行性である胸椎椎間板ヘルニアは、まず診察で痛み・しびれ・運動障害の経過や進行度を確認します。
診察で胸椎椎間板ヘルニアが疑われた場合、以下のような検査を段階的に実施します。
- レントゲン
- MRI
- CT
特に、下半身の麻痺や強いしびれがみられる場合は、脊髄がどの程度圧迫されているかを正確に把握するため、早期にMRIを撮影します。
レントゲンでは椎間板自体や脊髄の圧迫状況は十分に確認できないためです。
MRIで脊髄圧迫が確認され、手術の検討が必要な段階では、さらにCT検査を追加します。
胸椎では骨の構造異常が脊髄を圧迫している場合もあるため、CTで骨由来の圧迫かどうかを正確に見極める目的があります。
このように、胸椎椎間板ヘルニアの診断は、症状の重症度と画像検査の結果を総合的に判断し、治療方針を決定します。
胸椎椎間板ヘルニアの治療法
胸椎椎間板ヘルニアには、以下のような治療法があります。
一つずつ見ていきましょう。
保存療法
保存療法は、主に症状が軽い場合に採用される治療法です。
まずは胸椎をできるだけ動かさないようにしつつ、コルセットや内服薬で痛みの軽減を図ります。
あわせてストレッチや体幹トレーニングを取り入れ、背中への負担を軽減します。
普段の生活でも、長い時間腰に負担をかける姿勢や同じ姿勢をしての作業は避けましょう。
胸椎椎間板ヘルニアは進行性で、保存療法だけでの完治は難しい病気です。
症状が進行した場合は、次のステップである「手術」を検討します。
手術
胸椎椎間板ヘルニアでは、以下のような症状がみられる場合に手術が検討されます。
- 痛み
- 麻痺
- 歩行障害
これらの症状は進行すると日常生活に大きな支障が出るため、早期の判断が重要です。
胸椎椎間板ヘルニアの手術には、大きく分けて以下の2つの方法があります。
| 前方固定術 | 脇腹(側方)からアプローチし、飛び出した椎間板を切除したうえで骨を移植し、背骨を固定する手術 |
| 後方除圧術 | 背中側からアプローチし、脊髄を圧迫している椎間板を取り除く手術 |
胸椎は脊髄の重要な部分が通るため、どちらの術式も高度な技術を要する難易度の高い手術とされています。
しかし、「難しいから」と手術を避け続けると脊髄の圧迫が進行し、麻痺が悪化する可能性があります。
症状が進行している場合は、早めに専門医へ相談し、治療方針を検討することが大切です。
再生医療
胸椎椎間板ヘルニアの治療には外科手術や保存療法だけでなく、「再生医療」 という新しい選択肢があります。
再生医療とは、ケガや病気によって損傷した組織・細胞を、人が本来持つ自然治癒力を活用して修復・再生へ導く治療法です。
胸椎椎間板ヘルニアでは、脊髄の近くにある障害部位へ幹細胞を注入することで神経の修復を促し、痛みやしびれの改善を目指すことができます。
【こんな方は再生医療をご検討ください】
- 手術後の後遺症が残っている方
- 痛みやしびれで日常生活に支障がある方
- 手術が難しい、または手術を避けたい方
当院(リペアセルクリニック)では、幹細胞を脊髄腔内へ直接届ける「脊髄腔内ダイレクト注射療法」で、神経により近い部位へ細胞を作用させることで高い治療効果が期待できます。
治療法については、以下でも詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
胸椎椎間板ヘルニアの予防・再発防止法
胸椎椎間板ヘルニアの予防・再発防止には、身体を動かすことが欠かせません。
とはいえ、しっかり運動する必要はなく、日常生活で少し身体を動かすことが大切です。
以下を参考に、生活の中で身体に負担をかけないことを少しだけ意識しましょう。
| 長い時間同じ姿勢を取らない | 30分に一度は姿勢を変える |
| 体幹やお尻の筋肉を鍛える | プランク、ドローイン、ヒップリフトなどがおすすめ |
| 体重を管理する | 腹部の脂肪を減らし、背骨への負荷を軽減する |
| 胸椎のストレッチをする | 胸の前側にある筋肉や背骨を支える筋肉を動かす |
いずれも、日常生活に取り入れられる簡単な予防・再発防止法になりますので、できることから試してみましょう。
背中や胸の痛みは放置厳禁!セルフチェック後は病院へ
胸椎椎間板ヘルニアは進行性の疾患であり、放置するほど症状が悪化しやすくなります。
本記事のセルフチェックを参考に、痛みやしびれが数日~数週間経っても改善しない場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を開始することが大切です。
再発防止や悪化予防のために、日常生活でできる対策も多くあります。
症状が悪化・再発しないよう、普段から背中への負担を減らす工夫を続けることが大切です。
しかし「従来の治療ではなかなか良くならない」「手術はできれば避けたい」という方に、新たな選択肢となり得るのが再生医療です。
当院(リペアセルクリニック)では、胸椎椎間板ヘルニアに対し、脊髄へ幹細胞を直接届ける脊髄腔内ダイレクト注射療法を行っています。
>>実際の椎間板ヘルニアの症例ページはこちら
胸椎椎間板ヘルニアの症状に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設


















