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膝をつくと激痛が走る疾患・対処法を紹介!

公開日: 2019.04.20
更新日: 2024.11.19

膝は常に体重を支えている関節のため、不調を起こしやすい部位です。打撲や捻挫などによる膝の負傷もありますが、明確な原因がわからないまま痛みを発症するケースもあります。

また、膝をつくと激痛が走る症状にお悩みの方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、膝をつくと激痛が走る疾患や対処法を紹介します。最後までご覧いただき、原因の追求・適切な処置を目指しましょう。

この記事を読むとわかること
  • ・膝をつくと激痛が走る疾患
  • ・膝をつくと激痛が走るときの対処法

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膝をつくと激痛が走る8つの疾患

膝の側面図

膝をつくと激痛が走る場合に、どんな疾患が考えられるのか紹介していきます。

膝が地面に着くということは、膝関節や股関節が屈曲しているということです。この状況下で考えられるさまざまな原因を探っていきましょう。

1.変形性膝関節症

50代以降になると、突然症状が現れ始めるのが変形性膝関節症です。転倒や捻挫、不自然な動作の事実がない状態で発症します。

膝をつく・曲げる際に痛みを感じ、重症の場合は歩行時でも強い痛みを伴うことがあります。膝関節の過度な使用や繰り返しの負荷により、長年のダメージが蓄積され、徐々に変形が進行します。

初期段階では膝関節の軟骨が摩耗し、次第に骨自体の変形へと進展します。股関節の硬さや不良姿勢による骨盤後傾がO脚傾向を引き起こし負担を増加させます。

膝をつく・歩く際の痛みが現れる頃には、レントゲン検査で軟骨がほぼ消失していることも珍しくありません。

2.タナ障害

関節包内の棚状のヒダが関節間に挟まり、徐々に炎症を引き起こす症状をタナ障害と呼びます。この原因のヒダは、突発的な外力や体の動かし方で形成されるのではなく、多くの場合先天的に大きな形状をしています。

炎症の発生には、膝関節の軟部組織損傷などの外傷が関与します。膝の靭帯損傷や筋肉疲労で関節の動きにずれが生じると、関節包内の滑膜ヒダが挟まれやすくなります。

膝関節の屈曲や伸展時にヒダが繰り返し挟まれることから、膝をつく動作や歩行中に痛みが出現します。膝関節を曲げた際にポキッという音が生じる場合、タナ障害のリスクが高いと考えられます。

症状が現れたら、痛みを伴う動作を避け安静にして炎症の鎮静化を待ちます。同時に、膝関節の適切な使用法を学ぶ運動療法が効果的です。

3.半月板損傷

膝関節には内側半月と外側半月があり、損傷頻度が高いのは内側半月板です。膝関節に過度な捻転力や内反力がかかると内側半月を損傷します。

外傷による半月板損傷の多くは、内側側副靭帯や前十字靭帯など他の軟部組織損傷も併発します。また、変形性膝関節症のような亜急性の半月板損傷もあります。

靭帯損傷や筋断裂を引き起こすほどではない軽微な外力によって、半月板が徐々に摩耗していきます。半月板に穴が開くなどの変形が生じると、膝をつく動作時に痛みと可動域制限が発生します。

一度損傷した半月板は自然再生しません。しかし、痛みを伴わない動作の獲得は可能です。大腿部などの筋力強化や運動学習により、日常生活に支障のないレベルまで回復できます。

4.靭帯損傷

膝の主要な靭帯には、内側を大腿骨から脛骨にかけて走行する内側側副靭帯と、外側を縦に走行する外側側副靭帯があります。さらに関節内には、前十字靭帯と後十字靭帯が存在し、膝関節の前後のズレを防ぎ安定性を強化しています。

これら強固な靭帯を損傷させるには、他人との衝突など大きな外力が必要です。とくに前十字靭帯は血流量が多く、損傷時は膝関節に強い腫脹が見られます。

靭帯損傷は単独で起こることは少なく、前十字靭帯を損傷するほどの外力が加わると内側側副靭帯も同時に損傷する傾向にあります。損傷時は該当部位に圧痛や腫脹が見られ、膝をつく動作で痛みが生じます。

関節内の前十字靭帯と後十字靭帯は再生力に乏しいため、手術が選択されることも多いです。

5.分裂膝蓋骨

分裂膝蓋骨は、その名の通り膝蓋骨が分裂している病態です。発生原因は不明で、骨折とは異なり局所的な圧痛や介達痛を引き起こすことは稀です。多くの場合、日常生活に著しい支障をきたすことはありません。

ただし、ジャンプやダッシュなど瞬間的な大腿部の筋力発揮を要するスポーツでは、分裂膝蓋骨に負荷がかかり炎症性の痛みが生じます。

膝をつくなどの圧迫力でも痛みが出るため、痛みを伴う動作を控え炎症の鎮静化を待つことが重要です。分裂の様相はさまざまで、縦割れ・横割れ・外上方のみの分裂などが存在します。

日常生活に大きな支障がなければ保存療法で十分対応できます。とくに大腿四頭筋の緊張が痛みの原因となるため、ストレッチや股関節の可動域強化を通じて、痛みのない膝の動かし方を習得します。
手術を選択する場合は、分裂した小さい骨片の除去や骨癒合の試みなどが行われます。

6.鵞足炎

鵞足炎は、膝の内側下方の脛骨周囲に炎症が生じる疾患です。鵞足は脛骨の内側(膝から5〜7㎝下)に位置し、縫工筋・半腱様筋・薄筋の腱が骨に付着する部位です。

この部位の滑液包に炎症が起こるのが鵞足炎です。滑液包は関節に存在する小さなゼリー状の袋で、少量の液体を含み、骨と軟部組織の間でクッションとして機能し摩擦を軽減します。

膝の屈曲や股関節の内転動作で滑液包に繰り返し負担がかかり、慢性的な痛みを引き起こします。アスリートに多く見られますが、歩行の偏りなどの動作不良により一般の人でも発症します。

膝をつく以外にも運動時や階段を下るとき、歩行時に症状が現れます。重症化すると安静時でも疼痛が生じるようになります。
治療は理学療法や注射などの保存療法が一般的です。

7.腸脛靭帯炎

腸脛靭帯炎は、ランニングによる膝障害です。膝の屈伸運動の繰り返しで腸脛靭帯が大腿骨外顆と擦れ、炎症が起こり痛みを発症します。

長距離ランナーをはじめ、バスケットボール・水泳など多様なスポーツで発症します。過剰なランニング時間やウォームアップ不足・休養不足・硬い路面の下り坂による負担など、さまざまな要因が関与しています。

痛みは大腿骨外顆周辺や膝の外側に現れ、腸脛靭帯に沿って広がることもあります。初期は運動時に痛みが発生し、休息で消失します。

最も効果的な治療法は、ランニングや膝に負担のかかる練習の休止または軽減です。さらに、アイシングや湿布の使用、ストレッチの強化も有効です。スポーツ整形外科では、消炎鎮痛剤の内服や局所注射などの治療を行います

ただし、膝の外側の痛みは腸脛靭帯炎だけが原因ではありません。若年層では疲労骨折、中高年層では外側半月板損傷の可能性もあります。症状が改善しない場合は、スポーツ専門の病院を受診しましょう。

8.ジャンパー膝(膝蓋腱炎・大腿四頭筋腱付着部炎)

ジャンパー膝は、頻繁な運動や屈伸動作により発生します。バレエやランニングなどのスポーツに多い疾患で、膝蓋腱の伸張を繰り返すことで損傷が蓄積され発症します。

年齢やスポーツの有無に限らず、急激な運動の開始でも生じますが、十分な休息と膝蓋腱の安静で一過性に終わることがほとんどです。

スポーツ選手の場合は、損傷した膝蓋腱を修復する時間を与えないほど頻繁に運動を続けるため、症状が慢性化しやすい傾向にあります。

膝をつくと激痛が走るときの対処法

この項目では、膝をつくと激痛が走るときの対処法を紹介します。適切な対処で症状の改善を目指しましょう。

対処法一覧
  • ・安静にして痛みのある動きを避ける
  • ・ストレッチをして筋肉の緊張を取る
  • ・整形外科を受診する
  • ・接骨院を受診する

安静にして痛みのある動きを避ける

膝をつくと発症する激痛が外傷によるものか、関節内の炎症によるものか判断が難しい場合もあります。そんなときは、ひとまず膝関節への荷重など、痛みを伴う動作を避け安静を保ちましょう。

安静に伴い痛みが軽減したり、その後の動作がスムーズになったりと症状の改善が期待できます。

ストレッチをして筋肉の緊張を取る

大腿部や股関節、さらには下腿部の筋緊張が膝の痛みを引き起こす場合があります。とくに臀部や大腿部外側の筋緊張は、変形性膝関節症を悪化させる要因になります。

下腿部の筋緊張は足関節の動きを制限し、その分の負担を膝関節が担うことになります。結果として膝関節の不調が生じやすくなり、痛みの回復も遅れがちです。そのため、ストレッチをして筋緊張を取ることが有効な対処法となります。

痛みが生じるほどの本格的なストレッチを行う必要はなく、心地よくできる範囲内で実施すれば十分です。

整形外科を受診する

膝をつく激痛が突然現れた場合は、上記でも紹介した変形性膝関節症やタナ障害といった病態が潜んでいることがあります。初期段階なら保存療法で十分対応できますが、放置すると症状が悪化し、日常生活への支障が大きくなります。

膝関節内で起きている変化や疾患の有無を確認するためにも、整形外科の早期受診が有効な対処法です。

接骨院を受診する

膝をぶつけていないのに痛みを発症している場合、日常生活における動作が起因している可能性があります。また、問題となる行動・動作を改善しなければ悪化の一途をたどります。

整形外科で精査し、即時の外科的処置が不要と判断された場合は、接骨院での運動療法や手技療法も効果的な選択肢となります。

日常生活における動作についてアドバイスを受け、症状の改善に努めましょう。

つくと激痛が走る方必見!膝に関する豆知識

膝をつくと激痛が走る症状を改善するには、膝に関する知識を身につけることも重要です。

そこでこの項目では、豆知識と称して膝に関する解説をします。激痛が走る要因を探っていきましょう。

膝は不調が起きやすい部位

膝は荷重がかかる関節のため、明確な受傷機転がなくても痛みを感じることがあります。タナ障害など、生まれつきの関節包内のヒダが原因で起こる症状もあり、日常生活に大きく影響します。

亜急性の膝の不調の根本原因は、姿勢の悪さ・体の使い方・日常生活の動作などによる長期的なダメージの蓄積にあります。

そのため徐々に痛みが増したり、少しずつ変形したりと年齢とともに膝の激痛につながるリスクが高まります。一方、若年層ではオスグッドなどスポーツ活動に起因する症状も見られます。

とくにサッカーやバスケットボール、バレーボールなど、瞬発系の競技を頻繁に行う少年に多く見られます。このように、膝は年齢に関係なく不調を起こしやすい部位とされています。

膝関節を構成している骨について

膝関節は主に3つの骨で構成されています。

  • 1.大腿骨:膝関節面が内側と外側に分れており、靭帯などで頑丈な安定性を保ち内反や外反といった異常な動きを防いでいます。
  • 2.脛骨:「スネ」の骨で近位端部が膝関節面になっています。脛骨の上部に大腿骨の内側顆と外側顆がはまり込む構造です。
  • 3.膝蓋骨:大腿骨の近位部前面に位置し、膝関節の屈曲や伸展時に滑るように移動します。

上記の骨の異常及び、周辺筋線維の異常が要因となって膝の激痛症状を引き起こしているケースもあります。

膝関節は特徴的な動きをする

膝関節の基本的な動きは屈曲と伸展で、大きな筋肉によって強い筋力を発揮します。

屈曲の主動作筋は、大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋で構成されるハムストリングスです。また、伸展の主動作筋は・大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋で構成される大腿四頭筋です。

両者とも骨盤から大腿骨を経て下腿の近位端まで到達し、膝関節だけでなく股関節の動きにも作用します。

特徴的なのが膝関節屈曲時の下腿の内旋で、膝窩筋など小さな筋肉が微妙な動きを調整します。膝関節屈曲で下腿が内旋し伸展と共に外旋するこの動きは、単純な前後面の運動ではありません。この特徴的な動きをスクリューホームムーブメントと呼びます。

膝をつくと激痛が走る際は当院にご相談ください!

膝をつくと激痛が走る疾患は主に8つ存在します。また、本記事で紹介した対処法を実践しても症状が改善しない場合は再生医療による治療を検討してみてはいかがでしょうか。

リペアセルクリニック大阪院は、第二種・第三種再生医療提供計画を厚生労働省に提出し受理された厚生労働大臣許可医療機関です。当院では来院前でもメール相談を受付けています。どうぞ事前にご相談ください。

膝の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。

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