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膝をつくと激痛が走る疾患・対処法を紹介!再生医療による治療について

公開日: 2019.04.20
更新日: 2025.02.03

膝は常に体重を支えている関節のため、不調を起こしやすい部位です。

打撲や捻挫などによる膝の負傷もありますが、明確な原因がわからないまま痛みを発症するケースもあります。

膝をつくと激痛が走る症状にお悩みの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、膝をつくと激痛が走る特徴がある疾患や、膝をつくと痛みがある場合の対処法を紹介します。

最後までご覧いただき、原因の追求・適切な処置を目指しましょう。

膝をつくと激痛が走る8つの疾患

膝をついたときに激痛が走る場合、以下の疾患である可能性があります。

1.変形性膝関節症

変形性膝関節症は、膝の関節軟骨がすり減って変形、炎症、水がたまるなどの症状を引き起こす疾患です。

初期は立ち上がるときや動作の始めに膝の痛みを感じるだけですが、中期から末期になると変形が目立って膝が伸びず歩行が困難になります。

原因は遺伝や筋肉の減少、遺伝です。また、骨折や靭帯損傷の後遺症として変形性膝関節症を発症するケースもあります。

2.タナ障害

「タナ」は大腿骨と膝蓋骨の間(膝関節の内側)にある滑膜ヒダのことです。

タナ障害はこの滑膜ヒダが外的刺激により炎症を起こした状態を指します。主な原因は運動による激しい屈伸運動です。

アイスパックによる物理療法や太もも前面・後面のストレッチをする理学療法などの治療をします。

3.半月板損傷

大腿骨と脛骨の間にある三日月形の組織で、膝関節のクッションの働きがあります。膝を急激に捻ってしまうと半月板が損傷する可能性があります。

半月板を損傷すると、運動時や曲げ伸ばしのときに引っかかる感覚があります。ひどくなると水がたまる・膝関節が動かなくなる症状が出ます。

半月板損傷はスポーツ外傷の中で比較的多く見られる疾患です。

4.靭帯損傷

靭帯は骨と骨をつないでおり、膝の安定性を担う重要な組織です。

スポーツでの激しい動きや転倒・事故などによって靭帯が部分的または完全に切れてしまうことを靭帯損傷と言います。

不安定な関節は膝の骨や関節に大きな負担をかけるので、靭帯を損傷した場合は、適切な治療を受けることが重要です。

5.分裂膝蓋骨

分裂膝蓋骨は、膝のお皿(膝蓋骨)が1つの骨として融合せず複数に分かれている状態を指します。

分裂膝蓋骨は生まれつきでスポーツなどをきっかけに分裂した箇所に負担がかかり、痛みが出現することで気づく場合があります。

傷みが生じた場合、有痛分裂膝蓋骨と呼ばれ治療の対象になります。

6.鵞足炎

鵞足炎は、膝の内側下方にある「鵞足」と呼ばれる部位に腫れや痛みが生じる疾患です。

主な原因は、膝の屈伸を繰り返すことによって鵞足に負担がかかっていることが考えられるため、膝に負担がかかりやすいスポーツや、打撲などの外傷で発症する可能性があります。

運動前にはウォーミングアップやストレッチをして鵞足炎を予防しましょう。

7.腸脛靭帯炎

腸脛靭帯炎は膝のオーバーユースによって発症します。

腸脛靭帯炎を発症した場合、運動量を減らす、休養の時間を増やすなど工夫しましょう。

初期は運動時に痛みが出て休養すると消失しますが、進行すると運動をしていなくても痛みが取れなくなります。

8.ジャンパー膝(膝蓋腱炎・大腿四頭筋腱付着部炎)

ジャンプや着地動作、ダッシュなどの動作を繰り返すスポーツでよくみられる疾患です。

大きな要因は大腿四頭筋の柔軟性低下です。とくに骨の成長に筋肉の成長が追い付かない成長期のスポーツ選手が発症します。

痛みだけでなく、腫れる、熱を持つ症状もあります。

膝をつくと激痛が走るときの対処法

膝をついたときに激痛が走る場合、以下の対処法が効果的です。

安静にして痛みのある動きを避ける

膝をついたときに痛みが走る場合、外傷によるものか関節炎なのかの判断が難しい場合があります。

まずは膝に負担をかける動作や痛みがある動作を避けて安静にしましょう。

安静にすると痛みの改善が期待できます。

サポーターを着用して膝の負担を減らす

膝をついて痛みがある場合は、サポーターを着用して膝の負担を減らしましょう。

膝関節は体重を支える重要な役割を持つ一方で、日常生活や運動時に大きな負担がかかりやすい部位でもあります。

サポーターを着用すると膝の負担が減り、痛みが軽減される場合があります。

ただし、サポーターを長期間付けて運動量が落ちると筋肉が衰えてしまう場合があります。サポーターに頼り切りにならず、適度に運動してください。

サポーターはドラッグストアなどで売っているため、気軽に入手できることが利点です。

選ぶときは、自分の膝の大きさに合ったサポーターを選びましょう。

ストレッチをして筋肉の緊張を緩める

臀部や大腿部外側の筋緊張が続くと痛みや関節の負担が増える原因となり、変形性膝関節症などの発症リスクを高める可能性があります。

筋緊張は痛みの回復を遅れさせる要因になるので、ストレッチをして筋肉の緊張を緩めることを意識しましょう。

痛みが生じない程度に無理のない範囲でストレッチしてください。

整形外科を受診する

激痛が突然現れた場合は、変形性膝関節症やタナ障害の可能性があります。

放置すると症状が悪化し、日常生活にも影響を与える恐れがあります。

膝関節の状態や疾患の有無を確認するためにも、早期に整形外科を受診しましょう。

接骨院を受診する

外傷がないのに痛みが出ている場合、日常生活の動作が起因している可能性があります。

整形外科を受診し、外科的処置が不要と判断された場合は、接骨院での運動療法なども効果的です。

接骨院でアドバイスを受け、症状を改善しましょう。

膝の激痛に対する治療法

膝の激痛は、軟骨の摩耗や関節炎、怪我など、さまざまな原因によって引き起こされることがあります。

このような痛みに対処するためには、痛みの原因に応じた適切な治療法を選択することが重要です。

それぞれの治療法について詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

再生医療

再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、半月板や靭帯などの損傷した組織を保護・修復させる治療方法です。

幹細胞を用いた「幹細胞治療」と血液を用いた「PRP治療」について紹介します。

再生医療による治療法

患者さま自身の細胞を使うため、アレルギーや拒絶反応などの副作用のリスクが少なく、安全に行えるため、新たな治療法として注目されています。

幹細胞治療

幹細胞治療は、患者さまの幹細胞を培養して幹部に投与する治療法です。

幹細胞は身体の修復において大きな役割を担っており、重大な疾患の予防や治療・美容などの分野でも研究が進んでいます。

膝関節に入った幹細胞が軟骨に変化し、膝関節を再生する役割があります。

PRP治療

PRP治療は、患者さま自身の血液から血小板を濃縮して抽出したPRP(血漿成分)を患部に注入する治療法です。

ただし、PRP治療はあくまで膝の炎症を抑える効果です。

幹細胞治療とは違い、膝関節を再生する働きはありません。

採血と注射で完了するため、年齢の制限がないことや当日すぐに実施できる利点があります。

注意点として、注射後2~3日は激しい運動を控えること、注射後1週間程度は痛みや腫れが続く場合があります。

膝の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。

リハビリテーション

リハビリテーションでは、主に以下のプログラムを行います。

運動療法 関節の筋力や可動域、柔軟性を広げる
物理療法

光や熱、電気刺激によって炎症や痛みを抑える

例:赤外線、ホットパック、レーザーなど

痛みを抑制し、変形などの進行を予防するのがリハビリの目的です。リハビリテーション療法では疾患の根本的治療はできません。

薬物療法

薬物療法では、以下の方法を用いて治療します。

内服薬
  • 比較的短時間で効果が出やすい
  • 痛みが軽くなってきたら外用薬や湿布に切り替える
外用薬
  • クリームや軟膏、ゲル、湿布
  • 炎症を起こしている局所で効果がある
注射薬
  • ヒアルロン酸を膝関節に注射する
  • 1週間ごとに5回ほど続けると効果がある

とくに痛みが激しい人や胃腸が弱い人には、座薬が選択されるケースもあります。粘膜から吸収させるので、即効性があります

手術療法

手術療法では、症状ごとに以下のような手術が行われます。

関節鏡視下手術
  • 膝の皮膚の一部を切開して関節鏡を挿入し、治療する方法
  • 皮膚を2か所、6mmほど切開するだけなので身体への負担が少ない
  • 装具を付ければ手術翌日から歩ける
骨切り手術
  • 骨を切り、関節の向きやバランスを矯正する方法
  • 自分の骨と関節が残るため、治った後はスポーツなどもできるようになる
人工膝関節置換術
  • 変形・損傷した膝関節の表面を削り、金属やセラミックなどの人工関節に置き換える
  • 人工関節の耐用が15~20年なので、再手術が必要になるケースもある

骨切り手術は体への負担が大きく回復にも時間がかかるため、高齢者には向いていない手術です。

人工膝関節置換術は膝の疾患が重度になった場合のみ行われます。

膝をつくと電気が走るような鋭い痛みがある場合は早期に受診

膝をつくと電気が走るような痛みがある場合、滑液包炎や膝蓋骨の損傷など、早急な診断と治療が必要な疾患が疑われます。

これらの症状を放置すると、痛みが悪化したり、膝の機能が低下して日常生活に影響を与える可能性があります。

無理はせずに、すぐに医療機関を受診しましょう。

膝をつくと激痛が走る方必見の知識

膝をつくと激痛が走る方に向けて、知っておいてほしい情報をご紹介します。

膝の動きや関節について詳しく解説していきます。

膝は不調が起きやすい部位

膝は過重がかかる部位のため、外傷がなくても痛みを感じる場合があります。

急性でない膝の不調の場合、姿勢の悪さや体の使い方、日常生活の動作などの蓄積ダメージが原因です。

姿勢の悪さなどが原因の場合、徐々に痛みが増し、年齢とともに激痛につながるリスクが高まります。

膝関節を構成している骨について

膝関節は主に3つの骨で構成されています。

大腿骨
  • 膝関節面が内側と外側に分かれている
  • 靭帯などで安定性を保ち、内反や外反などの異常な動きを防ぐ
脛骨
  • 「スネ」の骨で体の中枢に近い側が膝関節面になっている。
  • 脛骨の上部に大腿骨の内側顆と外側顆がはまり込む構造
膝蓋骨
  • 膝の曲げ伸ばしのときに滑るように移動する

この3つの骨の異常や、周辺の筋線維の異常が原因で膝の傷みを引き起こしているケースもあります。

膝関節は特徴的な動きをする

膝を曲げる際の主動作筋 ハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)
膝を伸ばす際の主動作筋 大腿四頭筋(大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋)

特徴的なのが膝関節を曲げる際の下腿の内旋で、膝窩筋など小さな筋肉が微妙な動きを調整します。

膝関節を曲げていく途中で脛骨が大腿骨に対して体の内側に向かって旋回し、伸ばすと外側に旋回します。この特徴的な動きをスクリューホームムーブメントと呼びます。

スクリューホームムーブメントが上手くできないと、他の軟骨組織に負担がかかり痛みが生じる場合があります。

【まとめ】膝をつくと激痛が走る際は当院にご相談ください

膝をつくと激痛が走る場合、何らかの疾患を発症している可能性があります。

激しいスポーツをしている、転倒したなどの心当たりがなくても変形性膝関節症を発症している可能性があるため、まずは安静にして様子を見ることが大切です。

安静にしても痛みが治まらない場合や、膝をつくと電気が走るような強い痛みがある場合は、無理はせずに医療機関を受診しましょう。

また、変形性膝関節症や半月板損傷などの膝の痛みに対しては、再生医療という選択肢があります。再生医療はこれらの疾患に高い治療効果が期待できる治療法です。

手術を必要とせず、自身の細胞を利用した再生医療に興味がある方は、お気軽に当院へお問い合わせください。

膝の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。

監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設

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