PRP療法後に腫れが引かない理由は?原因・期間・対処法を解説
公開日: 2019.07.12更新日: 2025.05.01
「PRP療法後に腫れが引かない」とお悩みの方はいませんか。
PRP(多血小板血漿)療法は、患者様の血液から血小板を多く含む血漿を精製し、再び体内に注入する治療法です。
再生医療の1種であるPRP療法では、患部に直接注射して損傷した部位の修復・再生を促すため、注射部位に腫れが起こる可能性があります。
本記事では、PRP療法後の腫れについて詳しく解説します。
PRP療法後に注射部位が腫れても慌てないよう、適切なダウンタイムの過ごし方を確認しましょう。
目次
PRP療法で腫れる・膨らむのはなぜ?主な原因
PRP療法で注射部位が腫れたり、膨らんだりする場合は、以下の原因が考えられます。
PRP療法は患者様自身から採取した血液から高濃縮された血漿(PRP)を精製し、再び体内に戻す治療法のため、注射器を使用します。
治療後、注射部位の腫れや膨らみが目立つ場合は、再度医療機関を受診し、適切に対処してもらいましょう。
以下の記事では、再生医療の1種であるPRP療法の費用について詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
通常の治療反応としての炎症の場合もある
注射部位の腫れや膨らみは、通常の治療反応としての炎症の場合もあります。
PRP療法では注射器を使用するため、穿刺した部位に赤みが出たり、軽度の腫れがみられたりする場合があります。
通常の治療反応としての炎症は、数日で腫れや膨らみが落ち着く場合が大半です。
感染症の可能性
PRP療法で注射した部位が腫れたり、膨らんだりしているときは、感染症の可能性もあります。
感染症による腫れや膨らみがある場合は、以下の症状があらわれます。
- 腫れや赤みが引かない
- 注射部位がかゆい
- 熱感がある
感染対策が不十分な場所でPRP療法を受けたり、治療後に患部に細菌が入ったりすると、感染症による腫れが起こるため注意が必要です。
注入量や手技の問題
PRP療法は注入量や手技の問題により、注射部位に腫れや膨らみが起こる可能性があります。
通常、これらの症状は一時的なものであり、徐々に症状が軽減する傾向にあります。
適切な注入量や穿刺部位には、個人差があるため、再生医療を得意とする専門家に相談しましょう。
[美容_bk]PRP療法後の腫れの期間は?ダウンタイムの目安と経過
PRP療法のダウンタイムで腫れが続く期間は、個人差はありますが3~4日程度です。
ダウンタイム中は、腫れだけでなく、内出血や痛みを伴う場合もあります。
2週間以上、注射部位に症状がある場合は、治療を受けた医療機関へ相談しましょう。
PRP療法後のダウンタイム中の過ごし方
ダウンタイム中は、以下の3つのポイントを押さえて過ごすことが大切です。
注射部位に刺激を与えてしまうと、腫れや膨らみなどの症状が悪化する恐れがあります。
ダウンタイム中の生活に注意していても腫れが引かない場合は、施術を受けた医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。
刺激を与えないようにする
ダウンタイム中は、注射した部位に刺激を与えないよう注意が必要です。
肌への刺激が強いと、患部の腫れや赤みが長引く可能性があります。
肌をかきむしる動作や衣服を着る際の摩擦、紫外線などは、肌へ強い刺激を与えます。
PRP療法後にかゆみがある場合は、なるべくひっかかないように注意し、必要であれば医師にかゆみ止めを処方してもらいましょう。
血行が良くなる行動はできる限り控える
PRP療法後は、血行が良くなる行動をできる限り控えることが大切です。
血行が良くなる行動をとると、局所の炎症反応による血管拡張や血管透過性亢進を助長するため、腫れや膨らみが悪化する恐れがあります。
ダウンタイム中は、運動や入浴を避けて過ごしましょう。
医師が処方する薬を使用する
PRP療法のダウンタイム中は、医師が処方する薬を使用することが重要です。
医師は個人の症状に合わせて薬を処方するため、症状の改善に期待できます。
ダウンタイム中の患部の腫れや膨らみ、痛みなどが長引いているときは、治療を受けた医療機関に相談し、適切な薬を処方してもらいましょう。
まとめ:不安な腫れは自己判断せず医師に相談を
PRP療法は、患者様自身の血液から高濃度に濃縮した血漿(PRP)を精製し、再び体内に戻す治療法です。
注射による治療のため、通常の経過として3~4日程度、患部の腫れや膨らみが起こる可能性があります。
腫れが長引いていたり、膨らみが悪化していたりする場合は、自己判断せずに必ず医療機関を受診しましょう。
PRP療法は美容医療だけでなく、関節や靭帯などに炎症が起こった場合にも用いられる治療法で、大谷翔平選手のような有名アスリートにも採用されています。
当院(リペアセルクリニック)は、PRP療法をはじめとした再生医療に携わっている医療機関です。
治療後の腫れについてのご相談や、他院で治療中の方のセカンドオピニオンも承っておりますので、お気軽にご相談ください。

監修者
岩井 俊賢
Toshinobu Iwai
医師
略歴
2017年3月京都府立医科大学 医学部医学科卒業
2017年4月社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 初期研修医
2019年4月京都府立医科大学附属病院 整形外科
2020年4月医療法人啓信会 京都きづ川病院 整形外科
2021年4月一般社団法人愛生会 山科病院 整形外科
2024年4月医療法人美喜有会 リペアセルクリニック大阪院 院長