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ゴルフしてない人がゴルフ肘になる原因は?主な症状や対処法、治し方について解説

「ゴルフをしていないのにゴルフ肘になる?」
「ゴルフ以外でゴルフ肘になる原因は?」
肘の内側に痛みがあり、調べたら「ゴルフ肘」という言葉が出てきて、上記のような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
結論、ゴルフ肘は、仕事や家事、育児など身近な日常動作が原因で発症するケースもゼロではありません。
本記事では、ゴルフをしていない人がゴルフ肘になる理由や対処法、医療機関での治療法まで解説します。
さらに、保存療法や手術以外の選択肢として注目されている再生医療について紹介します。
肘の痛みに不安を抱えている方が、自分の状態を整理して次の一歩を選べるような情報をお伝えするので参考にしてください。
目次
ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)はゴルフしてない人も発症する
ゴルフ肘は、腕や肘に同じ力が何度もかかると、ゴルフをしていなくても発症する可能性があります。
ゴルフ肘の症例の90%以上はスポーツとは関係なく、日常生活や仕事での繰り返し動作が原因で発症する※と報告されています。
※出典:「PubMed」
ゴルフ肘の正式名称は上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)です。
肩から肘までをつなぐ骨(上腕骨)の内側にある出っ張り部分(内側上顆)に付着している筋肉や腱に炎症が起こる病気を指します。
ゴルフのスイング動作で肘に痛みが出やすいことからゴルフ肘と呼ばれていて、主な原因は肘や腕に同じ力が繰り返しかかることによる負荷(オーバーユース)です。
ゴルフ肘が起こる仕組み※は、次の通りです。
- 肘に負担のかかる動作が続く
- 腱に小さな傷が少しずつ蓄積する
- 筋肉が硬くなり、腱にさらに負担がかかる
- 同じ動作を繰り返すことで炎症が悪化する
※出典:「PubMed」
ゴルフ肘は一度の大きな怪我ではなく、日常的な動作の積み重ねによって徐々に進行する疾患です。
早期に適切な対処を行い、症状の悪化を防ぎましょう。
ゴルフ肘の原因|ゴルフしてないのになぜ?
ゴルフ肘の主な原因は、以下の通りです。
それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
ご自身の生活や動作を振り返りながら、当てはまる点がないか確認してみてください。
日常動作での腕の使い過ぎ
肘の内側に負担がかかる腕や手首の動きを長時間・頻繁に行う日常動作は、スポーツに限らずゴルフ肘の原因になります。
肘の負担増加につながる具体例は、以下の通りです。
| 動作の例 | 詳細 |
|---|---|
| 長時間のタイピングやマウス操作 | 手首を曲げたり伸ばしたりする動きが続くと、前腕の筋肉に負担がかかる |
| 強く握って持ち運ぶ作業 | 重い荷物や買い物袋、育児で子どもを抱き上げるときなど、握力を使う動きが多いほど負担が増す |
| 掃除や家事で同じ動きを繰り返す | ほうきやモップでこする、雑巾を絞る動きは、手首や肘を頻繁に曲げ伸ばしするので負担が溜まりやすい |
| 日常的な道具の使い過ぎ | ドライバーやペンチなどを長時間使う、キッチンで力を入れて包丁を使う、荷物を頻繁に上下させる動作は負担がかかりやすい |
ゴルフ肘だけでなく、腱鞘炎や頚肩腕症候群など、日常生活で起こる腕の痛みについても知っておくと対策の参考になります。
以下の記事では、肘から下が痛む際に考えられる疾患や対処法について紹介しているので参考にしてください。
筋肉量や柔軟性の不足
加齢や筋肉量の低下により腕や肘を支える筋肉や腱の柔軟性が低下すると、回復に時間がかかって日常のわずかな負荷でもゴルフ肘を発症しやすくなる場合があります。
ゴルフ肘は45〜64歳の年代で最も多く発症します。※
※出典:「PubMed」
一方、筋力や柔軟性は20~30代がピークとなり、その後は徐々に低下するため、加齢による筋力や柔軟性の低下が発症に影響している可能性があります。
日常生活では、腕の使い過ぎを避けるとともに適度な休息や筋力・柔軟性を維持する運動を心がけましょう。
ゴルフ以外のスポーツによる負荷
ゴルフ肘はゴルフに限らず、肘の内側に強い負荷がかかるスポーツでも発症するケースがあります。
とくに、腕や手首を大きく動かす・繰り返し投げる動作がある際は注意が必要です。
代表的なスポーツとして、以下が挙げられます。
- テニス
- 野球
- やり投げ
- アメリカンフットボール
- ボウリング
日常的に行うスポーツや運動でも、肘の痛みが出やすい動作が含まれていることがあります。
負荷がかかる範囲を把握して予防につなげましょう。
ゴルフ肘の症状と対処法|ゴルフしてない人も要注意
ゴルフ肘の症状と対処法は、以下の通りです。
順番にみていきましょう。
ゴルフ肘の主な症状
ゴルフ肘の主な症状は肘の内側の痛みやしびれ、こわばり、曲げ伸ばしが十分にできないなどです。
痛みは前腕や手首まで広がることもあり、日常生活のさまざまな動作で感じやすくなります。
症状が現れる主な動作は、以下のとおりです。
- 荷物を持ち上げる
- 手首をひねる
- 肘の曲げ伸ばしをする
- ペットボトルの蓋を開ける
- 雑巾を絞る
- ドアを開ける
以下の記事では、ゴルフ肘が重症化した際の症状や回復期間について解説しているので参考にしてください。
ゴルフ肘になったときの対処法
ゴルフ肘になったときは、まずは痛みや炎症を悪化させないことが重要です。
RICE処置は、軽度のゴルフ肘に対して有効な対処法です。
| 処置 | 内容 |
|---|---|
| Rest(安静) | 肘や腕を無理に動かさず、痛みが出る動作は控える |
| Ice(冷却) | 炎症や腫れを抑えるために氷をタオルで包み、1回15~20分ほど肘を冷やす |
| Compression(圧迫) | 弾性包帯やテーピングで軽く肘を圧迫すると、腫れの悪化を防ぐ |
| Elevation(挙上) | 可能であれば肘を心臓より高い位置に置き、腫れの軽減につなげる |
RICE処置はあくまで応急処置であり、原因の根本的な治療はできません。
痛みが強く改善が見られない場合は、無理をせず整形外科に相談しましょう。
以下の記事では、RICE処置について詳しく解説しているので参考にしてください。
ゴルフしてない人がゴルフ肘を予防する方法
ゴルフ肘はスポーツだけでなく日常生活や仕事での反復動作でも起こるため、普段から肘や前腕にかかる負荷を減らす工夫をしましょう。
具体的な予防方法は、以下のとおりです。
| 予防法 | 内容 |
|---|---|
| 腕や肘の使いすぎを避ける |
・肘や手首に負担がかかる動作を長時間繰り返さない |
| ストレッチで筋肉や腱の柔軟性を保つ |
手首や肘のストレッチを行い、腱や靭帯への急激な負荷軽減を目指す。 |
| 正しい姿勢やフォームを意識する | 普段の姿勢やスポーツ・作業でのフォームを見直すことで、肘にかかる不必要な力を減らす |
| サポーターの活用 | サポーターを使用すると、負荷を分散させてゴルフ肘やテニス肘のリスクを下げる効果が期待できる |
| 生活習慣の改善 | 十分な睡眠や栄養バランスの整った食事で筋肉や腱の回復を助ける |
肘や前腕の負荷を意識して、無理のない範囲で予防習慣を続けましょう。
ゴルフ肘の治し方は?主な治療法
ゴルフ肘の主な治療法は、以下のとおりです。
それぞれの治療法と特徴について詳しく見ていきましょう。
保存療法
ゴルフ肘の治療で最も一般的なのが保存療法です。
軽度〜中等度の症状に効果が期待でき、手術を行わずに症状の改善を目指します。
自宅や職場で取り組める一方で、改善に時間がかかることがあります。
保存療法の具体例は、以下のとおりです。
- 安静にして日常動作での肘への負荷を軽減
- 肘から手首までのストレッチや筋力強化運動
- サポーターの活用
- 痛み止め薬の服用
保存療法で十分な効果が得られない場合は、医師の判断でステロイド注射が検討されることがあります。
以下の記事では、ステロイド注射の効果や副作用、注意点を解説しているので参考にしてください。
手術療法
手術療法は、保存療法や注射療法で改善が見られないときや、症状が慢性的で生活や仕事に支障をきたす場合に検討されます。
ゴルフ肘では、肘の内側上顆に付着する腱の損傷部位を修復・除去する手術が行われることがあります。
慢性的な痛みの改善が期待できる一方で、手術による身体への負担や、入院・リハビリ期間が必要になる点を考慮しましょう。
治療法ごとの特徴を理解し、自分の症状や生活スタイルに合った方法を選びましょう。
再生医療
ゴルフ肘に対して、保存療法や注射治療で十分な改善が得られず、できるだけ手術は避けたいと考える方を中心に再生医療が注目されています。
再生医療は、患者さま自身の細胞や血液由来成分を活用し、身体が本来持つ回復力を引き出すことで、損傷した腱や組織の修復を促す治療法です。
| 治療法 | 内容 |
|---|---|
| 幹細胞治療 | 患者さまの脂肪組織から採取した幹細胞を培養し、数を増やしてから肘に投与して関節の再生・修復を促す |
| PRP治療 | 患者さま自身の血液から血小板を濃縮して抽出したPRP(血漿成分)を患部に注入し、肘の炎症を抑える |
どちらも手術を行わない治療のため「できるだけ根本的に治したいが、手術には抵抗がある」とお考えの方にとって、再生医療はゴルフ肘の新たな治療選択肢となる可能性があります。
当院リペアセルクリニックでは、再生医療の治療法や適応症例について無料カウンセリングを実施しているため、ぜひご相談ください。
ゴルフしてない人も腕や肘の負担を避けて予防しよう
ゴルフ肘は、ゴルフをしていない方でも家事や仕事などで腕や肘を繰り返し使うことで発症する可能性があります。
痛みを感じた段階で無理をせず、使い方の見直しや早めのケアを行い症状の長期化を防ぎましょう。
保存療法で十分な改善が得られない場合には、手術を行わずに腱や周囲組織の修復を促す再生医療という選択肢もあります。
以下のページでは、肘の痛みに対する再生医療の症例を紹介しているため、併せて参考にしてください。
>>当院の再生医療による肘の症例はこちら
当院リペアセルクリニックでは、再生医療について無料カウンセリングを実施しているため、ぜひご相談ください。
監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設




















