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医療用膝サポーターは保険適用になるのか|どこで売ってる?適用条件や値段について解説

膝の痛みを和らげるための医療用膝サポーターは、医師の診断に基づき治療上必要と認められた場合は保険適用で購入可能です。
しかし、保険適用で購入するための購入先や条件、制度の仕組みを正しく理解していないと、保険適用外となる可能性があります。
本記事では、医療用の膝サポーターが保険適用になる具体的な条件や購入手順について詳しく解説します。
ご自身の症状に合った医療用の膝サポーターを賢く手に入れるための判断材料としてお役立てください。
また、つらい膝の痛みには、医療用の膝サポーターと併せて「再生医療」による治療も選択肢の一つです。
再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、損傷した組織の再生・修復を促す医療技術です。
当院リペアセルクリニックでは、膝の再生医療について無料カウンセリングを実施しているため、ぜひご相談ください。
目次
医療用膝サポーターは保険適用になるのか
医療用の膝サポーターは、国が定める条件を満たすことで健康保険の適用対象となります。
ただし、ドラッグストアなどで個人的に購入したものは原則として対象外であり、医療機関での診察と処方が前提となる点に注意が必要です。
どのような条件で保険適用されるのか、具体的な条件を確認していきましょう。
保険適用になる条件
医療用の膝サポーターを購入する際に保険適用される条件は、以下のとおりです。
【保険適用の条件】
- ①完成品であること
- ②疾病または負傷の治療遂行上必要なものであること
- ③オーダーメイドで製作した場合のものと同等もしくはそれに準ずる機能が得られるものと認められるもの
※出典:厚生労働省「治療用装具に係る既製品のリスト化及び基準価格の設定等について」
上記の条件を満たしていないサポーターは、医療用として販売されている製品であっても、保険適用の対象にはなりません。
痛みや怪我の予防目的で購入したものや医師の診察を受けずに購入したものは、自費で購入する必要があります。
医療用の膝サポーターが必要と診断される疾患は、「変形性膝関節症」「半月板損傷」「前十字靭帯損傷」「側副靭帯損傷」などが挙げられます。
まずは整形外科を受診し、現在の症状に医療用サポーターが必要かどうかを医師に相談することから始めましょう。
医療用膝サポーターの保険適用後の値段
医療用膝サポーターの購入に保険適用が認められた場合、最終的な自己負担額は、1万円台〜数万円程度で済みます。
購入するサポーターがフルオーダーなのか、セミオーダーなのか、保険適用される既製品なのかで金額が大きく異なります。
保険適用となる既製品の膝サポーターの基準価格の例は、以下のとおりです。
| 製品名 | 基準価格(円) |
|---|---|
| 膝サポーターACL(POゲルテックスACL) | 14,730円 |
| 膝装具軟性(KFLG) | 14,140円 |
| (NS)P.O.スポーツPCL | 16,480円 |
| ニーグリップ・OA3 | 8,800円 |
※出典:「療養費の支給対象となる既製品の治療用装具」から一部抜粋
また、医療用膝サポーターには、「療養費払い(償還払い)」と呼ばれる仕組みが適用されるため、一旦窓口で全額を支払う必要がある点に注意が必要です。
療養費払いは、一旦全額を支払い、後日ご自身で加入している健康保険組合へ申請を行うことで、自己負担分を除いた金額(7〜9割)が口座に振り込まれるという制度です。
そのため、最終的には一部返ってきますが、購入時はまとまったお金が必要になることを覚えておきましょう。
医療用膝サポーターはどこで売ってる?保険適用で買う方法
医療用の膝サポーターを保険適用で購入できる場所は、「整形外科などの医療機関」に限られます。
「医療用」と名のつく商品であっても、購入場所や手順を間違えると全額自己負担となってしまうため注意が必要です。
以下では、保険を適用させるための正しい購入ルートと手続きの手順について解説します。
保険適用で購入できるのは「医療機関」のみ
医療用の膝サポーターを保険適用で購入する場合は、必ず医療機関で医師の診察を受け、処方箋を発行してもらう必要があります。
「医療用」や「固定用」と記載されている市販品であっても、医師の診察と処方箋なしで購入したものは、全て保険適用の対象外となるため、注意しましょう。
「店頭やネットで購入した領収書を病院に持っていく」といった方法は適用されないため、まずは医師へ相談することから始めましょう。
保険適用で購入する方法・流れ
保険適用で医療用の膝サポーターを購入する方法・流れは、基本的に以下のような4つのステップで進みます。
- ①整形外科を受診し、診断書・処方箋を発行してもらう
- ②医療機関で医療用の膝サポーターを作成してもらう
- ③膝サポーターの代金を一旦全額支払う
- ④健康保険組合などで療養費を申請する
サポーターの購入代金は一時的に全額を立て替える必要があるため、まとまったお金を用意しておきましょう。
療養費の申請から数カ月後に自己負担分を除いた金額が指定口座に振り込まれます。
内訳のわかる領収書や医師の診断書は、療養費の申請時に必ず必要になるため、大切に保管しておいてください。
医療用膝サポーターに関してよくある質問
医療用の膝サポーターの購入方法や効果について、よくある質問に回答していきます。
以下でそれぞれの質問について詳しく見ていきましょう。
医療用サポーターと市販品の違いは?
膝サポーターにおける医療用と市販品の主な違いは、使用する目的や保険適用の有無にあります。
医療用の膝サポーターは、特定の疾患・怪我の治療に対して使用されるものです。
対して、市販の膝サポーターは、怪我の予防・痛みの緩和・保温を目的として使用されます。
また、医療用の膝サポーターは医師の診断・処方を経て、申請することで保険適用されますが、市販品は保険適用されないため全額自費となります。
変形性膝関節症に医療用膝サポーターは有効?
医療用の膝サポーターは、変形性膝関節症に対して一定の効果が期待でき、治療の一環として用いられることがあります。
装着することで膝のぐらつきの軽減や転倒防止につながり、支柱入りの装具では歩行時の不安定感を減らす効果も期待できます。
しかし、膝サポーターの活用で変形性膝関節症が治るわけではないため、その他の治療と併用することが前提です。
医療用膝サポーターと併せて再生医療をご検討ください
医療用の膝サポーターは、医療機関で医師に診断・処方してもらい、条件を満たすことで保険適用されます。
保険適用できるのは「医療機関で購入した医療用サポーターのみ」なので、本記事で紹介した条件などを参考に、ご自身の症状が当てはまるか確認してみましょう。
また、つらい膝の痛みには、原因となる疾患や怪我の根本改善を目指せる「再生医療」による治療をご検討ください。
再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、損傷した組織の再生・修復を促す医療技術です。
以下の動画では、再生医療によって変形性膝関節症の症状が改善した症例を紹介していますので、併せて参考にしてください。
当院リペアセルクリニックでは、膝の再生医療について無料カウンセリングを実施しているため、ぜひご相談ください。
監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設

















