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変形性膝関節症は整骨院で改善できる?効果と注意点を医師が解説

変形性膝関節症は整骨院で改善できる?効果と注意点を医師が解説
公開日: 2025.12.26

変形性膝関節症と診断され、病院で治療を続けているものの、「膝の痛みが引かない」「整骨院でマッサージを受けたほうが楽になる?」と、お悩みではないでしょうか。

実際、整骨院での施術によって一時的に痛みが和らいだり、動きやすさを感じたりする可能性はあります。

しかし、整骨院の施術だけでは変形性膝関節症の根本的な改善は期待できません。

本記事では、変形性膝関節症に対して整骨院で期待できる効果について解説します。

ぜひ参考にして自分の膝の状態に合った最適な治療法を見つけ、痛みのない生活を取り戻しましょう。

また「従来の治療法では改善しない」「手術を勧められたが、どうしても避けたい」という方は、再生医療も選択肢の一つです。

再生医療とは自身の細胞の力を利用し、すり減った軟骨や傷ついた組織の修復・再生を促す治療法です。

実際に当院の治療を受けた方の症例は、以下の動画でも解説しています。

>>その他の症例はこちら

進行した変形性膝関節症でお悩みの方や今後の治療方針に不安を感じている方は、ぜひ当院へご相談ください。

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整骨院だけでは変形性膝関節症の根本的な改善は期待できない

整骨院での施術だけでは、変形性膝関節症の根本的な改善は期待できません。

変形性膝関節症は軟骨がすり減って進行する病気であり、整骨院の手技では組織の再生や変形の修復ができないからです。

変形性膝関節症の特徴や整骨院で対応できない理由は、以下のとおりです。

項目 詳細
特徴 加齢や負担で軟骨が減り、骨が変形する進行性の病気
整骨院で対応不可 レントゲン検査や組織の再生
必要な対応 炎症や強い腫れがある場合は、整形外科での検査や治療が必要

※参照:「変形性膝関節症」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる

整骨院はあくまで、筋肉の緊張をほぐして痛みを和らげたり動きやすくしたりするための補助的な役割を果たす場所です。

整骨院に行けば変形が良くなると誤解せず、整形外科での診断をベースに整骨院を上手に併用すると、症状管理に役立つ場合があります。

変形性膝関節症の症状に対して整骨院で期待できる効果

変形性膝関節症の症状に対して整骨院で期待できる効果は、以下のとおりです。

固まった筋肉がほぐれたり関節の動きが良くなったりすることで、日常生活での負担が軽くなる可能性があります。

施術の効果を正しく理解して、ご自身の症状に合うか確認してみましょう。

膝関節の痛み緩和・負担を軽減

整骨院では、手技や電気施術で筋肉の緊張を和らげ、膝への負担を減らして痛みをコントロールできる可能性があります。

膝に痛みがあると、無意識に周囲の筋肉が緊張して血流が悪くなり、さらに痛みが強くなるという悪循環に陥ります。

整骨院で行われる主な施術と役割は、以下のとおりです。

施術内容 期待できる役割
手技療法(マッサージ) 硬くなった筋肉をほぐし、血流を促進
電気施術・温熱療法 患部への温熱や電気刺激による痛みの緩和

筋肉の凝りをほぐして血流を良くすると、一時的に痛みが軽くなることが期待できます。

ただし膝が熱を持って赤く腫れている急性炎症期の場合は、強い刺激を与えると症状が悪化する場合があります。

腫れがひどい時は整骨院ではなく、速やかに医療機関を受診して適切な処置を受けましょう。

膝関節の可動域の向上

整骨院で筋力バランスの調整やストレッチ、関節可動域訓練を受けると膝が曲げ伸ばししやすくなる場合があります。

膝の痛みをかばって動かさないでいると関節が固まり、正座や階段の昇り降りが困難になる拘縮(こうしゅく)が進んでしまいます。

可動域を広げるメリットには、以下のようなものがあります。

  • 歩行や立ち上がりの動作がスムーズになる
  • 膝関節にかかる負担が分散されやすくなる
  • 日常生活での動きづらさが軽減する

軟骨そのものがすり減っていても周囲の筋肉や腱が柔らかく保たれていれば、生活の質を維持できます。

自分一人では難しいストレッチも、専門家の手を借りて行うと効率的に関節の柔軟性を保てるでしょう。

整骨院で改善が乏しい場合に検討される変形性膝関節症の治療法

整骨院で改善が乏しい場合に検討される変形性膝関節症の治療法は、以下のとおりです。

手術の内容は、変形の進行度や患者様のライフスタイルによって異なります。

それぞれの治療法には特徴やメリット・デメリットがあるので、医師と相談する際の参考にしてください。

関節鏡視下手術

関節鏡視下手術は膝に小さな穴を開けて内視鏡を入れ、関節内の損傷部位を処置する身体への負担が少ない手術です。

関節鏡視下手術の特徴は、以下のとおりです。

項目 詳細
メリット 傷口が小さく、身体への負担が比較的少ない
注意点 軟骨の摩耗を治すわけではないため、根本治療ではない

主に半月板の損傷がある場合や、剥がれた軟骨片が関節に挟まって動かなくなるロッキングなどの症状がある場合に検討されます。

原因がはっきりしている引っかかり感や急な激痛を取り除く目的で行われますが、すり減った軟骨を再生させる効果はありません。

人工膝関節置換術

重度の変形があり強い痛みが続いて歩行が困難な場合には、人工膝関節置換術が選択されます。

損傷した骨や軟骨を取り除き、金属やポリエチレンでできた人工関節に置き換える手術です。

人工膝関節置換術の特徴は、以下のとおりです。

項目 詳細
メリット 痛みの原因を取り除くため、高い除痛効果が期待できる
デメリット 身体への負担が大きく、入院やリハビリ期間が必要

変形した脚を真っ直ぐにできる一方で、人工関節には20〜30年程度の耐用年数があるため、年齢などを考慮して慎重に決定する必要があります。

また手術後は、正座などの深い曲げ動作が難しくなるケースがあるため注意しましょう。

高位脛骨骨切り術(HTO手術)

高位脛骨骨切り術(HTO手術)は、すねの骨(脛骨)を切って角度を調整し、膝への負担バランスを整える手術です。

O脚変形によって内側の軟骨だけに過剰な負担がかかっている場合、重心を外側の健康な軟骨へ移動させて痛みを軽減します。

選ばれるポイントには、以下のようなものがあります。

  • 自分の関節を温存できるため、術後のスポーツ活動や正座が可能になる場合がある
  • 比較的活動性が高い60代〜70代前半の方に適応されることが多い
  • 骨がくっつくまでの期間が必要で、リハビリが長期化しやすい

生活状況や変形の程度によって、人工関節にするか骨切り術にするかが判断されます。

自分の膝を残せる利点がありますが、骨の癒合を待つ時間が必要です。
※ゆごう:骨がくっつくこと

改善が難しい変形性膝関節症には再生医療も選択肢の一つ

「整骨院では痛みが取れないけれど、手術は怖い」「人工関節を入れるのには抵抗がある」といった悩みがある方は、再生医療も選択肢の一つになります。

再生医療とは、自身の血液や脂肪から採取した細胞を利用して、膝の炎症を抑えたり組織の修復を促したりする治療法です。

当院(リペアセルクリニック)では変形性膝関節症に対して、主に以下の2つの治療を提供しています。

治療法 特徴
脂肪由来幹細胞治療 自身の脂肪から採取した幹細胞を培養し投与することで、炎症の抑制や組織修復をサポート
PRP療法 自身の血液から抽出した血小板を注入し、自然治癒力を活かして組織修復を促す

軟骨の摩耗が進んだ変形性膝関節症であっても、手術以外の方法として検討できるケースがあります。

>>実際に当院の治療を受けた方の症例はこちら

再生医療の治療内容や症例情報については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも紹介しています。

「今の治療を続けていて、本当に歩けるようになるのか不安」「手術は避けつつ、痛みの少ない生活を取り戻したい」という方は、一人で抱え込まず、当院にご相談ください。

\公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/公式LINE 画像

監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設