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アキレス腱断裂は歩けるまでに何日かかる?保存療法と手術療法の違いを解説

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公開日: 2025.09.30 更新日: 2025.10.01

アキレス腱断裂で歩行が難しくなり「いつ歩けるまでに回復するのだろうか?」と不安に感じている方も、多くいらっしゃるかと思います。

回復期間は治療方法によって異なりますが、最短で3カ月程度、一般的には6カ月程度が目安です。

しかし、アキレス腱は再断裂の可能性があるため、スポーツなどを再開する際は十分なリハビリ期間も必要です。

アキレス腱断裂を治療する際は、いつ頃、何ができるようになるのか把握しておきましょう。

本記事では、アキレス腱断裂から歩けるまでの期間や、再断裂の防止方法などをわかりやすく解説します。

治療期間の短縮を目指したい方に向けて、再生医療についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

アキレス腱断裂から歩けるまでの期間【一般的な目安】

アキレス腱断裂から歩けるまでの期間は、手術療法で3カ月程度、保存療法は6カ月程度が目安です。

手術療法でアキレス腱を縫合すると、完全断裂でも3カ月程度で歩ける場合があります。

術後1~2週間程度は足首を装具(ギプスなど)で固定し、回復状況をみながら歩行訓練や筋トレーニングを取り入れます。

保存療法も足首を固定しますが、手術療法よりも装具の装着期間が長いので、歩けるまでには6カ月程度が必要です。

治療方法の選択に迷ったときは、医師とじっくり話し合ってみましょう。

手術療法と保存療法の違いや歩けるまでの平均週数

アキレス腱断裂を治療する場合、普通に歩けるまでの期間には平均週数の目安があります。

装具が取れてから歩けるまでの平均週数や、治療の過程は以下のようになっています。

治療方法 歩けるまでの平均週数 治療の過程
手術療法 6~8週間程度

【非荷重】

術後2週間程度は足首を装具で固定し、歩行の際には松葉杖を使って荷重を避ける。

【部分荷重】

3~5週間目はヒール付きの装具を使用し、部分的に荷重する。

【全荷重】

6~8週間目は装具を外し、アキレス腱に全荷重して歩行訓練などを行う。

【装具オフ】

回復状況が良好であれば、8週間経過後に装具を外す。

保存療法 8~10週間程度

【非荷重】

治療開始から2週間程度は足首を装具で固定し、歩行の際には松葉杖を使って荷重を避ける。

【部分荷重】

3~5週間目は装具の角度を調整し、部分荷重をかける。

【全荷重】

6~8週間目はヒールがない装具を装着し、アキレス腱に全荷重する。回復状況によっては10週間目まで全荷重する。

【装具オフ】

10週間経過後に装具を外す。

 

治療の最終段階では装具を外しますが、足首への負荷には注意が必要です。

足首を固定している間は筋力が低下し、可動域も狭くなっているため、急激な運動は避けておきましょう。

アキレス腱断裂から生活動作を再開する時期

アキレス腱断裂の治療が進むと、以下の生活動作やスポーツが可能となりますが、再開時期に注意が必要です。

生活動作などの再開時期

ここからは、歩行やスポーツをいつ頃再開できるのか、具体的な時期をみていきましょう。

歩行などの再開時期

歩行や階段の昇降、しゃがむなどの動作は装具が取れた時点で再開できます。

手術療法では3カ月程度、保存療法は6カ月程度で生活動作が可能となるため、仕事や家事への影響も少なくなります。

ただし、一度切れたアキレス腱は再断裂のリスクがあるので、赤ちゃんを抱いて階段を昇るなど、足首への大きな負荷には要注意です。

しばらくの間はリハビリを続け、アキレス腱の回復状況を医師に診断してもらいましょう。

スポーツの再開時期

装具が取れる時期になると、基本的にはスポーツを再開できます。

アキレス腱断裂の治療中は筋力が低下するため、装具が取れたら軽い運動を始めるとよいでしょう。

ただし、体が激しくぶつかり合うサッカーやラグビー、ジャンプと着地を繰り返すバレーボールなど、スポーツによっては足首に大きな負荷がかかります。

ハードなスポーツを再開するときは、必ず医師に相談しておきましょう。

アキレス腱の再断裂を防ぐ治療方法

アキレス腱断裂を治療した場合、6~8週間後に再断裂するケースが多くなっています。

装具が取れる時期と重なるため、仕事やスポーツへの復帰を目指す際は、再断裂を防ぐ治療方法が必要です。

何気ない動作が再断裂につながる恐れもあるので、以下の「やってはいけないNG行為」にも注意しましょう。

運動療法やストレッチ

アキレス腱の再断裂を防止する際は、以下の運動療法やストレッチなどが効果的です。

アキレス腱の再断裂防止方法 具体的なメニュー
運動療法

・カーフレイズ(かかとの上げ下げ)

・バランスボードを使ったバランス訓練

・ハーフスクワット

・軽いジャンプやランニング

ストレッチ

・運動前のアキレス腱伸ばし

・足首をゆっくりと回して柔軟性を高める

食事の改善

以下の栄養素を多めに摂取する

・ビタミンC(柑橘類やブロッコリーなど)

・コラーゲン(鶏軟骨や牛スジなど)

・鉄分(レバーや赤身肉など)

・亜鉛(納豆やチーズなど)

靴の改善 ッション性が高く、足の形にフィットした靴を選ぶ

運動療法では少しずつ負荷をかけ、ふくらはぎなどの筋力を強化します。

ストレッチもアキレス腱の再断裂を防ぐ効果があるため、徐々に可動域を広くしていきましょう。

ビタミンCやコラーゲンなどの栄養素を多めに摂取すると、アキレス腱の強化につながります。

足の形にフィットした靴を選んでおけば、つまづきや転倒のリスクが低くなり、アキレス腱の再断裂を防止する効果があります。

やってはいけないNG行為

アキレス腱断裂が歩けるまで回復したら、以下のNG行為に注意しましょう。

ボックスタイトル

  • 急激な運動
  • 過度な筋力トレーニング
  • 高い段差からのジャンプや着地
  • サイズの大きな靴を履く

ウォーミングアップなしの急激な運動や、過度な筋力トレーニングはアキレス腱の再断裂リスクを高めます。

ジャンプや着地も足首に大きな負荷がかかるため、バドミントンやバスケットボールなどの再開には注意が必要です。

また、サイズの大きな靴を履くと、歩行時の着地で足をひねったり、わずかな段差でつまづいたりする恐れがあります。

装具が取れてもしばらくはリハビリを続け、アキレス腱が切れる前の状態に近づけていきましょう。

アキレス腱断裂に再生医療を用いる選択肢

再生医療とは、幹細胞の働きにより、断裂したアキレス腱などを修復する治療方法です。

具体的には自分の脂肪から幹細胞を抽出し、体外で培養して患部に注入するため、以下のメリットがあります。

ボックスタイトル

  • 手術や入院が不要
  • 治療期間の短縮が可能
  • 合併症や感染症のリスクが低い
  • 自己治癒力を活かせる
  • 筋力や可動域回復を期待できる
  • 再発予防につながる可能性がある

再生医療は通院のみで治療するため、手術や入院が不要となり、治療期間の短縮も可能です。

また、再生医療は患部を切開しないので、手術に伴う合併症や、感染症のリスクを低減できます。

治療期間を短縮しつつ、手術や入院を避けたい場合は、再生医療を選択肢に入れてもよいでしょう。

より詳しく再生医療を知りたい方は、リペアセルクリニックにご相談ください。

リペアセルクリニックには再生医療の専門医が在籍しており、初めての方は無料でカウンセリングを受けられます。

また下記ではリペアセルクリニック大阪院の再生医療により、足関節の悩みを克服し歩けるまでの改善が早まった症例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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【まとめ】アキレス腱断裂は歩けるまでに時間がかかる!再生医療の検討も重要

アキレス腱断裂を治療する際は、まず歩けるまでの期間を把握しておきましょう。

回復時期は治療方法によって異なりますが、いつ頃歩けるのかわかれば、仕事やスポーツ復帰への目途が立つので安心です。

ハードなスポーツを再開する場合、根本治療が欠かせないため、再生医療も重要な選択肢となります。

再生医療をより詳しく知りたい方や、早く治す方法を探している方は、ぜひリペアセルクリニックの無料相談をご活用ください。

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監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設