内側側靭帯損傷を早く治す方法は?正しい初期対応と最新の治療法について解説

「1日でも早く内側側副靭帯損傷を治してスポーツに復帰したい」「この膝の痛み、いつになったら治るんだろう」
スポーツ、もしくは日常生活で内側側副靭帯を損傷してしまい、早く治したいという思いから焦りや不安を感じている方も多くいらっしゃるかと思います。
内側側副靭帯損傷を放置すると、膝が不安定になってしまうことも。
内側側副靭帯損傷を治し、復帰するための最短ルートは、正しい初期対応と段階的なリハビリ、新しい治療法を知ることが重要です。
この記事では内側側副靭帯損傷の詳細や原因、治療法について解説しています。
セルフケアや新しい治療の選択肢についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
内側側副靭帯損傷を早く治す方法を解説
內側側副靭帯損傷を早く治すには、初期対応が重要になります。
損傷後は、下記のRICE処置を徹底しましょう。
- Rest(安静): 患部を動かさないようにする
- Ice(冷却): 氷嚢などで患部を冷やす
- Compression(圧迫): 弾性包帯などで患部を軽く圧迫し、腫れを抑える
- Elevation(挙上): 患部を心臓より高い位置に保つ
まずは損傷した膝を動かさず、無理な歩行や体重をかけるのを避けます。
その後氷のうで患部を20分程度冷やし、炎症や内出血、腫れを抑えて痛みを和らげましょう。
冷却後は弾性包帯で患部を軽く圧迫し、腫れの拡大を防ぎます。この時、包帯の巻きすぎに注意してください。
最後に患部を心臓より高く上げることで血流を抑え、腫れを最小限に食い止めます。
RICE処置による初期対応が、その後のスムーズな回復に繋がります。
内側側副靭帯損傷とは?原因・症状・重症度を把握しよう
内側側副靭帯は、膝の関節を安定させる重要な靭帯です。
内側側副靭帯が損傷する原因はサッカーやバスケットボールなど、急な方向転換を伴うスポーツで、膝に強い外反力(外側に曲がる力)が加わることによって起こります。
内側側副靭帯の主な症状は、膝の内側の痛み・腫れ・不安定感などです。
損傷の程度は、下記の3段階に分かれています。
- グレード1:軽度の損傷
- グレード2:部分的な断裂
- グレード3:完全な断裂
内側側副靭帯においては、正しい初期対応が回復を早める鍵となります。
安静にせず放置するリスク
内側側副靭帯損傷を放置することは、非常に危険です。
特にグレード2度以上の損傷は、無理に動かすことで症状が悪化し、回復が遅れるだけでなく、様々なリスクを招きます。
まず、膝の不安定感が残る可能性が高まります。
靭帯が十分に修復されないまま負荷がかかることで、膝がぐらつく感じが慢性化し、日常生活やスポーツに支障をきたします。
また半月板や他の靭帯など、膝の他の組織に負担がかかり、新たな損傷(合併損傷)を引き起こすリスクも高まります。
早期の正しい治療と安静期間を守ることが、これらのリスクを避け、確実に回復するための最も重要な一歩です。
安易な自己判断は避け、専門医の指示に従いましょう。
内側側副靭帯損傷のグレード別の回復期間の目安
内側側副靭帯は、損傷の程度によって回復期間が大きく異なります。
- グレード1:約1〜3週間
- グレード2: 約4〜6週間
- グレード3: 約2〜3ヶ月
グレード1は 靭帯が伸びた状態のため、比較的早く回復します。
安静にしていれば約1〜3週間で痛みが軽減し、スポーツへの復帰も可能です。
グレード2の場合は靭帯の一部が切れているため、グレード1の状態と比較して回復に時間がかかります。
サポーターなどで固定し、適切なリハビリを行えば、約4〜6週間で回復することが多いです。
グレード3は靭帯が完全に切れているため、手術が必要なケースもあります。
保存療法で治癒を目指す場合は、約2〜3ヶ月の長期にわたる治療とリハビリが必要です。
これらの期間はあくまで目安であり、個人の状態や治療法によって変動します。
内側側副靭帯損傷の再発を防ぐためのセルフケア
内側側副靭帯損傷の再発を防ぐためのセルフケアは、以下の通りです。
再発を繰り返さないためには、単に損傷部位を治すだけでなく、根本的な原因に取り組むことが重要です。
ここでは再発を防ぐための鍵となる筋力バランスの改善と、日常生活で気をつけたい動作の注意点について詳しく解説します。
筋力バランスを改善する
内側側副靭帯損傷の再発を防ぐには、筋力バランスの改善が不可欠です。
内側側副靭帯を損傷すると膝周辺の筋肉が弱くなり、特定の筋肉に負担が集中しやすくなります。
これを防ぐため、以下の膝を支える筋肉をバランスよく鍛えることが重要です。
- 内転筋
- ハムストリングス
- 体幹(コア)
これらの筋肉をバランス良く鍛えることで、膝への負担が軽減され、再発リスクを大幅に下げることができます。
無理のない範囲で、理学療法士などの専門家の指導を受けながら、段階的にトレーニングを進めましょう。
日常生活での動作に注意する
内側側副靭帯損傷からの回復期や、スポーツ復帰後も、日常生活での動作に注意を払うことが再発防止に繋がります。
特に以下の膝に負担がかかるような動作は、できる限り避けましょう。
- 急な方向転換
- 膝を深く曲げる動作
- しゃがみ込む動作
これらの動作は靭帯に再び負担をかけてしまう可能性があります。
また重いものを持ち上げる際は、膝だけでなく股関節や体幹を使い、膝への負担を分散させるように意識しましょう。
正しい姿勢と動きを習慣づけることで、日常生活でのリスクを最小限に抑え、再発を効果的に防ぐことができます。
専門家のアドバイスも参考にしながら、無理のない範囲で動作改善に取り組んでください。
内側副靭帯損傷の治療法
内側側副靭帯損傷の治療法として、下記の2つが挙げられます。
基本的には保存療法を選択する方が多いですが、近年は再生医療を選択する方も増えています。
再生医療の詳細も含めて、内側側副靭帯損傷の治療法を見ていきましょう。
保存療法で治癒を目指す
内側側副靭帯損傷は、手術をせずに下記の保存療法で治癒を目指すことが多いです。
保存療法 | 内容 |
---|---|
安静・固定 | 損傷直後はサポーターや装具を用いて患部を固定し、靭帯の回復を促す |
リハビリテーション | 腫れが引いた段階から、医師や理学療法士の指導のもと、段階的にリハビリを始める |
段階的なスポーツ復帰 | リハビリが進み、痛みがなくなったことを確認しながら、徐々にスポーツの練習を再開する |
これらの保存療法は、身体が本来持つ自己治癒力を最大限に引き出すことを目的としています。
ただし、回復が遅れる場合や再発が不安な場合は、他の治療も選択肢の1つとなります。
焦らず、専門医と相談しながら最適な治療法を見つけることが大切です。
再生医療という新しい選択肢
回復が遅れている、または再発が不安な方にとって、再生医療は新たな選択肢となります。
リペアセルクリニックの再生医療は、自身から採取・培養した幹細胞を損傷部位に注入し、自己組織の再生を促すことで、根本的な治癒を目指します。
これにより、従来の治療法では難しかった早期回復や再発予防が期待できます。
手術や入院が不要なため、身体への負担が少なく、アスリートの早期競技復帰にも貢献しています。
リペアセルクリニックの再生医療の詳細について気になる方は、メール相談・オンライン診療にてご相談ください。
膝の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。
内側側副靭帯損傷を早く治したい方は再生医療がおすすめ
内側側副靭帯損傷を早く治すには、正しい初期対応と段階的なリハビリが不可欠です。
- 内側側副靭帯損傷は損傷の具合によって3段階に分けられる
- グレード1の段階で適切なRICE処置が必要になる
- 保存療法(安静・リハビリなど)も回復の鍵になる
- 靭帯が切れている場合は手術が必要な場合もある
- 再発が不安な人は再生医療という選択肢がある
まず損傷直後の適切なRICE処置と、その後の保存療法(安静、サポーター、リハビリ)が回復の基本となります。
しかし、保存療法では回復が遅れたり、再発が不安な方もいらっしゃるでしょう。
再発が不安・保存療法で上手く回復しなかったという方は、リペアセルクリニックの再生医療を1つの選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。
自身の幹細胞を用いるため身体への負担が少なく、手術や入院も不要です。
幹細胞の力で組織の再生を促し、早期回復・再発防止を目指しています。
不安な気持ちを一人で抱え込まず、専門家に相談しながら、あなたに最適な治療法を見つけていきましょう。
再生医療を検討している方は、当院のメール相談・オンライン診療にてご相談ください。

監修者
岩井 俊賢
Toshinobu Iwai
医師