肉離れになると治らない?全治するまでの期間や早く治すコツについても解説
公開日: 2025.02.07更新日: 2025.02.09
運動不足や加齢に伴う筋力低下が原因で肉離れを起こしてしまい、なかなか治らないとお悩みではありませんか?
肉離れを放置していると、血腫の発生に伴う違和感や筋力の低下に繋がり、結果的に生活の質を落としてしまいます。
肉離れを治すためにも、肉離れに関する正しい知識や原因について知っておくことが大切です。
本記事では肉離れの原因や早く治すコツ、肉離れに関する質問について解説しています。
肉離れが治らず悩んでいる方、肉離れの詳細について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
肉離れが治らない・痛みが長引いてしまう原因
肉離れが治らない・痛みが長引いてしまう原因は、以下の通りです。
ここからは肉離れ後の処置の大切さも含めて、解説していきます。
肉離れ直後の応急処置が不十分だった
肉離れした直後の応急処置が不十分な場合、完治が遅れる原因の1つとなります。
応急処置が不十分だったり、患部への冷却と圧迫が足りない点が肉離れが完治しない原因です。
肉離れを起こした際は、以下の「RICE(ライス)処置」を適切に行いましょう。
- 安静にする(無理に動かない)
- ビニール袋に入れた氷をタオルを間に挟む形で患部に当てる
- 15~20分ほど冷やす
- 患部に包帯やテープを巻いてきつくならない程度に圧迫する
- 痛む部分を心臓より高い位置に上げる
RICE処置を行うことで、痛みや腫れを抑えることができ、早い段階での回復が期待できます。
完治しきる前に肉離れ部位への運動負荷がかかってしまっていた
完治する前に患部への運動負荷がかかると、回復までの道のりが長くなってしまいます。
自己判断で運動を再開すると、肉離れが悪化する可能性があるため、必ず医師の診断を仰ぎましょう。
また不十分なリハビリも回復を長引かせてしまう要因となるので、大丈夫だと自己判断せず、日々のリハビリを継続してください。
筋力と柔軟性の低下も再発のリスクを招くため、完治直前でもリハビリを習慣化するよう心掛けましょう。
反復性肉離れになってしまっている
何度も肉離れを繰り返している場合、反復性肉離れになっている可能性があります。
反復性肉離れとは、過去に肉離れを起こした箇所が再度肉離れする状態のことです。
反復性肉離れの原因として、不十分なリハビリによる筋肉の柔軟性の低下が挙げられます。
再度肉離れを起こさないためにも、完治後もリハビリやストレッチを意識して行うようにしましょう。
そもそも肉離れとは?
ここからは、以下の肉離れに関する基本情報について解説していきます。
肉離れに関する理解を深め、自分の症状がどこに当てはまるのか確認してみましょう。
肉離れの定義とメカニズムについて
肉離れは、筋肉の一部または全体が断裂してしまった状態のことです。
肉離れを起こすと内出血や腫れを起こし、患部が激しく痛み、運動ができない状態になってしまいます。
原因として、ジャンプやダッシュによる筋肉への急激な負荷が挙げられます。
肉離れというと普段運動を行っている方に起きるイメージですが、そのようなことはありません。
運動不足や加齢によって筋力が低下している方も、肉離れを起こすリスクを持っているので注意しましょう。
肉離れの重症度の分類と症状【軽度・中度・重度別の目安】
肉離れの重症度別の症状は、以下の通りです。
重症度 | 症状 | 患部による判別方法 |
---|---|---|
軽度 | ・患部を押すと痛みを感じる ・何もしなければ痛みは感じない |
【ふくらはぎ】 ・ストレッチしてもやや痛みがある程度 【ハムストリングス】 ・脚を70度以上動かせる 【大腿四頭筋】 ・脚を90度以上動かせる |
中度 | ・患部を押すと強い痛みを感じる ・内出血や腫れが見られる |
【ふくらはぎ】 ・膝を曲げるとストレッチによる痛みが軽くなる 【ハムストリングス】 ・脚を30度~70度動かせる 【大腿四頭筋】 ・脚を45~90度動かせる |
重度 | ・何もしなくても痛みを感じる ・内出血や患部の凹みが見られる |
【ふくらはぎ】 ・膝を曲げてもストレッチによる痛みが強い 【ハムストリングス】 ・脚を30度まで動かせる 【大腿四頭筋】 ・脚を45度まで動かせる |
肉離れが軽度の場合は大丈夫だと判断する方もいますが、適切な処置をしないと悪化する可能性があります。
また中度・重度で処置やリハビリが不十分な場合も、歩行機能や身体の歪みに繋がるので注意しましょう。
肉離れと思われる症状が表れた際は、自己判断せず、医師に相談したうえで適切な処置を受けることが大切です。
肉離れが全治するまでの期間
肉離れが全治するまでの期間は、以下の通りです。
重症度 | 期間 |
---|---|
軽度 | 1~2週間 |
中度 | 3~5週間 |
重度 | 8~13週間 |
引用:日本臨床スポーツ医学会「肉離れの診断と治療」
個人差もありますが、軽度の場合はストレッチ痛が軽減してからリハビリを行います。
中度の場合は松葉杖による歩行や温熱療法、重度の場合は患部を圧迫する保存療法を行うケースもあります。
またスポーツ競技に復帰したい方の治療として、断裂した筋肉を繋げる外科的手術も存在します。
基本的には重度でない限り、リハビリやストレッチによる治療方法が一般的です。
肉離れを早く治すコツ
肉離れを早く治すコツとして、以下が挙げられます。
肉離れが長引いて困っている方は、上記のコツを参考にしてください。
リハビリを行う
肉離れは適切なリハビリを行えば、早い段階での回復が期待できます。
肉離れする可能性の高い部位別のリハビリメニューは、以下の通りです。
部位 | リハビリ方法 |
---|---|
ふくらはぎ | ①仰向けの状態で片足を上げる ②そのまま片足を90度曲げる ③太ももを抱える ④痛みが出る直前まで膝を曲げる ⑤同じ動作を10回繰り返す |
ハムストリングス | ①立った状態で脚の付け根に手を添える ②そのまま胸を張ってお尻を引く ③つま先の向きを変えて伸ばす ④伸びた状態を15~30秒キープする ⑤同じ動作を2~4回繰り返す |
大腿四頭筋 | ①椅子に浅く腰掛ける ②お腹を少し前に出した姿勢にする ③つま先を上げるように膝を屈伸させる ④同じ動作を10回繰り返す |
上記のリハビリを医師の判断の元、無理のない範囲で行いましょう。
習慣化することで筋力や柔軟性が上がり、再発する可能性が低くなります。
運動復帰のタイミングは自己判断しない
運動に復帰するタイミングは必ず医師に相談し、自己判断はしないでください。
何故なら、完治していない状態で患部に負荷をかける可能性があるからです。
患部に運動負荷がかかって悪化し、肉離れが再発したり、後遺症が残ったりするケースも珍しくありません。
自分で「完治したかもしれない」と思っても、必ず医師の相談を仰いでから運動を行いましょう。
セルフストレッチを行う
肉離れはリハビリのほか、セルフストレッチによる改善も期待できます。
肉離れにおすすめのセルフストレッチは、以下の通りです。
部位 | セルフストレッチ方法 |
---|---|
ふくらはぎ | ①厚い本の上につま先を乗せる ②体重をかけてふくらはぎを伸ばす ③同じ動作を10~20回繰り返す |
ハムストリングス | ①うつ伏せになる ②ゆっくり膝を曲げる ③ゆっくり膝を元の位置に戻す ④同じ動作を3~7回繰り返す |
大腿四頭筋 | ①うつ伏せの状態で身体を横にする ②膝を曲げて足を後ろに引っ張る ③十分に伸びたらゆっくり戻す ④同じ動作を3回繰り返す |
ただし、重症度によってはセルフストレッチによって肉離れが悪化する可能性もあります。
セルフストレッチを習慣化したい方は、必ず医師の許可を得てから行いましょう。
後遺症が長引く場合は再生医療もご検討ください。
肉離れの後遺症が長引いている場合は、リペアセルクリニックで提供している再生医療も選択肢としてご検討ください。
当院(リペアセルクリニック)では自己治癒力を高めるPRP治療により、肉離れによる後遺症の改善を目指しています。
PRP治療とは患者様の血液から血小板の濃縮液を抽出し、組織の修復や細胞増殖を促す治療法です。
患者様ご自身の血液から精製された濃縮液を利用するため、アレルギー反応などの副作用が起こる可能性が低いメリットがあります。
長く続く肉離れの痛みに悩む方にとって、身体に負担が少ない状態で回復できる治療法と言えるでしょう。
治療内容の詳細を知りたい方は、無料相談も行っておりますので、ぜひ当院へご相談ください。
肉離れに関してよくある質問と回答
肉離れに関するよくある質問は、以下の通りです。
肉離れに関する疑問について回答しているので、ぜひ参考にしてください。
肉離れ・筋肉痛・こむら返りは何が違う?
肉離れ・筋肉痛・こむら返りの違いは、以下の通りです。
症状 | 内容 | 原因 |
---|---|---|
肉離れ | 突然の衝撃で筋肉の一部または全体が断裂した状態 | 急なダッシュとジャンプによる衝撃 |
筋肉痛 | 運動によって筋繊維が損傷している状態 | 運動などによる筋肉の酷使 |
こむら返り | 突然の衝撃で筋肉が収縮した状態 | 筋肉の緊張/水分不足/筋力低下 |
一見似た症状ではありますが、状態や原因は全く異なります。
もし肉離れに似た症状が出た場合は、自己判断せず医師にご相談ください。
歩けるけど痛い肉離れはどうすればいい?
歩ける状態であっても、部分断裂を引き起こしている可能性があります。
部分断裂を放置し、患部の腫れ・内出血が酷くなるケースも珍しくありません。
肉離れによる後遺症を起こさないためにも、適切な処置を行いましょう。
ご自身で「軽度かもしれない」と思っていても、必ず医師にご相談ください。
軽度の肉離れはどれくらいで治る?
軽度の肉離れは1~2週間程度で治りますが、自己判断はしないでください。
軽度の肉離れは患部を押すと痛みますが、何もしなければ痛みを感じないことが多いです。
そのため完治したと思い、肉離れが悪化してしまうケースもあります。
「完治したかもしれない」と感じたら、医師の判断を仰いでください。
肉離れを放っておくとどうなる?
肉離れを放置すると、重度の後遺症が残る可能性があるので注意してください。
肉離れ直後は痛みを感じなくても、腫れや内出血が酷くなり、関節の動きが鈍くなるケースがあります。
痛みが無くても放置せず、RICE処置を心掛けてください。
肉離れを起こした際は「痛くないから大丈夫」と判断せず、医師の診断を受けましょう。
まとめ:肉離れの回復期間を把握して完治させよう
肉離れは適切な処置やリハビリを行えば、早い段階での回復が期待できます。
肉離れが痛くなくても「治った」と自己判断せず、必ず医師の判断を仰いでください。
また重症度に合わせて、通院によるリハビリや自宅でのセルフストレッチを継続していきましょう。
もしリハビリやストレッチの継続で治らない場合は、リペアセルクリニック(当院)の再生医療という選択肢をご検討ください。
当院では自己治癒力を高めるPRP治療を行い、肉離れによって損傷した組織の修復や細胞増殖を目指しています。
肉離れによる後遺症に悩んでいる方は、お気軽にご来院・お問い合わせください。