-
- 首
首の痛みや違和感が続き、「首の骨がずれているのでは?」と不安に感じている方は多いのではないでしょうか。 首の骨(頚椎)は、頭を支え神経の通り道を守る重要な部分です。 わずかなずれでも神経や筋肉を圧迫し、痛みやしびれ、肩こりなどの不調を引き起こすことがあります。 本記事では、首の骨がずれる原因や考えられる疾患、診断方法について解説します。 また、首の骨のずれによる神経障害や痛みに対し、再生医療による治療が注目されています。 再生医療は、患者さまご自身の細胞や血液を活用して、損傷した組織や神経の再生・修復を促す医療技術です。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療に関する内容や症例を公開中です。 長引く首の痛みやしびれがなかなか改善しない方や、手術以外の方法で回復を目指したい方は、ぜひ参考にしてください。 首の骨がずれる主な原因 本章では、首の骨がずれる主な原因について解説します。 加齢による変形 外傷などの強い衝撃 不良姿勢 それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。 加齢による変形 首の骨がずれる主な原因の一つに、加齢による変形が挙げられます。 加齢に伴い、首の骨と骨の間にある椎間板の水分が減少し、骨にかかる負担が増えることで、骨の端にトゲ状の突起(骨棘)ができたり、骨の位置がずれたりすることがあります。 加齢による骨のずれは、一般的に次のような症状として現れます。 首の痛みや肩こり 手や腕のしびれ 手足の動きにくさ 歩行障害 放置すると症状が徐々に悪化し、日常生活に支障をきたす恐れがあるため整形外科を受診しましょう。 外傷などの強い衝撃 首の骨(頚椎)は、交通事故・転倒・スポーツなどによる強い衝撃で椎間板・靭帯・筋肉に負担がかかり骨の位置がずれたり損傷が生じたりする場合があります。 外傷による首の骨のずれは、放置すると慢性的な痛みや手足のしびれなどにつながる可能性があります。 とくに骨折や脱臼は神経に大きなダメージを与える可能性があるため、早急な治療が必要です。 事故や転倒後に首や肩の違和感、しびれを感じた場合は早めに医療機関で診察を受けましょう。 不良姿勢 首の骨は、不良姿勢により負担がかかることで変形性頚椎症を引き起こすことがあります。 長時間の前かがみ姿勢やスマートフォンを見るときの姿勢で首が前に傾いた状態が続くと、椎間板・靭帯・筋肉に負担がかかり骨の微細なずれが生じることがあります。 頚椎症の主な症状は首の痛みや肩こり、手や腕のしびれなどです。 そのため、日常生活での見直しが重要です。 日常生活でできる工夫 具体例 姿勢の改善 ・背筋を伸ばし肩の力を抜く ・スマートフォンやパソコンは目の高さに近づける 定期的な休憩 ・1時間に1回は立ち上がって首や肩を軽く動かす 軽い運動 ・首や肩甲骨周囲の筋肉をほぐすストレッチや簡単な運動をする 寝姿勢の調整 ・枕の高さを調整し、首に負担がかからない寝方を意識する 上記の工夫で症状の進行を抑えられることがありますが、痛みやしびれが続く場合は医療機関で診察を受けましょう。 首の骨がずれて痛いときに考えられる疾患 首の骨(頚椎)がずれることで痛みやしびれが生じる場合、以下のような疾患・状態が考えられます。 疾患 特徴 頚椎すべり症 加齢などの原因によって椎間板がもろくなり、支えきれなくなった首の骨が本来の位置から前後にずれてしまう 環軸椎亜脱臼 (かんじくついあだっきゅう) リウマチの合併症や転倒などの外傷によって、首の骨の1番目と2番目が不安定になり、大きくずれる状態 変形性頚椎症 首への負担が蓄積され、骨が変形したりトゲ(骨棘)ができたりすることで、骨の並びが悪くなり神経を刺激する状態 むち打ち(頚椎捻挫) 交通事故などの衝撃で首が鞭のようにしなり、関節が一過性にずれて筋肉や靭帯を損傷する状態 症状が続く場合は放置せず、早めに医療機関で診察を受けることが重要です。 以下の記事では、頚椎すべり症の原因にもなる「頚椎椎間板ヘルニア」の症状について解説しているので、併せて参考にしてください。 首の骨がずれる疾患の診断方法 首の骨がずれることで首の痛みやしびれがある場合、整形外科では以下の検査を行います。 診断方法 内容 診察・問診 痛みの部位や経過、発症のきっかけ(外傷、長時間のデスクワークなど)を確認する 触診 首の動きや姿勢・筋肉の緊張・圧痛(押したときの痛み)などを観察してどの部分に異常があるかを見極める レントゲン 首の骨の位置関係や変形の程度を調べる MRI 神経や椎間板などの軟部組織を確認して神経の圧迫状態を詳しく調べる CT検査 骨の異常をより精密に確認して、骨折や脱臼がないか確認する 腱反射や感覚テスト、筋力検査 しびれや筋力低下などがある際に、どの神経が障害されているかを確認できる 自己判断では、首の痛みの原因を正確に見極めることは困難です。 筋肉のこりなのか、骨や椎間板のずれによる神経圧迫なのかによって治療法は異なります。 診断を受けて原因を明確にし、症状に合った適切な治療につなげましょう。 首の骨のずれを治す方法 首の骨のずれを治す方法は、以下の通りです。 保存療法 手術療法 それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。 以下の記事では、頚椎椎間板ヘルニアの治療法やセルフケアについて解説しているので参考にしてください。 保存療法 多くの場合、首の骨のずれによる痛みやしびれは保存療法によって改善を目指します。 保存療法とは、手術を行わずに痛みを和らげ首の安定を図る治療法です。 主な治療法は、以下の通りです。 治療法 内容 薬物療法 消炎鎮痛薬やステロイドなどで、痛みや炎症を和らげる 物理療法 温熱療法や電気治療で血流を促し、筋肉の緊張をほぐす 安静・装具療法 首に負担をかけない姿勢を保ち、必要に応じて首を固定する装具で安静を保つ リハビリ 医師や理学療法士の指導のもと、首や肩周囲の筋肉を強化し、再発予防を図る 神経ブロック注射 神経の周囲に麻酔薬を注射して痛みの緩和を目指す 症状が軽度な場合や炎症が落ち着いている場合は、リハビリを中心に徐々に改善を目指します。 一方で、強い痛みやしびれが長期間続く場合は、医師の判断により手術が検討されることもあります。 手術療法 首の骨のずれが強く痛みやしびれが生活に支障をきたす場合は、手術で神経の圧迫を取り除く治療が検討される場合があります。 主な手術の内容は、以下の通りです。 手術名 内容 頚椎前方固定術 首の前側から圧迫している骨や椎間板を取り除き、神経への圧迫を軽減 環軸椎固定術 金属製のインプラントで環軸椎を固定し、骨の安定性を確保する 手術が必要かどうかは、症状や画像検査の結果によって判断されます。 手術を検討する場合は効果やリスクを医師と十分に確認しましょう。 首の骨のずれに関するよくある質問 首の骨のずれに関して、多くの方が抱く疑問や不安にお答えします。 首の骨のずれを自分で治す方法は? 首の骨がずれるとどうなる? 首の骨のずれに効果的なストレッチは? 以下の回答を参考に、適切な治療につなげましょう。 首の骨のずれを自分で治す方法は? 首の骨のずれを自己判断で無理に調整したり揉みほぐしたりすると、かえって症状を悪化させる恐れがあります。 首には重要な神経や構造が集中しているため、痛みやしびれ、めまいがある場合は医療機関で専門医の診断を受けましょう。 診断の結果、問題がないと判断された場合にセルフケアを取り入れましょう。 首の骨のずれに関する主なセルフケアは、以下の通りです。 首の後ろや横、胸を開くストレッチをゆっくり行う デスクワーク中は1時間に1回、軽く体を動かす習慣を取り入れる 耳が肩の真上にくるよう意識し、背筋を伸ばす姿勢を心がける 枕や睡眠姿勢を見直し、首に負担をかけない寝方を意識する 市販薬や湿布を活用し、急な痛みを一時的に和らげる 診察を受けたうえでセルフケアを行っても痛みやしびれが続く場合は、再度医師に相談しましょう。 首の骨がずれるとどうなる? 首の骨(頚椎)がずれると、首・肩・腕に以下のような症状が現れることがあります。 首や肩の痛み・こり 手や腕のしびれ・脱力感 頭痛 首や肩に痛みやしびれが続く場合は、早めに医療機関で診察を受けましょう。 首の骨のずれに効果的なストレッチは? 首の骨のずれに対しては、首や肩周囲の筋肉をほぐし、柔軟性を保つストレッチが有効です。 強い痛みやしびれがある場合は無理に行わず、必ず医師や理学療法士の指導の下で実施しましょう。 首の横を伸ばすストレッチを紹介します。 1.右手で頭の左側を持ち、ゆっくり右に倒す 2.左肩が上がらないように注意し、左手で椅子の座面を支える 3.左の首筋が心地よく伸びる範囲で20秒キープ 4.反対側も同様に行う 心地良い伸び感を感じる範囲で、無理せず行うのがポイントです。 以下の記事では、頚椎椎間板ヘルニアに効果的なストレッチについて紹介しているので参考にしてください。 首の骨がずれて痛いときは再生医療をご検討ください 首の骨のずれによる痛みやしびれは、頚椎や椎間板、靭帯、神経の損傷が原因で起こることがあります。 以下の症状に該当する場合は、症状の進行に関わらず早めに整形外科を受診しましょう。 首や肩に痛みやこわばりを感じる 手や腕にしびれや力が入りにくい感覚がある めまいや頭痛が伴う また、「手術せずに痛みを改善したい」「日常生活への負担を少なくしたい」とお考えの方は、再生医療をご検討ください。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いる治療法で、以下の特徴があります。 【再生医療の特徴】 損傷した組織や神経の根本的な改善を目指せる 手術や入院せずに通院のみで治療できる 自身の細胞を利用するためアレルギーのリスクが低い 再生医療による治療の具体的な効果や経過については、当院での症例紹介ページで詳しくご覧いただけます。 痛みやしびれを我慢せず、症状の進行を抑えたい方は、ぜひ当院リペアセルクリニックへご相談ください。
2025.11.28 -
- 首
- 肩
首の重さや張りを感じながら「なぜこんなに疲れが取れないんだろう…」とお悩みの方もいらっしゃるかと思います。 仕事や家事で忙しい人ほど首こりを軽く考えがちですが、首は自律神経が敏感に影響を受ける部分なので注意が必要です。 そこで本記事では、首こりと自律神経の関係を分かりやすく解説したうえで、すぐに実践できる首こり解消ストレッチや、自律神経を整える生活習慣までまとめて紹介します。 また、慢性的な首の不調が続く場合に考えたい専門的な治療や、リペアセルクリニック大阪院で相談できる再生医療という選択肢についても後半で解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。 首こりと自律神経の関係とは?まずはしくみを理解しよう 首こりは自律神経のバランスを乱す大きな要因となるため、その仕組みを理解することが改善の第一歩です。 首の周囲には自律神経の一部である交感神経が通っており、この部分の血流が悪くなると神経の働きが過敏になり、心拍・呼吸・消化など全身の調整機能が乱れやすくなります。 とくにデスクワークやスマホ使用が長い人は、首まわりの筋肉が硬くなりやすく、自律神経の乱れにつながるリスクが高いとされています。 首こりを放置すると、めまい・不眠・頭痛などの不調が重なりやすくなるため、早めのケアが重要です。 自律神経を整える首こり解消ストレッチ 首こりによる自律神経の乱れは、目的に合わせたストレッチを取り入れることで効率よく改善できます。 ストレッチは首まわりの筋肉をほぐし、血流を整えることで、交感神経(※体を活動させる神経)の高ぶりを抑える効果が期待できます。 ここでは日常のタイミングに合わせて実践しやすい3種類の方法を紹介します。 どれも短時間で取り入れられる内容なので、自律神経の不調や首こりに悩む方は、まずはこの中からできるものを試してみてください。 デスクワーク中にすき間時間でできる簡単ストレッチ デスクワークによる首こりは、1〜2分の軽いストレッチを挟むだけで自律神経の乱れを予防可能です。 長時間同じ姿勢をとり続けると胸鎖乳突筋(※頭の向きを支える筋肉)や肩甲挙筋(※肩甲骨を持ち上げる筋肉)が固まり、交感神経が優位な状態が続きやすくなります。 無理に強く伸ばす必要はありません。 「気持ちよい」範囲で行うほど効果が出やすく、首の負担も少なくなります。 デスクワークが続く日は1時間に1回の実施が理想です。 寝る前におすすめのリラックスストレッチ 寝る前のストレッチは副交感神経(※体を休める神経)を優位に切り替え、睡眠の質を高める効果があります。 首こりがあると呼吸が浅く、自律神経が不安定になりやすいため、寝る前に首まわりをゆっくりとほぐすことが効果的です。 照明を暗くし、スマホの使用を控えることで副交感神経がより働きやすくなります。 寝つきが悪い日ほど、呼吸に意識を向けながらゆっくり行うと効果的です。 ストレッチ前に知っておきたい注意点 首のストレッチは正しい方法で行わないと、かえって痛みやしびれを悪化させる可能性があります。 とくに首は神経や血管が密集しており、強い牽引や急な動きは症状を悪化させるリスクがあります。 首の痛みが長引く・しびれが続く・動かすと強い痛みがある場合は、ストレッチではなく医療機関での診断が必要です。 症状に合わないストレッチは状態を悪化させることがあります。 ストレッチ+生活習慣で自律神経を整えるコツ 首こりによる自律神経の乱れを整えるには、ストレッチに加えて生活習慣も一緒に見直すことが大切です。 首だけをほぐしても、長時間の同じ姿勢や睡眠不足、スマホの見すぎなどが続いていると、交感神経(※体を活動させる神経)が優位な状態から抜け出しにくくなります。 日常の小さな工夫を積み重ねることで、ストレッチの効果も高まりやすくなります。 ストレッチだけで首こりと自律神経の乱れを完全にリセットすることは難しく、日頃の姿勢や睡眠環境もセットで整えることが重要です。 無理な完璧主義を目指すのではなく、「できることから一つずつ」取り入れていくことで、体の負担が少ないペースで改善を目指しやすくなります。 それでも良くならない首こり・自律神経の乱れとは? ストレッチや生活習慣の見直しを続けても改善しない首こりは、筋肉以外の原因が隠れている可能性があります。 首まわりは神経・血管・関節が密集しているため、単なる筋肉のこりではなく、別の要因が重なって自律神経の乱れにつながっているケースも。 無理なセルフケアを続けるほど悪化することもあるため、原因を正しく見極めることが重要です。 「どれだけほぐしても戻ってしまう」「最近は痛みやしびれも出てきた」という場合は、筋肉ではなく神経や椎間板が関係している可能性があります。 そのまま放置してしまうと回復に時間がかかることもあるため、早めに医療機関へ相談することで原因を正確に把握し、適切な対策を選びやすくなります。 慢性的な首のトラブルには再生医療という選択肢も 首の痛みや自律神経の乱れが慢性化している場合は、再生医療という専門的な治療を選択肢に入れることも有効です。 ストレッチや生活改善だけでは回復しにくい首の不調には、筋肉・靭帯・関節の損傷が背景にあることがあります。 こうしたケースでは、患部の自然治癒力を高める再生医療が、根本的な改善に向けたサポートとなることがあります。 再生医療は、慢性的な首の痛みや自律神経の乱れが続く場合の新しい選択肢となり得ます。 リペアセルクリニック大阪院では、症状の原因を丁寧に確認したうえで、生活習慣やリハビリ的アプローチも含めた総合的な提案を行っています。 自己判断で悩む期間を減らし、安心して相談できる環境を持つことが回復への近道になります。 首こりと自律神経は「セルフケア+専門医」で賢く整えよう 首こりと自律神経の乱れは、セルフケアと専門医のサポートを組み合わせることで最も効率よく改善を目指せます。 ストレッチや生活習慣の見直しは土台として大切ですが、慢性化した痛みや不調は、自分だけで対処し続けるよりも専門家の視点を取り入れたほうが原因を正しく把握しやすくなります。 首こりは放置すると自律神経の乱れを招き、頭痛・不眠・だるさなどの不調が続く原因になります。 「そのうち良くなる」と我慢しすぎず、セルフケアで改善しない部分は専門医に任せることも大切です。 リペアセルクリニック大阪院では、検査・生活アドバイス・再生医療まで含めた包括的なサポートを行っており、一人で悩まず相談できる環境が整っています。 ぜひお気軽に無料カウンセリングを体験してみてください。
2025.11.28 -
- 首
交通事故やスポーツなどで急に首を痛めてしまい、痛くて不安に感じている方もいるのではないでしょうか。 その痛みは、「むち打ち」と呼ばれる頚椎捻挫(けいついねんざ)かもしれません。 頚椎捻挫は、怪我をした直後にあまり痛みがなくても、数時間後に激痛が襲ってくる場合があります。 頚椎捻挫を早く治すためには、症状経過の時期に合わせた適切な治療・対応が重要です。 この記事では、頚椎捻挫を早く治すための正しい治療法と自宅でできるセルフケアについて解説します。 首のつらい痛みを長引かせないために、ぜひ参考にしてください。 また慢性的に続く首の痛みや神経症状に対して再生医療も新たな選択肢として注目されています。 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を用い、損傷した組織や神経の修復を促す治療法です。 症例や治療法については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 頚椎捻挫を早く治す方法|週3の通院がおすすめ 頚椎捻挫からの早期回復を目指す場合、週に2〜3回以上の頻度で通院してリハビリを受けることが推奨されています。 筋肉が固まってしまう前にケアを続けることで、少しずつ本来の首の動きを取り戻しやすくなると考えられているからです。 頚椎捻挫の経過は、大きく分けて以下の3つの時期があります。 時期 期間の目安 主な状態 急性期 受傷直後〜1週間 炎症が強く痛みがある 亜急性期 1週間~3ヶ月 炎症が治まり筋肉が硬くなる 慢性期 3ヶ月~ 痛みが長引き慢性化する 時期ごとに体の状態が異なるため、それぞれのタイミングに合わせた対処が必要です。 ここでは、各時期における具体的な過ごし方や治療法について解説します。 急性期(受傷直後〜1週間程度) 亜急性期(1週間~3ヶ月) 慢性期(3ヶ月~) 急性期(受傷直後〜1週間程度) 受傷直後から約1週間の「急性期」は首の内部で炎症が起きているため、安静にして首を休めるようにします。 この時期に無理に首を動かしたり、自己判断でマッサージをしたりすると、炎症が悪化する可能性があるため避けましょう。 急性期における主な対処法は、以下のとおりです。 患部を冷やして炎症を抑える コルセットで首を固定する 痛みを我慢せず安静にして過ごす 炎症が強い間は保冷剤をタオルで包み、患部を冷やす処置が効果的です。 コルセットは首への負担を減らして再損傷を防ぐ効果が期待できますが、長期間使い続けると筋力が低下する原因にもなります。 コルセットの使用期間については、必ず医師の指示に従いましょう。 亜急性期(1週間~3ヶ月) 激しい痛みが和らぎ、炎症が落ち着いてくる「亜急性期」は、硬くなった筋肉をほぐして血行を良くする段階に入ります。 急性期とは逆で、冷やす治療から温める治療へ切り替えていくタイミングでもあります。 「急性期」との治療方針の違いは、以下の表のとおりです。 項目 急性期 亜急性期 基本方針 安静にする・冷やす 体を動かす・温める 主な目的 炎症を鎮める 筋肉の柔軟性を取り戻す 注意点 無理に動かさない 安静にしすぎない 炎症が治まった後に安静にしすぎると、筋肉や筋膜が癒着(ゆちゃく)し、後遺症の原因になる場合があります。 癒着とは 本来は別々に動くはずの組織同士がくっついて、固まってしまう現象のこと。 そのため、亜急性期からはリハビリテーションを開始し、少しずつ首を動かして本来の動きを取り戻していきましょう。 慢性期(3ヶ月~) 3ヶ月を過ぎても痛みが長引く「慢性期」は、痛みの根本的な原因にアプローチする治療が中心となります。 この時期の痛みは、筋肉の癒着や瘢痕化(はんこんか)に加え、脳や神経が過敏になっていることが関係していると考えられています。 慢性期の改善に向けたアプローチには、次のようなものがあります。 マッサージで硬くなった筋肉をほぐす ウォーキングなどの軽い運動を取り入れる 専門的な治療で痛みの悪循環を断つ 急性期には避けるべきだったマッサージも、慢性期では筋肉の血流を良くするのに役立ちます。 ただし、強すぎる刺激は組織を傷つける可能性があるため、専門家の施術を受けるようにしましょう。 頚椎捻挫の痛みが落ち着いたら行うべき改善方法 頚椎捻挫の激しい痛みが落ち着いてきたら、ご自宅でのケアも取り入れて、回復を少しでも早めていきましょう。 ここでは、ご自宅でできる改善方法を紹介します。 自宅でできるセルフケア 軽いストレッチを行う 姿勢改善で負担を減らす 適度に体を動かす(散歩・軽い有酸素運動) 医療機関での治療と並行して、通院以外の時間も首への負担を減らすセルフケアを実践してみましょう。 軽いストレッチを行う 自宅でできる運動として、主に以下の2つが推奨されています。 項目 方法 チンイン(あご引き運動) ・背筋を伸ばしたまま正面を向き、指であごを軽く押して、二重あごを作るように頭を後ろへスライドさせる ・首のインナーマッスルを鍛える効果が期待できる 肩甲骨の運動 ・肩をすくめないように注意し、肩甲骨を背骨に「寄せる」「開く」動作を繰り返す ・首や肩周りの血流改善に役立つ 痛みを感じる場合は無理に行わず、医師や理学療法士の指導を受けてから実践してください。 姿勢改善で負担を減らす 首への負担を減らすために、日頃の姿勢や「頭の位置」を少し意識してみましょう。 頭が前に出ると首への負荷が急増するため、以下のポイントを意識することをおすすめします。 スマホや画面を見る際は、視線を下げすぎない 頭が体の真上に来る姿勢を保つ 30分に1回は休憩し、同じ姿勢を続けない 長時間同じ姿勢でいると血流が悪化するため、こまめに体を動かすよう心がけてください。 適度に体を動かす(散歩・軽い有酸素運動) 慢性期には、適度に体を動かすことができるウォーキングなどの全身運動も良いでしょう。 軽い有酸素運動は心身のリラックス効果を高め、痛みの感じにくさを上昇させる効果が期待されます。 ただし、運動中は首が大きく振られたり、曲がったりしないよう注意が必要です。 頚椎捻挫を早く治すために避けるべき行動 頚椎捻挫を早く治すために良かれと思って行った行動が、かえって回復を遅らせてしまう場合があります。 医学的な観点から避けるべき行動は、以下の通りです。 避けるべき行動 理由 急性期のマッサージ 炎症・内出血の悪化リスクがあるため 痛みを我慢しての活動 組織の損傷が進行し、慢性疼痛の原因となるため 自己判断での治療中断 痛みの再燃や後遺症リスクがあるため アルコールの摂取 炎症を悪化させ、筋肉の回復を妨げるため 痛みがある時期のマッサージや無理な活動は、症状を悪化させる原因となります。 自己判断で治療を止めると痛みが再燃する可能性もあるため、完治までは医師の指示に従いましょう。 頚椎捻挫に対する治療法 頚椎捻挫の治療は、主に保存療法が中心です。 症状の時期や状態に合わせ、以下のような治療法が組み合わされます。 治療法の種類 内容 薬物療法 炎症や痛みを抑える薬や湿布を用いる 物理療法 急性期は冷却、亜急性期以降は温熱で対処する 装具療法 急性期にコルセットを使用し、首の安静を保つ 運動療法 リハビリで筋肉の柔軟性や筋力を回復させる 徒手療法 慢性期にマッサージなどで筋肉をほぐし、血流を改善する ※出典:「外傷性頚部症候群」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる これらの保存療法で改善しない場合は、神経ブロック注射(痛む場所の神経に麻酔薬を注射する方法)などが検討されます。 なかなか引かない痛みに対しては、傷ついた組織の修復を促す再生医療という新しい治療法も、選択肢の一つとして注目されています。 頚椎捻挫は正しいケアで早期改善を目指そう! 頚椎捻挫を早く治すには、週2〜3回のリハビリ通院を続けながら、時期に合わせた適切なセルフケアを実践することが大切です。 もし、ご自身でのケアを続けても痛みが長引くようであれば、一度専門の医療機関へ相談することをおすすめします。 当院(リペアセルクリニック)では、長引く首の痛みの原因を詳しく調べ、ご自身の血液や脂肪を活用した「再生医療」という新しい選択肢もご提案しています。 治療法に関する詳しい内容や症状については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも紹介しています。 痛みのない生活を取り戻すために、ぜひお気軽にお問い合わせください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.11.28 -
- 首
- 腰
- 脊椎
- その他
デスクワークや運動不足により、背中や胸の痛み・下半身のしびれを感じている方もいるのではないでしょうか? これらの症状が続く場合、胸椎椎間板ヘルニアが関係している可能性があります。 ご自身の症状が当てはまるかどうか、セルフチェックで確認してみましょう。 この記事では、胸椎椎間板ヘルニアのセルフチェック方法や、初期から後期にかけての症状の進み方について解説します。 あわせて、他の病気との見分け方、原因や治療法・予防法も紹介します。 背中や胸の痛みの正体が気になる方や、胸椎椎間板ヘルニアかどうか心配な方は、最後までお読みください。 また、胸椎椎間板ヘルニアに伴う痛みやしびれ、術後の神経症状など、従来の治療では改善が難しかった症状に対し、再生医療は新しい選択肢となる可能性があります。 https://youtu.be/0hyJR5VW3oY 【こんな方は再生医療をご検討ください】 背中や胸の痛みを改善したい 手術せずに治したい 胸椎椎間板ヘルニアによる痛みやしびれにお悩みの方は、まずは当院(リペアセルクリニック)の公式LINEをぜひ参考にしてください。 【セルフチェック】この症状は胸椎椎間板ヘルニア? 胸椎椎間板ヘルニアの症状レベルについて、まずは以下でご自身の症状をチェックしてみましょう。 症状セルフチェック表 初期症状:下半身の痛みやしびれ 中期症状:背中や胸・脇腹の痛み 後期症状:歩きにくさや排尿障害 本項を活用し、ご自身が胸椎椎間板ヘルニアの症状に当てはまるかどうか、確認してみてください。 症状セルフチェック表 以下の症状に当てはまった場合、胸椎椎間板ヘルニアの可能性があります。 セルフチェック表 背中が痛む 脇腹が痛む 腰が痛む 下半身にしびれがある 身体の感覚が鈍い部分がある なんとなく力が入りにくい 足がもつれて歩きにくい 階段を降りるのが不安定で怖い 排尿・排便のタイミングが変わった 尿漏れがある 胸や背中に不快感がある 胸椎椎間板ヘルニアの症状には、レベルがあります。 当てはまる症状がどのレベルに該当するか、下の項目から順にご覧ください。 初期症状:下半身の痛みやしびれ 胸椎椎間板ヘルニアの多くは、下半身の痛みやしびれ・脱力感などの症状から気づくことが多いです。 代表的な症状は以下のとおりです。 セルフチェック表 腰が痛む 下半身が痛む 足に脱力感がある 感覚が鈍くなっている 足が軽くしびれている これらの症状が続くと、歩くと足がもつれやすい・階段の昇り降りで手すりが必要になるなど、日常生活での動きに少しずつ支障が出始めます。 最初は軽い症状でも、我慢しているうちに痛みやしびれが徐々に強くなることがあるため注意が必要です。 中期症状:背中や胸・脇腹の痛み 下半身の痛みやしびれから始まった胸椎椎間板ヘルニアの症状は、背中や胸・脇腹の痛みとして現れることがあります。 いずれも、胸椎にできたヘルニアによる神経の圧迫が原因です。 セルフチェック表 背中が痛い 肋間神経痛がある 身体を動かすと痛みが出る 痛みが背中から胸、脇腹などに広がる 身体を触った感覚がわかりづらい 服が皮膚に触れている感覚がわかりづらい この段階は初期に比べると痛みが強く、姿勢をかばうことで背中や肩まわりの筋緊張が高まり、頭痛や肩こりを併発するケースもあります。 後期症状:歩きにくさや排尿障害 胸椎椎間板ヘルニアで神経が圧迫され続けていると、以下のような症状が現れます。 セルフチェック表 排尿・排便障害がある 感覚が失われていると感じる 身体に強い麻痺がある 倦怠感や疲労感がある これらは、胸椎椎間板ヘルニアが重症化しているサインです。 上記の症状に進行すると日常生活にも影響を及ぼすため、中期症状の段階までに治療を開始しましょう。 胸椎椎間板ヘルニアと間違いやすい病気 胸椎椎間板ヘルニアには、間違われやすい病気がいくつかあります。 下表を参考に、胸椎椎間板ヘルニアと他の病気との違いを理解しましょう。 病名 特徴 胸椎椎間板ヘルニア ・背中から胸に痛みが広がる ・身体を動かすと痛む ・足のしびれや感覚の鈍さが出るケースがある 狭心症・心筋梗塞 左肩や左腕に痛みが広がる 胆石・膵炎 身体を動かしても痛みはあまり変わらない 帯状疱疹 皮膚症状がある 脳梗塞 身体の片側に麻痺やしびれが出る 頸椎椎間板ヘルニア・頸椎症 首や肩、腕など上半身に痛みやしびれが出る 腰椎椎間板ヘルニア 腰やお尻など、腰回りを中心に痛みやしびれが出る なお、本項は、あくまでセルフチェックの目安です。 判断に迷った場合や心配な場合は医師の診断を受けましょう。 胸椎椎間板ヘルニアとは? 胸椎椎間板ヘルニアはどのような病気か、以下の順に解説します。 主な原因 検査・診断方法 この機会に、胸椎椎間板ヘルニアの概要を知っておきましょう。 主な原因 胸椎椎間板ヘルニアは胸椎の椎間板が損傷し、内部の組織が飛び出して神経の通り道を圧迫することで発症します。 椎間板は、ゼリー状の髄核(ずいかく)と、髄核を取り囲む線維輪(せんいりん)から構成されています。 内部にある髄核が線維輪を突き破った状態が「ヘルニア」です。 胸椎の椎間板に発生したヘルニアが椎間板の外にある神経の管を圧迫し、症状が発生する仕組みです。 ヘルニアが発生するのは、以下のような外部からの刺激が主な原因です。 重い荷物を持ち上げる 体幹に強い負荷のかかるスポーツを行う 不意の衝撃が加わる また、椎間板が加齢により水分を失って弾力が低下すると、わずかな負荷でも損傷しやすくなり、加齢変化による発症も少なくありません。 検査・診断方法 進行性である胸椎椎間板ヘルニアは、まず診察で痛み・しびれ・運動障害の経過や進行度を確認します。 診察で胸椎椎間板ヘルニアが疑われた場合、以下のような検査を段階的に実施します。 レントゲン MRI CT 特に、下半身の麻痺や強いしびれがみられる場合は、脊髄がどの程度圧迫されているかを正確に把握するため、早期にMRIを撮影します。 レントゲンでは椎間板自体や脊髄の圧迫状況は十分に確認できないためです。 MRIで脊髄圧迫が確認され、手術の検討が必要な段階では、さらにCT検査を追加します。 胸椎では骨の構造異常が脊髄を圧迫している場合もあるため、CTで骨由来の圧迫かどうかを正確に見極める目的があります。 このように、胸椎椎間板ヘルニアの診断は、症状の重症度と画像検査の結果を総合的に判断し、治療方針を決定します。 胸椎椎間板ヘルニアの治療法 胸椎椎間板ヘルニアには、以下のような治療法があります。 保存療法 手術 再生医療 一つずつ見ていきましょう。 保存療法 保存療法は、主に症状が軽い場合に採用される治療法です。 まずは胸椎をできるだけ動かさないようにしつつ、コルセットや内服薬で痛みの軽減を図ります。 あわせてストレッチや体幹トレーニングを取り入れ、背中への負担を軽減します。 普段の生活でも、長い時間腰に負担をかける姿勢や同じ姿勢をしての作業は避けましょう。 胸椎椎間板ヘルニアは進行性で、保存療法だけでの完治は難しい病気です。 症状が進行した場合は、次のステップである「手術」を検討します。 手術 胸椎椎間板ヘルニアでは、以下のような症状がみられる場合に手術が検討されます。 痛み 麻痺 歩行障害 これらの症状は進行すると日常生活に大きな支障が出るため、早期の判断が重要です。 胸椎椎間板ヘルニアの手術には、大きく分けて以下の2つの方法があります。 前方固定術 脇腹(側方)からアプローチし、飛び出した椎間板を切除したうえで骨を移植し、背骨を固定する手術 後方除圧術 背中側からアプローチし、脊髄を圧迫している椎間板を取り除く手術 胸椎は脊髄の重要な部分が通るため、どちらの術式も高度な技術を要する難易度の高い手術とされています。 https://youtu.be/gUb_qD4tt-I しかし、「難しいから」と手術を避け続けると脊髄の圧迫が進行し、麻痺が悪化する可能性があります。 症状が進行している場合は、早めに専門医へ相談し、治療方針を検討することが大切です。 再生医療 胸椎椎間板ヘルニアの治療には外科手術や保存療法だけでなく、「再生医療」 という新しい選択肢があります。 再生医療とは、ケガや病気によって損傷した組織・細胞を、人が本来持つ自然治癒力を活用して修復・再生へ導く治療法です。 胸椎椎間板ヘルニアでは、脊髄の近くにある障害部位へ幹細胞を注入することで神経の修復を促し、痛みやしびれの改善を目指すことができます。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 手術後の後遺症が残っている方 痛みやしびれで日常生活に支障がある方 手術が難しい、または手術を避けたい方 当院(リペアセルクリニック)では、幹細胞を脊髄腔内へ直接届ける「脊髄腔内ダイレクト注射療法」で、神経により近い部位へ細胞を作用させることで高い治療効果が期待できます。 治療法については、以下でも詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/NeS1bk2i5Gs 胸椎椎間板ヘルニアの予防・再発防止法 胸椎椎間板ヘルニアの予防・再発防止には、身体を動かすことが欠かせません。 とはいえ、しっかり運動する必要はなく、日常生活で少し身体を動かすことが大切です。 以下を参考に、生活の中で身体に負担をかけないことを少しだけ意識しましょう。 長い時間同じ姿勢を取らない 30分に一度は姿勢を変える 体幹やお尻の筋肉を鍛える プランク、ドローイン、ヒップリフトなどがおすすめ 体重を管理する 腹部の脂肪を減らし、背骨への負荷を軽減する 胸椎のストレッチをする 胸の前側にある筋肉や背骨を支える筋肉を動かす いずれも、日常生活に取り入れられる簡単な予防・再発防止法になりますので、できることから試してみましょう。 背中や胸の痛みは放置厳禁!セルフチェック後は病院へ 胸椎椎間板ヘルニアは進行性の疾患であり、放置するほど症状が悪化しやすくなります。 本記事のセルフチェックを参考に、痛みやしびれが数日~数週間経っても改善しない場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を開始することが大切です。 再発防止や悪化予防のために、日常生活でできる対策も多くあります。 症状が悪化・再発しないよう、普段から背中への負担を減らす工夫を続けることが大切です。 しかし「従来の治療ではなかなか良くならない」「手術はできれば避けたい」という方に、新たな選択肢となり得るのが再生医療です。 当院(リペアセルクリニック)では、胸椎椎間板ヘルニアに対し、脊髄へ幹細胞を直接届ける脊髄腔内ダイレクト注射療法を行っています。 >>実際の椎間板ヘルニアの症例ページはこちら 胸椎椎間板ヘルニアの症状に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.11.28 -
- 首
- 肩
腕や手のしびれ、原因のわからない肩こりに悩まされていませんか。 その症状は「胸郭出口症候群」かもしれません。 一度発症すると、痛みやしびれで仕事や家事に集中できなくなるなど、日常生活に支障をきたす場合があります。 本記事では、胸郭出口症候群の症状チェックリストや自分でできるテスト方法について詳しく解説します。 従来の治療法に加えて、近年注目されている再生医療は胸郭出口症候群にも有効な選択肢の一つです。 再生医療は、患者さまご自身の細胞を活用して、圧迫によって傷ついた神経や組織の修復を目指す治療法です。 症例や治療法について、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEで詳しく紹介しているので、併せてご覧ください。 胸郭出口症候群の症状チェックリスト 腕や手のしびれ、原因のわからない肩こりに悩んでいる場合、胸郭出口症候群の症状の可能性があります。 胸郭出口症候群は、首から腕へつながる神経や血管が圧迫されることで起こります。 ご自身の症状が当てはまるか、まずはチェックリストで確認してみましょう。 胸郭出口症候群の症状チェックリスト 腕がひんやりと冷たく感じる 腕が全体的にパンパンとむくんでいる 腕に痛みやしびれを感じる 腕の肌の色がいつもより白っぽく見える 血管が青紫色に浮き出て見える 重いものを持つと肩や首まわりが強くこる 腕を上げたときに、腕から背中にかけて痛みやしびれが走る 上記の症状は、頚椎椎間板ヘルニアなど他の疾患と似ているものもあるため、自己判断には注意が必要です。 一つでも当てはまる症状があれば、自己判断せずに専門の医療機関で相談しましょう。 胸郭出口症候群になりやすい人とは 胸郭出口症候群は、特定の身体的な特徴や生活習慣によって発症しやすい傾向があります。 発症しやすい方の主な特徴は、以下のとおりです。 胸郭出口症候群になりやすい人の特徴 なで肩の人 巻き肩や猫背の姿勢が多い人 過度な筋トレで筋肉質な人 重い物を運ぶ職業の人 腕を上げる動作を繰り返すスポーツ選手 特になで肩の方は、鎖骨と肋骨の間のスペースが狭くなりやすく、神経や血管が圧迫されやすいです。 また、デスクワークなどで長時間前かがみの姿勢を続けると、肩が内側に巻いて胸の筋肉が硬くなり、症状を引き起こす原因となります。 胸郭出口症候群の症状が疑われる場合のセルフチェック方法 ご自身の症状が胸郭出口症候群によるものか確かめるために、自宅でできるセルフチェック方法について解説します。 一人で行うテストのやり方 二人で行うテストのやり方 特定の動作で症状が現れるかを確認するもので、あくまで目安ですが、医療機関を受診する際の判断材料にもなります。 テストで陽性の兆候が見られた場合は、自己判断で終わらせず、医療機関を受診しましょう。 一人で行うテストのやり方 一人で行う胸郭出口症候群テストのやり方として、信頼性が高いとされる「ルーステスト」を紹介します。 ルーステストは、神経や血管が圧迫されやすい姿勢をとり、症状が再現されるかを確認する方法です。 具体的な手順は、以下のとおりです。 椅子に座るか立った状態で、両腕を横に開いて肩の高さまで上げる 肘を90度に曲げ、腕を後ろにひねる(バンザイのような姿勢) その姿勢を保ちながら、両手の指を「グー」「パー」と3分間リズミカルに繰り返す しびれ、前腕のだるさ、指の疲労感やグーパー運動が続けられない場合は、胸郭出口症候群が疑われます。 健常者ではほとんど症状が出ないため、有効なチェック方法といえるでしょう。 二人で行うテストのやり方 二人で行う胸郭出口症候群テストのやり方では、協力者に手首の脈拍を触れてもらいながら行います。 特定の姿勢をとったときに、血流が変化するかどうかで圧迫の有無を確認します。 代表的なテスト方法は、以下のとおりです。 テスト名 手順 陽性の判断 アドソンテスト 顎を上げ、症状のある側に顔を向けて首を反らし、深呼吸する 脈拍が弱くなる、または触れなくなる ライトテスト 症状のある側の腕を横に開き、肩の高さまで挙上し、さらに肘を90度に曲げる 脈拍が弱くなる、または触れなくなる ライトテストは、健常者でも3〜5割が陽性(偽陽性)の結果になる場合があるため、注意が必要です。 アドソンテストも行い、2つのテストで陽性が出た場合は、胸郭出口症候群が疑われます。 上記のテストは確定診断ではないため、症状が疑われる場合は、必ず医療機関を受診して、適切な検査を受けましょう。 胸郭出口症候群の症状を放置するリスク 胸郭出口症候群の症状は、肩こりや一時的な不調と誤解されがちですが、放置すると深刻な状態に進行するおそれがあります。 適切な治療を受けずに自然治癒することはまれで、多くの場合、慢性化して日常生活に支障をきたします。 初めは一時的だったしびれや痛みが持続的になり、デスクワークや睡眠中にも現れるようになります。 さらに、神経や血管への圧迫が長期間続くと、以下のような回復が難しい状態に至る場合もあるため、注意が必要です。 損傷の種類 放置した場合のリスク 神経障害 手の筋肉が痩せてしまい、握力が低下して細かい作業が困難になる 静脈の圧迫 腕に血のかたまり(血栓)ができ、急な腫れや皮膚が青紫色に変色する 動脈の圧迫 できた血栓が指先まで飛び、動脈を詰まらせて激しい痛みや組織の壊死につながる このような深刻な状態を避けるためにも、腕のしびれや痛みといった初期症状を軽視せず、早期に専門医の診断を受け、適切な治療を開始しましょう。 胸郭出口症候群の主な治療法 胸郭出口症候群の治療は、主に「保存療法」と「手術療法」の2つに分けられます。 保存療法 手術療法 治療法は症状の重症度や原因に基づいて決定されますが、基本的には身体への負担が少ない保存療法から開始し、症状の改善を目指します。 保存療法で十分な効果が得られない場合や、症状が重い場合に手術療法が検討されるのが基本的な流れです。 保存療法 保存療法は、手術以外の方法で症状の緩和と機能改善を目指す治療法です。 特に、胸郭出口症候群で最も多い神経性のタイプでは、治療の第一選択とされています。 姿勢の改善や筋肉の緊張を和らげることで、神経や血管への圧迫を軽減させます。 具体的な治療法は、以下のとおりです。 治療法 内容 理学療法 ストレッチで硬くなった筋肉を伸ばし、筋力強化で正しい姿勢を保つ 薬物療法 消炎鎮痛剤や筋弛緩薬を用いて、痛みや筋肉の過度な緊張を和らげる 注射療法 痛みの原因となっている神経の周辺に局所麻酔薬などを注射し、痛みを抑える 日常生活での姿勢や動作の指導も受け、症状を悪化させない生活習慣を身につけるのも保存療法の一環です。 手術療法 手術療法は、保存療法で改善が見られない場合や、症状が重く日常生活に大きな支障が出ている場合に検討される治療法です。 神経や血管を物理的に圧迫している原因を、手術によって直接取り除きます。 主な手術方法は、以下のとおりです。 第一肋骨切除術 前斜角筋切除術 頚肋切除術 手の筋力低下が進行している場合や、血栓などの合併症が見られる場合は、緊急で手術が選択されるケースもあります。 手術にはリスクも伴いますので、医師と十分に相談したうえで決定しましょう。 胸郭出口症候群の症状に関するよくある質問 胸郭出口症候群について、患者さまから寄せられることの多い質問にお答えします。 胸郭出口症候群はどこが痛い? 胸郭出口症候群を自分で治すには? 胸郭出口症候群でやってはいけないことは? ご自身の症状と照らし合わせ、適切な対処法を見つけるための参考にしてください。 胸郭出口症候群はどこが痛い? 胸郭出口症候群の痛みは、圧迫されている神経や血管の場所によって、さまざまな部位に現れます。 主な痛みの部位は、以下のとおりです。 首、肩、肩甲骨周り 腕の内側から薬指、小指にかけて 胸の前面や脇の下 鎖骨の周辺 重だるい痛みだけでなく、ビリビリとしたしびれや感覚が鈍くなる状態を伴う場合もあります。 また、血行不良によって腕が白っぽくなったり、冷たく感じたりするのも特徴の一つです。 胸郭出口症候群を自分で治すには? 胸郭出口症候群の症状を緩和するために、自分でできるセルフケアがあります。 主なセルフケアの方法は、以下のとおりです。 ケアの種類 具体的な方法 ストレッチ 胸や首の前側の筋肉をゆっくり伸ばし、緊張を和らげる 姿勢改善 肩甲骨を背中の中央に寄せる運動で、巻き肩や猫背を矯正する 生活習慣の見直し 高すぎる枕を避け、入浴で体を温め血行を良くする 自己判断で無理なケアをすると、かえって症状を悪化させるおそれがあります。 セルフケアを試す際は、まず専門医に相談しましょう。 胸郭出口症候群でやってはいけないことは? 胸郭出口症候群の症状がある場合、特定の動作や習慣は神経や血管への圧迫を強め、症状を悪化させるため避けるべきです。 日常生活で以下の点に注意しましょう。 腕を繰り返し高く上げる動作(洗濯物を干す、つり革を持つ) 重い荷物を腕で持つ、またはショルダーバッグを片方の肩にかける 胸の筋肉を過度に鍛えるトレーニング(ベンチプレスなど) 猫背や巻き肩、長時間のデスクワークやスマホ操作 無意識に症状を悪化させる行動をとっていないか、日々の生活を見直してみましょう。 胸郭出口症候群の症状には再生医療もご検討ください 腕や手のつらいしびれ、痛みといった症状は、日常生活の質を大きく下げてしまいます。 治療の基本は、理学療法や薬物療法といった保存療法です。 しかし、これらの治療で改善が見られない場合には手術療法が検討されますが、手術に抵抗がある方も多いでしょう。 近年の治療では、手術せずに胸郭出口症候群を治療する再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、ご自身の脂肪から採取した幹細胞を使い、圧迫によって傷ついた神経や血管、筋肉組織の修復を促す治療法です。 胸郭出口症候群によるつらい症状の根本的な改善を目指したい方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2025.10.31 -
- 首
頚椎椎間板ヘルニアは首の骨の間にあるクッション(椎間板)が飛び出すことで神経を圧迫し、首や腕に痛みやしびれが出る病気です。 日常生活に支障をきたすことも多く、痛みやしびれで悩まれている方も多いのではないでしょうか。 この記事では、頚椎椎間板ヘルニアの症状を和らげるために効果的なストレッチや注意点、日常生活でできる予防法を解説します。 ただし、ストレッチは症状を和らげるのが目的であり、飛び出した椎間板を元に戻すことはできません。 根本的な改善を目指す場合は、手術や再生医療などの治療法を検討する必要があります。 現在リペアセルクリニックでは、手術をせずに損傷した組織の再生・修復を促す「再生医療」に関する情報をLINEで発信しております。 頚椎椎間板ヘルニアによる痛みやしびれでお悩みの方は、ぜひご登録ください。 頚椎椎間板ヘルニアに効果的なストレッチ 頚椎椎間板ヘルニアに効果的なストレッチとして、以下の4つを紹介します。 首(僧帽筋)のストレッチ 肩(肩甲挙筋)のストレッチ 胸(大胸筋)のストレッチ 体幹のストレッチ これらのストレッチを正しく行うことで、首周りの筋肉の緊張が和らぎ、痛みやしびれの軽減につながります。 しかし、発症直後の急性期に無理にストレッチすると、逆効果になるリスクがあるため注意が必要です。 各ストレッチは1日2〜3回程度にとどめ、心地よい範囲で行いましょう。 首(僧帽筋)のストレッチ 僧帽筋は首から肩、背中にかけて広がる大きな筋肉です。 この筋肉をほぐすことで、首にかかる負担を軽減できます。 デスクワークやスマートフォンの使用で硬くなりやすい筋肉のため、こまめにストレッチを行いましょう。 ストレッチを行う際は、肩が上がらないように意識しましょう。 また、無理に引っ張らず、心地よい程度の伸びを感じる範囲で行ってください。 肩(肩甲挙筋)のストレッチ 肩甲挙筋は首の後ろから肩甲骨につながる筋肉です。 この筋肉をほぐすことで、肩こりが軽減され、首への負担が減ります。 長時間同じ姿勢を続けると硬くなりやすい筋肉です。 ストレッチを行う際は、首の後ろから肩にかけて伸びる感覚を意識することが重要です。 急に動かさず、ゆっくりとした動作で行いましょう。 胸(大胸筋)のストレッチ 大胸筋は胸の前面にある大きな筋肉です。 この筋肉が硬くなると猫背になりやすく、首への負担が増えるため、ストレッチで胸を開くことが大切です。 猫背の改善により、首の自然なカーブが保たれます。 痛みを感じないよう適度に伸ばしましょう。 体幹のストレッチ 体幹の筋肉は姿勢を支える重要な役割があります。 体幹をほぐすことで姿勢が安定し、首にかかる負担を減らせます。 正しい姿勢を保つためには、体幹の柔軟性も必要です。 これらのストレッチを毎日続けることで、筋肉の柔軟性が保たれ、頚椎椎間板ヘルニアによる症状の軽減が期待できます。 無理のない範囲で、少しずつ習慣化していきましょう。 頚椎椎間板ヘルニアでストレッチするときの注意点 ストレッチは症状の軽減に効果的ですが、誤った方法で行うと症状を悪化させる可能性があります。 ストレッチを行う際の注意点として、以下の2つがあります。 痛みが強いときは中止する 専門家の指導のもと行う これらの注意点を守ってストレッチに取り組みましょう。 痛みが強いときは中止する ストレッチ中に強い痛みやしびれを感じた場合は、すぐに中止してください。 痛みは体からの警告サインです。 無理に続けると、神経をさらに圧迫したり、炎症を悪化させたりする可能性があります。 焦らず、自分のペースで進めることが大切です。 専門家の指導のもと行う 頚椎椎間板ヘルニアの症状は人によって異なります。 自己判断でストレッチを行うと、かえって症状を悪化させることがあるため、まずは医師や理学療法士などの専門家に相談することをおすすめします。 とくに初めてストレッチを行う場合や、症状が強い場合は、適切な指導のもとで安全にストレッチを行いましょう。 頚椎椎間板ヘルニアに対するストレッチ以外の予防法 頚椎椎間板ヘルニアの症状を改善・予防するためには、ストレッチだけでなく日常生活の見直しも重要です。 姿勢や生活習慣の改善により、首への負担を減らせます。日常的にできる予防法として以下の3つがあります。 正しい姿勢 首に負担をかけない生活習慣 筋力トレーニング これらを意識して実践することで、長期的に頚椎椎間板ヘルニアの発症リスクを減らせます。 正しい姿勢 猫背やストレートネック(首の自然なカーブが失われた状態)は、首の椎間板に強い負担をかけるため避けてください。 正しい姿勢を保つことで、椎間板への負担を大きく減らせます。 以下のポイントを意識しましょう。 姿勢 ポイント 座るとき 骨盤を立てて座り、背もたれに背中を軽くつけます。顎を軽く引き、耳と肩が一直線になるようにします。 立つとき 頭の上から糸で引っ張られているようなイメージで背筋を伸ばします。肩の力を抜き、自然に胸を開きます。 歩くとき 視線は前方に向け、顎を引いた状態をキープします。肩を後ろに引き、胸を張って歩きます。 デスクワークやスマートフォンの使用時は、とくに姿勢が崩れやすくなります。 こまめに姿勢を確認し、正しい位置に戻す習慣をつけましょう。 首に負担をかけない生活習慣 長時間同じ姿勢を続けることは、首への負担を増やす大きな原因です。 日常生活の中で首に負担をかける習慣を見直すことで、症状の悪化を防げます。 首への負担を減らすためにできる工夫は、以下のとおりです。 場面 工夫 デスクワーク パソコンの画面は目の高さに調整し、1時間ごとに休憩を取ります。首を前に出さないよう注意します。 スマートフォン使用 画面を目の高さまで上げ、下を向き続けないようにします。長時間の使用は避けましょう。 睡眠 自分の首のカーブに合った高さの枕を使います。高すぎる枕や低すぎる枕は避けます。 重い荷物 片方の肩だけで荷物を持つことは避け、左右バランスよく持つか、リュックサックを使います。 また、喫煙や運動不足は血行を悪くし、椎間板の健康を損なう原因となります。 禁煙や適度な運動を心がけることも大切です。 筋力トレーニング 体幹の筋肉を鍛えることで姿勢が安定し、首への負担を減らせます。 とくに腹筋や背筋などの体幹の筋肉は、正しい姿勢を保つために重要な役割を果たします。 おすすめの筋力トレーニングは、以下のとおりです。 ただし、痛みが強いときは筋力トレーニングを避けてください。 無理に行うと症状を悪化させる可能性があります。 頚椎椎間板ヘルニアのストレッチに関するよくある質問 頚椎椎間板ヘルニアのストレッチに関してよくある質問を2つ紹介します。 頚椎ヘルニアはストレッチで悪化する? 頚椎ヘルニアでやってはいけないことは? 症状を悪化させないためにも、それぞれ確認しておきましょう。 頚椎ヘルニアはストレッチで悪化する? 適切な方法で行えば、ストレッチが症状を悪化させることは基本的にありません。 ただし、痛みが出るほど強く伸ばしたり、急激な動きをしたりすると、症状が悪化する可能性があります。 以下のような場合は、ストレッチを控えるか、医師に相談してから行いましょう。 強い痛みやしびれがある 腕や手に力が入らない めまいや吐き気を伴う 症状が急速に悪化している 心地よい伸びを感じる程度の強さで、ゆっくりと行うことが大切です。 頚椎ヘルニアでやってはいけないことは? 頚椎椎間板ヘルニアの症状を悪化させないために、以下の行動は避けましょう。 長時間同じ姿勢を続けること 重い荷物を持ち上げる動作 首を急に動かしたり、無理にひねったりすること 高い枕や柔らかすぎる枕を使うこと うつ伏せで寝ること(首に負担がかかります) 痛みがあるのに無理に運動やストレッチを続けること 下を向く姿勢を長時間続けることは首への負担が大きいため、スマートフォンの使用時間を減らしたり、画面の位置を工夫したりしましょう。 日常生活の中で首に負担をかける動作を意識して避けることが、症状の改善につながります。 つらい頚椎椎間板ヘルニアには再生医療をご検討ください ストレッチや生活習慣の改善は、症状を和らげるために有効です。 しかし、ストレッチはあくまで症状緩和を目的とする対症療法であり、飛び出した椎間板を元に戻すことはできません。 根本的な改善を目指す場合は、医療機関での治療が必要です。 従来は手術が主な治療法でしたが、近年では再生医療という新しい選択肢があります。 再生医療は、手術をせずに損傷した組織の再生・修復を促す治療法です。 患者さまご自身の体から採取した細胞を使用するため、体への負担や日常生活への影響が少ない点が特徴です。 当院「リペアセルクリニック」では、頚椎椎間板ヘルニアに対する再生医療を行っており、多くの患者さまの症状改善をサポートしています。 ストレッチや生活習慣の改善だけでは症状が改善しない方、手術に抵抗がある方は、ぜひ一度ご相談ください。 >当院の再生医療による椎間板ヘルニアの症例はこちら
2025.10.31 -
- 首
- 再生治療
- その他
鎖骨骨折で手術後、プレートを除去する時期はいつなのか悩んでいませんか? 「痛みは軽減しているものの、ゴルフをしたら肩の違和感があって動かしにくいから外したい」「インターネット上ではプレートを外した後に再骨折したなどの情報もあって除去する不安もある」 上記のように、プレートを外すべきかどうかを悩んでいる方も多くいらっしゃるかと思います。 結論から言えば、鎖骨骨折のプレートの除去は時期だけでなく鎖骨の状態が重要です。 そこでこの記事では鎖骨骨折後のプレートを除去する時期の目安や除去するメリット・デメリットなどを解説します。 鎖骨プレートはいつ外す?一般的な除去時期の目安 結論から言えば、鎖骨プレートは鎖骨が完全に癒合した後に除去します。 しかし、癒合したからといってすぐに除去できるものではありません。 ここからは、以下の2項目について深掘りしていきます。 それぞれ鎖骨骨折のプレート除去に関する重要な知識なので、ぜひご覧ください。 外す目安は術後1〜2年が多い 鎖骨骨折自体は3〜6ヶ月で癒合すると言われていますが、鎖骨骨折後のプレートは手術後1〜2年を目安に除去されるケースが多くあります。 個人差はもちろんありますが鎖骨は術後1〜2年経っていれば骨癒合がしっかりしているうえ、骨の強度も高まっているためです。 プレート除去後の問題は再骨折のリスクであり、過去の研究では術後1年経過していても約7%は再骨折のリスクがあるとしています。 そのため、骨癒合した後も骨の強度が強くなるまで待たなくてはいけません。 このような理由から、個人差はあるものの鎖骨骨折のプレートは術後1〜2年を目安に除去されます。 除去を検討するきっかけになる主な症状 鎖骨骨折後のプレート除去を検討するきっかけとなる主な症状は、以下のとおりです。 理由 内容・説明 1. プレートの違和感・出っ張り 鎖骨は皮膚の真下にあるためプレートが浮き出て触れたり、見えたりすることがあります。痩せ型の人ほど顕著で、物理的・審美的なストレスの原因です。 2. 肩が動く範囲の制限 プレートやネジが肩関節周囲の軟部組織(筋肉や靭帯など)の働きを阻害することがあります。それにより肩の動きが制限されることがあるため、生活に支障が出るケースでは除去するきっかけです。 3. 寒い季節に痛む プレートが冷えることで、神経や脂肪などの皮下組織を刺激して痛みにつながる可能性があります。とくに寒冷地で顕著な症状で痛みが強い場合には除去する理由の1つです。 4. 衣服やバッグが当たるストレス 鎖骨部はリュック・肩掛けバッグ・下着・シートベルトなどが直接当たる部位です。そのため、金属による違和感が出やすいため除去が検討されます。 このように物理的な刺激によるストレスだけでなく、見た目の問題もプレート除去を検討する理由になります。 鎖骨骨折プレートの除去時期を決める医学的判断基準 鎖骨骨折のプレート除去時期を決める医学的判断基準は、以下の4項目です。 評価項目 判断基準・臨床的目安 ① 骨癒合の状態 ・X線・CTで骨の状態を確認します。 ・骨の内部、表面共に癒合しているかどうか確認します。きちんと癒合していれば、鎖骨が途切れていない像が確認可能です。 ・骨が癒合しておらず途中で途切れていたり、動きの悪さや痛みがあったりする場合はまだ除去すべきでないと判断されます。 ② 骨折のタイプ (粉砕・転位の有無) ・単純骨折(骨が1箇所で折れている骨折)は癒合が早く、除去しやすいとされています。 ・粉砕骨折(骨が粉々に砕けた骨折)や折れた骨が大きくずれている場合は骨の癒合・再形成に時間がかかります。 ・粉砕骨折では除去後の再骨折リスクが単純骨折より高くなるため、プレートの除去判断は慎重にしなければいけません。 ③ 性別・年齢・骨密度 ・女性、高齢者、低BMI、骨粗鬆症は骨強度が低下しやすいため、再骨折リスクが高くなります。 ・若年男性では鎖骨の癒合が早く、異物感から除去希望が多くなる傾向です。 ・閉経後の女性はホルモンバランスの乱れから骨密度が下がり骨の強度が弱くなるため、再骨折のリスクに注意が必要です。 ④ プレートの位置・種類 ・上方プレート:プレートを固定する部分に力が集中しやすく、除去後の再骨折率がやや高いとされています。そのため、除去判断は慎重にしなければいけません。 ・前下方プレート:固定穴へ力がかかりにくく際骨折リスクが低いため、早期の除去が可能です。 ・デュアルプレート:除去することでの再骨折リスクが高く、基本的に除去は推奨されません。 このような理学的判断に基づき、プレートの除去が検討されます。 なおこれらの基準はあくまで目安であり、患者様の状況などによって個人差があるためご注意ください。 鎖骨骨折プレートは「外す」「外さない」どちらが正しい?それぞれのメリット比較 鎖骨骨折で使用されるプレートは、「外す」メリットと「外さない」メリットがあります。 それらは一長一短であり、一概にどちらが良いとは言えません。 そこでここからは、プレートを「外す」メリットと「外さない」メリットそれぞれを解説します。 プレートを外すメリット プレートを外す場合には、主に以下のメリットがあります。 プレートを外す最大のメリットは、体内から異物がなくなることです。 異物がなくなるため違和感や痛みが軽減されるうえ、心理的ストレスの緩和にもつながるでしょう。 また、プレートは細菌の温床になる可能性があります。 そのため、将来的な感染のリスク軽減につながる鎖骨プレートの除去は、メリットの1つです。 外さないメリット 一方で、プレートを外さない場合には以下のメリットがあります。 プレートを外さない最大のメリットは、骨が安定することです。 プレートを残すことで再骨折のリスクは大きく軽減されるうえ骨が安定するため、日常生活への復帰も早いでしょう。 また、プレートの除去には手術が必要です。 その手術によるトラブルの回避やコストの削減もプレートを外さないメリットと言えます。 再骨折を防ぐには「骨の回復力」を高めることが重要 鎖骨の再骨折は、プレートを外したあとのネジ穴など、骨の強さが一時的に弱くなるために起こることがあります。 骨がしっかり回復していないうちに強い力がかかると、同じ場所が再び折れてしまうのです。 そのため、骨の回復力を高めて再骨折を予防しなければなりません。 骨の回復力を高める方法はいろいろありますが、そのなかでも今「再生医療」が注目されています。 再生医療は自身の細胞から骨のもとになる細胞や成長因子を抽出して利用し、骨が自ら再生する力を助けることを目的とする治療です。 再生医療を利用することで骨が強く再生するため、再骨折の予防にもつながります。 なお当院リペアセルクリニック大阪院でも、骨折への再生医療が可能です。 もし鎖骨骨折でもっと骨の回復力を高めたいという方がいらっしゃれば、お気軽にご相談下さい。 鎖骨骨折プレートの除去は「時期」ではなく「骨の状態」で判断することが重要 鎖骨骨折のプレート除去の時期について解説しました。 ポイントは以下のとおりです。 鎖骨骨折のプレート除去について、およその目安はあります。 しかし、重要なことは時期ではなく骨の状態を見極めることです。 プレート除去の時期が来たからといって、骨の状態が回復していなければ再骨折のリスクが高まります。 プレートには除去するメリットも除去しないメリットもありますので、適切な判断ができるよう専門家の指示に従いましょう。 なお、鎖骨骨折では骨の強度を高めることが重要です。 骨の回復力を高める方法として、「再生医療」という方法もあります。 再生医療は自身の細胞から骨のもとになる細胞や成長因子を抽出して、骨の回復力を高める治療方法です。 当院リペアセルクリニック大阪院でも可能な治療なので、興味がある人はぜひご相談ください。
2025.10.14 -
- 首
「頸椎椎間板ヘルニア」は首の骨(頸椎)の間にある椎間板というクッションが変形し、首の後ろの神経を圧迫してしまう疾患です。 一度発症してしまうとなかなか治らず、痛みで寝れなかったり仕事に集中できなかったりすることもあります。 そのため痛みなどで日常生活に支障が出ると、すぐにでも痛みを和らげる方法を知りたいと考える人が多いでしょう。 しかし、体の姿勢を意識して首を安定化すれば痛みの軽減を図れるなど、対処方法があることをご存知でしょうか? この記事では、頸椎椎間板ヘルニアの痛みを和らげる方法や、近年注目されている再生医療についてを解説します。 従来の治療法に加えて、近年注目されている再生医療は頸椎椎間板ヘルニアの抜本治療に適しています。 再生医療は、患者さま自身の幹細胞を活用して、損傷を受けた脊髄の機能改善を目指す治療法で痛みを早期に改善できる特徴を持ちます。 症例や治療法について詳しくは、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEで紹介しているので、ぜひご登録ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 頚椎椎間板ヘルニアの痛みをすぐに和らげる方法(応急処置) 頸椎椎間板ヘルニアの痛みを和らげる応急処置として、以下の方法をお試しください。 それぞれ簡単にできる応急処置です。 やり方を解説するので、ぜひ最後までチェックしてください。 楽な体位・姿勢のとり方 頸椎椎間板ヘルニアと診断されたら、まず楽な体位と姿勢を覚えましょう。 具体的には、以下の方法をお試しください。 横向きで枕を高めに調整する 仰向け+膝下にクッション デスクワーク中の首を支える工夫 上記のような姿勢・工夫では首が安定しやすくなります。 頸椎椎間板ヘルニアは、首が前に倒れる(前屈み)と症状が強まる傾向がある疾患です。 これは椎間板が前屈みになることで首後方の神経を圧迫するためですが、首が安定すれば神経の圧迫が軽減されます。 そのため、上記のような方法で症状緩和が期待できるでしょう。 温める・冷やすの判断基準 温めたり、冷やしたりするのは頸椎椎間板ヘルニアの痛みを和らげる効果が期待できます。 ただし、発症からの期間によって使い分けないといけないため、以下の表をご参照ください。 発症からの期間 取るべき行動 理由 発症〜1週間程度 冷やす 炎症により痛みが強く出る時期なため、冷やすことで炎症を抑える効果が期待できる 1週間以降 温める 首周囲を温めることで血流が良くなり、筋肉の凝り緩和や痛みの軽減効果に期待できる 頸椎椎間板ヘルニアの発症直後は炎症が強いため、温めると炎症が強まってしまいますので温めてはいけません。 逆に発症から1週間以上経過すれば炎症は落ち着きますが、炎症の影響で筋肉の緊張が見られるかもしれません。 そのケースでは冷やすと逆に筋肉がより緊張してしまうため、温めて血流を良くしましょう。 セルフケアでやってよいこと/避けるべきこと 頸椎椎間板ヘルニアではセルフケアも有効です。 ただし、以下の表のようにやってよいことと避けるべきことがあります。 やってよいこと 避けるべきこと 軽い可動域運動 負荷の小さい全身運動 強いストレッチや首を急に捻る動き 長時間同じ姿勢 頸椎椎間板ヘルニアは首の支えが弱いことで発症しやすい疾患です。 そのため、首や体の筋肉を鍛えるような軽い運動は痛みの緩和効果が期待できます。 逆に、首に負担となるストレッチや姿勢は症状を悪化しかねません。 痛みのない範囲での運動や、たまに姿勢を変えるなどの工夫を心がけてください。 頚椎椎間板ヘルニアの痛みを和らげるためのフェーズ別のセルフケアと対策 頸椎椎間板ヘルニアは、適切なセルフケアや対策で痛みの緩和に期待できます。 ただし、時期に合わせて内容に注意する必要があるため、具体的には以下の表をご参照ください。 発症してからの時期 対策 急性期(発症〜1週間) 相対的安静・痛みを避ける姿勢の工夫 長時間のデスク作業は避ける 亜急性期(1〜4週間) 軽いストレッチや体操で首の動きを回復 デスク環境の改善(モニター高さ・椅子調整) 慢性期(1ヶ月以降) 首を支える筋肉や肩甲帯の安定化トレーニング 有酸素運動で血流促進 急性期は炎症が強く痛みも強いため、安静にするなど痛みの緩和に注力してください。 一方で亜急性期からは炎症も落ち着いてくるため、徐々に体にかける負荷を強くしていきます。 さらに、慢性期は体を動かして首を支える筋肉を鍛える時期です。 痛みの様子を見ながら、再発防止に向けたトレーニングを行いましょう。 頚椎椎間板ヘルニアの主な治療方法 2020年に発表された治療ガイドライン※によれば、頸椎椎間板ヘルニアにともなう神経症状ではまず保存療法で治療を行います。 治療方法 内容 薬物療法 痛み止めの内服や、ブロック注射などで痛みの緩和を図ります。 理学療法 運動やストレッチを通して首が動く範囲の回復や筋力強化を図ります。 物理療法 頸椎牽引や温熱・電気の治療器を使い、首の関節や筋肉の緊張緩和を図ります。 頸椎椎間板ヘルニアではこれらの保存療法での治療が主流です。 しかし、なかには効果がなく保存療法では痛みの緩和がないケースもあります。 そのようなケースでは、手術療法も検討されます。 頸椎椎間板ヘルニアが軽度であれば内視鏡による負担の小さい手術も可能ですが、場合によっては骨を削る手術も検討しなければいけません。 また、手術しても損傷した神経は完全に元に戻らない可能性もあります。 どのような方法が良いかは症状によるため、詳しくは医師にご相談ください。 ※出典:頚椎症性脊髄症 診療ガイドライン 2020改訂第3版 根本改善のための再生医療という新しい選択肢 頸椎椎間板ヘルニアの治療方法は、前項で解説したとおりです。 しかし、なかには手術が怖いという人もおられるでしょう。 手術は怖いけど保存療法の効果は感じない、そんな人は「再生医療」を検討しても良いかもしれません。 再生医療は患者様ご自身の血や脂肪から抽出した細胞を利用して、傷ついた組織の修復を促す治療です。 前述したとおり、傷ついた神経は手術しても元に戻らないことが多い組織ですが、再生医療であれば修復する可能性があります。 そのため、再生医療は以下のような人におすすめの治療です。 手術をせずに頸椎椎間板ヘルニアを治したい人 長期的な改善を求める人 頸椎椎間板ヘルニアの後遺症に悩んでいる人 なお、当院リペアセルクリニック大阪院でも再生医療に取り組んでいます。 患者様の負担が少ない「自己脂肪由来幹細胞治療」を行い、患者様に寄り添ったプランのご提供が可能です。 実際に当院の再生医療が効果的だった人症例もございますので、よろしければ以下もご確認ください。 https://youtu.be/HD84MUeROxE?si=k7gjqAr4bvd_6kMh 頚椎椎間板ヘルニアは一時的に痛みを和らげても再発する可能性も!根本解決には再生医療の検討を 頸椎椎間板ヘルニアの痛みを和らげる方法について解説しました。 ポイントは以下のとおりです。 頸椎椎間板ヘルニアは放置すると神経を圧迫し続け、症状の悪化を招きます。 まずはこの記事でご紹介した方法で痛みの緩和を図り、早めに受診して専門家の指示を仰ぎましょう。 また、どうしても手術を受けたくない人には再生医療という選択肢もあります。 当院リペアセルクリニック大阪院でも積極的に取り組んでおり、頸椎椎間板ヘルニアでも効果を実感したとのお声を複数いただきました。 また、再生医療は手術前の症状だけでなく、手術後の後遺症にも効果が期待できる治療方法です。 長期的な目線で根本から治療したいという人は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
2025.09.30 -
- 首
首を捻ってしまったとき、「このまま自然に治るのか」「病院に行った方が良いのか」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。 首の捻挫(むち打ち症)は、軽症の場合は数日で改善する場合もありますが悪化したり、痛みが長引いたりするケースも少なくありません。 本記事では、首の捻挫の治し方や原因、症状、やってはいけないことなどについて解説します。 症状改善のヒントとして役立ててください。 また、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、むち打ち(頚椎捻挫)に対して再生医療の情報提供や、無料のメール相談を受け付けています。 首の捻挫による痛みでお困りの方は、回復へのサポートとしてぜひご活用ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ むち打ち症(頚椎捻挫)の原因・症状とは むち打ち症(頚椎捻挫)は、強い衝撃で首が鞭のようにしなることで、筋肉や靭帯が損傷した状態を指します。 主な原因は、交通事故による追突や急ブレーキ・ラグビーやスキーなどのスポーツ事故・転倒・転落などが挙げられます。 むち打ち症の主な症状は、以下の通りです。 首の痛み 首が動かしにくい 肩こり 頭痛 めまい 手や腕のしびれ 吐き気 耳鳴り 歩行障害 軽度のむち打ち症は首の痛みやしびれ、頭痛などの症状が一般的です。 一方、重度ではめまいや安静にしても続く痛み、歩行障害などの症状が現れる場合もあります。 事故直後は、非日常的な状況で分泌される「アドレナリン」の作用によって痛みを感じにくくなることがあります。 そのため、受傷直後は症状が出なくても数日〜数週間経ってから現れる可能性もあるため早期に整形外科を受診しましょう。 むち打ち症(頚椎捻挫)の治療方法|自宅でできる応急処置とセルフケア むち打ち症(頚椎捻挫)は、以下の段階によって治療法が異なります。 急性期(受傷直後〜2,3日) 回復期(炎症が落ち着いたら) 症状の悪化を防ぎ、早期回復につなげましょう。 急性期(受傷直後〜2,3日) むち打ち症急性期の治療方法は、以下の通りです。 治療方法 内容 安静 無理に動かさず、首を休める 必要に応じて頸椎カラーを使用して首を固定する 冷却 痛みや腫れを抑えるために、冷やして炎症を抑える 湿布や鎮痛薬の使用 痛みの緩和が期待できる むち打ち症の受傷直後は首の筋肉や靭帯が損傷しているため、無理に動かすと症状が悪化する可能性があります。 無理に動かさず、受傷直後の強い痛みに対しては、首を安静にして冷やしましょう。 首を冷やす際の手順は、以下の通りです。 1.氷の霜を水で洗い流す 2.氷のうやビニール袋に氷を入れる 3.痛む部分にパックを当て、15~20分冷やす 4.20分休憩し、必要に応じて再度冷やす 湿布や鎮痛薬を併用すれば痛みの緩和が期待できますが、むち打ち症の根本的な治療はできないためサポートとして利用しましょう。 受傷直後は無理に動かさず冷却や痛み止めを活用できれば、症状悪化の防止につながります。 回復期(炎症が落ち着いたら) むち打ち症回復期に行う治療やケアは、以下の通りです。 治療方法 内容 首や肩を動かす 痛みのない範囲で普段どおりの生活を送る 姿勢改善を取り入れる ストレッチ 強い痛みがある場合は無理に動かさず、心地よさを感じる範囲で行う 首を左右に倒したり、肩甲骨を動かしたりすると効果的 リハビリ 理学療法士や専門医の指導のもとで行う 温熱療法 温熱パッドの使用やお風呂に温まるなどして血流改善や筋肉の緊張緩和を図る 低周波治療 弱い電気を流して、血行を促し痛みの緩和を図る 回復期では首の動く範囲を少しずつ広げ、筋肉が固まったり細くなったりするのを防ぐことが大切です。 また、受傷直後は冷却が重要でしたが、回復期に入ったら首を温めて痛みの緩和や筋肉の柔軟性の維持を図ります。 首の捻挫は症状が軽くても早めに医療機関を受診できれば、痛みの長引きや慢性化を防ぎ回復をよりスムーズに進められます。 むち打ち症(頚椎捻挫)でやってはいけないこと|悪化を防ぐための注意点 むち打ち症(頚椎捻挫)でやってはいけないことは、以下の通りです。 やってはいけないこと 理由や詳細 無理な運動 急激な動きや激しい運動は損傷部分に負担をかけ、炎症を悪化させる可能性がある 痛みが落ち着くまでは安静を保ち、徐々に運動を再開 自己流のストレッチやマッサージ 寝違えのような感覚で無理に首を動かすと症状を悪化させることがある 医師や理学療法士の指導のもとで行う 過度な安静 長期間首を動かさないと、筋肉の萎縮や関節の硬直が進み、回復が遅れる可能性がある 猫背 首に負担がかかりやすく、症状が悪化する可能性がある 長時間運転 同じ姿勢で首が疲労しやすいため、こまめに休憩を入れて首や肩を動かす 受傷直後に首を温める 炎症が進む恐れがあるため、受傷後の強い炎症による痛みには首を冷やす 放置する 時間が経過するにつれて症状が強まったり慢性化したりする恐れがあるため、早期に治療を開始する むち打ち症の回復を早めるには首や肩に無理な負担をかけず、医師や専門家の指導に従うことが大切です。 適切なケアを続け、症状の悪化や慢性化を防ぎスムーズな回復につなげましょう。 むち打ち症(頚椎捻挫)はどれくらいで治る?【治療期間の目安】 むち打ち症(頚椎捻挫)の治療期間は個人差がありますが、一般的な目安は以下の通りです。 症状の程度 目安 軽度 数日〜2週間程度で改善するケースが多い 中等度 数週間〜1カ月程度で症状が落ち着くケースが多い 重度 数カ月かかる場合もあり、高齢者や交通事故の強い衝撃による場合はさらに長引く可能性がある 交通事故によるむち打ち損傷患者の平均治療日数は追突事故で約86日、自損事故で約43日※と報告されています。 ※出典:日本医師会総合政策研究機構「交通事故によるいわゆる“むち打ち損傷”の治療期間は長いのか」 ただし、治療期間は症状の重さや事故の状況によって大きく異なる場合があります。 軽度のむち打ちであれば2週間程度で改善する場合が多いものの、症状の重さや治療の開始時期などによって治療期間が延びるケースがあります。 受傷後45日以上症状が続く場合は、慢性化のリスクが高いと考えられます。 とくに頭痛が慢性化しやすく、首の後ろ側の筋肉である頭半棘筋に損傷があると回復に時間がかかることがあるため、早期の受診や治療が重要です。 適切な治療と通院、日常生活での注意を継続して後遺症の防止や円滑な回復につなげましょう。 むち打ち症(頚椎捻挫)への新しい治療法として注目される再生医療 むち打ち症(頚椎捻挫)の治療は安静や薬物療法、リハビリなどの保存療法で改善するのが一般的です。 症状が長引いたり後遺症が出たりするケースでは、再生医療が新たな選択肢として注目されています。 再生医療のPRP療法や幹細胞治療は、炎症の軽減や損傷した組織の修復促進を目指す治療法です。 治療名 特徴 手順 PRP療法 血小板に含まれる成長因子の、炎症を抑える効果を利用する治療法 患者さま自身の血液を採取し、抽出した血漿成分を注射器で投与 幹細胞治療 他の細胞に変化できる幹細胞の能力を活かし、傷ついた組織へ働きかける治療法 患者さま自身の細胞を採取し、培養した幹細胞を点滴や注射にて投与 症例や詳しい治療法については、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEで情報発信しています。 無料診断も提供していますので、むち打ち症(頚椎捻挫)の痛みや違和感が長引く方はぜひご覧ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.09.30 -
- 首
「デスクワークで首が痛くて集中できない」「医師に頚椎椎間板ヘルニアの疑いがあると言われたが、自分の症状レベルがわからない」このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。 頚椎椎間板ヘルニアは、首の骨の間にあるクッションが飛び出して神経を圧迫する疾患です。 放置すると、軽い首の痛みから手の麻痺や歩行障害まで進行する可能性があります。しかし早期に適切な対処をすれば、多くの場合手術を避けて症状を改善できます。 この記事では、頚椎椎間板ヘルニアの症状レベルと各段階での適切な治療法を詳しく解説します。 首や肩の痛み、手のしびれで悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、椎間板ヘルニアや脊髄損傷に対しては再生医療という治療法があります。 >再生医療による椎間板ヘルニアの症例はこちら 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の症例紹介や簡易オンライン診断を行っているので、ぜひお気軽にご利用ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 頚椎椎間板ヘルニアとは|椎間板が飛び出して神経を圧迫する病気 頚椎椎間板ヘルニアとは、首の骨の間にある椎間板が飛び出して神経を圧迫する病気です。 頚椎は7つの骨で構成されており、それぞれの骨の間には椎間板というクッションの役割を果たす組織があります。 この椎間板の中にあるゼリー状の物質が外に飛び出すことで、近くにある神経を圧迫して痛みやしびれを引き起こします。 主な原因は、デスクワークでの長時間のうつむき姿勢やスマートフォンの使いすぎによるストレートネック、加齢による椎間板の劣化などです。 頚椎椎間板ヘルニアの疑いがある場合は、まずは整形外科を受診しましょう。 【症状レベル別】頚椎椎間板ヘルニアの症状と主な治療法 頚椎椎間板ヘルニアの症状は、軽度から重度まで段階的に進行します。 それぞれの段階で適切な治療法が異なるため、以下の3つの症状レベルを理解することが大切です。 軽度(初期症状) 中等度 重度(進行期) 早期発見・早期治療により症状の悪化を防ぐことができるため、自分の状況を正しく把握しましょう。 軽度(初期症状) 軽度の頚椎椎間板ヘルニアでは、日常生活にそれほど支障はないものの、首や肩の違和感が持続する状態が特徴です。 朝起きたときの首の痛みやこわばり 肩や首筋の慢性的なこりや重だるさ 長時間同じ姿勢を続けた後の首の違和感 時々現れる軽いしびれや頭痛 首を特定の方向に向けたときの軽い痛み この段階の治療は保存療法が中心となります。 痛み止めの内服薬や湿布、理学療法による姿勢改善、首や肩のストレッチが効果的です。 生活習慣の見直しも重要で、デスクワーク中の姿勢改善や適度な運動により症状の進行を防げます。 中等度 中等度では症状がより明確になり、日常生活や仕事に支障をきたし始める段階です。 首から肩・腕にかけての強い痛み 手指の持続的なしびれや感覚の鈍さ 握力の低下や細かい作業の困難 パソコン作業や運転時の症状悪化 夜間痛により睡眠の質の低下 中等度の治療では、より積極的な保存療法が必要になります。 神経ブロック注射による痛みの緩和、筋弛緩剤の使用、専門的な理学療法が行われます。 この段階でも保存療法で改善することが多いですが、症状が持続する場合は手術も検討されます。 仕事や日常生活への影響が大きくなるため、早期の専門的治療が重要です。 重度(進行期) 重度の頚椎椎間板ヘルニアは、神経の圧迫が強くなり重篤な症状が現れる段階です。 耐え難い痛みで夜も眠れない状態 手や腕の筋力低下と明らかな麻痺症状 歩行のふらつきやバランス感覚の異常 排尿や排便の障害 両手の細かい動作ができない これらの症状が現れる重度のヘルニアの治療では、手術が検討されます。 しかし手術にはリスクも伴うため、患者さまの年齢や全身状態、症状の程度を総合的に判断して治療方針を決定します。 頚椎椎間板ヘルニアの症状チェックリスト 頚椎椎間板ヘルニアの可能性を自分で確認するためのチェック項目をご紹介します。 以下の項目に当てはまる数が多いほど、頚椎椎間板ヘルニアの可能性が高くなります。 首の痛みが2週間以上続いている 腕や手の指にしびれや痛みがある 握力が以前より弱くなったと感じる 細かい作業(ボタンをとめる、箸を使うなど)がしにくくなった 首を後ろに反らすと痛みが強くなる 朝起きたときに首の痛みやこわばりがある 長時間のデスクワーク後に症状が悪化する 頭痛やめまいを伴うことがある 歩行時にふらつきを感じることがある 肩や背中の筋肉が異常にこっている チェック項目数 推奨される対応 1〜3個 生活習慣の見直しとストレッチを心がけ、症状の変化を観察 4〜6個 整形外科での診察を受けることを推奨 7個以上 早急に専門医による詳しい検査が必要 セルフチェックはあくまで目安であり、正確な診断のためには必ず専門医(整形外科)を受診してください。 とくに手の麻痺や歩行障害がある場合は、症状の程度に関わらず早急に医療機関を受診することが大切です。 MRI検査により椎間板の状態を詳しく確認し、適切な治療方針を決定できます。 頚椎椎間板ヘルニアは症状レベルに関係なく、早期治療が大切! 頚椎椎間板ヘルニアは軽度から重度まで症状が段階的に進行し、それぞれに適した治療法があります。 治療においては症状レベルに関わらず、早期治療が重要です。 初期段階での適切な治療により症状の進行を防ぎ、手術を回避できる可能性が高くなります。 また、重度に進行してからでは治療の選択肢が限られ、回復にも時間がかかってしまいます。 現在、手術以外の治療選択肢を探している方には、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療の幹細胞治療は、患者さま自身の幹細胞を使用して損傷した組織の修復を促す医療技術です。 再生医療について詳しくは、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEで情報発信しています。 治療の詳細や症例紹介、簡易オンライン診断なども行っておりますので、ぜひ一度ご登録ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 頚椎椎間板ヘルニアの症状レベルに関するよくある質問 頚椎椎間板ヘルニアの症状レベルに関して、よくある質問を紹介します。 頚椎椎間板ヘルニアの5番6番の症状は? 頚椎椎間板ヘルニアは放置するとどうなる? 症状や放置リスクを理解して、適切な治療を受けましょう。 頚椎椎間板ヘルニアの5番6番の症状は? 頚椎5番6番の椎間板ヘルニアでは、以下の症状が現れます。 首から肩にかけての突然の強い痛み 肘から手の親指側にかけてのしびれや痛み 手首を上に曲げる力の低下 物をつかむ力の減少 首を特定の方向に動かしたときの痛みの悪化 5番6番は首の動きが最も大きい部分のため、日常生活での負担が大きく、ヘルニアが起こりやすい場所です。 飛び出した椎間板が神経を圧迫することで、筋肉をコントロールする神経の働きが低下し、手や腕に力が入りにくくなります。 これらの症状が現れた場合は、姿勢の改善や適切な治療により症状の進行を防ぐことが大切です。早期の対応により、多くの場合症状の改善が期待できます。 頚椎椎間板ヘルニアは放置するとどうなる? 頚椎椎間板ヘルニアを放置すると、症状が悪化するリスクがあります。 初期の軽い首の痛みや違和感から始まり、時間の経過とともに手や腕のしびれが現れます。 さらに放置すると握力の低下や細かい作業の困難、最終的には手足の麻痺や歩行障害といった重篤な症状に進行する可能性があります。 とくに注意すべきは、一度進行した神経の損傷は完全には回復しないことが多いという点です。 そのため、症状が軽いうちに適切な治療を受けることが重要になります。 頚椎椎間板ヘルニアの初期症状については、以下の動画でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
2025.09.30 -
- 首
「頚椎ヘルニアでやってはいけないことは?」 「痛みを和らげる方法は?」 頚椎椎間板ヘルニアと診断され、つらい症状にお悩みの方は、上記のような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 日常生活の些細な習慣や癖が引き金となり、症状が悪化するケースも少なくありません。 また、良かれと思って行っていたセルフケアが、実は逆効果なこともあります。 本記事では、頚椎椎間板ヘルニアの症状を悪化させないために「やってはいけないこと」について詳しく解説します。 損傷した神経の根本的な改善を目指せる再生医療についても解説しますので、つらい症状に悩む方はぜひ最後までご覧ください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療の治療法や症例を配信しています。 「頚椎椎間板ヘルニアを手術せずに治したい」という方は、ぜひこの機会に再生医療についてチェックしてみましょう。 >再生医療による椎間板ヘルニアの症例はこちら 頚椎椎間板ヘルニアでやってはいけないこと 頚椎椎間板ヘルニアと診断されたら、症状を悪化させないために日常生活の過ごし方を見直すことが重要です。 本章では、以下の頚椎椎間板ヘルニアでやってはいけないことについて解説します。 首に負荷がかかるスポーツ 悪い姿勢で長時間過ごす 自己流のストレッチやマッサージ 首や体を冷やす 喫煙習慣 急激な体重増加 上記の行動をなぜ避けるべきなのか、1つずつ詳しく見ていきましょう。 首に負荷がかかるスポーツ 首に負荷がかかるスポーツは、症状をさらに悪化させる危険性が高いため避けるべきです。 ヘルニアによって神経が圧迫されている状態で外部から強い衝撃が加わると、神経の損傷がさらに進む可能性があります。 とくに、以下のようなスポーツには注意が必要です。 ラグビー、柔道、格闘技などの体に直接的な衝撃が加わるスポーツ スキー、スノーボード、体操など、転倒する可能性があるスポーツ アメリカンフットボールなど、急激な方向転換を行うスポーツ もし運動中に首の痛みや手のしびれを感じた場合は、自己判断せずに、直ちに運動を中止してください。 悪い姿勢で長時間過ごす 悪い姿勢で長時間過ごすことは、首の骨(頚椎)に持続的な負担をかけ、ヘルニアの症状を悪化させる原因になります。 とくに現代の生活では、以下のような無意識のうちに首に悪い姿勢をとりがちです。 スマホやPCの長時間利用 猫背などの前傾姿勢 不適切な睡眠姿勢 重い物を持つ動作 これらの姿勢を続けないように30分〜1時間に一度は休憩し、軽く体を動かして首周りの緊張をほぐしましょう。 自己流のストレッチやマッサージ 自己流のストレッチやマッサージは、ヘルニアの症状を悪化させる危険があるため、直ちにやめましょう。 良かれと思って行ったセルフケアが圧迫されている神経をさらに刺激し、痛みやしびれを強めてしまう可能性があります。 とくに、以下のような自己流のケアは危険です。 首を大きく反らしたり、ぐるぐる回したりするストレッチ 痛みやしびれがある部分を、強い力で揉みほぐすマッサージ 首の痛みを治そうと、自己判断で首の筋力トレーニングを行うこと ストレッチやマッサージが全て悪いわけではありませんが、必ず医師や理学療法士など専門家の指導のもとで、ご自身の症状に合った方法で行いましょう。 首や体を冷やす 首や体を冷やすと、血行が悪くなることで筋肉が硬く緊張し、首への負担につながります。 硬くなった筋肉は、首の骨や椎間板への負担を増やし、ヘルニアの痛みやしびれを悪化させる原因となります。 ただし、痛みの時期によっては対処法が異なるため注意が必要です。 時期 主な症状 推奨される対処法 急性期 強い痛み、熱感がある状態 アイシング(冷却)で炎症を抑える 慢性期 長引く痛み、首や肩のこり 温めることで血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる 強い炎症がある場合を除き、日常生活では体を冷やさないことが基本です。 夏場のクーラーの効いた部屋ではストールを巻いたり、冬場はマフラーなどで防寒したりするなど、首周りを冷やさない工夫をしましょう。 喫煙習慣 喫煙習慣は、頚椎椎間板ヘルニアの症状を悪化させるだけでなく、発症のリスクも高める重要な要因です。 タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる強い作用があります。 喫煙が首に与える主な悪影響 椎間板の栄養不足 修復能力の低下 炎症の促進 健康な椎間板を保ち、症状の改善や再発予防を目指すうえで、禁煙は重要です。 急激な体重増加 急激な体重増加も首への負担を増やし、ヘルニアの症状を悪化させる一因です。 重い頭を支えている首の骨にとって、体重増加は無視できない影響を与え、主に以下のような問題が起こりやすくなります。 体重に比例して、頭を支える首への負担が大きくなる 腹囲の脂肪によって体の重心が前にずれ、バランスをとるために頭が前に出た姿勢になりやすくなる 痛みで動かないことで筋力や代謝が落ち、さらに太りやすくなる悪循環に陥りやすくなる 首への負担を減らし、症状の悪化を防ぐために、適切な体重を維持することは不可欠です。 頚椎椎間板ヘルニアで首の痛みを和らげる方法 頚椎椎間板ヘルニアによるつらい首の痛みや手のしびれは、日常生活に大きな影響を与えます。 症状を和らげ、悪化を防ぐためには、自宅でできる「セルフケア」と医療機関での専門的な「治療」を正しく組み合わせることが重要です。 自宅でできるセルフケア 医療機関で受けられる治療法 まずは自宅でできることから始め、必要に応じて専門的な治療を取り入れていくのが基本的な流れです。 それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。 自宅でできるセルフケア 頚椎椎間板ヘルニアの悪化を防ぐためには、日々の生活の中でのセルフケアが不可欠です。 対策方法 ポイント 安静と姿勢の管理 ・急性期は無理に動かさず首を安静にする ・デスクワークやスマホで長時間同じ姿勢を避ける ・30分〜1時間に一度は立ち上がって軽く体を動かす 体を温める ・慢性期には入浴や蒸しタオルで首を温め血行を促進 ・筋肉のこわばりをほぐし痛みを和らげる 専門家指導のストレッチ ・首や肩の緊張を和らげる安全なストレッチを行う ・専門家の指導のもとで実施する 寝具の工夫 ・睡眠中はうつ伏せ寝を避ける ・枕の高さは頭〜首のカーブを自然に支えるものを選ぶ 少しの工夫で首への負担は大きく変わるため、日常生活の中でできることから始めましょう。 医療機関で受けられる治療法 頚椎椎間板ヘルニアに対する医療機関での治療は、まず「保存療法」から始めるのが一般的です。 薬物療法、神経ブロック注射、首の牽引といった理学療法、頚椎カラー(コルセット)などを組み合わせ、痛みの緩和を目指します。 保存療法を6ヶ月ほど続けても改善しない、または麻痺が進行するような重い症状がある場合は、神経の圧迫を取り除く手術が検討されます。 また、近年では、手術を避ける新しい選択肢として「再生医療」が注目されています。 再生医療は患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した神経の再生・修復を促す医療技術です。 体への負担が少なく、従来の方法では難しかった症状の根本的な改善が期待できます。 以下の症例ページでは、実際に当院リペアセルクリニックで再生医療の治療を受けた方の症例を紹介しているため、併せてご覧ください。 >>頚椎椎間板ヘルニアの症例ページはこちら 頚椎椎間板ヘルニアでやってはいけないことに関するよくある質問 頚椎椎間板ヘルニアと診断されると、症状や日々のケアについて、さまざまな疑問が浮かんでくるでしょう。 ここでは、とくに多くの方が疑問に思う2つの点についてお答えします。 頚椎椎間板ヘルニアの症状は? 頚椎椎間板ヘルニアで湿布を貼る場所は? ご自身の症状を正しく理解し、適切なセルフケアをおこなうために、ぜひ参考にしてください。 頚椎椎間板ヘルニアの症状は? 頚椎椎間板ヘルニアの症状は、どの神経をどのくらい圧迫しているかによって大きく異なります。 単なる肩こりのような軽い症状から、生活に支障をきたす重い症状までさまざまです。 症状の段階 主な症状 初期症状 ・首の痛み、肩こり、背中の違和感 ・寝違えと勘違いしやすいが、痛みが長引く 中期症状(神経根症) ・主に片側の肩甲骨周りから腕、指先にかけての激しい痛みやしびれ ・腕のだるさや、握力の低下 重症化(脊髄症) ・両手のしびれ ・箸が使いにくい、ボタンがかけられないなど、手指の細かい作業が困難になる ・脚がもつれて歩きにくい ・頻尿になる とくに、重症化のサインである「脊髄症」の症状が現れた場合は、永続的な後遺症につながる可能性があるため、直ちに医療機関を受診する必要があります。 「ただの肩こり」と軽視せず、腕や手にまで広がる痛みやしびれを感じたら、一度整形外科で相談しましょう。 頚椎椎間板ヘルニアで湿布を貼る場所は? 頚椎椎間板ヘルニアによる痛みで湿布を使う場合、神経が圧迫されている首の後ろ(首の骨の周辺)に貼りましょう。 その上で、痛みが広がる部分に追加で貼ると、より痛みを和らげる助けになります。 首の後ろ:痛みの根本原因にしっかりと貼る 肩甲骨の周り:首から背中にかけて痛みが広がる場合、痛む側の肩甲骨に沿って貼る 肩や腕:症状が出ている肩や腕の痛む部分にも追加で貼る しかし、市販の湿布は、あくまで一時的に炎症や痛みを和らげるためのものです。 症状が続く場合は、必ず医療機関を受診し、根本的な原因に対する治療を受けましょう。 頚椎椎間板ヘルニアは首への負担を避けて生活しよう 頚椎椎間板ヘルニアにおいて重要なのは、日々の生活の中で首への負担を意識的に減らすことです。 首に負担がかかる運動や行動を避け、長時間のスマホ操作やデスクワークでの姿勢を見直すことが、症状の悪化を防ぐことにつながります。 痛みが続く場合は、我慢せずに整形外科を受診し、ご自身の状態に合った適切な治療を受けることが大切です。 近年の椎間板ヘルニアの治療では、手術を避ける新しい選択肢として「再生医療」が注目されています。 再生医療は患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した神経の再生・修復を促す医療技術です。 実際に当院で頚椎椎間板ヘルニアの治療を受けた患者様の症例は、以下で紹介しています。 https://youtu.be/HD84MUeROxE?si=mu0IqTgo-IAwjZFl つらい症状に悩まされず、快適な毎日を送るために、まずは首に負担をかけない生活を今日から始めていきましょう。 以下の動画では、椎間板ヘルニアの再生治療について詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 https://www.youtube.com/watch?v=4AOGsB-m63Y&feature=youtu.be
2025.09.30 -
- 首
ゴルフを楽しんだ後に「首に違和感がある」「スイングのたびに首が痛む」と感じた経験はありませんか? ゴルフは全身を使うスポーツですが、特に首まわりの筋肉や関節には大きな負担がかかりやすく、知らず知らずのうちに痛みやコリを引き起こす原因になることもあります。 また慢性的な首の痛みが続く・プレーのたびに違和感があると、ゴルフを楽しめなくなるだけでなく、日常生活にも支障をきたす可能性があるので、ゴルフ前後には首まわりのストレッチを習慣化し、筋肉の緊張をほぐしておくことが重要です。 しかし「効果的なストレッチ方法が分からない」「なぜゴルフで首が痛くなるのか」といった悩みを持つゴルファーも多いでしょう。 本記事では、ゴルフ前後の首の痛みに効くストレッチ法や原因について紹介します。 また当院(リペアセルクリニック)では、慢性的な首の痛みに対するセルフケア方法や手術せずに治す選択肢もご紹介しています。 以下の公式LINEからも確認できますので、ご興味のある方はぜひ一度ご確認ください。 ゴルフ前後の首の痛みに効くストレッチ法 以下では、ゴルフにおける首の痛みに効くストレッチ法を紹介しています。 首を前後にゆっくり倒す 首を左右に倒して側面を伸ばす 首を左右にねじる回旋運動 大きく円を描くように首を回す 肩甲骨まわりをほぐす ゴルフのプレー前後に取り入れて、首の痛みを予防しましょう。 首を前後にゆっくり倒す ①椅子または立った状態で、背筋をまっすぐに伸ばします ②息を吐きながら、ゆっくりとあごを引いて首を前に倒します ③ゆっくりと元の位置に戻します ④次に、首を後ろにゆっくり反らし、首の前側を伸ばします ⑤これを前後各5〜10秒ずつ、2〜3セット繰り返します ゴルフのスイングでは、首まわりの筋肉に常に微細な緊張がかかっており、特に前傾姿勢を保ったままプレーを続けると、首の前側・後ろ側の筋肉がこわばりやすくなります。 このストレッチで首の前後の筋肉をやさしく伸ばすことで、筋緊張の緩和と血流の促進を目的とします。 ただし痛みがある場合は無理をせず動かす範囲を狭め、呼吸を止めず自然にリラックスしながら、首だけを動かして肩や背中が動かないよう意識しましょう。 首を左右に倒して側面を伸ばす ① 椅子に座るか、立った状態で背筋をまっすぐに伸ばします ② 右手を頭の左側に添え、息を吐きながらゆっくりと右側に首を倒します ③ 首の左側面が伸びているのを感じながら、5〜10秒キープします ④ ゆっくりと元に戻し、反対側も同様に行います ⑤ 左右それぞれ2〜3セットずつ繰り返します ゴルフのスイングでは、左右の肩甲帯や首の筋肉に不均等な負荷がかかり、特に首の側面にある胸鎖乳突筋や斜角筋が硬くなりやすくなります。 このストレッチでは、首の側面をゆっくりと伸ばすことで、左右バランスの改善や筋緊張の緩和、首周囲の血流促進に効果が期待されます。 ただし、痛みやしびれを感じる場合は無理に伸ばさず、可動域を狭めて実施しましょう。 首を左右にねじる回旋運動 ① 椅子に座るか立った姿勢で、背筋を伸ばしてまっすぐ正面を向きます ② 息を吐きながら、ゆっくりと首を右側にねじっていきます ③ 首の筋肉が軽く伸びているのを感じたら、その位置で5〜10秒キープします ④ ゆっくりと正面に戻り、反対側も同様におこないます ⑤ 左右それぞれ2〜3セット繰り返します ゴルフのスイングでは、フォローやフィニッシュ時に首が回旋する動きが多く、首まわりの筋肉に負担がかかりやすくなります。 特に胸鎖乳突筋や肩甲挙筋などがこわばると、可動域が狭まり、スイングに影響が出ることもあるので注意しましょう。 このストレッチを行うことで首の可動域を保ち、筋緊張を和らげ、姿勢バランスの改善にもつながります。 大きく円を描くように首を回す ① 椅子に座るか立った姿勢で、背筋を伸ばしてリラックスします ② あごを軽く引き、首を前にゆっくり倒します ③ そこから右・後ろ・左と、円を描くように首を大きくゆっくり回します ④ 1周したら正面に戻り、今度は反対回り(左→後ろ→右)でも同様に行います ⑤ 左右1回ずつを1セットとして、2〜3セット行いましょう ゴルフではアドレス姿勢を維持しながらスイング動作を繰り返すことで、首の筋肉が全方向に緊張しやすく、慢性的な疲労や可動域の低下につながることがあります。 このストレッチでは、首まわりの筋肉全体をまんべんなくほぐし、可動域の維持・血行促進・緊張緩和を目的としています。 ただし、痛みやめまいが出る場合は中止し、動かす範囲を小さくする・無理に回さず自然な動きにとどめるようにしましょう。 肩甲骨まわりをほぐす ① 背筋を伸ばして椅子に座るか、立った姿勢で両腕を身体の横に下ろします ② 両肩を耳に近づけるようにゆっくりとすくめ、そのまま後ろに大きく回します ③ 肩甲骨を背中の中心に寄せるよう意識しながら、円を描くように肩を後方に10回まわします ④ 次に、肩を前方向に10回ゆっくり回します ⑤ これを前後1セットとして、2〜3セット繰り返しましょう ゴルフスイングでは肩甲骨周辺の筋肉が常に連動しており、特にインパクトやフィニッシュの動作では大きな負荷がかかりやすくなります。 このストレッチでは、肩甲骨を動かすことで肩まわりや首の緊張をやわらげ、血行を促進して首の負担を間接的に軽減する効果が期待できます。 首への負担が大きくなっている場合でも、肩甲骨の動きからアプローチすることで間接的に首の緊張を和らげるのがポイントです。 呼吸を止めずにリラックスした状態で、動かすのは肩のみ、首や背中はできるだけ安定させて行いましょう。 ゴルフで首が痛くなる原因|ストレッチで首の痛みを感じる場合は要注意 ゴルフで首が痛くなる原因は主に以下の通りです。 スイングによる反復動作で筋肉が疲労する 前傾姿勢の維持による負担 自己流のスイングや、フォームに偏りがある 加齢や柔軟性の低下 ストレッチ不足・準備運動の欠如 ゴルフによる首の痛みは、スイング動作・姿勢・柔軟性の低下など、複数の要因が絡んで発生します。 痛みを予防・改善するためには、日頃からのストレッチ習慣・正しいフォームの習得やケアが欠かせません。 しかし、すでに痛みが出ている状態で無理にストレッチを行うと、かえって症状を悪化させるおそれがあります。 もし軽くストレッチをしても痛みが引かない、または逆に痛みが強くなるようであれば、すぐにストレッチを中止し、医療機関の受診を検討してください。 中には、頚椎症(けいついしょう)などの疾患が隠れているケースもあり、自己判断で対応を続けると悪化する可能性もあります。 違和感や痛みが長引く場合は、早めの診察をおすすめします。 ゴルフによる首の痛みは、ストレッチと早期対策で予防しよう ゴルフは年齢を問わず楽しめるスポーツですが、スイングや前傾姿勢の反復によって首まわりの筋肉や関節に大きな負担がかかるため、日頃からストレッチを行い、柔軟性を高めておくことは、首の痛みを未然に防ぐうえで効果的です。 また、正しいスイングフォームを身につけることも、筋肉への過剰な負荷を減らすポイントです。 しかしどれだけ予防に努めていても、痛みの発症リスクを完全にゼロにすることはできません。 首の痛みが出てしまうと、ゴルフができなくなるだけでなく、日常生活にも支障をきたす可能性があるため、できるだけ早く回復したいという方は再生医療も一つの選択肢として検討しましょう。 再生医療とは、患者さまご自身の幹細胞を活用し、傷んだ組織の修復を促す治療法で、これまで手術が必要とされていた症状にもアプローチできる可能性があります。 安静期間が短くスポーツ復帰が早い傾向にある点も、ゴルファーにとっては安心できる点といえるでしょう。 当院(リペアセルクリニック)では、ゴルファーの首の痛みに対する再生医療のご相談も受け付けております。 詳しい治療内容や適応について知りたい方は、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも解説していますので、ぜひご覧ください。
2019.09.07







