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- 腰
- スポーツ医療
重いものを持ち上げたときやスポーツの途中など、いきなり腰が痛くなった場合、「腰の筋断裂」が疑われます。 腰の痛みを「ぎっくり腰」だと自己診断し、安静のみで対処する方もいらっしゃいますが、筋断裂には適切な治療が必要です。 腰の筋断裂を放置した場合、症状によっては手術が必要になるため、仕事や日常生活に支障をきたす恐れも。 本記事では、腰の筋断裂をチェックする方法や、症状に応じた治療方法などを詳しく解説します。 腰の痛みが慢性化している方や、通院のみで筋断裂を治したい方は、手術不要の治療方法も参考にしてみてください。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、すぐに腰の筋断裂を改善したい方に向けて、再生医療の症例や治療内容を紹介しています。 最短で治療に進める無料相談を活用して、より早く日常生活へ復帰したい方はご確認ください。 腰の筋断裂とは? 腰の筋断裂とは、腰の筋肉に大きな力が加わり、負荷に耐えられなくなった筋繊維が切れてしまう症状です。 ぎっくり腰と混同しやすい症状ですが、腰の筋断裂は内出血などを引き起こすケースがあるため、以下の点について十分な理解が必要です。 痛みが発生したときの状況や、患部の状態は治療方法に影響します。 腰の筋断裂の特徴や原因、肉離れやぎっくり腰との違いは、以下を参考にしてみてください。 腰の筋断裂の特徴・原因 腰の筋断裂には特徴的な症状があり、以下のような原因が考えられます。 腰の筋断裂の特徴 ・強い痛み(急激に痛む) ・腰まわりの脱力感 ・患部の炎症 ・内出血による腫れ ・腰の可動域制限 ・腰の筋力低下 腰の筋断裂の原因 ・腰の筋肉の急激な伸長や収縮 ・疲労や冷え、加齢による筋肉の柔軟性の低下 ・運動不足 ・血行不良 腰の周辺には脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)や腰方形筋(ようほうけいきん)などがあり、過度な負荷によって断裂すると、強い痛みを引き起こします。 断裂した筋肉には力が入らないため、立ったり歩いたりするときに支えが必要になるケースも。 スポーツや重いものを持つ動作は筋断裂の主な原因ですが、疲労や運動不足などが影響する可能性もあります。 急激な動作も腰の筋断裂を引き起こす恐れがあるので、長時間のデスクワークを終えた後や、ベッドから立ちあがる際にも注意が必要です。 痛みが激しい場合は、筋繊維の完全断裂が考えられるため、必ず医療機関で治療を受けておきましょう。 筋断裂や肉離れ・ぎっくり腰の違い 腰の筋断裂や肉離れ、ぎっくり腰には以下の違いがあります。 症状 損傷部位 主な原因 腰の筋断裂 腰の筋肉(脊柱起立筋など) 筋肉の一部または全部の断裂 腰の肉離れ 腰の筋肉(脊柱起立筋など) 筋肉のわずかな損傷や部分断裂 ぎっくり腰 腰の筋肉や神経、関節など 筋断裂のほか、椎間板や関節、靭帯などの損傷 肉離れも筋繊維の断裂ですが、腰の筋断裂にくらべて重症度が低く、痛みは伴うものの、一般的には自力歩行できるレベルです。 ただし、患部が炎症を起こすと痛みが強くなるので、安静や冷却などの初期対応が必要です。 ぎっくり腰は複合的な原因で発生するため、腰の痛みだけではなく、足のしびれなどを引き起こす場合があります。 痛みの原因や初期対応がわからないときは、まず医療機関の診察を受けましょう。 腰の筋断裂の症状チェックリスト 腰が急に痛くなった場合、ぎっくり腰や肉離れも考えられます。 筋断裂かどうかを自分で判断したいときは、以下のチェックリストを活用してみましょう。 チェック項目 解説 急激な動作 久々のスポーツや重いものを持ち上げる動作など、腰に負担がかかっていたかどうか。 断裂音 筋繊維が切れると、「ブチッ」などの断裂音が聞こえる場合があります。 腰の痛み 患部を押したときや、特定の方向に動かしたときだけ痛い。 脱力感 腰に力が入らない。 腰の可動域 ひねりなどの動作に制限がかかる(無理に動かすと痛い)。 患部のへこみ 筋断裂で損傷した部分はへこむ場合があります。 患部の腫れ 内出血で皮膚が青紫色に腫れている。 安静時の症状 ズキズキとした痛みがある(熟睡できない)。 該当する項目が多い場合は、早めに医療機関の診察を受ける必要があります。 腰の筋断裂が重症化すると、強い痛みの慢性化や歩行困難などを引き起こすので、仕事や私生活に支障をきたす恐れも。 診察を受ける際には、痛みを感じたときの状況などを詳しく伝えておきましょう。 自宅でできるセルフケア 腰の筋断裂を防ぐためには、自宅でできるセルフケアをおすすめします。 筋肉の柔軟性を高めると、筋断裂が起きにくくなるので、以下のストレッチを実践してみましょう。 腰のストレッチ 手順 脊柱起立筋のストレッチ(ヒップロール) 1.仰向けに寝て両手を真横に広げる 2.両膝を立てる 3.肩を床に付けたまま、両脚を閉じた状態で左右のどちらかに倒す 4.20~30秒キープしたら膝を元の位置に戻し、反対側にも倒す 【ポイント】膝を倒すときはゆっくりと 大殿筋のストレッチ 1.椅子に座って片足を反対側の足の太ももに乗せる 2.膝を抱えて反対側の肩の方向に引き寄せる 3.10秒程度キープしたら、反対側の足も実践 【ポイント】背筋を伸ばしたまま大殿筋を伸ばす 太もものストレッチ 1.仰向けに寝て、片足を伸ばしたまま持ち上げる 2.伸ばした足の太ももを両手で抱え、ゆっくりと引き寄せる 3.20~30秒キープしたら反対側も実践 【ポイント】太ももの裏側が伸びる感覚を意識する 腰と背骨のストレッチ 1.四つん這いになる 2.息を吐きながら背中を丸める 3.息を吸いながら背中を反らせる 【ポイント】ゆっくりとした動作で10回程度繰り返す ハーフスクワット 1.立ったまま足を肩幅くらいに開く 2.股関節と膝を曲げながら、ゆっくりとお尻を下す 3.膝の角度が45度くらいになったら動きを止め、ゆっくりと元の位置に戻す 【ポイント】1セット5~10回、1日3セットが目安 筋断裂の発生直後は腰を安静に保ち、痛みが引いたらストレッチを開始します。 入浴後は筋肉が柔らかくなっており、ストレッチの効果がより高くなります。 急激なストレッチは腰を痛める可能性があるので、無理をせず、毎日少しずつ続けていきましょう。 医療機関に行くべきタイミングと診療の流れ 腰の筋断裂を初めて経験すると、医療機関に行くべきなのか、自宅で安静にするとよいのか、判断できない場合があります。 医療機関に行くべきタイミングや、診療の流れは以下を参考にしてみてください。 医療機関に行くべきタイミング ・腰から断裂音が聞こえた ・腰に力が入らない ・患部がへこんでいる ・患部が青紫色に腫れている ・患部が熱をもっている ・強い痛みで日常生活に支障をきたいしている ・支えがなければ立ち上がりや歩行が困難 ・痛みの原因がわからない 診療の流れ 1.医師による問診 2.患部の視診や触診 3.画像検査(エコーやMRIなど) 4.診断結果の説明 5.治療方針の決定 6.治療開始と回復状況のチェック 筋繊維の断裂は徐々に進行する場合があるため、痛みや脱力感が続くときは、早めに診療を受けましょう。 医療機関の診療では、まず問診によって痛みの発生状況を聴き取り、次に患部の腫れや内出血などをチェックします。 痛みの原因がわからないときや、筋断裂の重症化が考えられる場合は、エコーやMRIなどの画像検査を行うケースがあります。 レントゲンの画像では筋繊維の損傷がわからないので、医療機関を選ぶ際は、エコーやMRI検査ができるかどうかの確認が必要です。 治療方針は総合的に判断されるため、どの部分がどのように痛むのか、正確に伝えておきましょう。 腰の筋断裂の治療方法 腰の筋断裂が起きた場合、医療機関では以下のいずれかの治療方法を選択します。 薬物などの保存療法は軽度の筋断裂に効果的ですが、重症化している場合は手術の可能性も。 手術は入院を伴うケースが多いので、切らずに腰の筋断裂を治したい方は、再生医療を選択肢に入れてもよいでしょう。 治療方法の具体的な内容や、特徴などは以下を参考にしてみてください。 薬物・保存療法 腰の筋断裂が軽度や中程度だった場合、保存療法で治療するケースがあります。 保存療法の種類は以下のようになっており、主な目的は痛みの緩和や症状の悪化防止です。 保存療法の種類 具体的な治療内容 薬物療法 ・ステロイド注射により、患部の炎症や痛みを抑える ・筋肉弛緩薬を投与し、硬くなった筋肉を柔らかくする ・痛みが強いときは鎮痛剤も併用 装具療法 ・コルセットやサポーターで患部を固定し、治癒を促進させる ・患部の可動域を制限し、症状の悪化を防ぐ ・強力な固定が必要なときは金属製の装具を使用する場合も ステロイド注射は強い痛みを抑えられますが、骨や腱をもろくする可能性があるため、慎重な判断を求められます。 また、薬物療法では筋繊維を修復できないので、痛みが緩和されても、腰に負荷がかかると筋断裂が再発する恐れも。 装具療法はコルセットなどを装着し、腰の筋肉を固定するため、症状の悪化を防止できます。 ただし、長期間の装着は筋力低下につながりやすく、体幹に悪影響を及ぼす可能性もあります。 真夏に装具を装着すると、かぶれてしまう可能性があるため、肌が敏感な方は必ず医師に伝えておきましょう。 手術療法 腰の筋断裂を保存療法で改善できないときは、手術療法を用いる場合があります。 手術療法には以下の種類があり、主な目的は筋繊維の修復や、腰まわりの筋肉の安定化です。 手術療法の種類 具体的な治療内容 縫合術 断裂した筋肉や腱を縫い合わせる手術 移植術 他の部位の筋肉や腱を断裂部に移植する手術 固定術 椎間板や脊椎などを固定し、安定性を高くする手術 腰の筋肉が完全断裂していると、手術療法しか選択肢がないケースがあります。 手術は腰の機能を回復できますが、症状によっては1週間程度の入院が必要になるため、仕事や家事を休めない方には難しい選択です。 また、手術では筋力や柔軟性を改善できないので、スポーツなどを再開する場合は、筋力トレーニングやストレッチを続ける必要があります。 腰の筋断裂を手術で治すときは、体にかかる負担や、感染症のリスクなども考慮しておきましょう。 再生医療 腰の筋断裂を根本的に治したいときは、再生医療を選択肢に入れてみましょう。 再生医療とは、幹細胞を培養して患部に注射し、損傷した部分を修復する治療方法です。 手術や入院は必要ないので、仕事や家事を休めない方でも、腰の筋断裂の根本治療を目指せます。 また、再生医療には以下の特徴があり、筋断裂以外の治療にも活用されています。 再生医療は最新の医療技術になるため、治療を受けられる医療機関は限定されています。 手術を避けたい方や、より詳しい情報を知りたい方は、リペアセルクリニックにご相談ください。 リペアセルクリニックには再生医療の専門医が在籍しており、患者一人ひとりに応じた治療方針をご提案させていただきます。 腰の筋断裂は放置せず、適した処置を行うことが重要 腰の筋断裂が疑われる場合は、まず自宅でできるセルフケアを実践してみましょう。 痛みが引いたらストレッチを行い、筋肉や関節を柔らかくすると、筋断裂の再発を防止する効果があります。 痛みを我慢して仕事を続けるなど、腰の筋断裂を放置した場合は、歩行困難になる恐れがあるので要注意です。 一度切れてしまった筋繊維は自然治癒を期待できないので、症状が進行すると、「手術しか治療方法がない」といわれる可能性も。 腰に強い痛みがあるときは、必ず医療機関の診察を受け、適切な治療方法を提案してもらいましょう。 筋断裂の再発を防ぎ、元どおりの機能を取り戻したい方は、再生医療の検討もおすすめです。 リペアセルクリニックでは、初回のカウンセリングに1時間程度を確保しており、治療も予約制になっているため、待ち時間がありません。 医師とじっくり話し合い、自分に合った治療方法を選びたい方は、ぜひリペアセルクリニックにご相談ください。
2019.12.26 -
- 腰
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椎間板ヘルニアは、保育士さんが発症しやすい疾患のひとつです。 椎間板ヘルニアが悪化すると、仕事中だけでなく日常生活にも影響を与えます。 本記事では、保育士が椎間板ヘルニアを発症しやすい原因について解説します。 おすすめの予防法や、椎間板ヘルニアに有効な治療法についてもお伝えします。 保育士の椎間板ヘルニアはなぜ多い?職業の特性と腰痛の原因 保育士が椎間板ヘルニアを発症する確率が高い理由は、主に2つあります。 抱っこ・おんぶ・中腰など腰に負担がかかる ストレスや疲労の蓄積も腰痛の一因に 保育士の椎間板ヘルニアの原因について、詳しく解説します。 抱っこ・おんぶ・中腰など腰に負担がかかる 保育士は、子どもを抱っこ・おんぶする、子どもの目線に合わせて中腰になるなど、腰に負荷をかける姿勢をとる機会が多いです。とくに、中腰は腰への負担が大きい姿勢です。 ほかにも、乳幼児のおむつ替えで中腰になる保育士も多いでしょう。 腰に負担がかかる動作を頻繁に行う保育士は、椎間板ヘルニアを発症するリスクが高まります。 抱っこやおんぶの機会を減らすことは難しいですが、正しい姿勢と動作で腰への負担は軽減可能です。 ストレスや疲労の蓄積も腰痛の一因に 腰への負担だけでなく、ストレスや疲労の蓄積も腰痛の原因になります。 保育士は少人数で数十人の子どもの世話をするため、身体的・精神的疲労が蓄積しやすい職業です。 疲労が蓄積しないよう、適度な休養を心掛けましょう。 ストレスの蓄積で身体に影響がある場合は、抗うつ剤や精神安定剤を処方されるケースがあります。 保育士におすすめの椎間板ヘルニアの予防法 保育士におすすめの椎間板ヘルニアの予防法を紹介します。 姿勢を改善する 子どもを抱き上げる・重い物を持つときの体の使い方を見直す 筋肉を鍛える 椎間板ヘルニアの予防法について、詳しく解説していきます。 姿勢を改善する パソコンでの作業をする機会も多い保育士ですが、その際に猫背にならないよう注意してください。 首が前に出る姿勢(クレーンネック)は椎間板ヘルニアや頚椎症の原因になります。また、姿勢が悪いとストレートネックになる可能性も高くなります。 首の曲がる角度に比例して頸椎にかかる負荷が増えていくので、背筋を伸ばして作業しましょう。 ディスプレイの位置が目線よりかなり下になってしまうケースがありますが、高さは水平より少し低い位置が望ましいです。 パソコンの長時間の利用は避けてください。パソコンを長時間使う場合は、ときどき肩や首のストレッチを行うと固まった筋肉がほぐれます。 反り腰や仙骨座りも腰に大きな負担がかかります。椅子に深く座り、背もたれにしっかり背中をつけて座りましょう。 子どもを抱き上げる・重い物を持つときの体の使い方を見直す 子どもを抱き上げる・重い物を持ち上げる際の体の使い方を見直し、椎間板ヘルニアを予防しましょう。 1.まっすぐに立ち、準備姿勢を作る 2.体のバランスを保ち重心を移動させる 3.下半身・お腹の力で持ち上げる 重い物を持ち上げるときは、はじめに両足を腰幅に開いてお腹に力を入れて構えます。背筋を伸ばしてゆっくりと重心を下げてください。 バランスをとりながらしゃがみ、荷物はできるだけ体の近くで持つことが大切です。荷物が体に近いと姿勢が安定しやすく、腰への負担も軽減されます。 荷物を持ち上げるときは、両足でしっかり立ち、下半身とお腹の力を使って立ち上がりましょう。 腰だけで持ち上げようとせず、お腹や下半身にしっかり力を入れて背筋を伸ばしたまま重心を持ち上げます。 急いで持ち上げると腰骨が反れたり、バランスを崩す原因となるので、ゆっくり立ち上がってください。 筋肉を鍛える 運動不足になると、腰の筋肉が衰えて椎間板への負担が大きくなります。 筋力トレーニングは、腰痛改善だけでなく予防にも効果的です。腰に負担がかからないトレーニングを紹介するので、ぜひ実践してください。 ドローイン 仰向けで膝を立てる 深く息を吸い、息を吐いてお腹をへこませた状態で保つ 1回5秒キープして10回繰り返す プランク うつ伏せで肘を立てる 身体が曲がらないように姿勢をまっすぐに保つ 20秒~30秒続ける バードドッグ 四つん這いの状態で対角の手足を伸ばす 片方10回ずつ行う 体幹を安定させる筋力トレーニングは、腰への負担が少ないため、椎間板ヘルニアのリハビリとしても行えます。 最初はあまり負担をかけないように短時間で行い、体調に応じて段階的に運動時間を延長していきましょう。 ヒップリフト 仰向けで膝を立てる お尻を締めながらゆっくり上げ下げする レッグプレス ジムのマシンで行う 足でプレートを押す 負荷は軽めで、ゆっくりと行う ウォールシット 壁にもたれながら行う 膝を90度に曲げた状態で静止する 20~30秒キープを3セット 腰への負担が小さい下半身の鍛えられるトレーニングです。 フォームが崩れると腰に負担がかかる可能性があるため、正しいフォームを意識してトレーニングしましょう。 ただし、これらのトレーニングで腰の痛みが増す場合は、すぐに中止して医師に相談してください。負荷をかけすぎると逆効果になるため、無理のない範囲で行うことが大切です。 椎間板ヘルニアに悩む保育士に有効な治療法 椎間板ヘルニアの治療法は、主に3つあります。 保存療法 手術療法 再生医療 保存療法では、ストレッチや筋力トレーニングなどの理学療法、鎮痛剤や筋弛緩剤などを利用した薬物療法などがあります。 また、姿勢や動作の改善、体重管理を行い、椎間板ヘルニアの再発を予防します。 保存療法で症状の改善が見られない場合や、日常生活に支障をきたしている場合は、手術療法が検討されます。 椎間板ヘルニアの手術は、背中を切開してヘルニアを摘出する方法や、薬剤を椎間板内に注入する方法などがあります。 手術を避けたい方は、再生医療という治療法もご検討ください。再生医療は患者さまご自身の幹細胞や血液を使うため、拒否反応のリスクが低い治療法です。 入院が不要なため、仕事への早期復帰が望めます。 【まとめ】保育士の椎間板ヘルニアは適切な治療と予防で退職を回避しよう 中腰やしゃがむ動作の多い保育士は、椎間板ヘルニアを発症しやすい職業のひとつです。 椎間板ヘルニアが悪化すると保育士の仕事に大きな影響を与えます。 日頃から腰の負担を減らす方法や筋力トレーニングを取り入れ、予防に努めることが重要です。 子どもを抱っこする際や重い物を持ち上げるときの体の使い方や、パソコン作業時の姿勢を改善しましょう。 もし椎間板ヘルニアと診断された場合でも、適切な治療を受けることで保育士を続けられる可能性は十分にあります。 保存療法の効果が感じられない方や手術に抵抗がある方には、再生医療という選択肢もあります。 再生医療について詳細は、当院「リペアセルクリニック」にお問い合わせください。
2019.11.25 -
- 再生治療
- 腰
「急に腰が痛くなったけど、これってぎっくり腰?それともヘルニア?」といった疑問を感じたことがある方は多いのではないでしょうか。 ぎっくり腰(急性腰痛症)も椎間板ヘルニアも、突然の腰の痛みを引き起こすため、症状だけで見分けるのは難しいことがあります。 しかし、実際には原因・痛みの出方・神経症状の有無・治療方針などに明確な違いがあり、適切な対応をとるためには見極めが重要です。 本記事では、ぎっくり腰と椎間板ヘルニアの違いについて、以下のポイントをわかりやすく解説します。 腰痛は日常生活に影響を与える症状ですが、適切な診断と治療により症状の改善と予防が可能です。 放置せずに適切に対処するためにも、ぜひ参考にしてください。 ぎっくり腰と椎間板ヘルニアの違い|原因・痛みの出方・治療法が異なる ぎっくり腰と椎間板ヘルニアの主な違いは、以下の通りです。 項目 ぎっくり腰 椎間板ヘルニア 原因 ・重いものを持ち上げた瞬間 ・急に体をひねったとき ・咳やくしゃみをしたとき ・長時間の同じ姿勢から急に動いたとき ・加齢による椎間板の変性 ・重い荷物を繰り返し持つ動作 ・長時間同じ姿勢 ・喫煙(椎間板の栄養が不足) ・運動不足・筋力低下 痛みの範囲 腰部のみ 腰~足にかけて 神経症状 なし あり(しびれ・筋力低下) 回復期間 1~2週間 数週間~数ヶ月 治療法 保存療法のみ 保存療法~手術療法 ぎっくり腰は、腰の筋肉・筋膜・靭帯・椎間関節まわりの組織が急激に損傷・炎症を起こすことで発症します。 一方、椎間板ヘルニアは椎間板の中心にあるゼリー状の髄核が、加齢や反復動作によるストレスで外に飛び出し、近くの神経を圧迫することが原因です。 ぎっくり腰と腰椎椎間板ヘルニアの見分け方 ぎっくり腰と腰椎椎間板ヘルニアの主な見分け方は、以下の通りです。 チェック項目 ぎっくり腰 椎間板ヘルニア 痛み 突然の痛み 急性・慢性どちらもあり 痛みの範囲 腰 腰だけでなく、お尻〜脚にかけて広がる 足のしびれ なし あり(坐骨神経痛) 筋力低下 なし あり 感覚異常 なし 足の皮膚の感覚鈍麻など 排尿・排便の異常 なし 重症例ではあり ぎっくり腰は、腰だけに強い痛みがあり、足の痛みやしびれが伴わない基本的には伴わない症状が多いです。 椎間板ヘルニアは腰の痛みに加えて、足のしびれ・感覚障害・筋力低下など神経症状が現れるのが特徴です。 腰の痛みやしびれがある場合、自己判断せず整形外科を受診し、MRIなどの検査で正確な診断を受けましょう。 ぎっくり腰と腰椎椎間板ヘルニアの治療法の違い ぎっくり腰と腰椎椎間板ヘルニアの治療法の違いは、以下の通りです。 ぎっくり腰 腰椎椎間板ヘルニア ぎっくり腰:保存療法 ぎっくり腰は、腰の筋肉や靭帯などが一時的に損傷・炎症を起こしている状態のため、多くの場合は手術などはせずに以下のような保存療法で様子を見ます。 消炎鎮痛薬(内服・外用):炎症と痛みを抑える コルセット:動作時の腰への負担を軽減 温熱療法や電気治療:血流を改善し、痛みを緩和 ストレッチや運動療法(回復期):筋肉の緊張を緩め、再発予防に効果的 痛みのピークは通常2~3日以内に収まり、1週間前後で日常生活に支障がない程度まで改善することがほとんどです。 また完全に元の状態に戻るには2~4週間かかることもあります。 痛みが1週間以上続く場合や、足のしびれ・感覚異常が現れた場合は、ぎっくり腰ではなく椎間板ヘルニアや他の疾患の可能性もあるため、整形外科を受診しましょう。 椎間板ヘルニア:保存療法+手術の可能性も 腰椎椎間板ヘルニアは、飛び出した椎間板の髄核が神経を圧迫し、腰痛や足のしびれを引き起こす疾患です。 多くの場合は、数週間から数ヶ月の保存療法によって自然に症状が治まる可能性があるため、まずは以下のような治療が行われます。 消炎鎮痛薬の内服・外用:痛みや炎症を抑える 神経ブロック注射:局所麻酔で神経痛を緩和 コルセット装着:腰への負担軽減 理学療法(リハビリ):ストレッチや体幹トレーニングで再発予防 日常生活指導:無理な姿勢や重い物の持ち上げを避ける 発症から6〜8週間程度が経過観察の目安とされており、徐々に痛みやしびれが軽減していくかを確認します。 保存療法で症状が改善しない場合や神経症状が強く現れている場合は、以下のような手術が選ばれます。 ヘルニア摘出術:突出した髄核を取り除く基本的な術式 内視鏡下ヘルニア摘出術:体への負担が少ない低侵襲手術として近年主流 椎間板置換術・固定術:再発予防や椎間不安定性の改善を目的とした手術 【まとめ】ぎっくり腰と腰椎椎間板ヘルニアの違いを見極め、適切な対応を取ろう ぎっくり腰と腰椎椎間板ヘルニアは、どちらも急な腰痛を引き起こす疾患ですが、原因・症状・治療方針に明確な違いがあります。 比較項目 ぎっくり腰(急性腰痛症) 腰椎椎間板ヘルニア 原因 筋肉・靭帯などの損傷 椎間板が神経を圧迫 痛みの部位 腰部に限局 腰〜足にかけて広がる 神経症状 通常なし あり(しびれ・感覚障害など) 治療 保存療法で数日〜1週間 保存療法+場合により手術 【見極めのポイント】 ぎっくり腰の可能性:腰のみに強い痛みがあるが、足にしびれがない 椎間板ヘルニアの可能性:足のしびれ・感覚異常・筋力低下がある ぎっくり腰は比較的短期間で改善が期待できる一方で、椎間板ヘルニアは長引いたり、神経への影響が出たりするケースがあるため注意が必要です。 「できれば手術は避けたい」「再発を防ぎたい」という方は、再生医療という新しい選択肢もあります。 当院(リペアセルクリニック)では、PRPや幹細胞治療などに関する解説を定期的に配信していますので、症状に関する詳細を知りたい方はぜひ参考にしてください。
2019.11.23 -
- 腰
- 再生治療
多くの看護師が悩む、椎間板ヘルニア。 長時間の立ち仕事や中腰での作業、移乗動作など、日常的な業務が腰に大きな負担をかけていることが原因です。 しかし適切な対策を行えば、椎間板ヘルニアの発症後も仕事を続けることは可能です。 この記事では、看護師が椎間板ヘルニアを発症しやすい理由や椎間板ヘルニアの予防策と改善策を解説します。 椎間板ヘルニアの予防方法・改善方法を知りたい方はぜひ参考にしてください。 リペアセルクリニックの公式LINEでは、椎間板ヘルニアの改善が期待できる再生医療の症例を公開中です。 看護師で椎間板ヘルニアに悩まされている方は、ぜひ再生医療の詳細をご確認ください。 なぜ看護師は椎間板ヘルニアを発症しやすいのか? 看護師が椎間板ヘルニアを発症しやすい理由を、以下に分けて解説します。 立ち仕事・中腰・移乗動作が腰に大きな負担をかける理由 医療現場における姿勢のクセと職業病の関係 これらのリスクを理解することは、予防と対策を講じる第一歩です。 日々の業務を見直すきっかけとして、ぜひ参考にしてください。 立ち仕事・中腰・移乗動作が腰に大きな負担をかける理由 看護師は患者さんのケアにおいて、長時間の立ち仕事、前かがみでの体勢、そして患者さんの移乗など、腰に大きな負担がかかる動作を日常的に行います。 特に、中腰の姿勢は腰椎への圧力を増大させ、椎間板にかかる負荷が大きくなります。 また、患者さんの体格や状態によっては、予測不能な動きに対応しながら介助する必要があり、不自然な体勢での作業を強いられることも少なくありません。 さらに、不規則な勤務時間や夜勤によって十分な休息が取れないこと、慢性的な疲労、運動不足なども、体幹の筋力低下を招き、腰への負担を増加させる要因となります。 これらの複合的な要因が、椎間板ヘルニアを発症しやすい環境を作り出していると考えられます。 医療現場における姿勢のクセと職業病の関係 医療従事者は患者さんのケアや処置において、特定の姿勢を長時間維持することが多く、これが職業病の原因となることがあります。 特に看護師は患者さんの体を支えたり、移乗させたりすることが多いです。 この時腰をかがめたまま持ち上げると、腰に集中して負担がかかり、腰痛や椎間板ヘルニアに繋がります。 また点滴の準備やカルテの記入で、長時間前かがみの姿勢を続けることで、首や肩の筋肉が凝り固まり、肩こりや腱鞘炎といった症状が現れることもあります。 今すぐできる!看護師向け椎間板ヘルニアの予防法 看護師向けの椎間板ヘルニアの予防法は、以下の通りです。 正しい姿勢と動作の工夫 腰のサポート ストレッチと体幹トレーニング 患者さんの移乗や介助時は、腰をかがめるのではなく、膝をしっかり曲げて重心を落とし、体全体を使って持ち上げるように意識してください。 中腰での作業を避け、可能な限り低い姿勢での作業はしゃがむ、あるいは片膝をつくなどの工夫を取り入れることが重要です。 また業務中に腰への負担を感じる際は、適度な締め付け感のあるコルセットや腰痛ベルトで腰部を安定させるのも効果的です。 靴はクッション性が高く、足裏全体を支えるものを選び、足元からの衝撃を和らげることで、腰への負担を軽減できます。 さらに休憩時間や就寝前に腰や股関節周辺のストレッチで筋肉の柔軟性を保ち、プランクなどの体幹を鍛えるエクササイズを継続することで、腰を支えるインナーマッスルが強化されます。 これらの予防策を日常的に取り入れることで、椎間板ヘルニアのリスクの低減が期待できます。 椎間板ヘルニアを発症した看護師ができる改善策 椎間板ヘルニアを発症した看護師ができる改善策は、以下の通りです。 ストレッチ 体幹トレーニング 椎間板ヘルニアのリハビリは、痛みの程度や症状によって異なりますが、一般的には腰に負担をかけずに、体幹や下半身の筋肉を強化していくことが大切です。 具体的には、以下の腰に負担をかけないストレッチや、体幹体幹を安定させるための体幹トレーニングがおすすめです。 ストレッチ・トレーニング方法 具体的な内容 仰向けで両ひざを抱え込む ①仰向けに寝て、両膝を胸にゆっくり引き寄せ、両手で抱え込む ②腰の伸びを感じながら20〜30秒キープ 腰をひねる ①仰向けに寝て両膝を立て、両腕を広げる ②膝を揃えたままゆっくりと左右どちらかに倒し、顔は反対側を向く ③腰の側面が伸びるのを感じながら20〜30秒キープ ④反対側も同様に行う プランク ①うつ伏せで肘とつま先で体を支え、頭からかかとまでが一直線になるようにキープ ②お腹が落ちたりお尻が上がりすぎたりしないよう注意し、30秒〜1分程度キープ バードドッグ ①四つん這いの姿勢になり、手は肩の真下、膝は股関節の真下に置く ②お腹を軽く引き締め、ゆっくりと右腕と左足を同時に床と平行に伸ばす ③体がぐらつかないように安定させ、数秒キープしたらゆっくりと戻す ④反対側も同様に行う ヒップリフト ①仰向けに寝て膝を立て、足は肩幅に開く ②お腹を軽く引き締めながら、お尻をゆっくりと持ち上げ、肩から膝までが一直線になるようにする ③お尻の筋肉を意識し、数秒キープしゆっくりと元の位置に戻す ただし自己判断で行わず、必ず医師や理学療法士の指導のもとで行ってください。 職場では患者さんの移乗動作を工夫する、腰痛ベルトを適切に活用する、ベッドの高さを調整するなど、腰への負担を軽減する対策を徹底しましょう。 また必要に応じて業務内容の見直しや一時的な負担軽減を相談し、治療に専念できる期間を設けることも重要です。 これらの対策を行うことで、症状の改善と仕事の両立を目指すことができます。 椎間板ヘルニアを発症した際の治療方法 椎間板ヘルニアを発症した際の治療方法は、以下の通りです。 治療方法 内容 保存療法 ・コルセットを装着して安静にする 薬物療法 ・鎮痛剤や筋弛緩薬を内服する 理学療法 ・ストレットや筋力トレーニングなどのリハビリをする 注射療法 ・痛みが強い場合に神経ブロック注射を打つ 手術療法 ・神経を圧迫している椎間板のヘルニア部分を摘出する 椎間板ヘルニアを発症した際の治療方法は、主に「保存療法」と「手術療法」に分けられます。 椎間板ヘルニアの治療法は、保存療法で痛みの緩和を目指し、改善が見られない場合は手術を検討するのが一般的です。 しかし、手術は身体への負担や長期のリハビリが必要となるリスクも伴います。 そこで、新しい選択肢として注目されているのが再生医療です。 リペアセルクリニックで採用している幹細胞を用いた再生医療は、手術をせずに自身の細胞の力で損傷した椎間板の修復を目指す治療法です。 この治療は従来の保存療法では効果がなかった方や、手術に抵抗がある方にとって新たな希望となる可能性があります。 ご自身の症状や治療への希望に合わせて、再生医療という選択肢を一度検討してみませんか。 再生医療の詳細について知りたい方は、当院のメール相談・オンライン診療にてご相談ください。 椎間板ヘルニアを発症しても工夫をすれば向き合いながら働ける 椎間板ヘルニアを発症しても、看護師の仕事を辞める必要はありません。 適切な工夫と対策を講じることで、症状と向き合いながら働き続けることは十分に可能です。 正しい姿勢と腰のサポートが予防になる ストレッチと体幹トレーニングは予防・改善に繋がる 身体の負担が少ない椎間板ヘルニアの治療方法は再生医療 予防方法や改善方法を日々の業務に活かすことで、椎間板ヘルニアの悪化を防ぎ、仕事との両立が可能になります。 また再生医療は、手術に抵抗がある方にとって、身体への負担が少ない新しい選択肢です。 リペアセルクリニックでは、日帰り可能で再生医療を用いた根本的な治療を行っています。 身体に負担の少ない再生医療を希望される方は、当院のメール相談・オンライン診療にてご相談ください。
2019.11.21 -
- 腰
- 再生治療
坐骨神経痛と腰椎椎間板ヘルニアは、どちらも腰から足にかけての痛みやしびれを引き起こすため、混同されやすいです。 結論、坐骨神経痛は症状の名前であり、その原因となる疾患のひとつが腰椎椎間板ヘルニアとなっているため、定義そのものが異なります。 しかし「腰から足にかけて痛みやしびれがある」「坐骨神経痛と言われたけど、ヘルニアとは違うの?」といった、疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか? 本記事では、坐骨神経痛と腰椎椎間板ヘルニアとの違いを解説しています。 坐骨神経痛と腰椎椎間板ヘルニアの違いを正しく理解して、適切な診断と治療を受けましょう。 坐骨神経痛と腰椎椎間板ヘルニアとの違いとは? 坐骨神経痛と腰椎椎間板ヘルニアの主な違いは、以下の通りです。 名称 定義・特徴 坐骨神経痛 椎間板が飛び出し、神経を圧迫することで痛みやしびれを引き起こす「病名」 腰椎椎間板ヘルニア 腰からお尻、足にかけて痛みやしびれが現れる「症状の名称」 坐骨神経痛は神経の圧迫による「症状名」、腰椎椎間板ヘルニアはその原因となる「病名」になります。 そのため、ヘルニアによって神経が圧迫されることで、坐骨神経痛が生じるのです。 定義が異なるため正しく理解しておきましょう。 坐骨神経痛の原因となる代表的な疾患 坐骨神経痛の原因となる代表的な疾患は、以下の通りです。 腰椎椎間板ヘルニア 脊柱管狭窄症 腰椎すべり症 腰椎椎間板ヘルニア 腰椎椎間板ヘルニアとは、背骨の骨と骨の間にある椎間板が外にはみ出し、神経を圧迫してしまう疾患です。 椎間板はクッションの役割を持っていますが、加齢や長年の負荷によって変性し、内部の髄核が外側に飛び出してしまうと、近くの神経を刺激して以下のような症状が現れます。 腰からお尻、太もも〜足先までのしびれや痛み 下肢の力が入りにくい 重いものを持った際の痛み ※参照:日本整形外科学会「腰椎椎間板ヘルニア」 20代〜50代の世代に多く、重いものを持ったり、同じ姿勢を続けることが多い方に起こりやすいとされています。 脊柱管狭窄症 脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)とは、背骨の中を通る神経の通り道である脊柱管が狭くなり、神経を圧迫することで痛みやしびれが起こる疾患です。 脊柱管が狭くなると、以下のような神経症状が生じることがあります。 歩くと足がしびれたり痛くなる 前かがみで楽になるが、立っていたり歩くと症状が悪化する 足の感覚異常、脱力感、冷感など ※参照:日本整形外科学会「腰部脊柱管狭窄症」 治療法としては、保存療法(薬物・神経ブロック・理学療法)が行われますが、症状が進行して歩行困難や排尿障害がある場合は手術が検討されます。 腰椎すべり症 腰椎すべり症は、腰椎(腰の背骨)が本来あるべき位置から前方や後方にずれてしまう疾患です。 このズレによって脊柱管や神経根が圧迫されると、以下のような症状が現れることがあります。 お尻から太もも・足にかけてのしびれや痛み 長時間立っていると悪化し、前かがみになると楽になる ※参照:日本整形外科学会「腰部脊柱管狭窄症」 坐骨神経痛と同様に、腰椎すべり症でも神経が慢性的に圧迫されることで、痛みやしびれが片側の足に生じる可能性があります。 腰椎すべり症と脊柱管狭窄症は症状が似ているものの、発症の原因が異なります。 坐骨神経痛・腰椎椎間板ヘルニアの治療法 坐骨神経痛・腰椎椎間板ヘルニアの治療は、以下のような方法があります。 保存療法 薬物療法 ブロック療法 理学療法 手術療法 保存療法 腰椎椎間板ヘルニアが原因で坐骨神経痛が生じている場合、まずは以下のような保存療法が選択されることが一般的です。 安静 コルセットの活用など 保存療法とは、根本原因を取り除くのではなく、痛みやしびれなどの症状を緩和・改善させることを目的とした治療法です。 腰に負担がかかる動作やスポーツは控え、症状が落ち着くまで安静にしましょう。 また腰への負担軽減や姿勢保持を目的に、医師の指導のもとコルセットを着用することがあります。 薬物療法 薬物治療とは、痛みやしびれなどのつらい症状を軽減するために医薬品を用いる保存的な治療法です。 安静にしていても痛みが続く場合、日常生活の質が低下するため、症状の早期改善を目的に薬物治療が選択されます。 消炎鎮痛薬(NSAIDs) 筋弛緩薬 神経障害性疼痛治療薬 ビタミンB12製剤 また、薬の効果を見ながら医師が処方量を適宜調整し、段階的に改善を目指します。 ただし薬物治療は痛みの緩和を目的としており、根本原因を解決するわけではないので、医師に相談しながら別の治療法も検討しましょう。 ブロック療法 ブロック治療とは、坐骨神経の周辺に局所麻酔薬などを直接注射し、神経の興奮を抑えて痛みや炎症を和らげる保存療法のひとつです。 神経の圧迫や過敏な状態を一時的に遮断することで、痛みの緩和と血流の改善を図るのが主な目的で、以下のような効果が期待できます。 痛みの緩和 血行を促進させる また、継続的にブロック治療を行うことで効果の持続時間が長くなるとされており、痛みの予防や慢性的な症状の緩和にもつながります。 中長期的な痛みのコントロールを目指す場合にも、ブロック治療は適しています。 理学療法 理学療法は、運動機能の維持・回復を目的とした保存療法の一種で、身体に物理的な刺激を与えることで痛みの緩和や機能改善を図る治療法です。 リハビリにおいては、以下のような手法が用いられます。 運動療法(ストレッチや筋力トレーニング) 温熱療法(ホットパックや入浴による血流促進) 電気療法(低周波治療器などを用いた神経刺激) 光線療法(赤外線などによる患部の加温) 坐骨神経痛のリハビリにおいては、痛みが落ち着いてきた段階で腰椎まわりの筋力を強化し、再発を防ぐための運動療法を開始するのが一般的です。 治療は医師や理学療法士の指導のもとで進められ、患者の状態や症状に応じて、個別にカスタマイズされたプログラムが組まれます。 無理のない範囲で継続的に取り組むことで、坐骨神経痛の改善や再発予防につながります。 手術療法 坐骨神経痛が保存療法で改善しない・症状が進行している場合は、以下のような外科手術が検討されます。 術式 内容 内視鏡下腰椎椎間板摘出術(MED) 小さな切開から内視鏡を挿入し、ヘルニアを直接視認して切除 経皮的内視鏡下腰椎椎間板摘出術(PELD) 皮膚に極小の穴を開け、内視鏡を使ってヘルニアを摘出する低侵襲手術 内視鏡下椎弓切除術(MEL) 椎弓や肥厚した靭帯を内視鏡下で除去し、神経の圧迫を軽減 内視鏡下椎体間固定術(MIS-TLIF) 不安定な椎体を固定して脊椎の安定性を回復させる手術 これらの手術は、痛みの原因となっている場所・神経の圧迫されている位置や、患者様の年齢やこれまでの病歴に合わせて選ばれます。 【まとめ】坐骨神経痛・腰椎椎間板ヘルニアの違いを理解して早めの診断・治療 坐骨神経痛と腰椎椎間板ヘルニアは、どちらも腰から足にかけて痛みやしびれを引き起こすという点で共通していますが、以下のように定義が異なることを理解しておきましょう。 名称 特徴 坐骨神経痛 ・腰から足にかけて走る坐骨神経が圧迫・炎症を起こすことで現れる症状の名称 ・原因はヘルニアに限らず様々 腰椎椎間板ヘルニア ・椎間板が突出して神経を圧迫することで発症する病名 ・坐骨神経痛が引き起こされることがある 腰や足の痛み・しびれが続く場合は、自己判断せずに早めに専門医の診断を受けることが大切です。 また腰椎椎間板ヘルニアが原因で坐骨神経痛が起きている場合、まずは保存療法によって症状の改善を目指します。 それでも回復が見込めないときには手術が検討されますが、「できるだけ手術は避けたい」という方には再生医療という治療法も選択肢の一つです。 今回ご紹介した腰の痛みに対する再生医療の症例や治療法については、当院(リペアセルクリニック)が以下で詳しくご紹介しています。 ご興味のある方は、ぜひそちらもあわせてご覧ください。
2019.11.19 -
- 腰
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看護師という職種は日々のケアや患者対応において、中腰での処置や体位交換・移乗介助など、腰に大きな負担がかかる動作は避けられません。 そんな環境でヘルニアを発症した・慢性的な腰痛に悩まされているけど、でも仕事は続けたいという看護師の方も多いのではないでしょうか? 本記事では。、看護師がヘルニアを起こしてしまう要因や原因について解説しています。 「手術をしない選択肢も知っておきたい」「このまま働き続けたいけれど不安がある」という方は、ぜひ最後までご覧ください。 また慢性的な腰痛(ヘルニア)に悩んでいるけど、手術は避けたいという方は、再生医療も一つの選択肢になります。 治療法や症例については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEからも確認できますので、ぜひ一度ご覧ください。 看護師がヘルニアを起こしてしまう要因 看護師がヘルニアを起こしてしまう要因として、以下のようなものがあります。 中腰・抱え上げ動作が多い 交代制勤務・疲労蓄積によるリスク 看護師は日々の業務のなかで、腰に大きな負担がかかる場面が非常に多い職種です。 ぜひ参考にして、日常の動作に注意しましょう。 また看護師の腰痛予防法については、以下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。 中腰・抱え上げ動作が多い 以下のような中腰姿勢や抱きかかえる動作は、看護業務を行う上で避けられません。 体位変換・移乗 入浴・排泄介助 これらの動作では、腰椎(背骨の腰部分)に強い圧力が加わりやすく、椎間板に慢性的な負荷がかかるため、ヘルニアの原因になります。 特に不意に力を入れる場面(患者の急な体重移動など)では、腰を痛めるリスクが高まります。 交代制勤務・疲労蓄積によるリスク 夜勤や長時間の交代勤務は、体を十分に休める時間が確保しづらく、筋肉の疲労を蓄積させやすくなります。 疲労がたまった状態で業務をこなすことで、姿勢の乱れや筋力のバランス崩壊が起こりやすくなり、腰に過度な負担がかかるのです。 さらに、睡眠不足やストレスにより筋肉が硬直しやすい状態になることで、ヘルニアの発症リスクがより高まります。 看護師の離職リスクを高める腰痛の主な疾患 看護師が腰痛を引き起こす主な疾患は、以下の通りです。 急性腰痛症(ぎっくり腰) 椎間板ヘルニア ストレス 急性腰痛症(ぎっくり腰) 急性腰痛症(ぎっくり腰)は、無理な姿勢をとったり、重いものを持ち上げたりした際に突然発症する激しい腰痛です。 看護師の業務では、ベッド上でのオムツ交換や体位変換、排泄介助、患者の移乗など、中腰や前かがみなどの負担の大きい姿勢を頻繁に取らざるを得ない場面が多くあります。 また、予期せぬ動きに対応する場面も多く、腰に強い負荷がかかることから、ぎっくり腰を起こすリスクが高い職種といえるでしょう。 こうした身体的負担の蓄積や、ふとした瞬間の無理な動作が引き金となって、突然腰痛が起こることも少なくありません。 椎間板ヘルニア 人間の背骨は、椎骨(ついこつ)という24個の骨が積み重なって構成されており、それぞれの椎骨の間には椎間板というクッションの役割を果たす軟骨組織が存在します。 この椎間板が加齢や外力によって飛び出し、神経を圧迫することで痛みやしびれを引き起こす状態が、いわゆる椎間板ヘルニアです。 腰痛だけでなく、肩こり・腕や脚のしびれ・筋力の低下など多彩な症状が現れることもあり、日常生活に大きな支障をきたすこともあります。 看護師の業務では、腰に強い負担がかかる姿勢や動作が日常的に発生するため、椎間板に慢性的なダメージを与え、ヘルニアの発症リスクを高める要因となるのです。 看護師の腰痛(ヘルニア)を予防する方法 看護師の腰痛(ヘルニア)を予防する方法として、主に以下のようなものがあります。 サポーター/コルセットの使用 鎮痛薬(NSAIDsなど)や筋弛緩剤などによる薬物療法 保存療法で効果が不十分な場合や、明確な神経症状(しびれ・筋力低下)があるケースでは、椎間板の一部を除去する手術が検討されることもあります。 近年では、これら従来の治療法に加えて、「再生医療」への注目も高まっています。 患者自身の幹細胞などを用いて損傷した組織の修復を促す治療法で、軟骨や椎間板の機能回復を目指すものです。 「手術には抵抗がある」「長期的な改善を目指したい」といった方にとって、選択肢の一つとされています。 腰痛の原因や生活背景は人によって異なるため、自分に合った治療法を選ぶことが何より重要です。 医師と相談しながら、負担を軽減できる方法を見つけていきましょう。 ヘルニアに悩む看護師が仕事を続けるためには再生医療という選択肢も 看護師の業務では、以下のように腰に負担のかかる動作が日常的に多く、慢性的に腰へ大きなストレスがかかりやすい環境でぎっくり腰(急性腰痛症)や椎間板ヘルニアなどを発症するケースも少なくありません。 体位変換・移乗 入浴・排泄介助 腰痛が慢性化したり、悪化したりすると、仕事の継続が困難になり、離職につながるリスクもあります。 腰に違和感や痛みを覚えた際には、決して放置せず、早めに整形外科などの専門医を受診することが大切です。 これまで腰痛の治療は、痛み止め・物理療法などの保存療法や、重症例に対する外科的手術が主流でした。 しかし近年では、手術に代わる新たなアプローチとして患者自身の細胞(幹細胞など)を用いて、損傷した組織の修復を促す再生医療も期待されています。 当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでは、再生医療による腰痛(ヘルニア)治療の症例や具体的な治療法について詳しくご紹介しています。 「看護師の仕事は続けたいけれど、慢性的な腰痛に悩んでいる」という方は、ぜひ一度ご覧いただき、今後の選択肢の一つとして参考にしてみてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2019.11.10 -
- 腰
- 再生治療
椎間板ヘルニアと診断された方の中には、「このまま一生、腰の痛みと付き合うしかないの?」「もう手術しかないのかも」といった、不安や悩みを抱えている方もいるでしょう。 椎間板ヘルニアは再発しやすく慢性化することもある病気ですが、早期の治療と正しい対処で改善・回復が見込めるケースも存在します。 本記事では、椎間板ヘルニアが治るのか・再発を防ぐための方法などについて、解説しています。 椎間板ヘルニアの治療法についても紹介していますので、ぜひ参考にして椎間板ヘルニアに対する不安を解消しましょう。 【結論】軽度の椎間板ヘルニアなら、自然に回復するまでの目安は約3カ月 椎間板ヘルニアは、背骨の間にある椎間板の中心部(髄核)が外に飛び出し、神経を圧迫することで痛みやしびれを引き起こします。 強い痛みや動きづらさを感じることもありますが、軽症であれば手術をせずに自然に回復するケースが多く、一般的にはおよそ3カ月で症状が落ち着くとされています。 以下のような症状が見られる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 痛みやしびれが長期間続く/悪化している 足の感覚が鈍い・力が入らない 排尿・排便のコントロールが難しくなってきた すべてのケースが自然に治るわけではないため、症状が長引く場合や悪化する場合は、早めに医療機関を受診して適切な診断と治療を受けることが大切です。 椎間板ヘルニアの再発を防ぐためには生活習慣の見直しが必要 椎間板ヘルニアは、治療によって一度症状が改善しても再発しやすい疾患です。 再発を防ぐには、日常生活で以下の点に注意しましょう。 デスクワークでは1時間に1回は立ち上がる 荷物を持つときは「腰」ではなく「膝」を使う 軽い筋トレやストレッチを習慣化する 体重管理と禁煙を意識する また同じ姿勢が続く仕事や、体への負荷がかかる動作が多い方は注意が必要です。 無理のない範囲で生活習慣を整えることで、長期的に症状と上手に付き合っていくことが可能です。 椎間板ヘルニアの治療法 椎間板ヘルニアの治療法としては、以下の方法があります。 保存療法 手術療法 再生医療 自身の症状に合った治療法を見つけるためにも、ぜひ参考にしてください。 保存療法 椎間板ヘルニアと診断された場合、多くのケースではまず以下のような保存療法から治療を開始します。 薬物療法(消炎鎮痛薬・筋弛緩薬・神経障害性疼痛治療薬など) ブロック注射(神経の炎症を鎮める) 理学療法(ストレッチ・筋力トレーニング・電気治療) 日常生活指導(姿勢改善・体重管理・腰への負担軽減) 適切な保存療法を継続することで、約70〜80%の症例は3カ月以内に症状が自然に回復するとされており、この治療で経過を見ることが基本になります。 手術療法 保存療法を3カ月以上続けても改善が見られない場合や、以下のような神経症状が強く出ているケースでは、手術が検討されます。 足の筋力が低下している 排尿・排便のコントロールが効かない 強いしびれ・痛みが日常生活に支障をきたしている 主な手術方法には以下のようなものがあります 手術法 特徴 ヘルニア摘出術 ・飛び出した椎間板(髄核)を除去して神経の圧迫を取り除く ・一般的な手術法 内視鏡手術(MEDなど) ・小さな切開からカメラと器具を挿入し、最小限の侵襲でヘルニアを摘出 ・回復が早く傷も小さい 脊椎固定術 ・不安定な脊椎を金属のインプラントなどで固定 ・再発防止が目的 保存療法の効果や症状の推移を見ながら、整形外科専門医と相談のうえ、タイミングと方法を慎重に判断することが大切です。 再生医療(PRP療法・幹細胞治療) 近年では、手術に抵抗がある方や保存療法でも改善が見られない方に向けて、以下のような再生医療という新しい選択肢が広がっています。 PRP療法(多血小板血漿療法) 幹細胞治療 PRP療法は自身の血液から成分を抽出し、患部に注入することで組織の自然修復を促す治療法で、炎症を抑えて痛みの軽減が期待されます。 また幹細胞治療は、脂肪や骨髄などから採取した幹細胞を培養・投与することで、傷んだ椎間板や神経組織の修復を促します。 これらの治療は入院不要で受けられるため、「できれば手術を避けたい」「慢性化する前に改善を目指したい」という方にとって、選択肢の一つになります。 再生医療における治療法については、以下からも確認できますので、ぜひ参考にしてください。 【まとめ】椎間板ヘルニアは「一生治らない病気」ではない!早期の治療・正しい対処で上手に向き合おう 椎間板ヘルニアは、軽度であれば手術を行わずに自然に回復するケースも多く、目安としては発症から約3カ月程度で症状が落ち着くことが一般的です。 しかし、すべてが自然に治るわけではなく、以下のような違和感があった場合、放置せず早めに医療機関を受診しましょう。 腰から足にかけてしびれや鋭い痛みがある 長時間座っていると痛みが増す 片足に力が入りにくい 排尿・排便のコントロールに違和感がある 症状が数週間たっても改善しない 「椎間板ヘルニアは一生治らない」と思い込まずに、正しい知識を持って早期に治療することが大切です。 また慢性的なヘルニアによる腰痛や手術は避けたいという方は、再生医療も選択肢の一つとして検討しましょう。 自己組織を活用して患部の修復を促すため、入院不要・低負担での改善が期待できる治療法として注目されています。 再生医療の治療法について知りたい方は、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEからでも確認できますので、ぜひ参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2019.11.07 -
- 腰
- 再生治療
介護の現場では利用者の体を支えた瞬間や前かがみでの移乗・体位変換、重い物を持ち上げたときなど、ふとした動作の中で椎間板ヘルニアを発症してしまうケースも少なくありません。 そんな方の中には、「椎間板ヘルニアを発症してしまったけれど、また介護の現場に戻れるだろうか」「体を使う仕事だから、復職しても再発が心配」と不安を抱えている方もいるでしょう。 しかし、適切な治療とリハビリを経て、職場と連携しながら復帰の準備を整えれば、介護の現場に無理なく戻ることは可能です。 本記事では、椎間板ヘルニアから介護職に復帰するまでの流れを解説しています。 介護職へ復帰する際に注意すべきポイントなども紹介していますので、ぜひ参考にして再発を防ぎながら、長く介護の仕事を続けましょう。 椎間板ヘルニアから介護職に復帰するまでの流れ 椎間板ヘルニアから介護職に復帰するまでの一般的な流れは、以下の通りです。 ①治療 ②リハビリテーションの開始 ③復職 発症初期は保存療法が中心となり、鎮痛薬などの内服に加え、コルセットの使用や必要に応じて神経ブロック注射などが行われます。 通常は1〜3カ月ほどで痛みやしびれが軽減されるケースが多いですが、改善が見られない・神経障害が強い場合は、ヘルニア摘出術などの手術が検討されます。 症状が安定してきた段階でリハビリを開始し、介護業務に欠かせない移乗介助や中腰姿勢など、腰に負荷がかかる動作に対応できる身体機能の回復を目指した訓練に取り組みます。 症状が安定し医師の許可が出た後は職場復帰の段階に入りますが、いきなり元の勤務形態に戻るのは再発のリスクがあるため、段階的な復帰が望まれます。 椎間板ヘルニアから介護職へ復帰する際に注意すべきポイント 椎間板ヘルニアから介護職へ復帰する際に注意すべきポイントは、以下の通りです。 腰に負担をかけない方法で介助を行う コルセットを活用する 不安がある場合は、職場の上司や産業医と連携しながら、徐々に業務量を調整することも検討しましょう。 腰に負担をかけない方法で介助を行う 介護職に復帰する際は、日常業務でいかに腰への負担を減らすかが再発予防のポイントになります。 移乗や体位変換といった動作では、姿勢や力の使い方を誤ると腰部に過剰な負担がかかりやすいため注意が必要です。 膝を曲げて腰を落とす姿勢を意識し、腰を丸めない だけで支えようとせず、下半身の筋肉を活用する 引き寄せるように介助することで負荷を分散 反動を使わない また、利用者ができる範囲で自力で動けるようサポートすることも、介助者の負担軽減に効果的です。 必要に応じて、スライディングボードや電動リフトなどの福祉用具を活用しましょう。 コルセットを活用する 介護職への復職を目指す上で、以下のような効果が期待できるコルセットの活用は腰への負担を軽減する有効な手段です。 過度な前屈やひねりを抑制 腰椎への圧力を分散し、筋肉の緊張を緩和 不意の動作時に痛みの再発や悪化を防止 中腰や持ち上げ動作が多い介護現場において、コルセットは腰椎の安定性を保ち、急な動作による再発リスクを抑えることができます。 長時間立ち仕事が続く日や、腰への負担が大きい移乗介助・入浴介助などの作業時に活用するのがおすすめです。 椎間板ヘルニアの再発を防ぐためにできること 椎間板ヘルニアの再発を防ぐためにできることは、以下の通りです。 ストレッチ・体幹トレーニングの習慣化 休憩・シフト調整で負担を軽減する 手術を検討する 椎間板ヘルニアは、適切なケアを怠ると再発しやすい疾患です。 できることから一つずつ取り入れて、再発しにくい身体づくりを目指しましょう。 ストレッチ・体幹トレーニングの習慣化 椎間板ヘルニアの再発予防には、腰まわりの筋力を高め、柔軟性を保つことが重要です。 腰に負担をかけない程度に、以下のようなトレーニングも取り入れてみましょう。 種類 効果 おすすめの運動 体幹トレーニング ・腰を支える筋力を強化 ・負担を軽減 ・ドローイン ・プランク ・バードドッグ 下半身トレーニング 下半身を鍛えて腰の負担を分散 ・ヒップリフト ・レッグプレス ・ウォールシット また筋肉が硬くなると腰への負担が増し、ヘルニアの再発リスクが高まるので、以下のストレッチを習慣的に取り入れましょう。 ハムストリングストレッチ(太もも裏を伸ばす) キャット&カウ(背中を丸めたり反らせたりする動作) これらは腰回りの緊張をほぐし、血流を改善して回復を促進する効果が期待できます。 ただし、重すぎる負荷や誤ったフォームはかえって腰を悪化させる可能性があるので、無理のない範囲から始めましょう。 休憩・シフト調整で負担を軽減する 椎間板ヘルニアから復帰した介護職の方にとって、勤務時間や業務内容を見直すことも再発リスクを下げるために欠かせない対策の一つです。 復職直後は、体が以前のように動かない・再発する可能性もあるため、以下のように無理なく働ける環境づくりが重要です。 短時間勤務からスタートし、体調に応じて徐々に勤務時間を延ばす 日中にこまめな休憩時間を確保し、腰部への負担が蓄積しないようにする また、座る・立つ・移動するなど、同じ姿勢を長時間続けないことも大切です。 職場の理解を得ながら、自分の症状や体調に合わせてシフト調整を行うことで、長期的に安定して働き続けることが可能になります。 復帰は3〜6週間ほどかかる可能性がありますので、医師や職場と相談しながら焦らずに復職を目指しましょう。 手術を検討する 保存療法やリハビリを続けても症状の改善がみられない場合、椎間板ヘルニアに対する手術療法が検討されます。 椎間板ヘルニアの代表的な手術法と、おおよその入院期間は以下の通りです。 手術名 入院期間の目安 PED法(経皮的髄核摘出術) 数日〜1週間程度 MED法(内視鏡下椎間板摘出術) 4〜7日間程度 LOVE法 2週間程度 脊椎固定術 1〜2週間程度 レーザー手術(PLDD) 1〜2日程度 ただし、すべての患者に手術が適しているわけではなく、年齢や体力、椎間板の状態、仕事への復帰時期などを踏まえ、主治医と相談のうえで慎重に判断することが重要です。 なお、入院や後遺症が心配な方は、手術を伴わない治療法の再生医療も選択肢の一つです。 詳しい治療法については、再生医療を専門とする当院「リペアセルクリニック」にお気軽にお問い合わせください。 【まとめ】椎間板ヘルニアから介護職への復帰は可能!再生医療も選択肢の一つ 椎間板ヘルニアを発症しても、適切な治療とリハビリを行い、職場と連携を取りながら段階的に復帰することで、介護職に戻ることは十分可能です。 再発リスクを抑えるためには、以下のようなポイントを意識しましょう。 腰に負担をかけない介助動作を身につける コルセットや福祉用具を上手に活用する ストレッチや体幹トレーニングを習慣化し、筋力と柔軟性を維持する 無理のないシフト調整や勤務形態を職場と相談する 症状が重い場合は手術の選択肢も検討する また、入院やメスを使う手術に抵抗がある方にとっては、再生医療という選択肢もあります。 幹細胞や血液成分を用いた治療は、身体への負担が少なく、再発予防も期待できます。 以下の公式LINEから再生医療の詳細について解説していますので、「手術は避けたい」「復職に向けて整えたい」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2019.11.03 -
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腰の疲労骨折は放置や誤った対処をすると症状が悪化し、長期の痛みや慢性化につながるリスクがある疾患です。 また「腰の違和感が取れない」「スポーツや仕事で無理をしすぎたかも」と、不調を感じながら動けるから大丈夫と我慢していませんか? 腰の疲労骨折は初期段階では自覚症状が少なく、単なる疲れと見過ごされやすいため、やってはいけない行動を取ってしまう人も少なくありません。 本記事では、腰の疲労骨折を悪化させないために注意すべき行動や、正しい対処法について解説します。 日常生活やスポーツへの早期復帰を目指すためにも、ぜひ参考にしてください。 腰の疲労骨折(腰椎分離症)でやってはいけないこと 腰の疲労骨折(腰椎分離症)でやってはいけない・避けたい行動は、以下の通りです。 無理な運動やスポーツを続ける 痛い部分にマッサージやストレッチを行う 重いものを持ち上げる 長時間同じ姿勢を続ける 無理な動きは悪化させる原因となりますので、ぜひ参考にして行動を避けましょう。 無理な運動やスポーツを続ける 腰椎分離症はジャンプや腰を反らしたり、ひねったりする動作を繰り返すことで、腰椎の一部に過度なストレスがかかり、骨にヒビが入ってしまう状態です。 以下のような運動・スポーツは負担が大きいため基本的には避けましょう。 サッカーやバレーボールなどのジャンプ・着地を繰り返す競技 野球やテニスなどの腰をひねる動作が多いスポーツ 長時間体幹を酷使するトレーニング 発症後も運動を継続すると骨の亀裂が進行し、自然治癒が困難になる可能性が高まります。 医師から運動再開の許可が出るまでは、安静期間をしっかりと守り、治療に専念しましょう。 痛い部分にマッサージやストレッチを行う 腰椎分離症が疑われる時は、以下のようなマッサージやストレッチは避けましょう。 腰の痛む箇所を強くもみほぐす 体を反らす・ひねるなどストレッチをする 疲労骨折部は炎症を起こしているため、外部からの刺激で炎症が悪化し、痛みが強まる可能性があります。 痛いからといって自己流で対処せず、必ず専門医の診断と指示に従い、適切な治療とリハビリを進めていきましょう。 重いものを持ち上げる 以下のような、重いものを持ち上げる動作も避けましょう。 重たい荷物や家具の持ち上げ・運搬 買い物袋やバッグなどの左右どちらかに偏った荷重 中腰や前かがみ姿勢での長時間作業や掃除 物を持ち上げる際には、体幹に大きな負荷がかかり、腰椎(腰の骨)の後方部分に強いストレスがかかります。 疲労骨折を起こしている状態でこのような動作を行うと、骨のひび割れが進行したり、骨癒合(骨がくっつくこと)が妨げられて慢性化する恐れがあります。 症状が落ち着くまでは、荷物の持ち運びは他の人にお願いする・カートなどの道具を活用することが重要です。 長時間同じ姿勢を続ける 腰椎分離症の回復期に、一定の姿勢を続けることで特定の筋肉や関節、椎間関節に偏った負担がかかり、痛みの悪化や血流不良を引き起こす可能性があります。 以下のような姿勢には注意しましょう。 座りっぱなしのデスクワークや長時間の勉強 長時間の前かがみ姿勢 寝たきりで体位変換をほとんど行わない状態 腰部周囲の筋肉が緊張してしまうため、30〜60分おきに軽く体を動かす・座る際は骨盤を立て、背筋を伸ばす正しい姿勢など、一定の姿勢を避ける意識をしましょう。 腰の疲労骨折(腰椎分離症)の治療法 腰の疲労骨折(腰椎分離症)の治療法は、以下のように進行度によって異なります。 初期から進行期(急性期) 終末期(慢性期) 初期から進行期(急性期) 腰椎分離症の発症初期から数週間〜数カ月の間は、「急性期」と呼ばれ、骨がまだ癒合する可能性がある重要な時期です。 治療は以下の通りで、基本は安静にしていくことが大切です。 腰への負荷を徹底的に避ける 必要に応じてコルセットで腰部を固定 2〜3カ月間の保存療法で、自然治癒を目指す この時期に痛みを我慢して運動を続けてしまうと、骨が癒合しないまま慢性化し、将来的に手術のリスクが高まります。 また指導のもと、体幹トレーニングやストレッチを段階的に導入し、無理のない範囲で運動を行います。 終末期(慢性期) 腰椎分離症が発症から数カ月以上経過し、骨が癒合しないまま慢性化した状態は「終末期(慢性期)」と呼ばれます。 この段階では、骨癒合による完治が難しいため、痛みのコントロールや再発予防を目的とした治療が中心になります。 投薬療法 神経ブロック注射 また保存療法を6カ月以上行っても痛みが改善しない・すべり症(腰椎のズレ)を伴っている場合は、手術も検討されます。 【まとめ】腰の疲労骨折(腰椎分離症)でやってはいけないことに注意しよう!治療についてはご相談を 腰の疲労骨折(腰椎分離症)が疑われる時は、以下のような行動は避けましょう。 無理な運動やスポーツを続ける 痛い部分にマッサージやストレッチを行う 重いものを持ち上げる 長時間同じ姿勢を続ける 痛みを感じながらも無理をしてしまうことで悪化し、骨が癒合せず慢性腰痛へ移行してしまうリスクもあります。 また、治療法は急性期と慢性期で異なり、初期の段階であれば骨癒合の可能性も十分あります。 慢性的な腰痛に悩まされているけど、手術は避けたい方は再生医療も選択肢の一つです。 当院(リペアセルクリニック)では、症例や再生医療について、紹介していますので、腰の痛みでお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
2019.09.11 -
- 腰
脊柱管狭窄症の手術を終えたあとに、「日常生活にいつ戻れるのか」「無理をして再発しないか」といった不安を抱えている方もいるのではないでしょうか? 手術自体が成功しても、その後の生活やリハビリの進め方次第で、回復スピードや再発リスクは変わります。 本記事では、脊柱管狭窄症術後の生活や注意点について解説しています。 腰部脊柱管狭窄症の術後も快適に過ごすための一歩として、ぜひ参考にしてください。 腰部脊柱管狭窄症の手術後の生活とは?退院後3カ月ほどはコルセットを着用 腰部脊柱管狭窄症の手術後は、以下のような回復を妨げないように腰への負担を最小限に抑える生活が基本となります。 コルセットを装着 姿勢に注意 規則正しい生活を意識する 仕事復帰は主治医と相談して決める コルセットの着用は術後の腰椎を安定させるために、退院後は目安として約3カ月間の着用が推奨されます。 ただし、長期間にわたる装着は筋力低下の原因にもなるため、医師の指示に従いながら段階的に外していきます。 また、コルセット装着中でも軽い散歩などを取り入れると、筋力の低下を防げるので無理のない範囲で行いましょう。 腰部脊柱管狭窄症の手術後・退院後の生活における注意点 腰部脊柱管狭窄症の手術後・退院後の生活における注意点としては、以下のようなものが挙げられます。 安静とリハビリ 無理な動作を避ける・重いものを持ち上げない 無理のない程度で運動を行う 腰部脊柱管狭窄症の手術後は、基本的に腰に負担をかけないようにしましょう。 安静とリハビリ 腰部脊柱管狭窄症の手術後は、回復具合に応じて早ければ手術の翌日から段階的にリハビリが開始されます。 術後翌日〜数日以内 ・ベッド上での起き上がりや寝返りなど、基本的な動作を確認 ・歩行訓練の開始 退院後〜数週間以降 ・日常生活での動作に慣れてきたら、腰に負担をかけない範囲での散歩やトレーニングを導入 ・必要に応じて、リハビリ通院を継続し、個々の回復状況に合わせた運動メニューを実施 リハビリ初期には、まず病室内での起き上がりや座る動作の確認からスタートし、慣れてきた段階で歩行器を使いながら徐々に歩行距離を延ばしていくのが基本的な流れです。 また、リハビリは入院期間中だけで完了するわけではなく、退院後も必要に応じて通院リハビリを継続し、筋力や柔軟性の回復を段階的に進めていきます。 無理な動作を避ける・重いものを持ち上げない 手術後の回復期においては、以下のような腰に過度な負担をかける動作は避けましょう。 前かがみ姿勢での長時間作業 中腰で物を拾う、重い荷物を持ち上げる動作 起き上がる際に腰をひねるような動き 荷物を持つ際は、膝をしっかり曲げて腰を落とし、体全体を使って持ち上げるようにしましょう。 重いものや高い位置にある荷物は、無理せず家族や介助者に頼ることが大切です。 このように腰部脊柱管狭窄症の手術後は、日常的に腰へかかる負荷を減らすことが優先になります。 無理のない程度で運動を行う コルセットを装着した状態では筋力が衰えるため、以下のような運動を取り入れましょう。 毎日10〜15分程度のゆっくりとした散歩 室内での軽いストレッチ 退院直後や体調が安定しない時期は、急激に運動量を増やすと腰に負担がかかるため注意が必要です。 また痛みや違和感がある場合はすぐに中止し、主治医やリハビリスタッフに相談しましょう。 【まとめ】腰部脊柱管狭窄症の手術後は焦らず、段階的な生活復帰を目指そう 腰部脊柱管狭窄症の手術後は、以下のような流れで進行していきます。 術後翌日からリハビリが開始 退院後は外出や軽い運動が可能 術後1〜2週間程度で車の運転が再開できるケースも 術後約3カ月でコルセットの使用を終了できることが多い 腰部脊柱管狭窄症の手術を受けた後は、回復の進行に応じて段階的に生活の幅を広げていくことが大切です。 またコルセットを外せるようになる目安は約3ヶ月で問題がなければ、デスクワークに加え、ある程度の肉体労働にも復帰できる場合があります。 しかし、腰部脊柱管狭窄症は手術だけで完全に症状が改善しないケースや、再発する可能性もあります。 長引く腰の痛みや、術後の不調が気になる方は、再生医療のような新たな選択肢を視野に入れることも、回復への一歩です。 当院(リペアセルクリニック)では、医師によるカウンセリングと症状に応じた治療プランの提案を行っています。 腰部脊柱管狭窄症に対する再生医療に関心のある方は、お気軽にご相談ください。
2019.09.11 -
- 腰
野球選手にとって、腰痛はパフォーマンスに直結する深刻な問題です。 本記事では、野球による腰痛の治し方について、保存療法から手術療法、そして新しい選択肢である再生医療まで解説します。 つらい腰痛に悩んでいる野球選手の方は、ぜひこの最後までご覧ください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、腰の痛みに対する再生医療に関する情報を配信しています。 「腰痛を早く治したい」「早く野球復帰したい」という方は、ぜひ再生医療について知っておきましょう。 野球による腰痛の治し方 野球による腰痛を克服するための治療法を3つご紹介します。 保存療法 手術療法 再生医療 練習を休まなければならないほどの痛みや、思うようなプレーができないもどかしさに、どうすればこの腰痛を治せるのだろうかと悩んでいる方も多いことでしょう。 ご自身の状態と照らし合わせながら、どのような治療法があるのか確認していきましょう。 保存療法 野球が原因で起こる腰痛の治療は、まず手術を行わない「保存療法」から始めるのが基本です。 治療法 詳細 薬物療法 消炎鎮痛剤(ロキソニンなど)や、筋肉の緊張をほぐす筋弛緩剤といった飲み薬で、痛みや炎症、筋肉のこわばりを和らげる。 理学療法(リハビリ) ストレッチで筋肉の柔軟性を高めたり、体幹トレーニングなどで筋力を強化したりすることで、体の機能改善と腰痛の再発予防を目指す。 物理療法・装具療法 温熱療法(ホットパックなど)で腰部の血行を促進したり、コルセットを装着して腰を安定させたり、負担を軽減する。 ブロック注射 痛みが非常に強く、日常生活に支障が出ている場合に、神経の周りに局所麻酔薬などを注射することで直接的に痛みを抑える。 保存療法は効果が現れるまでに時間がかかる場合や、重度の椎間板ヘルニアなどで神経症状が強い場合には、十分な改善が得られないこともあります。 以下の記事ではアスリートに腰痛が多い理由や再生医療について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 手術療法 保存療法を長期間続けても腰痛が改善しない場合や悪化している場合には、最終的な治療の選択肢として「手術療法」が検討されます。 手術名 手術の概要 椎間板摘出術 内視鏡や顕微鏡を使って、神経を圧迫している、飛び出した椎間板の一部を取り除く。 脊椎固定術 医療用のボルトやスクリューといった器具を用いて、不安定になっている背骨(椎骨)同士を連結・固定し、背骨全体の安定性を高める。 手術によって痛みの原因が取り除かれるため、つらい痛みや神経症状が改善する期待が持てますが、長期的なリハビリによってスポーツへの復帰が長引く可能性があります。 また、手術には感染症や神経の損傷といった合併症のリスクが伴います。 再生医療 リハビリなどの保存療法では改善しない慢性的な腰痛に対して、患者様自身の血液や細胞を利用して、損傷した組織の修復を促す「再生医療」という選択肢もあります。 治療法の種類 詳細 PRP療法 (多血小板血漿療法) 患者様自身の血液を採取し、組織の修復を促す「成長因子」を多く含む「血小板」を、痛みの原因となっている部分に注射する。 幹細胞治療 患者様自身の脂肪などから、さまざまな細胞に変化する能力をもつ「幹細胞」を採取・培養してから痛みの原因となっている椎間板や関節に注入する。 再生医療のメリットは、手術や入院が不要で、短時間の処置で治療が終わる点です。 また、ご自身の細胞や血液を使うため、アレルギーや拒絶反応などの副作用リスクも少なく治療法です。 以下の動画では、ヘルニアの再生医療について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 野球選手に多い腰痛の種類 「野球による腰痛」といっても、その痛みの原因や体の内部で何が起きているのかは、実は一つではありません。 本章では、野球選手に多い腰痛の種類を紹介します。 筋・筋膜性腰痛症 腰椎分離症 椎間板ヘルニア 当てはまるものがあるか、確認してみましょう。 筋・筋膜性腰痛症 「筋・筋膜性腰痛症」は、野球特有の投球やスイングといった動作の繰り返しによって、腰の筋肉や、筋肉を包む筋膜が傷つくことで起こる急性の腰痛です。 一般的に「ぎっくり腰」と呼ばれる状態に近いものと考えると分かりやすいでしょう。 症状としては、腰に沿って走るような鋭い痛みや体を動かしたときの痛み、そして痛む部分を押したときの痛み(圧痛)が特徴です。 発症した直後の急性期には、あまりの激痛にその場で動けなくなってしまうことも少なくありません。 腰椎分離症 「腰椎分離症」は、特にまだ骨が成長しきっていない成長期の野球選手に多く見られる、腰の骨(腰椎)の一部に繰り返しの負担が集中することで生じる「疲労骨折」です。 初期の段階では、運動中にだけ痛みを感じる程度ですが、進行すると日常生活でも痛むようになり、練習を休まなければならない状態になります。 重篤化すると偽関節化し、慢性的な痛みや炎症が続くことがあります。 椎間板ヘルニア 「椎間板ヘルニア」は、背骨と背骨の間でクッションの役割を果たしている「椎間板」という組織の中身が外に飛び出してしまう病気です。 椎間板が近くにある神経を圧迫することで、腰の痛みだけでなく、お尻から脚にかけての痛みやしびれを引き起こします。 前かがみになったり、椅子に座っていたりすると症状が強くなることもあります。 野球選手が腰痛を起こす主な原因 本章では、野球選手が腰痛を引き起こす主な原因を解説します。 ピッチングによる投球動作 バッティングによる腰の回旋 守備による中腰姿勢 「投げる」「打つ」「守る」といった野球ならではの動作は、腰に大きな負担をかけています。 繰り返される動作の中で、知らず知らずのうちに腰に疲労が蓄積し、やがて痛みとなって現れるのです。 プレーを思い浮かべながら、どこに腰痛のリスクが潜んでいるのか確認していきましょう。 ピッチングによる投球動作 ピッチャーが投げる一球一球には、全身の力が凝縮されています。 ピッチングによる投球動作 下半身の力を上半身に伝える際、腰が中継点となり大きな負荷がかかる 1試合100球前後の反復動作により疲労が蓄積し、腰への負担が増す 股関節などが硬いと本来ひねるべきでない腰椎を無理に捻ってしまい痛みの原因となる 投球フォームで上体を大きく反らす動きが、腰椎に直接ストレスを与える 上記の理由から、ピッチャーは野球のポジションの中でも、特に腰痛が生じやすいポジションといえるでしょう。 バッティングによる腰の回旋 力強い打球を生み出すバッティングのスイングは、下半身・背中・胸部・腕といった全身の筋肉を連動させて行われる、パワーを要する動作です。 バッティングによる腰の回旋 骨盤を固定したまま上半身を強く回旋させるため、腰椎に大きなねじれの力がかかる 体幹の筋力や股関節の柔軟性が不足するとスイングの負荷が腰に集中しやすくなる 過度な回旋動作の繰り返しは、腰椎分離症(疲労骨折)のリスクを高める 力強いスイングを支えるためには、腰だけでなく、全身の筋力と柔軟性のバランスが重要になります。 守備による中腰姿勢 守備による中腰姿勢は、ただ立っているだけの状態よりも腰に何倍もの負荷をかけ続けるため、腰痛を引き起こす大きな原因の一つとなります。 守備による中腰姿勢 姿勢を支える体幹の筋力が不足すると、構えているだけで腰に大きな負担がかかる ゴロ捕球から送球への一連の動作は、腰に大きな負荷がかかる動き 腰や股関節の柔軟性が低いと無理な体勢で動くことになり、腰への負荷が増大する 特に焦って不安定な体勢で投げると腰へのダメージが大きくなるため、普段から体幹や股関節の柔軟性を高めておくことが重要です。 また、次の記事では椎間板ヘルニアの治療法について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 野球による腰痛の予防に効果的なストレッチ 野球による腰痛を防ぐためには、日々のストレッチが重要です。 本章では、野球による腰痛の予防に効果が期待できるストレッチを3種類ご紹介します。 腰背部のストレッチ 大腿四頭筋のストレッチ ハムストリングのストレッチ ストレッチの正しいやり方を理解し、練習前後のケアに取り入れてみてください。 腰背部のストレッチ 腰や背中の筋肉(腰背筋)をストレッチすることは、血行を促進し、筋肉の緊張を和らげ、腰への負担を軽減するため、腰痛予防に効果的です。 腰背部のストレッチの手順 椅子に浅めに腰掛け、両手を床の方へ下ろす 息をゆっくりと吐きながら、お辞儀をするように上半身を静かに前に倒す 無理なく倒せるところまでいったら、今度はゆっくりと体を起こす 2~3回繰り返す 大切なのは、反動をつけずに、ゆっくりとした動作で行うことです。 大腿四頭筋のストレッチ 太ももの前側にある筋肉「大腿四頭筋」の柔軟性を高めるストレッチは、骨盤の動きをスムーズにし、投球や打撃動作における腰への負担を軽減します。 大腿四頭筋のストレッチの手順 体の左側を下にして横向きに寝て、下の脚股関節と膝を約90度に曲げる 上側になっている右足の足首あたりを右手で後ろから掴む 腰が反らないようにお腹に力を入れ、かかとをお尻に近づけるようにゆっくりと後ろへ引く 太ももの前面に心地よい伸びを感じる位置で約30秒間静止し、反対側も同様に行う 背中も反らないよう注意し、腰が浮かない姿勢で行いましょう。 ハムストリングのストレッチ ハムストリングスが硬いと膝が伸びにくく、骨盤が後ろに傾き、股関節の動きが悪くなります。 骨盤の動きが制限されると腰椎への負担が大きくなり、腰痛の一因となります。 ハムストリングのストレッチの手順 仰向けに寝て、片方の膝を両手でしっかりと胸の方へ抱え込む 太ももがお腹から離れないようにしたまま、膝を天井に向けてゆっくりと伸ばす 太ももの裏側に心地よい伸びを感じる位置で約20秒間静止し、反対の脚も同様に行う ストレッチのポイントは、膝を伸ばすときにお尻が床から浮かないようにすることです。 反動をつけずゆっくりとした動作で行うことで、ハムストリングスの柔軟性が高まり、骨盤の正しい動きが促され、腰への負担が軽減されます。 野球による腰痛はストレッチやセルフケアで予防しよう 野球による腰痛の治療法は、リハビリや薬物療法といった「保存療法」が基本となりますが、症状が重い場合には「手術療法」も検討されるケースがあります。 また近年の治療では、損傷した組織の修復を目指す「再生医療」も選択肢の一つです。 野球による腰痛を克服し、パフォーマンスを維持するためには、日々のストレッチやトレーニングといったセルフケアで、腰痛になりにくい体を作ることが重要です。 腰背部や太ももの筋肉の柔軟性を保ち、体幹を安定させることが、腰への負担を軽減し、怪我の予防に繋がります。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、腰の痛みに対する再生医療に関する情報を配信しています。 「腰痛を早く治したい」「早く野球復帰したい」という方は、ぜひ再生医療について知っておきましょう。
2019.09.11 -
- 腰
陸上競技の練習や競技を行っている方の中には、腰痛に悩んでいる方も少なくありません。 本記事では、陸上選手に多い腰痛の治し方や、痛みを和らげるのに有効なストレッチ方法を紹介します。 腰痛を予防する方法についても解説しているため、腰痛を対策して陸上競技を長く続けるための参考にしてください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、腰の痛みの改善が期待できる再生医療に関する情報を配信中です。 「腰痛を早く治したい」「陸上競技に早く復帰したい」という方は、ぜひ再生医療について知っておきましょう。 陸上選手に多い腰痛の治し方を症状別に紹介 腰痛に悩まされる陸上選手が多いのは、腰に負荷がかかりやすい種目が多いためです。 一言に腰痛といっても症状や原因はさまざまなので、陸上選手に多い以下の腰痛を治す方法について解説します。 筋筋膜性腰痛の治し方 腰椎分離症の治し方 以下の記事では、腰痛を放置するリスクや病院へ行くタイミングについて解説しているので、合わせてご覧ください。 筋筋膜性腰痛の治し方 筋筋膜性腰痛は、腰の筋肉に急なストレスがかかった場合に生じる陸上に限らずさまざまなスポーツ選手に起こりやすい腰痛です。 治療には、主に以下の方法があります。 薬物療法 運動療法 温熱療法 装具療法 発症直後は安静とアイシングが大切ですが、痛みが落ち着くとストレッチなどの軽いリハビリテーションを始めます。 また、筋肉が損傷した部位は、筋力低下の可能性があるため、再発を防ぐためにも筋力トレーニングを行いましょう。 陸上競技を行う姿勢や動作方法などに原因がある場合には、姿勢や動作を改善するためのトレーニングで、筋や筋膜にかかるストレスの軽減を目指すことが大切です。 一般的な筋筋膜性腰痛であれば、安静とセルフケアによって3週間から3カ月程度で自然に治るケースもあります。 医師の診察を受け、適切な治療を受ければ、大きな問題は起こりにくいでしょう。 腰椎分離症の治し方 腰椎分離症とは、身体を反る動きやひねる動きを繰り返すことで、背骨の下部分にある腰椎への負担によって起こる疲労骨折のことです。 主な治療方法は、治療用装具で固定し、骨が付く骨癒合を目指す保存療法が適応されます。 疲労骨折は1カ月間が骨吸収期のため、患部を安静にし、状態により段階的にストレッチや体幹トレーニングを取り入れて、競技への復帰を目指します。 また、スポーツをしている10代に多く見られ、成長期に起こる腰痛の3割から5割程度が腰椎分離症といわれています。 主な症状はスポーツ時の腰痛ですが、無理に競技を続けていると、立ったり座ったりといった日常的な動きでも痛みが出る可能性があります。 発見が遅くなるほど骨折部位が治らずに偽関節となりやすいため、早期発見と早期治療が大切です。 陸上の腰痛に有効なストレッチ3選 陸上で腰痛が起きた場合に、痛みの緩和に有効なストレッチ方法を紹介します。 座ってできる腰痛ストレッチ 立ったままできる腰痛ストレッチ 仰向けでできる腰痛ストレッチ 腰痛でお悩みの方は、ぜひ試してみてください。 座ってできる腰痛ストレッチ 座ったままできる腰痛に有効なストレッチは、猫背と鳩胸の動作を繰り返す簡単なものです。 ポイントは骨盤が起点となるように意識し、背中を前傾したり後傾したりしないことです。 ゆっくりと深呼吸をしながら上記の動作を20秒程度、繰り返し行ってください。 立ったままできる腰痛ストレッチ 立った状態で、腰周辺を伸ばすストレッチをしましょう。 上体を横に倒すときに腰を外側に向かって突き出すイメージで倒すと、動作がスムーズに行えます。 足は肩幅よりも多少広めに開き、身体の側面をしっかりと伸ばしましょう。 仰向けでできる腰痛ストレッチ 仰向けで行うストレッチは、タオルかゴムバンドを準備して行いましょう。 膝から太ももにかけて裏側が突っ張りますが、呼吸のタイミングに合わせて、ゆっくりと息を吐きながら引き寄せましょう。 太ももに痛みや痺れを感じた場合は、すぐに中止してください。 陸上競技による腰痛を予防する方法 陸上選手などのアスリートに腰痛が起きるのは、腰に過剰な負荷がかかり続けることが主な原因です。 そのため、陸上競技による腰痛は、以下のような対策で予防できます。 競技中のフォームを改善する インナーマッスル(体幹)を鍛える コンディションに合わせた練習を行う それぞれの予防法について、詳しく解説していきます。 競技中のフォームを改善する 陸上競技による腰痛を予防するには、正しいフォームを理解し、自分のフォームを改善することが重要です。 理想のフォームを思い浮かべながら、何度も練習を重ねていく中で正しいフォームが身についていきます。 自分のコンディションに合わせて身体をつくっていくことが、腰痛の予防につながるのです。 インナーマッスル(体幹)を鍛える 陸上競技による腰痛を予防するには、身体の土台としての役割を持つインナーマッスルを鍛えましょう。 骨や関節を支える筋肉であるインナーマッスルが衰えると、腰痛や膝トラブル、肥満などのさまざまなトラブルが起こりやすくなります。 インナーマッスルなどの筋肉量は20代をピークに減少していくため、継続的なトレーニングを行ってインナーマッスルを鍛えることが重要です。 姿勢を意識して背筋を伸ばすだけでも、インナーマッスルが衰えるのを防ぐことができます。 お腹に空気を吸い込んで膨らませて、ゆっくりと深呼吸で息を出す腹式呼吸は、インナーマッスルを刺激できるので、意識して腹式呼吸を行いましょう。 バランス運動もインナーマッスルを鍛えられ、バランスボールなどの道具を準備しなくても、片足立ちで簡単にバランス運動ができます。 コンディションに合わせた練習を行う 陸上競技は、つい記録ばかりを気にしがちですが、心身のコンディションに合わせた練習をすることが重要です。 ケガから身体を守るための正しいフォームや身体づくりを無視して記録ばかりにとらわれると、オーバーワークになる可能性があります。 オーバーワークは、腰痛だけでなくさまざまな身体の不調やケガの原因となります。 正しいフォームや体づくりを意識した上で記録にこだわる方が、ケガのリスクも減らせるだけでなく効率的に記録を上げていけるでしょう。 陸上競技による腰痛は正しいセルフケアで改善・予防できる 陸上競技による腰痛は、腰周辺のストレッチや筋トレなどのセルフケアで痛み症状の緩和・予防が可能です。 腰痛を我慢して陸上競技を続けてしまうと、痛み症状が悪化するだけでなく、競技を中止して治療に専念しなければいけない状況になることも考えられます。 陸上競技による腰痛などスポーツ外傷を早く治したい方は、先端医療である再生医療も選択肢の一つです。 再生医療では入院や手術を必要としないで治療できるため、早期の競技復帰を目指したい方は、ぜひ当院リペアセルクリニックへご相談ください。
2019.09.05