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ノイロトロピンとリリカの違いとは?効果・副作用・使い分けを解説

ノイロトロピンとリリカは、どちらも慢性的な痛みに用いられる薬ですが、作用の仕組みも対象となる痛みも異なります。
ノイロトロピンは痛みを抑える神経の働きを後押しする薬であるのに対し、リリカは神経の過剰な興奮そのものを鎮める薬です。
どちらが優れているというものではなく、痛みの性質に応じて使い分けられたり、併用されたりします。
本記事では、ノイロトロピンとリリカの違いを、効果・副作用・使い分け・併用の可否まで整理して解説します。
ご自身に処方された薬の位置づけを理解する参考として、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ノイロトロピンとリリカの違いを比較
ノイロトロピンとリリカの主な違いは、以下のとおりです。
| 項目 | ノイロトロピン | リリカ |
|---|---|---|
| 有効成分 | ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液 | プレガバリン |
| 分類 | 非ステロイド性・非麻薬性の鎮痛薬 | 神経障害性疼痛治療薬 |
| 作用の仕組み | 下行性疼痛抑制系に作用し、痛みの伝わりを抑える | 神経の興奮を抑え、痛みを伝える物質の放出を抑える |
| 主な対象 | 腰痛症、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、変形性関節症、帯状疱疹後神経痛など | 帯状疱疹後神経痛、糖尿病性神経障害などの神経障害性疼痛、線維筋痛症に伴う痛み |
| 剤形 | 錠剤・注射剤 | カプセル・OD錠 |
| 効果の出方 | 数週間かけて徐々に現れる傾向 | 少量から開始し、増量しながら効果を判定する |
| 主な副作用 | 発疹、かゆみ、悪心、胃部不快感など | めまい、ふらつき、眠気、浮腫、体重増加など |
| 運転の可否 | 眠気が出た場合は注意が必要 | 服用中は運転などを避けるよう指示される |
2つの薬は目的とする痛みの種類が異なるため、単純に効果の強さを比べられるものではありません。
それぞれの特徴を、順に詳しく見ていきましょう。
ノイロトロピンとは?痛みの抑制系に働きかける薬
ノイロトロピンは、脳から脊髄へ働く「下行性疼痛抑制系」に作用して、痛みの伝わりを抑えると考えられている鎮痛薬です。
人の身体には、痛みの信号を自ら抑え込もうとする仕組みが備わっていますが、痛みが慢性化するとこの働きが弱まるとされています。
ノイロトロピンは、この痛みを抑える側の働きを後押しすることで、痛みを感じにくくすることを目指します。
対象となるのは、腰痛症、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、変形性関節症、帯状疱疹後神経痛などです。
剤形は錠剤と注射剤があり、症状や通院状況に応じて使い分けられます。
効果は数週間かけて徐々に現れる傾向があり、即効性を期待する薬ではありません。
ステロイドや麻薬性鎮痛薬とは異なる分類であり、依存性の心配が少ない点も特徴です。
リリカとは?神経障害性疼痛に使われる薬
リリカ(一般名:プレガバリン)は、神経そのもののダメージによって生じる神経障害性疼痛に用いられる薬です。
神経の興奮に関わるカルシウムチャネルの「α2δ(アルファツーデルタ)サブユニット」と呼ばれる部分に結合し、痛みを伝える神経伝達物質の放出を抑えると考えられています。
これにより、ピリピリ・ジンジンとしたしびれや、電気が走るような痛みの軽減が期待できます。
対象となるのは、帯状疱疹後神経痛、糖尿病性神経障害、脊柱管狭窄症に伴うしびれや痛みなどの神経障害性疼痛、および線維筋痛症に伴う痛みです。
プレガバリンは、神経障害性疼痛に対して推奨される薬剤の一つとされています。
※参照:日本ペインクリニック学会「神経障害性疼痛薬物療法ガイドライン 改訂第2版」
服用は少量から開始し、身体を慣らしながら段階的に増量していくのが一般的です。
これは、めまいやふらつきといった副作用を避けながら、有効な量まで調整していくためです。
ノイロトロピンとリリカの副作用の違い
副作用の現れ方には個人差がありますが、2つの薬には傾向の違いがあります。
ここでは、それぞれの副作用と注意点を解説します。
ノイロトロピンの主な副作用
ノイロトロピンで報告されている主な副作用は、発疹、かゆみ、悪心、胃部不快感、眠気、肝機能値の異常などです。
全体として比較的副作用が少ない薬とされており、長期的に続けやすい点が特徴として挙げられます。
ただし、頻度は低いもののショックやアナフィラキシーといった重篤な反応が起こる可能性もあります。
投与後に以下の症状が現れた場合は、すぐに医療機関へ連絡してください。
- 息苦しさ、ゼーゼーする呼吸
- 全身のじんましんや強いかゆみ
- 顔や唇、まぶたの腫れ
- 血の気が引く感覚、意識が遠のく
とくに注射剤を使用した直後は、体調の変化に注意しておきましょう。
リリカの主な副作用
リリカでは、めまい、ふらつき、眠気、浮腫(むくみ)、体重増加、便秘などが比較的多く報告されています。
とくに注意が必要なのは、ふらつきによる転倒です。
高齢の方では骨折につながるおそれもあるため、立ち上がりや歩行時には十分に気をつけてください。
また、リリカは主に腎臓から排泄されるため、腎機能が低下している方では用量の調整が行われます。
服用中は自動車の運転や高所での作業を避けるよう指示されるのが一般的です。
むくみや体重増加が気になる場合も、自己判断で減らさず、まずは主治医に相談しましょう。
ノイロトロピンとリリカは併用できる?
ノイロトロピンとリリカは作用の仕組みが異なるため、単剤で効果が不十分な場合に併用が検討されるケースがあります。
異なる角度から痛みにアプローチすることで、それぞれの量を抑えながら効果を得られる可能性があるためです。
ただし、併用の可否や用量は、症状・年齢・腎機能・ほかに服用している薬との兼ね合いを踏まえて医師が判断します。
手元に残っている薬を自己判断で追加したり、量を調整したりすることは避けてください。
また、リリカは急に中止すると不眠や吐き気、頭痛などが現れる場合があるため、注意が必要です。
やめたいと感じたときも自分の判断で中断せず、減量のペースは必ず医師の指示に従いましょう。
ノイロトロピンとリリカはどう使い分けられる?
2つの薬は、痛みの性質によって選択が分かれます。
| 選ばれやすいケース | 薬 |
|---|---|
| 慢性的な腰痛や肩の痛みなど幅広い痛み | ノイロトロピン |
| 副作用を抑えて長期的に続けたい | ノイロトロピン |
| しびれや電気が走るような神経由来の痛みが強い | リリカ |
| 帯状疱疹後神経痛や糖尿病性神経障害の診断がある | リリカ |
ただし、実際の選択は診断内容や併存疾患、年齢、腎機能などによって変わります。
また、しばらく使用しても効果が乏しい場合は、薬の変更や併用へ切り替えられることもあります。
処方された薬に疑問がある場合は、「なぜこの薬なのか」を主治医に尋ねてみるとよいでしょう。
納得したうえで治療を続けることが、痛みの管理を続けやすくします。
ノイロトロピンとリリカは作用の異なる薬
ノイロトロピンは痛みを抑える神経の働きに、リリカは神経の過剰な興奮に作用する薬であり、対象となる痛みも副作用の傾向も異なります。
効果の感じ方には個人差があるため、他の方と比較せず、ご自身の経過を医師と共有しながら続けることが大切です。
自己判断での中止や増減は避け、痛みの変化や気になる症状があればその都度相談しましょう。
一方で、薬物療法を続けても痛みやしびれが長引く場合には、治療方針の見直しが必要になります。
リペアセルクリニックの公式サイトでは、神経や関節の慢性的な痛みに対する再生医療についてもご紹介していますので、長引く痛みでお悩みの方は参考にしてください。
監修者
岩井 俊賢
Toshinobu Iwai
医師
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