オスグッドシュラッター病は大人になってから発症する?原因や再発の防止方法について解説
公開日: 2019.05.08更新日: 2025.07.31
成長期に膝の痛みを経験し、大人になってから再び膝が痛み出して困っている方も多いのではないでしょうか。
オスグッドシュラッター病(以下、オスグッド病)は、成長期の病気と思われがちですが、実は大人になってからも発症(再発)する可能性があります。
この記事では、オスグッド病が大人になってから発症する原因と、再発を防ぐための具体的な方法を解説します。
膝の痛みに悩まされている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。
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目次
オスグッド病を大人になってから発症する原因
オスグッド病は一般的に成長期の疾患として知られていますが、大人になってから再発するケースもあります。
その主な原因として以下の2つが挙げられます。
成長期を過ぎた後の発症には、日常生活での膝の使い方や体の状態が大きく影響しており、適切な理解と対策が重要です。
膝周辺の柔軟性や筋力低下
大人になってからのオスグッド病の発症の主な原因は、膝周辺の筋肉や関節の問題です。
とくに以下のような状態が続くと、膝への負担が増加してオスグッド病を引き起こすことがあります。
- 太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)の柔軟性低下
- 膝の使いすぎによる負担の蓄積
- 足首や股関節の動きが硬くなること
- 太ももや膝周辺の筋力不足
太ももの前側の筋肉が硬くなると、膝を曲げ伸ばしするたびに膝のお皿の下にある骨(脛骨粗面)が強く引っ張られます。
また、足首や股関節の動きが悪いと、本来分散されるはずの力が膝に集中してしまいます。
デスクワークが多い現代の生活では、長時間座ったままの姿勢が続くことで筋肉が硬くなりやすく、これらの問題を引き起こしやすくなっています。
成長期に発症したときの後遺症
成長期にオスグッド病を経験した方は、後遺症として大人になってから再び痛みが現れることがあります。
主な後遺症は、以下のとおりです。
- 膝のお皿の下の骨が出っ張ったままになる
- その部分を押すと痛みを感じる
- 運動をすると痛みが強くなる
- 膝に負担がかかる動作で痛みが再発する
成長期が終わると膝のお皿の下にある軟骨が硬い骨に変わりますが、このときに骨の形が変形したまま固まってしまうことがあります。
その結果、大人になって膝に負担をかけすぎると再び痛みが現れるのです。
とくに久しぶりにスポーツを始めたり、階段の上り下りが多い仕事に就いたりすると、後遺症による痛みが出やすくなります。
オスグッド病が大人になってから再発するのを防ぐ方法
オスグッド病の再発を防ぐためには、日常生活での膝への負担を減らし、膝周辺の筋肉や関節を良い状態に保つことが重要です。
効果的な予防法として以下の5つの方法があります。
これらの方法を組み合わせて継続的に実践することで、オスグッド病の再発リスクを大幅に減らせます。
痛みがあるときは安静にする
膝に痛みを感じたら、まずは十分な休養を取ることが重要です。
痛みがある状態で無理に動き続けると、症状が悪化し治療期間が長引いてしまいます。
スポーツをしている場合は、痛みがなくなるまで運動を控えましょう。
一般的に、オスグッド病の症状が落ち着くまでには数週間から数か月かかることがあります。
この期間は辛いかもしれませんが、将来的な後遺症を防ぐためにも重要な時間です。
日常生活では、階段の上り下りや長時間の立ち仕事など、膝に負担がかかる動作をできるだけ避けてください。
どうしても必要な場合は、エレベーターを使ったり、こまめに休憩を取ったりして膝への負担を軽減しましょう。
ストレッチや筋力トレーニングを行う
膝周辺の筋肉の柔軟性を高め、適切な筋力を維持することで、オスグッド病の再発を防ぐ効果が期待できます。
とくに太ももの前側と後ろ側の筋肉のバランスを整えることが大切です。
痛みが落ち着いてきたら、太ももやふくらはぎなど膝周辺のストレッチ・筋力トレーニングを段階的に始めましょう。
運動やトレーニングを始める前には、必ず準備体操を行ってください。急に激しい運動をすると、かえって膝を痛めてしまう可能性があります。
専門医や理学療法士に相談しながら、ご自身に適した方法を見つけることをおすすめします。
膝に負担のかかる体制を避ける
日常生活での体の使い方を見直すことで、膝への負担を大幅に減らせます。
体の重心が後ろに傾いていると、太ももの前側や膝の前面に過度な負担がかかるため、姿勢の改善が必要です。
以下の点に注意して、正しい姿勢と動作を心がけましょう。
- 立つときは骨盤を前に出すような姿勢を意識する
- 階段を上るときは足全体を使ってゆっくり上る
- しゃがむときは膝だけでなく股関節も一緒に曲げる
- ジャンプや急激な方向転換を避ける
- 長時間同じ姿勢を続けない
仕事や家事で同じ動作を繰り返す場合は、定期的に体勢を変えたり、軽いストレッチを取り入れたりすることが効果的です。
また、正しい動作を身につけるために、専門家からの指導を受けることも検討してください。
適正体重を維持する
体重の増加は、膝への負担を直接的に増やし、オスグッド病の再発リスクを高める要因になります。
適正体重を維持するためには、バランスの良い食事と適度な運動を継続することが大切です。
ただし、膝に痛みがある間は激しい運動は避け、水中ウォーキングやストレッチなど、膝に負担の少ない運動から始めましょう。
必要に応じて、栄養士や医師に相談しながら計画的に進めてください。
サポーターを活用する
サポーターは膝への負担を軽減し、オスグッド病の再発予防に役立つ補助的な手段です。
オスグッド病に適したサポーターには、主に2つのタイプがあります。
タイプ | メリット | 注意点 |
---|---|---|
膝関節全体を覆うサポーター | 安定感があり、ズレにくい | 膝の動きが制限される場合がある |
膝蓋骨の下に巻くバンド状のサポーター | 動きやすく、着脱が簡単 | 適切に調整しないとズレやすい |
サポーターはあくまでも補助的な役割であり、根本的な治療にはなりません。
サポーターに頼りすぎず、ストレッチや筋力トレーニングと組み合わせて使用することが大切です。
オスグッドシュラッター病を治す方法
オスグッド病の治療は、症状の程度や患者さまの状況に応じて適切な方法が選択されます。
主な治療法として以下の3つがあります。
多くの場合は保存療法から始まり、症状や治療効果に応じてより専門的な治療が検討されます。
医師と相談しながら、最適な治療法を選択することが大切です。
保存療法
保存療法は手術を行わない治療法で、オスグッド病の基本的な治療となります。
症状の程度に関わらず、まずは保存療法から治療を開始するのが一般的です。
保存療法には以下のような方法があり、患者さまの症状や生活スタイルに合わせて行われます。
- 安静療法(運動制限と膝への負担軽減)
- 物理療法(アイシング、温熱療法、電気治療)
- 薬物療法(痛み止めや炎症を抑える薬)
- 理学療法(ストレッチや筋力強化のリハビリ)
- 装具療法(サポーターやテーピング)
保存療法の大きなメリットは、体への負担が少なく、日常生活への影響を抑えながら治療できる点です。
ただし、保存療法には時間がかかることがあり、症状によっては数か月から1年程度の治療期間が必要な場合もあります。
医師の指導のもと、継続的に治療に取り組むことが重要です。
手術療法
手術療法は、保存療法で十分な効果が得られない重症例に対して検討される治療法です。
オスグッド病で手術が必要になるのは限られたケースで、多くの患者さまは保存療法で改善します。
手術療法には、主に以下の2つの方法があります。
- 骨片摘出術(はがれた骨の破片を取り除く手術)
- 骨切り術(出っ張った骨を削って平らにする手術)
手術を検討するケースは、以下のような場合です。
手術を検討する状況 | 期待される効果 |
---|---|
保存療法を6か月以上続けても改善しない | 根本的な痛みの原因を除去 |
日常生活に大きな支障がある | 早期の症状改善と機能回復 |
骨の変形が著しく進行している | 将来的な後遺症の予防 |
手術後は一定期間のリハビリが必要になりますが、適切な治療を受けることで症状の大幅な改善が期待できます。
手術の必要性については、症状の程度や患者さまの希望を総合的に考慮して医師が判断します。
再生医療
再生医療は、患者さまご自身の幹細胞や血液を活用する治療法です。
再生医療の代表的な方法として、以下のような治療があります。
PRP療法 | 血小板を濃縮した血液成分を注入する治療 |
幹細胞治療 |
体内の修復能力を持つ細胞を活用する治療 |
オスグッド病に対しては、主にPRP療法が用いられます。
膝の痛みにお悩みの方は、再生医療も治療の選択肢としてご検討ください。
オスグッド病を大人になってから発症した方からよくある質問
オスグッド病を大人になってから発症した方から寄せられる疑問の中から、とくに多い質問をまとめました。
これらの質問への回答を参考に、ご自身の症状や疑問の解決にお役立てください。不明な点がある場合は、医療機関での相談をおすすめします。
オスグッドは大人になってからも痛みますか?
はい、オスグッドは大人になってからも痛みが現れることがあります。
大人のオスグッドの痛みの特徴は、以下の通りです。
- 膝のお皿の下を押すと痛む
- 階段の上り下りで痛みが強くなる
- 運動後に痛みが現れる
- 正座やしゃがみ込みが困難になる
このような症状が現れた場合は、早めに医療機関を受診して適切な診断と治療を受けることが大切です。
適切な治療により、多くの場合で症状の改善が期待できます。
オスグッドの後遺症を防ぐためには?
オスグッドの後遺症を防ぐためには、治療中だけでなく、症状が改善した後も継続的にケアを行うことが重要です。
具体的な予防方法は以下の通りです。
- 痛みがなくなった後もストレッチを継続する
- 太ももの前側と後ろ側の筋力バランスを保つ
- 運動前の準備体操を欠かさない
- 定期的に医療機関で経過を確認する
- 膝に負担をかけすぎない生活を心がける
とくに重要なのは、医師から指導されたストレッチやリハビリを継続することです。
症状が改善しても自己判断で中止せず、医師と相談しながら適切な期間続けることで、後遺症のリスクを大幅に減らすことができます。
成長痛とオスグッドの違いは?
成長痛とオスグッドは、痛みが現れる場所と症状の特徴に明確な違いがあります。
正しい診断を受けるためにも、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。
項目 | 成長痛 | オスグッド病 |
---|---|---|
痛みの場所 | 膝全体や足の様々な部位 | 膝のお皿の下(脛骨粗面) |
痛みの特徴 | 夜間や安静時に痛むことが多い | 運動時や膝を使った動作で痛む |
外見の変化 | とくに変化なし | 膝のお皿の下が腫れて出っ張る |
膝に痛みがある場合は成長痛と自己判断せず、医療機関で適切な検査を受けることをおすすめします。
早期に正しい診断を受けることで、適切な治療を開始でき、後遺症の予防にもつながります。
オスグッドを大人になってから発症した場合は適切に対処しよう
オスグッド病は成長期だけの疾患ではなく、大人になってからも発症(再発)する可能性があります。
痛みがある間は無理をせず、十分な休養を取ることから治療を始めましょう。
その後、医師の指導のもとでストレッチや筋力トレーニングを段階的に行い、膝周辺の柔軟性と筋力を回復させていくことが大切です。
治療法には保存療法、手術療法、再生医療など複数の選択肢があります。
症状の程度や生活スタイルに応じて、医師と相談しながら適切な治療法を選択してください。
適切な治療と継続的なケアにより、多くの方で症状の改善が期待できます。
オスグッド病による膝の痛みに悩まされている方は、一人で抱え込まずに専門医に相談し、適切な治療を受けて健康的な膝を取り戻しましょう。

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設