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高次脳機能障害とは、脳卒中や頭部外傷などで脳が損傷を受けることで、記憶力や注意力、言葉を話す能力などに障害が生じる状態です。 外見からは分かりにくいため「見えない障害」とも呼ばれ、ご本人だけでなくご家族にとっても大きな負担となります。 「大切な家族がこの先どれくらい一緒にいられるのか」「すぐに命に関わる病気なのか、それとも長く付き合っていく障害なのか」といった不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。 この記事では、高次脳機能障害の平均余命を男女別に紹介し、主な症状や治療法について詳しく解説します。 高次脳機能障害と診断されたご家族をお持ちの方は、ぜひ最後まで読んで今後の治療やケアの参考にしてください。 また「少しでも回復の可能性を広げたい」「リハビリと並行してできる治療選択肢を知っておきたい」という方は、再生医療も選択肢の一つです。 従来は「一度死滅した脳細胞は元に戻らない」とされてきましたが、再生医療ではご自身の細胞を使って脳神経の修復・再生を促すことが期待できます。 >>実際に当院の治療を受けた患者さまの症例はこちら 実際の症例や治療法については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも紹介しています。 治療法の新たな選択肢は知るためにも、ぜひ参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 高次脳機能障害の平均余命【男女別に紹介】 高次脳機能障害の平均余命は、健常者と比較すると短くなる傾向があります。 東京都福祉局と厚生労働省のデータをもとに、男女別の平均余命をご紹介します。 なお、ここで紹介する高次脳機能障害の平均余命は、脳出血・脳梗塞・くも膜下出血による症状を平均したデータです。 男性の平均余命 女性の平均余命 発症年齢や症状の重さによって余命は大きく異なりますので、あくまで参考値としてご覧ください。 男性の平均余命 高次脳機能障害の男性は、健常者と比較して平均余命が短い傾向にあります。 具体的な数値は以下のとおりです。 年齢(発症年齢) 高次脳機能障害の男性 健常な男性 平均余命の差 20歳 42.61年 61.45年 18.84年 30歳 35.59年 51.72年 16.13年 40歳 28.88年 42.06年 13.18年 50歳 20.16年 32.60年 12.44年 60歳 11.56年 23.68年 12.12年 70歳 5.62年 15.65年 10.03年 80歳 2.47年 8.98年 6.51年 ※参考:第3章 高次脳機能障害者数の推計|東京都福祉局 高次脳機能障害の男性と健常な男性における平均余命は、約10年以上の差が生じています。 また、80歳で高次脳機能障害を発症した場合でも、約6年ほど異なります。 女性の平均余命 東京都福祉局と厚生労働省のデータをもとに比較したところ、男性同様、高次脳機能障害の女性は健常な女性より平均余命が短くなっています。 具体的な数値は以下のとおりです。 年齢(発症年齢) 高次脳機能障害の女性 健常な女性 平均余命の差 20歳 50.21年 67.48年 17.27年 30歳 42.58年 57.65年 15.07年 40歳 35.18年 47.85年 12.67年 50歳 26.30年 38.23年 11.93年 60歳 15.84年 28.91年 13.07年 70歳 7.22年 19.96年 12.74年 80歳 3.35年 11.81年 8.46年 ※参考:第3章 高次脳機能障害者数の推計|東京都福祉局 高次脳機能障害の女性と健常な女性における平均余命は、約10年以上の差が生じています。 また、80歳で高次脳機能障害を発症した場合でも、約8年ほど異なります。 高次脳機能障害になった女性の平均余命は男性に比べて長いものの、健常な女性と比較すると短い傾向です。 高次脳機能障害の主な症状|最も多いのは失語症 ※画像引用元:公益社団法人 東京都医師会「高次脳機能障害について」 高次脳機能障害は、脳の損傷部位によってさまざまな症状があらわれます。 東京都医師会の調査によると、最も多い症状は失語症(56.9%)で、次いで注意障害(29.8%)、記憶障害(26.2%)となっています。 高次脳機能障害の主な症状は以下のとおりです。 症状 主な特徴 失語症 言葉を「話す」「聞く」「読む」「書く」機能に障害が生じる 注意障害 集中力が続かない、複数のことに同時に注意を向けられない 記憶障害 新しいことが覚えられない、少し前の出来事を忘れてしまう 遂行機能障害 計画を立てて物事を順序よく進めることが難しくなる 社会的行動障害 感情のコントロールが難しい、意欲が低下する 半側空間無視 左右どちらかの空間に注意が向かなくなる これらの症状は外見からは分かりにくく、周囲から誤解されやすい特徴があります。 症状の改善には、早期のリハビリテーションが大切です。 高次脳機能障害の治療法|再生医療も選択肢の一つ 高次脳機能障害には確立した根治療法はありませんが、適切な治療とリハビリテーションによって症状の改善が期待できます。 治療法 特徴 薬物療法 気分の安定や注意力向上、脳卒中再発予防などを目的に抗うつ薬や認知症治療薬を使用 リハビリテーション 言語療法・作業療法・理学療法など 再生医療 幹細胞を活用し、損傷した組織の修復を促す医療技術 当院「リペアセルクリニック」では、高次脳機能障害の原因である脳卒中に対する再生医療・幹細胞治療を行っています。 実際に当院の治療を受けた方の症例については、以下の動画でご紹介しています。 薬物療法やリハビリテーションで十分な効果が得られなかった方も、再生医療を組み合わせることで症状改善の一助となる場合があります。 治療法や症例については、以下の公式LINEでも紹介していますので、再生医療にご興味のある方は参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 高次脳機能障害と余命への影響を理解し、適切な治療を検討しよう! 高次脳機能障害は、脳卒中や頭部外傷などが原因で起こる「見えない障害」です。 平均余命は健常者と比較して短くなる傾向がありますが、これは高次脳機能障害そのものというより、原因となった脳血管障害の影響が大きいと考えられています。 大切なのは、早期に適切な治療とリハビリテーションを開始することです。 薬物療法やリハビリテーションによって症状の改善が期待できます。 また、近年では再生医療という新たな選択肢もあります。 当院「リペアセルクリニック」では、高次脳機能障害の原因となる脳卒中に対する幹細胞治療を提供しています。 ご家族の症状でお悩みの方は、ぜひ当院の公式LINEにご登録いただき、再生医療に関する情報をチェックしてみてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 高次脳機能障害の平均余命に関するよくある質問と回答 高次脳機能障害の余命について、よくある質問を紹介します。 脳梗塞による認知症(血管性認知症)の余命は? 高齢者における脳出血の余命は? それぞれの疾患における余命の目安を理解し、今後の治療やケアの参考にしましょう。 脳梗塞による認知症(血管性認知症)の余命は? 血管性認知症の発症後の生存期間は、男性で約5年、女性で約7年という報告があります。 ※出典:認知症疾患診療ガイドライン2017|日本神経学会 アルツハイマー型認知症と比べて短い傾向があるとされますが、研究によって結果は一定していません。 高齢者における脳出血の余命は? 脳出血後の生存率は年齢によって大きく異なり、高齢になるほど予後は厳しくなります。 脳出血患者411名を対象に長期生存率を調査した研究では、発症後28日以内に死亡した患者は全体の50.6%で、16年時点での累積生存率は65歳以下で19.3%、65〜73歳で2.7%、73歳以上では1.8%でした。※PubMed
2025.12.26 -
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「ズキズキとした頭痛はもやもや病の初期症状?」 「手足のしびれを感じることがあり、重い病気か不安」 一時的な頭痛や手足のしびれなどの症状があり、すぐに治まるものの重い病気ではないか不安を感じる方も多いでしょう。 本記事では、もやもや病の見逃してはいけない初期症状や、大人と子供の症状の現れ方について解説します。 ご自身やご家族の症状と照らし合わせ、受診を検討する際の判断材料としてお役立てください。 もやもや病の初期症状をタイプ別にチェック もやもや病には、脳の血流が不足する「虚血型」と血管が破れる「出血型」の2つのタイプに分かれ、初期症状の現れ方が異なります。 本章では、もやもや病の2つのタイプとそれぞれの初期症状の特徴を解説します。 もやもや病の種類とは 虚血型もやもや病の初期症状 出血型もやもや病の初期症状 それぞれの特徴や、どのようなサインに注意を向けるべきかについて詳しく見ていきましょう。 もやもや病の種類とは もやもや病は、症状の現れ方によって「虚血型」と「出血型」に分類され、それぞれ発症しやすい年代やメカニズムに違いがあります。 タイプ 発症メカニズム 特徴・傾向 虚血型 血管が狭くなり、脳への血流が不足する ・小児(特に5〜10歳)に多い ・一時的な麻痺や脱力感が主なサインとなる 出血型 血管が破れることで脳内出血が起きる ・成人(特に30〜50代)に多い ・突然の激しい頭痛や意識障害が起こるリスクがある もやもや病は、詰まった太い血管の代わりに細い血管(もやもや血管)が網目のように発達するのがこの病気の特徴です。 この細い血管が血液不足を補おうとして詰まるのが「虚血型」、耐えきれずに破れてしまうのが「出血型」とイメージすると分かりやすいでしょう。 また、もやもや病の有病率は男性に比べて女性が2倍多い※ため、女性に発症しやすい疾患といえます。 ※出典:難病情報センター「もやもや病(指定難病22)」 虚血型もやもや病の初期症状 虚血型もやもや病の初期症状は、脳への血液供給が一時的に滞ることで起こる「一過性脳虚血発作(TIA)」が代表的です。 ズキズキとした頭痛 手足のしびれや麻痺 言語障害 意識障害 痙攣発作 視覚障害 など 上記のような初期症状は一時的なものであることが多いため、見過ごしてしまう方も少なくありません。 運動後や入浴後など特定の状況下で繰り返し起こる場合や、徐々に持続時間が長くなったり、頻度が増えたりする場合は注意が必要です。 また、複数の初期症状が同時に現れる場合は、もやもや病の可能性を疑い、早期に医療機関を受診しましょう。 出血型もやもや病の初期症状 出血型もやもや病は、脳の血管が破裂して脳出血やくも膜下出血を起こすタイプで、緊急度の高い初期症状が見られます。 主な初期症状は、以下のとおりです。 突然の激しい頭痛 吐き気・嘔吐 意識レベルの変化 手足の麻痺 感覚障害 など 虚血型の初期症状を経て出血型に至るケースや、最初から出血型として発症するケースなどさまざまです。 激しい頭痛と同時に嘔吐や意識レベルの変化が見られる場合は、脳出血の可能性があるため、すぐに救急車を呼びましょう。 「いつもと違う頭痛」や「急激な体調変化」を感じた際は、ためらわずに医療機関に連絡することが予後に大きく影響します。 もやもや病の初期症状は大人と子供で違う? もやもや病の初期症状は、大人と子供(発症する年代)で、現れやすい症状のタイプやリスクの傾向が異なります。 年代ごとの違いは、以下のとおりです。 比較項目 子供 大人 主なタイプ 虚血型がほとんどで、出血型は稀 約30〜50%が出血型、残りが虚血型 主な初期症状 ・過換気に見られる手足の麻痺 ・痙攣発作を繰り返す ・勉強中の集中力低下 ・軽度な頭痛 など ・突然の激しい頭痛 ・吐き気、嘔吐 ・片側どちらかの手足の麻痺 ・言語障害 ・意識障害 など 進行リスク 脳の発達への影響、学習障害などにつながる可能性 脳出血による重篤な後遺症、生命に関わるリスク 子供は脳の血流不足による虚血型の症状が中心ですが、大人は血管が破れる出血型の可能性も考慮しなければなりません。 子供の場合は「脳の成長を守るための早期発見」、大人の場合は「命を守るための出血予防」が、それぞれの治療や対応における大きなテーマとなります。 年齢に合わせたリスクを把握しておくことが、適切な対応への近道となるでしょう。 もやもや病の初期症状をチェックするポイント もやもや病の早期発見のためには、初期症状そのものだけでなく、「どのような状況で症状が出たか」を観察することが大きな手がかりになります。 本章では、「日常生活」と「特定の状況下」の2つの場面で注意すべき症状について解説します。 日常生活で注意すべき症状 特定の状況下で起こる症状 日々の生活の中で見逃したくないサインを場面ごとに整理して確認していきましょう。 日常生活で注意すべき症状 まずは、特別な動作をしていない時でも現れる可能性のある、日常生活で注意すべき症状について解説します。 具体的には、以下のようなサインに注目しましょう。 注意すべき症状 具体的な症状の例 手足の動作異常 ・食事中に突然お箸やスプーンを落とす ・字を書いている時にペンをうまく握れなくなる ・歩いている時に足を引きずる、カクンと力が抜ける 感覚の異常 ・手足がピリピリとしびれる感覚を訴える ・顔の片側に違和感がある 言葉の異常 ・急にろれつが回らなくなる ・言いたい言葉が出てこない、言葉が理解できていない様子がある 脳の特定部位の血流が低下することで、上記のような身体の片側や言葉の機能に一時的なトラブルが生じることがあります。 これらの症状は「一過性脳虚血発作(TIA)」と呼ばれ、数分から数十分で消えてしまうことが多いため、疲れや気分の問題と誤解されがちです。 しかし、短時間でも「明らかに普段と違う」と感じた場合は、症状が出た時刻や持続時間をメモしておきましょう。 特定の状況下で起こる症状 もやもや病の初期症状は、特定の状況下で起こりやすい特徴があります。 主に以下のような状況下で初期症状が現れるか注目しましょう。 マラソンなどの激しいスポーツ後 暑いお湯に浸かった後 深呼吸をした後 激しく泣いたり、笑った後 もやもや病(特に虚血型)には、呼吸が激しくなる動作が引き金となって症状が現れやすいという大きな特徴があります。 過呼吸によって血液中の二酸化炭素濃度が下がり、脳の血管が収縮して血流がさらに悪くなるためです。 上記のような「息を深く吸う、または吐く」ときに見られる症状は、単なる疲れではなく、もやもや病特有のサインである可能性があります。 こうした特定の動作と初期症状がセットで起こる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 もやもや病の初期症状が疑われたら注意すべきこと もやもや病の初期症状は、一時的なものが多いため、「疲れのせいだろう」と自己判断して様子を見てしまいがちです。 本章では、もやもや病が疑われる際に注意すべきポイントを解説します。 一過性の症状を見逃さない 早期に医療機関を受診する 疑わしいサインに気づいた時点で、冷静かつ迅速に行動を起こすことが、将来的な脳梗塞や脳出血といった重篤なリスクを防ぐ大きな分かれ道となります。 ご自身やご家族の健康を守るために、これら2つのポイントを確認しましょう。 一過性の症状を見逃さない もやもや病の初期症状が一時的なものであっても、「治ったから大丈夫」と安心せず、その時の状況を詳細に記録することが重要です。 初期症状が消失しても、脳内の血流不足という根本的な問題が解決したわけではないからです。 医師に正確な情報を伝え、診断の精度を高めるために、以下の項目をメモしましょう。 項目 詳細 日時 いつ起こったか 状況 何をしていた時か (例:スポーツをしていた、お風呂に入っていた) 具体的な症状 身体のどこに、どのような変化があったか (例:右手が痺れた、言葉が出なかった) 持続時間 症状がどれくらい続いて、どのように治まったか 可能であれば、症状が出ている様子をスマートフォンなどで動画撮影しておくと、言葉で説明する以上に医師へ正確な状態を共有できます。 「些細なことかも」と思わずに、気づいた変化を積み重ねて記録することが、早期発見への貴重な手がかりとなります。 早期に医療機関を受診する もやもや病が疑われる初期症状が現れたときは、迷わず脳神経外科や神経内科などの専門機関を受診しましょう。 進行性の病気ですが、早期に発見し、適切な管理や外科手術(バイパス手術など)を行うことで、脳梗塞や脳出血のリスクを大幅に下げられることが分かっています。 受診を検討する際は、以下の診療科が窓口となります。 項目 診療科 子供の場合 小児神経科、小児脳神経外科 大人の場合 脳神経外科、神経内科 MRIやMRA(磁気共鳴血管画像)、脳血管撮影といった検査であれば、脳血管の状態を詳しく調べられます。 まずは検査を受けてみることが、未来の生活を守るための賢明な選択といえるでしょう。 もやもや病の初期症状に関してよくある質問 もやもや病の初期症状について、多くの患者さまやご家族が抱く代表的な疑問に対して回答していきます。 もやもや病の初期症状を放っておくとどうなる? もやもや病の寿命は? もやもや病の原因はストレス? 正しい知識を持つことが、過度な不安を和らげ、前向きに治療に取り組むための支えとなるでしょう。 それぞれ詳しく見ていきましょう。 もやもや病の初期症状を放っておくとどうなる? もやもや病の初期症状を放置することで、将来的に重篤な脳卒中(脳梗塞や脳出血)を引き起こすリスクを高めることにつながります。 進行性の病気であり、時間の経過とともに症状が深刻化する傾向にあるためです。 しかし、初期症状は一過性のため、数分から数十分で治まることが多いため、放置されやすいです。 また、無症状であっても、年間10%未満の頻度で脳卒中のリスクが存在するため、定期的な検査を受けましょう。 重篤なリスクを回避するために、「症状が治まったから」と放置せず、早期に検査を受けることが重要です。 もやもや病の寿命は? 「もやもや病=寿命が短い」というわけではなく、適切な管理と治療を受ければ寿命への影響を大幅に抑えられます。 かつては脳出血による突然死のリスクなどが強調されることもありましたが、現在は診断技術や外科手術(バイパス手術)の手法が確立され、予後は大幅に改善しています。 長期的な見通しを良くするためには、以下の点がポイントとなります。 適切な時期の手術:脳梗塞や脳出血を起こす前に、血流を改善する手術を行う。 定期的な検診:症状が落ち着いていても、血管の状態を定期的にチェックする。 生活習慣の管理:高血圧や喫煙など、血管に負担をかけるリスク因子を避ける。 もやもや病と正しく向き合い、適切なコントロールを続けることが重要です。 もやもや病の原因はストレス? ストレス自体がもやもや病を「発症させる直接の原因」ではありません。 もやもや病の根本的な原因はまだ完全には解明されていませんが、現在では「RNF213」と呼ばれる特定の感受性遺伝子が関与していることが分かっており、遺伝的要因が大きい※と考えられています。 ※出典:難病情報センター「もやもや病(指定難病22)」 ただし、症状を引き起こすきっかけとして、過度なストレスや激しい感情の起伏が関わっている点は理解しておく必要があります。 また、もやもや病の診断後は発作を避けるために、過度なストレスや疲労を溜めない生活を心がけることが大切です。 もやもや病の初期症状は見逃さずに医療機関を受診しよう もやもや病の初期症状は、一過性で数分から数十分で治まることが多いため、見逃されやすい特徴があります。 主な初期症状は、以下にまとめました。 虚血型 出血型 ・ズキズキとした頭痛 ・手足のしびれや麻痺 ・言語障害 ・意識障害 ・痙攣発作 ・視覚障害 など ・突然の激しい頭痛 ・吐き気・嘔吐 ・意識レベルの変化 ・手足の麻痺 ・感覚障害 など とくに出血型もやもや病の初期症状は、緊急性が高く、治療開始が遅れるほど予後に大きな影響を与えてしまいます。 上記のような初期症状が現れた場合は、早期に医療機関を受診しましょう。 出血型もやもや病によって「脳出血」や「くも膜下出血」を発症すると、重篤な後遺症が見られるケースが多いです。 近年の治療では、患者さまの細胞や血液を用いて損傷した脳細胞の修復・再生を促す再生医療が注目されています。 以下のページでは、再生医療によって脳出血後の運動機能や言語機能障害が改善した症例を紹介しているため、併せて参考にしてください。 >再生医療によって脳出血後の後遺症が改善した症例(80代男性)はこちら 「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2025.11.28 -
- くも膜下出血
- 再生治療
くも膜下出血は女性に多い疾患であり、頭痛や吐き気などの前兆があらわれます。 「最近頭痛が増えたけど、くも膜下出血の前兆なのかな?」と不安に感じていませんか? くも膜下出血は死亡率が高く、助かった場合でも後遺症を引き起こす恐れがあるため、早急な検査が必要です。 しかし、単なる頭痛との違いがわからず、検査するかどうか迷っている方も少なくありません。 本記事では、くも膜下出血が女性に多い原因や、適切な治療方法などをわかりやすく解説します。 治療には手術が必要といわれた方は、切らずに改善を目指せる「再生医療」も参考にしてみてください。 くも膜下出血はなぜ女性に多い原因 くも膜下出血はなぜ女性に多いのか、実は以下の原因があるためです。 閉経は女性特有のものですが、生活習慣がくも膜下出血を引き起こす可能性もあります。 ここからは、くも膜下出血が喫煙や遺伝とどう関係するのか、詳しい原因をみていきましょう。 閉経によるエストロゲン低下が血管を脆くする 閉経を迎えた女性は血管が脆くなってしまい、くも膜下出血を引き起こす可能性があります。 女性ホルモンのエストロゲンは血管をしなやかに保っていますが、閉経後は保護作用が失われるため、血管壁の柔軟性が低下します。 硬くなった血管は脳動脈瘤を形成しやすいので、膨らんだ部分が破裂すると、くも膜下出血の原因となる恐れも。 閉経の時期は更年期と重なる場合が多く、頭痛や吐き気などがあっても、「更年期障害が原因だろう」と考えがちです。 手足の麻痺やめまいなどの症状もあらわれ、くも膜下出血が疑われる場合は、早めに医療機関の検査を受けましょう。 喫煙・高血圧・大量飲酒がリスクを増幅 喫煙や大量飲酒は高血圧になりやすく、くも膜下出血のリスクを増幅させます。 タバコを吸うと、ニコチンなどの有害物質が血管の炎症を引き起こし、脳動脈瘤が形成されやすくなるため、血圧上昇の原因となります。 大量飲酒も高血圧につながってしまい、脳動脈瘤の形成や、破裂リスクを高めるので要注意です。 喫煙や飲酒の生活習慣がある方は、タバコの本数やお酒の摂取量を減らし、定期的に血圧を測ってみましょう。 家族歴・遺伝性疾患(多発性嚢胞腎など)にも注意 くも膜下出血は遺伝する疾患ではありませんが、 脳動脈瘤には遺伝的要因が考えられます。 3親等内の家族(父母・兄弟姉妹・子ども)が以下に該当する場合は、ご自身もくも膜下出血の発症リスクが高くなります。 糖尿病や高血圧は脳動脈瘤を引き起こす場合があるため、家族の体質にも要注意です。 多発性嚢胞腎は親から子に遺伝するケースが多く、症状が悪化すると腎不全につながりますが、脳動脈瘤などの合併症を引き起こす場合もあります。 家族にくも膜下出血や脳動脈瘤の病歴があり、ご自身も頭痛や吐き気に悩んでいる場合は、早めに検査を受けておきましょう。 くも膜下出血とは?突然の激しい頭痛に潜むリスク くも膜下出血とは、脳動脈瘤が破裂し、脳全体に血液が広がる症状です。 外傷による脳へのダメージや、脳腫瘍などもくも膜下出血を引き起こしますが、主な原因は脳動脈瘤の破裂です。 脳動脈瘤の破裂は脳にかかる圧を高くし、脳内に血液が行き届かなくなるため、意識を失ってしまうケースもあります。 くも膜下出血の発症率は男性よりも女性が高く、死亡率も高い疾患です。 後遺症を引き起こす可能性や、再発リスクもあるため、命が助かっても安心はできません。 激しい頭痛に突然襲われたときは、頭部CTなどの検査を受けておきましょう。 くも膜下出血の前兆と早期発見のポイント くも膜下出血には以下の前兆があるため、頭痛やめまいには注意が必要です。 ここからは、くも膜下出血の特徴的な症状や、早期発見のポイントを解説します。 「突然の激しい頭痛」は要注意 くも膜下出血には警告頭痛と呼ばれる前兆があるため、突然の激しい頭痛は要注意です。 頭痛がすぐに収まった場合でも、今までにない激痛であれば、くも膜下出血の警告サインになっている可能性があります。 激しい頭痛が続くときは痛み止めで我慢せず、すぐに医療機関の診察を受けましょう。 救急受診が早ければ、命を守れる確率が高くなります。 めまい・吐き気・視覚異常が続く場合も早めの受診を くも膜下出血の前兆には、急なめまいや吐き気、視覚異常もあります。 脳動脈瘤の破裂によって出血すると、平衡感覚を調整する小脳や脳幹に悪影響を及ぼすため、めまいや吐き気を引き起こします。 また、脳動脈瘤が大きくなると、周辺の神経を圧迫し、ものが二重に見える視覚障害を引き起こす恐れも。 軽い症状でも「未破裂動脈瘤」の可能性があるため、急なめまいや視覚障害などが起きたときは、脳神経外科の診察を受けておきましょう。 くも膜下出血の治療方法 くも膜下出血になった場合は、以下の方法で治療できます。 どの治療方法もくも膜下出血の原因を除去できますが、体への負担や感染症リスクなどを考慮する必要があります。 手術は頭部に傷が残ってしまうので、以下を参考に自分に合った治療方法を検討してみましょう。 開頭クリッピング術 開頭クリッピング術とは、手術によって頭蓋骨を開き、脳動脈瘤の根元を金属クリップで閉じる治療方法です。 くも膜下出血の代表的な治療方法ですが、以下のメリット・デメリットを考慮する必要があります。 開頭クリッピング術のメリット ・脳動脈瘤を直接見るため、血液の流れを確実に止められる ・手術中に脳動脈瘤が破裂してもすぐに対処できる ・再発リスクが低い 開頭クリッピング術のデメリット ・頭部に手術痕が残る ・感染症や合併症のリスクがある ・体にかかる負担が大きい ・顎の動きに不快感が残りやすい ・術後は1~2週間程度の入院が必要 開頭クリッピング術は体にかかる負担が大きいため、再発リスクが高い症例や、体力がある若年層に用いられるケースが一般的です。 手術の際にはこめかみの近くを切開するので、顎の動きに不快感が残ってしまう恐れも。 開頭クリッピング術を検討する際は、ほかに選択肢があるかどうかも考えておきましょう。 血管内コイル塞栓術 血管内コイル塞栓術とは、カテーテルを使って動脈瘤内部にコイルを詰め、血流を遮断する低侵襲治療です。 体力が低下している方や高齢者に向いていますが、以下のメリット・デメリットがあるため、十分な検討が必要です。 血管内コイル塞栓術のメリット ・体への負担を軽減できる ・入院期間が短い ・手術の傷が残らない 血管内コイル塞栓術のデメリット ・くも膜下出血の再発リスクが高い ・脳梗塞などの合併症リスクがある ・脳動脈瘤の状態により、コイルを詰められないケースがある 血管内コイル塞栓術は頭部を切開しないため、開頭クリッピング術よりも体にかかる負担は軽くなります。 手術の傷も残りませんが、脳動脈瘤の膨らみが再発する場合があります。 合併症のリスクもあるので、血管内コイル塞栓術を受けるかどうかは、医師とじっくり相談して決めましょう。 再生医療 再生医療とは、幹細胞の働きを活用し、損傷した血管や脳組織を修復する治療方法です。 比較的新しい治療方法となるため、ご存じない方もいらっしゃいますが、国内外で臨床研究が進んでおり、回復の可能性も広がっています。 治療の際には自己脂肪から幹細胞を抽出し、体外培養して患部に注射するため、手術や入院は必要ありません。 自分の幹細胞を活用すると、アレルギー反応などのリスクも低減できます。 再生医療についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひリペアセルクリニック大阪院にご相談ください。 リペアセルクリニック大阪院には再生医療の専門医が在籍し、くも膜下出血や脳梗塞などの治療に成果を上げています。 自分の体を守るためにくも膜下出血のサインを見逃さないようにしよう くも膜下出血は女性に多く、死亡率も高いため、頭痛などのサインを見逃さないように注意しましょう。 早めに原因を特定し、適切な治療を受けると、完治の可能性が十分にあります。 ただし、外科手術は合併症や再発のリスクがあり、一定期間の入院も必要です。 頭部の切開に抵抗がある方や、元どおりの健康体を取り戻したい方は、ぜひリペアセルクリニック大阪院の無料相談をご活用ください。
2025.11.28 -
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くも膜下出血を発症して入院し、やっとの思いで退院したにも関わらず、再発に対して不安を抱えている人もいるでしょう。 自宅での生活では病院とは違い、再発予防のために自分自身での体調管理が必要となります。 しかし、「無事退院できたけど、これから何を気を付ければよいの?」「また突然、発症したらどうしよう」という方も多いと思います。 この記事では、くも膜下出血の退院後に気をつけるべき「生活習慣」や、再発予防に効果的な「血圧の管理」について解説します。 くも膜下出血の「退院後の生活」における注意点を理解し、再発への不安を減らすために、ぜひ最後までお読みください。 また、くも膜下出血の再発率を下げたい方は、再生医療も選択肢の一つになります。 くも膜下出血を含む脳卒中は、以下のような特徴があり、再発予防が極めて重要です。 初回が軽症でも再発リスクが高い 治療中・リハビリ中でも血管の閉塞や破裂が起こりうる 高血圧や糖尿病などの生活習慣病があると再発リスクがさらに上昇する また実際に当院の治療を受けられた症例動画は、以下で紹介しています。 https://youtu.be/5f86k9IwxBI?si=83gKvtDE8r26euMB 【こんな方は再生医療をご検討ください】 くも膜下出血の再発率を少しでも下げたい方 後遺症を改善したい方 将来的に寝たきりや再発のリスクを減らしたい方 早期の適切な管理が、再発予防にも、生活の質(QOL)の向上にもつながります。 当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでは、再生医療の治療法や症例も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 くも膜下出血の退院後に気をつけるべき生活習慣【再発予防が大切】 くも膜下出血の再発予防のために気をつけるべき習慣には、以下のようなものがあります。 体調に変化があればすぐ主治医へ相談する 処方薬は医師・薬剤師の指示通り正しく服用する 定期的に血圧を測定する ストレスを溜めない・生活リズムを整える 飲酒は控えめにし、喫煙は避ける 塩分を抑え、バランスの良い食事を意識する 運動機能を低下させないように注意する くも膜下出血の再発を防ぐには、退院後の生活習慣や血圧の管理が深く関わりますので、ぜひ参考にしてください。 体調に変化があればすぐ主治医へ相談する 退院後にいつもと違う体の異変を感じた場合、すぐに病院を受診するか、もしくは救急要請をしてください。 くも膜下出血の再発や他の脳卒中は、突発的に起こる場合があります。 再発や脳卒中が疑われる症状は、以下の通りです。 部位 症状の例 頭・首 ・突発的で激しい頭痛 ・頭痛に伴う噴射状の嘔吐 ・首の後ろが硬く痛む 手足 ・片方の手足に力が入らない ・箸を落とす ・シャツのボタンが留めにくい 言葉 ・ろれつが回らない ・言葉が出にくい ・相手の言葉が理解できない ※出典:脳卒中の予防・発症時の対応|日本脳卒中学会 上記のような症状が見られる場合は、脳の中で再び出血が起きていたり、脳の別の部分に異常が起きている可能性があります。 処方薬は医師・薬剤師の指示通り正しく服用する 処方された薬の中で、特に血圧を下げる薬(降圧剤)は、医師や薬剤師の指示通りに飲み続ける必要があります。 体調が良いから大丈夫と感じても、ご自身の判断で薬の量を減らしたり、飲むのをやめたりしないでください。 薬で抑えられていた血圧は、服用をやめると以前より高く跳ね上がる現象(リバウンド現象)が起こる可能性があります。 リバウンド現象のような急激な血圧の変動が、弱っている血管に大きなダメージを与え、血管の再破裂の引き金になる可能性があるため、注意が必要です。 定期的に血圧を測定する くも膜下出血の再発予防において、ご自身の判断で調整できる上に、血管への影響が大きいものが血圧です。 退院後は、毎日決まった時間に血圧を測り、記録する習慣をつけましょう。 血圧測定の具体的なタイミングの目安は、以下の表で確認しましょう。 測定のタイミング 具体的な条件 朝・起床後1時間以内 ・排尿後 ・薬を飲む前 ・朝食前 夜・寝る前 ・入浴や食事の直後を避ける ・リラックスした状態 脳卒中を経験した方の血圧目標は、健常者の基準よりも厳しめに設定されており、家庭で測る血圧で「130/80 mmHg未満」とされています。 ※参照:日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン」 測定した血圧の数値はすべて記録し、受診の際に主治医に確認してもらいましょう。 ストレスを溜めない・生活リズムを整える ストレスや寝不足、不規則な生活は自律神経を乱して血圧を上げる原因になります。 緊張で「交感神経」が刺激されることで血管が収縮してしまうため、特にくも膜下出血後は通常より、血圧変動が大きくなりやすいです。 以下のポイントを意識して生活リズムを整えましょう。 生活リズムを整えるポイント 十分な睡眠時間をとる 日中は無理なく活動する 夜はリラックスして休む 趣味などでストレスを解消する 飲酒は控えめにし、喫煙は避ける くも膜下出血の再発予防のため、飲酒は控えめにし、喫煙は避ける必要があります。 アルコールの摂取や喫煙は血圧の急な変動を招いたり、動脈硬化を進めたりする原因になるためです。 血管の健康を守るためにも、動脈硬化を招く飲酒・喫煙に対しては、今まで以上に注意しましょう。 塩分を抑え、バランスの良い食事を意識する 血圧を管理するために、減塩の徹底が効果的です。 高血圧の治療での目安として、1日の塩分摂取目標を6g未満と定められています。 ※参照:日本高血圧学会「さあ、減塩!」 塩分を摂りすぎると、血液中の水分量が増え、血管への圧力が高まります。 以下の点に注意し、塩分を控えた食事を意識してください。 減塩のための工夫 ラーメンやうどんの汁は残す 漬物や干物を控える 酸味や香辛料、ハーブを活用する 濃いめな味が好きな方には抵抗があるかもしれませんが、再発予防のためにも減塩を心がけましょう。 運動機能を低下させないように注意する 退院後は運動機能を低下させないよう、適度な運動を生活に取り入れましょう。 適度な運動は体力維持や血圧安定に効果的と考えられています。 推奨される運動は、以下の通りです。 推奨される運動 ウォーキング 軽いジョギング 水中ウォーキング 上記のような軽く息が弾む程度の有酸素運動は、血管を広げて血圧を下げる働きが期待できます。 ただし、自己判断で運動を始めるのではなく、必ず医師に相談してから始めるようにしましょう。 くも膜下出血の退院後はリハビリが重要|体力回復と再発予防に役立つ くも膜下出血の退院後に後遺症が残っている場合でも、リハビリテーションの継続が回復につながります。 リハビリには、機能の回復だけでなく体を使わないことで体力が衰えてしまう「廃用症候群(はいようしょうこうぐん)」を防ぐ目的があります。 また、脳の神経細胞の一部がダメージを受けても残った細胞が新しいネットワークを作り直し、失われた機能を代行する能力「可塑性(かそせい)」が脳には備わっています。 可塑性は発症してから長い期間続くと知られており、退院後も諦めずに適切なリハビリを続けると、ゆっくりとした改善が期待されます。 くも膜下出血の再発予防には退院後の継続的な治療が欠かせない! くも膜下出血の退院後は、再発を防ぐための継続的な治療が必要です。 この記事で解説した内容は以下のとおりです。 まとめ いつもと違う症状が出たらすぐに主治医へ相談する 血圧の目標は「家庭血圧130/80 mmHg未満」とする 降圧剤はご自身の判断で中止しない 1日の塩分摂取量を6g未満に抑え、禁煙を徹底する ウォーキングなどの有酸素運動を無理のない範囲で続ける くも膜下出血の後遺症による麻痺や機能障害が残り、リハビリを続けても改善が見られず悩んでいる場合は、再生医療も選択肢の一つになります。 当院(リペアセルクリニック)では、ご自身の脂肪から取り出した幹細胞を用いる「自己脂肪由来幹細胞治療」を行っています。 https://youtu.be/pSaJBptY3Bc?si=_1Hv5AYPBHVptirm 脳卒中後の慢性的な後遺症の改善を目指す治療ですので、ご自身の症状が対象となるか知りたい方は、当院の公式LINEよりご確認ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ くも膜下出血の退院後の生活に関するよくある質問と回答 以下では、くも膜下出血の退院後の生活に関してよく寄せられる質問にお答えします。 仕事復帰や車の運転が可能な時期は? 退院後に避けた方が良い食べ物は? 仕事復帰や車の運転が可能な時期は? 仕事復帰や車の運転が可能な時期の目安は、以下のとおりです。 項目 注意点 仕事復帰 【目安】軽度:1〜3ヶ月 【目安】重度:半年〜 ・負担の少ない業務から始める(短時間勤務やデスクワークなど) ・復帰時期は主治医や産業医と相談して決定する 車の運転再開 【目安】発症後 3〜6ヶ月以降 ・麻痺や注意力、判断力の客観的な評価が必要 ・運転免許センターでの適性相談や検査を受ける必要がある ・医師の診断書をもとに許可を得る ただし、上記期間はあくまで目安です。症状により許可が下りない場合もあります。 仕事復帰や車の運転再開はご自身の判断で行わず、必ず主治医の許可を得てください。 退院後に避けた方が良い食べ物は? 退院後は、血圧管理と動脈硬化の予防のため、塩分や脂質の多い食事を控える必要があります。 退院後に控えるべき食品の例は、以下の通りです。 塩分を多く含むもの ラーメンやうどんの汁 漬物、干物 練り物(ハムなど) スナック菓子 脂質(飽和脂肪酸・トランス脂肪酸)を多く含むもの 肉の脂身 バター、生クリーム マーガリン ショートニング(菓子パンなどに使用) これらの食品を完全に断つのではなく、まずは量を減らすよう意識してみましょう。
2025.11.28 -
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くも膜下出血とは、脳の表面を覆う膜(くも膜)の下で出血が起こる病気で、突然の激しい頭痛で発症します。 命に関わる危険性が高く、発症後の後遺症も心配される疾患です。 この記事では、くも膜下出血の10年後の生存率や、予後を左右する要因、再発リスクについて解説します。 くも膜下出血の予後について正しく理解することで、適切な治療選択や生活管理につなげられます。 また、現在当院(リペアセルクリニック)では「手術なしで根本的な改善が期待できる」再生医療に関する情報をLINEで発信しております。 くも膜下出血の後遺症に対する治療選択肢として、脳卒中に関する改善症例も紹介しておりますので、ぜひ登録してください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ くも膜下出血の10年後の生存率は「重症度」と「治療の早さ」で変わる くも膜下出血の10年後の生存率は、発症時の重症度と治療のタイミングによって大きく変わります。 発症直後の死亡率は約30%と非常に高く、医療機関到着前に亡くなるケースも少なくありません。 しかし、早期に適切な治療を受けた場合、10年後の生存率はおよそ50〜60%程度に改善するとされています。 生存率を左右する主な要素は以下の3つです。 くも膜下出血の重症度(グレード1〜5で分類され、グレードが高いほど予後は厳しくなる) 搬送・手術のスピード(発症から治療開始までの時間が短いほど、脳へのダメージを最小限に抑えられる) 合併症の有無(脳血管攣縮や水頭症などが起こると予後に影響する) これらの要素を総合的に判断し、患者さま一人ひとりの状態に応じた適切な治療を行うことが、長期的な予後の改善につながります。 くも膜下出血の予後を左右する要因【10年後の生活にも影響】 くも膜下出血の予後は、以下のさまざまな要因が複雑に関係しています。 発症時の年齢|高齢になるほど回復率が低下しやすい 出血の場所と量|脳のどの部位で出血したかが予後を左右する 発症から治療までの時間|早期手術が後遺症リスクを減らす 合併症の有無|脳血管攣縮や水頭症の発生が回復に影響 これらの要因を理解することで、10年後の生活をより良くするための対策を立てられます。 発症時の年齢|高齢になるほど回復率が低下しやすい 発症時の年齢は、予後に大きく影響する要因の一つです。 一般的に、若い方ほど回復力が高く、リハビリの効果も出やすい傾向にあります。 高齢者の場合、以下のような理由で回復に時間がかかりやすくなります。 血管がもろくなっている 高血圧や糖尿病などの他の病気を抱えている 体力や筋力が低下している 神経の回復力が若年層に比べて弱い ただし、高齢者でも適切な治療とリハビリを継続することで、日常生活に戻れる方もいらっしゃいます。 年齢だけで予後を判断するのではなく、総合的な健康状態を考慮することが大切です。 出血の場所と量|脳のどの部位で出血したかが予後を左右する 出血した部位や量は、その後の回復に大きく影響します。。 とくに注意が必要なのは、脳幹(呼吸や意識をコントロールする生命維持に不可欠な領域)周辺での出血です。 この部位で出血が起こると、重度の意識障害や深刻な神経後遺症が残るリスクが高まります。 また、出血が広範囲に広がるケースでは、脳全体が圧迫を受けるため、運動機能や言語機能など多岐にわたる障害が生じる可能性があります。 出血量が多いほど、こうしたダメージは深刻です。 発症から治療までの時間|早期手術が後遺症リスクを減らす くも膜下出血は時間との勝負です。 発症から治療までの時間が長引くと、次のようなリスクが高まります。 再出血のリスク(最初の出血から数時間〜数日以内に起こりやすい) 脳へのダメージが拡大する 合併症が発生しやすくなる 後遺症が重くなる可能性が高まる 突然の激しい頭痛や、吐き気、意識障害などの症状が現れた場合は、すぐに救急車を呼びましょう。 一刻も早い治療開始が、命と予後を守ります。 合併症の有無|脳血管攣縮や水頭症の発生が回復に影響 くも膜下出血の後に起こる合併症は、予後に大きな影響を与えます。 代表的な合併症として、脳血管攣縮、水頭症、けいれん発作などがあります。 合併症 内容 脳血管攣縮 出血後3〜14日頃に起こりやすく、脳の血管が縮んで血流が悪くなります。脳梗塞を引き起こすリスクがあり、後遺症や再出血の可能性を高めます。 水頭症 脳の中を流れる髄液が正常に吸収されず、脳の中にたまってしまう状態です。頭痛や意識障害、歩行困難などの症状が現れます。 けいれん発作 脳の損傷により、異常な電気信号が発生してけいれんが起こることがあります。薬でコントロールできるケースが多いです。 入院中だけでなく、退院後も定期的な受診を続けることで合併症の早期発見につながります。 くも膜下出血の再発率|後遺症なしでも再発するリスクがある くも膜下出血を一度経験した方は、たとえ後遺症がなくても再発のリスクがあります。 再発を防ぐために、以下のポイントに注意しましょう。 血圧を適切にコントロールする(家庭で毎日測定し、記録する) 処方された薬は指示通りに服用する 定期的に脳の検査を受ける 禁煙する 過度な飲酒を避ける 塩分を控えた食事を心がける ストレスをためない生活を送る 激しい運動や力仕事は医師に相談してから行う とくに高血圧は、くも膜下出血の大きな危険因子です。 退院後も血圧管理を継続し、主治医の指示に従って定期的に受診することが、再発予防につながります。 適切な治療と生活管理で、くも膜下出血の長期予後の改善を目指そう くも膜下出血は重篤な疾患ですが、発見のタイミングと早期の治療によって、予後が大きく変わる可能性があります。 適切な治療を受け、退院後も生活習慣を見直すことで、長期的な予後の改善を目指せます。 現在、くも膜下出血の後遺症に悩まされている方には、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療とは、患者さま自身の細胞を使って、傷ついた組織の再生を促す医療技術です。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療についての詳細や実際に治療を行った方の症例を紹介しているので、ぜひご覧ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ くも膜下出血の生存率に関するよくある質問 くも膜下出血の生存率に関するよくある質問を紹介します。 くも膜下出血の退院後はどんなことに気をつければいい? くも膜下出血で意識不明の場合の回復時期は? 退院後の生活や回復に関する不安を解消しましょう。 くも膜下出血の退院後はどんなことに気をつければいい? くも膜下出血の退院後は、再発予防のため以下の点に気を付けましょう。 毎日血圧を測る 処方された薬を指示通りに服用する 禁煙する 飲酒は適量に抑える 塩分を控えた食事を心がける 規則正しい生活を送る ストレスをためない 体調に変化があった場合(激しい頭痛、手足のしびれ、ろれつが回らないなど)は、すぐに医師に相談してください。 早期発見・早期治療が、再発予防につながります。 くも膜下出血で意識不明の場合の回復時期は? くも膜下出血で意識不明になった場合、回復時期は出血の重症度や脳のダメージの程度によって異なります。 軽度から中等度の場合は数日から数週間で意識が回復することがありますが、重度の意識障害(昏睡状態)の場合、回復までに数か月以上かかることもあります。 意識回復に影響する要因は次のとおりです。 要因 内容 重症度 発症時の意識レベルが低いほど、回復に時間がかかります。 治療のタイミング 発症から手術までの時間が短いほど、回復の可能性が高まります。 合併症 脳血管攣縮や水頭症などの合併症が起こると、回復が遅れることがあります。 年齢 若い方ほど、神経の回復力が高い傾向にあります。 意識が戻った後も、リハビリを継続することが重要です。 言語療法、理学療法、作業療法など、さまざまなリハビリを組み合わせることで、日常生活への復帰を目指せます。
2025.10.31 -
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くも膜下出血とは、脳の表面を覆うくも膜の下で出血が起こる病気で、発症後に命が助かってもさまざまな後遺症がでる可能性があります。 後遺症の程度や種類は脳のダメージを受けた場所や範囲によって異なり、日常生活に大きな影響を与えることがあります。 この記事では、くも膜下出血で起こりうる後遺症の種類や症状、後遺症が生じる理由、再発リスクを軽減する対策について詳しく解説します。 ご自身やご家族がくも膜下出血を発症され、後遺症について不安を感じている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、くも膜下出血の後遺症や再発予防の治療法として、再生医療という選択肢もあります。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自己治癒力を高めることで、損傷した脳細胞の修復・再生を促す医療技術です。 \こんな方は再生医療をご検討ください/ くも膜下出血の後遺症に悩まされている くも膜下出血の再発を予防したい 生活習慣を改善しているけれど症状が改善しない 症例や治療法については、当院リペアセルクリニックで無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。 ▼くも膜下出血の後遺症治療について無料相談! >>(こちらをクリック)今すぐ電話相談してみる 以下の動画では、実際に当院リペアセルクリニックで再生医療を受け、くも膜下出血の後遺症が改善された患者さまの症例を紹介しています。 https://youtu.be/CBg805KY-Bw?si=RHKGIWgSCi_9G79p くも膜下出血の後遺症|主な種類と症状 くも膜下出血の後遺症には、身体機能や認知機能などさまざまな種類があります。 後遺症として現れる症状は以下が代表的です。 運動麻痺 感覚障害 言語障害 嚥下障害 視覚・視野障害 認知機能障害 高次脳機能障害 その他に見られる後遺症 それぞれの後遺症について正しく理解し、適切なリハビリや治療を選択することが回復への第一歩となります。 運動麻痺 運動麻痺は、脳の運動をコントロールする部分がダメージを受けることで起こります。 主な症状は以下のとおりです。 手足を思うように動かせない 片側の手足に力が入らない 立ったり歩いたりするのが困難になる リハビリでは、理学療法士や作業療法士による訓練を通じて、筋力の維持や関節の動きを改善していきます。 繰り返し訓練することで、失われた機能の回復や代償動作の獲得を目指します。 感覚障害 感覚障害は、脳の感覚を処理する領域がダメージを受けることで発生します。 主な症状は以下のとおりです。 触られた感覚が分からない 痛みや温度を感じにくい しびれが続く リハビリでは、触覚刺激を繰り返し与えることで感覚の回復を促します。 また、感覚が鈍くなっている部分の怪我や火傷を防ぐため、日常生活での注意点を学ぶことも大切です。 言語障害 言語障害は、脳の言語中枢がダメージを受けることで起こります。 主な症状は以下のとおりです。 言葉が出てこない、うまく話せない 相手の言葉を理解できない 文字を読んだり書いたりするのが難しい 言語聴覚士によるリハビリでは、発声練習や言葉の理解を深める訓練、コミュニケーションカードの活用など、患者さまの状態に合わせた方法で言語機能の回復を目指します。 嚥下障害 嚥下障害は、飲み込みに関わる脳の部分や神経がダメージを受けることで生じます。 主な症状は以下のとおりです。 食べ物や飲み物を飲み込みにくい 食事中にむせることが多い 食べ物が気管に入ってしまう リハビリでは、言語聴覚士による飲み込みの訓練や、食べ物の形態を工夫する指導を行います。 視覚・視野障害 視覚や視野の障害は、視神経や脳の視覚を処理する部分がダメージを受けることで起こります。 主な症状は以下のとおりです。 視野の一部が欠けて見えない 物が二重に見える 視力が低下する リハビリでは、視野が欠けている部分を補うために顔や目を動かす訓練を行います。 認知機能障害 認知機能障害は、脳の広い範囲がダメージを受けることで発生します。 主な症状は以下のとおりです。 記憶力が低下する 新しいことを覚えられない 日時や場所が分からなくなる リハビリでは、記憶訓練や日常生活動作の繰り返し練習を通じて、認知機能の維持や改善を図ります。 家族の協力のもと、メモやカレンダーなどの補助道具を活用することも効果的です。 高次脳機能障害 高次脳機能障害は、前頭葉など脳の複雑な機能を担う部分がダメージを受けることで起こります。 主な症状は以下のとおりです。 注意力や集中力が続かない 物事を計画したり判断したりするのが難しい 感情のコントロールがうまくできない リハビリでは、作業療法士や臨床心理士による訓練を通じて、注意力や遂行機能の改善を目指します。 社会復帰に向けて、段階的に課題の難易度を上げていくことが大切です。 その他に見られる後遺症 上記以外にも、くも膜下出血の後遺症として以下のような症状が現れることがあります。 頭痛やめまいが続く 疲れやすくなる てんかん発作が起こる 水頭症による脳圧の上昇 うつ状態や不安感が強くなる くも膜下出血の後遺症は多岐にわたり、患者さま一人ひとりで症状の現れ方が異なります。 早期からリハビリを開始し、継続することで回復の可能性を高められます。 くも膜下出血によって後遺症が生じるのはなぜ? くも膜下出血の後遺症は、脳がさまざまな形でダメージを受けることによって起こります。 後遺症が残ってしまう主な理由は、以下の4つです。 原因 詳細 出血による直接的なダメージ 脳の表面で出血が起こると、血液が脳を圧迫したり脳細胞そのものを傷つける 脳の血流が悪くなる 出血から数日後に脳の血管が異常に縮み、血液が十分に流れず脳細胞の酸素不足や栄養不足でダメージを受ける 脳に水がたまる 出血した血液の影響で脳の中を循環している液体の流れが悪くなり、脳内に液体がたまって脳を圧迫する(水頭症) 脳の腫れや炎症 出血や血流不足が起こると脳の腫れや炎症が起こり、脳細胞にさらなるダメージを与えることがある くも膜下出血の後遺症は、これらの原因が組み合わさって発生します。 どのような後遺症が残るかは、脳のどの部分が、どの程度ダメージを受けたかによって決まります。 そのため、患者さまごとに現れる後遺症の種類や程度は大きく異なるのです。 くも膜下出血の後遺症や再発リスクを軽減する対策 くも膜下出血を一度発症すると、再発のリスクが残ります。 後遺症を軽減し再発を防ぐための方法は、主に以下の3つです。 食生活を改善する 適度な運動習慣を身につける 適切なリハビリを継続する これらの対策を日常生活に取り入れることで、健康状態の維持と再発防止につながります。 食生活を改善する 食生活の改善は、くも膜下出血の再発リスクを下げるために欠かせません。 栄養バランスの偏りは高血圧や血行不良を引き起こし、再発の原因となります。 以下の食品を積極的に取り入れましょう。 緑黄色野菜や果物 青魚(イワシ、サバなど) ナッツ類 大豆製品 オリーブオイル、菜種油などトランス脂肪酸を含まない油 これらの食品には、血圧を下げたり血行を促進したりする効果があります。 また、塩分の摂りすぎは高血圧につながるため、減塩を心がけることも大切です。 さらに、喫煙や過度な飲酒は脳動脈瘤の形成や破裂のリスクを高めるため、控えるか可能であればやめることをおすすめします。 適度な運動習慣を身につける 適度な運動は、くも膜下出血の再発防止に重要な役割を果たします。 定期的な運動により、血行促進、高血圧の予防、ストレスの軽減といった効果が期待できます。 これらはすべて再発リスクを高める要因なので、運動習慣を身につけて改善しましょう。 とくに、ウォーキングや水泳などの負荷が少ない有酸素運動が効果的です。 無理のない範囲で、毎日30分程度の運動を日常に取り入れることをおすすめします。 ただし、運動を始める前には必ず医師に相談し、体調に合わせた運動強度を選ぶようにしてください。 適切なリハビリを継続する くも膜下出血の治療後は、適切なリハビリを継続することが重要です。 急性期の治療が終了する2週間以降には、回復期リハビリ病棟への転院を検討します。 リハビリ中に回復が遅れたり状態が悪化したりする場合は、水頭症が進行している可能性があります。 その際は、脳内の液体の流れを改善する手術が必要になることもあります。 手術後は再びリハビリを続けることで、機能の回復を目指します。 リハビリは根気強く続けることが大切なので、医療チームと協力しながら取り組みましょう。 くも膜下出血の後遺症にお悩みの方は再生医療をご検討ください くも膜下出血の後遺症には、運動麻痺、感覚障害、言語障害、嚥下障害、視覚・視野障害、認知機能障害、高次脳機能障害などさまざまな種類があります。 これらの後遺症は、脳の出血や血流の悪化、水頭症、炎症など複数の要因によってダメージを受けて生じます。 後遺症を軽減し再発を防ぐためには、食生活の改善、適度な運動習慣、適切なリハビリの継続が重要です。 バランスの取れた食事や有酸素運動を日常に取り入れ、医療チームと協力しながらリハビリに取り組み改善を目指しましょう。 また、くも膜下出血の後遺症に対する治療法の一つとして、再生医療という選択肢もあります。 再生医療はくも膜下出血の後遺症だけでなく、再発予防にも効果が期待できる可能性があるため、リハビリとの併用もご検討ください。 当院「リペアセルクリニック」では、医師の他に理学療法士や柔道整復師などの専門資格を持つチーム体制が整っています。 再生医療とリハビリの併用でくも膜下出血による後遺症を治療したい方は、ぜひご相談ください。
2025.10.31 -
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突然の頭痛とともに命の危険もある「くも膜下出血」。 首の痛みを感じて体調が悪い場合、「もしかしたらくも膜下出血かも」とお悩みを持つ人もいるかもしれません。 結論から言えば、首の痛みと激しい頭痛を伴う場合くも膜下出血の前兆である可能性があります。 しかし具体的にどうしたら良いのかわからず、余計に不安を感じる人もいらっしゃるでしょう。 そこで本記事では、くも膜下出血を疑う症状や病院に行くべき基準を解説します。 【結論】首の痛みを伴う頭痛はくも膜下出血の前兆の可能性あり 前述のとおり、首の痛みと激しい頭痛を伴う場合、くも膜下出血の前兆症状の可能性があります。 これは脳(くも膜)の出血の影響で首の血管(椎骨動脈)もダメージを負うためです。 世界的に用いられているくも膜下出血の分類であるHunt and Hess分類では、軽度のくも膜下出血でも頭痛と首の硬直(痛み)を伴うと記載されています。 この頭痛は警告頭痛と呼ばれ、くも膜下出血の前兆症状の1つです。 頭痛がさらに強くなると雷鳴頭痛と呼ばれる激しい頭痛になり、意識障害などに発展する可能性もありますので、速やかに受診しましょう。 そもそもくも膜下出血とは?特徴的な症状をご紹介 くも膜下出血とは、脳のくも膜という組織の内部で起こる出血のことです。 ほとんどは脳動脈瘤(脳の血管にできるコブ)の破裂が原因と考えられており、さまざまな症状を引き起こします。 全国保健健康協会によれば、くも膜下出血は致死率が50%を超える(※)ため、前兆症状を感じたら速やかに対応しなければいけません。 ※出典:全国健康保険協会「くも膜下出血」 なお、くも膜下出血に関しては以下の記事でも詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。 https://africatime.com/topics/15415/ 【チェックリスト】くも膜下出血の前兆 くも膜下出血の前兆症状は以下のとおりです。 警告頭痛 血圧の乱高下 吐き気・嘔吐 視覚異常・めまい 意識の変化や頭の違和感 これらの症状は脳動脈瘤や出血によって脳が圧迫されて生じる症状です。 とくに警告頭痛は数時間〜数日前からみられ、首の痛みも伴います。 そのため、首の痛みを伴う頭痛が見られた時には注意が必要です。 救急要請すべき症状と外来受診でも良い症状 前項の前兆のうち、救急要請すべき症状と外来受診でも良い症状を分別すると、以下の通りになります。 救急要請すべき症状 外来受診でも良い症状 警告頭痛 吐き気・嘔吐 意識の変化や頭の違和感 視覚異常・めまい 血圧の乱高下 救急要請すべき症状の3つはすべて、出血によって脳が圧迫されるために生じる症状です。 まずは「今までに感じたことのない頭痛」が特徴の警告頭痛に始まり、吐き気や嘔吐、失神などの意識の変化がみられます。 視覚異常やめまい、血圧の乱高下もくも膜下出血の症状ではありますが、くも膜下出血以外の疾患でもみられる症状です。 まずは「警告頭痛があるかどうか」を基準に、受診を検討してください。 くも膜下出血で大事なことは早期発見と再発予防! くも膜下出血は命に直結する疾患で、発症から時間が経てば経つほど重症度と致死率が上がります。 そのため、早期発見と再発予防が非常に重要な疾患です。 ここからは、くも膜下出血について以下の項目を解説します。 くも膜下出血について重要な知識なので、ぜひチェックしてください。 くも膜下出血の検査方法 くも膜下出血は以下の検査で特定します。 検査方法 検査内容 CT検査 ・X線で脳を撮影できる画像検査 ・迅速に脳の出血の有無を確認できる MRI検査 ・磁力を用いて脳の撮影を行う画像検査 ・CTより時間はかかるが、詳細な情報を得られる 腰椎穿刺(髄液検査) ・背中から脳脊髄液を採取し、成分を調べる検査 ・くも膜下出血と髄膜炎の鑑別に役立つ これらの検査などを用いて、くも膜下出血の検査を行います。 検査によって詳細な出血部位を特定することは、出血した血液の除去や止血のために重要です。 くも膜下出血の再発予防に重要な生活習慣 くも膜下出血の予防では、血圧の安定化と動脈硬化の予防が重要です。 高血圧や動脈硬化はくも膜下出血のリスクを高めるため、気をつけなければいけません。 特に気をつけるべき生活習慣を、以下の表にまとめました。 気をつけるべき生活習慣 理由 食事 ・適切な塩分量・コレステロールを摂取する ・高血圧や動脈硬化のリスク低下に期待できる 運動 適切な運動は血圧を下げる効果に期待できる 喫煙 ・喫煙は高血圧を引き起こす危険因子 ・くも膜下出血発症のリスクとなる 飲酒 ・過度な飲酒が高血圧につながる ・適切な量に抑えることでリスクを軽減できる 睡眠 ・適切な睡眠は血圧を安定させる ・睡眠時無呼吸症候群はくも膜下出血のリスクとなる 歯磨き ・歯周病菌は動脈硬化を引き起こす危険因子 ・歯周病予防ができれば動脈硬化のリスク軽減に期待できる これらの生活習慣に気をつけて高血圧や動脈硬化を予防できれば、間接的にくも膜下出血の予防効果が期待できます。 くも膜下出血の治療には再生医療が有効となる可能性 くも膜下出血が発症した後は、以下の治療を行います。 治療 内容 手術 脳の出血除去や止血を行い、脳へのダメージ軽減を図る 投薬 降圧剤や痛み止めなどで症状を安定化させる リハビリ 四肢麻痺などの後遺症に対して、運動療法を行う くも膜下出血では、多くのケースでしびれや四肢麻痺などの後遺症が発症します。 なぜなら、一度損傷した脳細胞は再生が難しいためです。 そのため、脳が損傷したことで生じるしびれや四肢麻痺などの後遺症に対しての対症療法が治療がメインとなります。 しかし、近年ではiPS細胞をはじめとする再生医療により、傷ついた脳細胞も再生が期待できるようになりました。 実際に当院リペアセルクリニック大阪院でも、脳出血後の後遺症に対して再生医療が有効だった症例を経験しています。 くも膜下出血以外の脳卒中の症例もご紹介しているので、興味がある人は以下をご参照ください。 くも膜下出血でよくある質問 くも膜下出血でよくある質問をまとめました。 ・くも膜下出血の原因は何ですか? ・くも膜下出血は何科を受診すれば良いですか? くも膜下出血について詳しく知り、予防するためにもぜひ参考にしてみてください。 くも膜下出血の原因は何ですか? くも膜下出血は以下のような原因があります。 脳動脈瘤 脳動静脈奇形 交通事故などによる外傷 これらが原因となり、脳のくも膜の内側で出血する病気がくも膜下出血です。 くも膜下出血は何科を受診すれば良いですか? くも膜下出血が疑われるときは、脳神経内科・外科を受診してください。 くも膜下出血は脳の疾患であるため、脳を専門に扱う科が適切です。 ただし、緊急を要する疾患ですので、救急車を要請した方が良い可能性があります。 #7119に電話すれば救急車を呼ぶべきかを待機している専門家に相談できるので、迷ったら電話してみましょう。 【まとめ】くも膜下出血の前兆を疑ったら迷わず受診しよう 本記事では、くも膜下出血の前兆と首の痛みについて解説しました。 ポイントは以下のとおりです。 くも膜下出血は緊急性が高く、致死率の高い病気です。 まずは記事前半のくも膜下出血の前兆症状チェックリストを確認しましょう。 もし当てはまった場合はくも膜下出血の可能性がありますので、無理をせず医療機関にご相談ください。 また、くも膜下出血の後遺症に対して、近年は再生医療も注目されています。 当院リペアセルクリニック大阪院でも脳卒中に対する再生医療を行っていますので、興味がある人はお気軽にご相談ください。 以下の動画では、実際に当院で再生医療の治療を受け、くも膜下出血の後遺症が改善した患者さまの症例を紹介しているため、併せて参考にしてください。
2025.09.30 -
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頭を打ったとき、「どの場所を打つと危ないのか」「病院に行くべきなのか」不安になる方は多いのではないでしょうか。 結論、頭を打ったときに「ここだけが特に危険」といった特定の場所はありません。 どの部位でも打ち方や衝撃の強さによって危険が伴うため、頭部を打った部位以外にも注意する必要があります。 本記事では、頭を打ったときの部位ごとの特徴的なリスクや注意すべき危険な症状について詳しく解説します。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、頭部打撲に伴う脳の後遺症に対して期待できる再生医療の治療法や実際の症例を配信しています。 頭部の症状でお悩みの方はぜひ一度ご覧いただき、今後の治療や生活改善にお役立てください。 頭を打つと危ない場所は?おでこ以外に注意すべき部位 頭のどこを打っても危険ですが、部位によってリスクは異なります。 頭部打撲の部位と影響 頭をぶつけた後に注意すべき危険な症状 部位ごとの特徴を把握して、早期の受診につなげましょう。 頭部打撲の部位と影響 頭を打ったときの危険性は、打った部位や年齢によって異なります。 とくに1歳半から2歳ごろの子どもは頭蓋骨が柔らかく、大人より衝撃に弱い上に変形しやすいため注意が必要です。 代表的な部位と起こりやすい影響は、以下の通りです。 部位 影響 側頭部(こめかみ周辺) 骨が薄く骨折のリスクがある 内側に重要な血管が走っているため、出血が脳を圧迫すると危険な状態につながる恐れがある おでこ(前頭部) 強い衝撃で脳挫傷や頭痛・吐き気が出る場合がある 目の周囲(眼窩) 前方からの衝撃で骨折したり、物が重なって見えたりする状態が起こる可能性ある 見た目には大きな異常がなくても、眼球内部で出血が起こる場合がある まゆ毛の外側を強くぶつけると視神経まわりの骨に影響を与え、急に視力が落ちる恐れがある 後頭部 首の後ろや両肩に痛みが生じたり、脳内出血を起こしたりする可能性がある 子どもは出血がなくても脳震盪で何度も吐くことがある 耳周り・側頭後方 耳周りの頭蓋骨が骨折した場合、鼓膜の破裂や顔の神経が麻痺して顔の半分の筋肉が動かせなくなる恐れがある 打撲後は部位ごとの特徴や症状を理解し、異常があれば早めに医療機関で確認しましょう。 頭をぶつけた後に注意すべき危険な症状 頭を打った後はすぐに症状が出ないこともありますが、異常が現れた場合は見逃さずに対応するのが重要です。 注意すべき代表的な症状は、以下の通りです。 嘔吐を繰り返す 長引く頭痛 二重に見える 物がかすんで見える 自分の意志とは無関係に筋肉が動く 症状がすぐに現れなくても、怪我をしてから24時間(とくに最初の6時間)※は注意深く様子を見ましょう。 ※出典:防衛医科大学校防衛医学研究センター外傷研究部門「軽症頭部外傷・軽症頭部爆傷」 とくに小さな子どもは自分で症状を伝えられないため、大人が慎重に見守ることが大切です。 頭部打撲によって起こりうる病気・症状 頭部打撲によって起こりうる病気・症状は、以下の通りです。 脳震盪 急性硬膜下血腫 外傷性くも膜下出血 脳挫傷 高次脳機能障害 症状の現れ方は、打った部位や衝撃の強さによって異なります。 そのため、頭部打撲で起こりうる病気をあらかじめ知っておくことが大切です。 脳震盪 脳震盪(のうしんとう)とは、頭部への衝撃で脳が一時的に揺れ、機能が乱れる状態です。 主な症状は、以下の通りです。 意識消失 打つ前後の出来事を覚えていない 頭痛 吐き気 倦怠感 めまい 睡眠障害 脳震盪を繰り返すと癖になり、重い後遺症や頭蓋内出血のリスクが高まる恐れがあるため注意が必要です。 多くの場合、症状は2週間以内に自然に回復しますが、子どもや若年者では回復に時間がかかることもあります。 脳震盪が疑われる場合は、安静を保ちつつ医療機関を受診しましょう。 急性硬膜下血腫 急性硬膜下血腫は、脳の表面の血管が損傷し、脳と硬膜(脳を包む膜)の間に血の塊がたまる病気です。 おでこ・こめかみ・頭上部に多く見られ、脳全体に影響を及ぼすことがあります。 急性硬膜下血腫の主な症状は、下記の通りです。 激しい頭痛 意識障害 片側の手足の動きが鈍くなる 症状は受傷直後だけでなく、遅れて現れることもあり、油断はできません。 高齢者は数週間〜数か月後に頭の中に血が溜まる慢性硬膜下血腫と呼ばれる症状が現れる場合があります。 そのため、頭痛や物忘れが多くなるなどの症状が見られた場合は脳神経外科を受診しましょう。 血の塊が大きくなると脳を圧迫し、緊急手術が必要になる恐れがあります。 早期診断と迅速な対応が、予後を大きく左右します。 外傷性くも膜下出血 外傷性くも膜下出血は、頭を打ったことによって脳を覆う薄い膜(くも膜)と脳の間で出血が起こる病気です。 主な症状は、以下の通りです。 激しい頭痛 吐き気・嘔吐 意識がぼんやりする 目の痛み とくに、強い頭痛が出る場合はすぐに救急車を呼び、医療機関で診察を受けましょう。 外傷性のくも膜下出血は、血管が破裂すると死亡率が50%以上※と高く、早期の治療が必要です。 ※出典:日本医科大学「頭部外傷の病態と治療」 手術方法は状況によって異なり、血管を修復する方法や血流を確保する手術が行われることもあります。 脳挫傷 脳挫傷は、頭部への強い衝撃で脳が損傷を受けた状態です。 症状は損傷した部位によって変わりますが、主に次のようなものがあります。 頭痛 片方の手足が動きにくくなる 言葉の理解や表出が難しくなる 脳挫傷は、衝撃を受けた側だけでなく反対側の脳にも損傷が起こることがあります。 外傷後、数時間から数日にかけて広がる可能性があるため、症状の変化を注意深く観察しましょう。 重症化すると意識がもうろうとして混乱状態になることがあり、早期の受診と適切な治療が重要です。 高次脳機能障害 高次脳機能障害は、頭部外傷の後遺症として起こり、さまざまな障害が生じる症状のことです。 主な症状は、以下の通りです。 症状 具体例 記憶障害 物の場所を忘れる 同じ質問を繰り返す 注意障害 注意力が続かない 複数の作業を同時に行うと混乱する 遂行機能障害 考えや判断がうまくできない 自分で計画を立てて行動できない 社会的行動障害 怒りやすい 自己中心的な行動が目立つ 高次脳機能障害は外見ではわかりにくいため、患者さまや周囲の方も気づきにくい場合があります。 発症後できるだけ早くリハビリを始めると回復の可能性が高まるため、早期に異変に気づき治療を開始するのが重要です。 以下の記事では、高次脳機能障害の回復過程やリハビリ方法について解説しているので参考にしてください。 頭を打つと危ない場所に関するよくある質問 頭を打つと危ない場所に関するよくある質問は、以下の通りです。 頭をぶつけたときの危険なサインは? 頭を打ったら病院に行くべき? 頭を打った直後は痛みや違和感が軽くても、数時間〜数日後に症状が現れることもあります。 危険な症状や受診のタイミングを把握して、自身の状態を確認しましょう。 頭をぶつけたときの危険なサインは? 頭をぶつけた後に注意すべき危険なサインは、以下の通りです。 意識がぼんやりする 嘔吐を繰り返す 激しく頭が痛む 手足がしびれる ろれつが回らない 二重に見える ぶつけた直後だけでなく、数日経ってから現れることもあるため、頭部を打った24時間は注意深く観察しましょう。 とくに、小さな子供や高齢者の場合、以下のような症状が見られたら迷わず医療機関を受診してください。 6歳以下の子どもは、普段と様子が違って元気がない場合や何度も嘔吐する場合 高齢者は、受傷後数週間~数か月経って頭痛・吐き気・脱力感・ふらつきなどの症状が現れた場合 症状が少しでも気になる場合は、脳神経外科で診てもらいましょう。 頭を打ったら病院に行くべき? 頭を打った際の症状に不安があるときや、どの症状が危険か判断できないときは医療機関を受診しましょう。 症状が軽くても、脳や頭部には外見ではわからない損傷が隠れている恐れがあります。 また、数日後に症状が現れる遅発性の合併症が見られる可能性があるため、違和感がある場合は医療機関を受診することが重要です。 頭を打つと危ない場所以外にも衝撃の強さに注意しよう 頭部打撲は、打った部位だけでなく、衝撃の強さや事故の状況によっても危険度が変わります。 軽く打っただけに見えても、数時間から数日後に症状が現れることがあります。 転倒やスポーツ、日常生活での外傷に注意し、周囲の安全確保やヘルメットの着用などで頭を守る工夫をしましょう。 頭部に異常を感じた場合は医療機関を受診することも重要です。 また、頭を打ったことによる脳の損傷に対して、当院リペアセルクリニックでは先端医療の一つである「再生医療」による治療を提供しています。 再生医療は損傷した組織にアプローチし、後遺症の改善につながる可能性がある治療法です。 頭部外傷による脳損傷や後遺症の治療法について詳しく知りたい方は、当院の公式LINEもご参考ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.09.30







