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- 変形性膝関節症
- 靭帯損傷
- 半月板損傷
- 膝部、その他疾患
- ひざ関節
「膝の水を抜いた後に注意すべきことは?」 「水を抜くと癖になるのでは?」 膝に水がたまってしまい、処置を検討している方の中には、上記のような疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。 実際、処置後の過ごし方やケアを誤ると、炎症が再燃したり、稀に感染症を引き起こしたりする可能性もゼロではありません。 本記事では、膝の水を抜いた後に守るべき正しい注意点、考えられるリスクについて詳しく解説します。 膝にたまった水にお悩みの方は、症状改善のためにもぜひ本記事を参考にしてください。 また、膝に水がたまる根本原因を治療したい方は、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、損傷した組織の再生・修復を促す医療技術です。 「繰り返す膝の腫れや痛みを早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。 膝の水を抜いた後の注意点 膝の水を抜いた後は、処置当日の過ごし方と再発防止のための根本治療という2つの側面で注意すべき点があります。 処置後に守るべき主な注意点は、以下のとおりです。 処置直後は患部を安静にする 激しい運動や入浴は避ける 膝に水がたまる原因を治す必要がある 関節穿刺によって膝にたまった水を抜くことはできますが、水がたまる原因が解決したわけではありません。 以下では、それぞれの注意点について詳しく解説します。 処置直後は患部を安静にする 膝の水を抜く処置は、関節に針を刺して行うため、処置直後は注射した膝をできるだけ安静に保つことが優先されます。 処置直後に歩き回ったり、膝に負担をかけたりすると、関節内が刺激され、再び炎症が起きる可能性があります。 また、注射の針穴からの出血や感染のリスクもゼロではありません。 基本的に処置後24〜48時間の安静が推奨されますが、医師の指示に従い、帰宅後は無理をせず安静に過ごしましょう。 激しい運動や入浴は避ける 処置当日は、激しい運動や長時間の入浴(湯船につかること)は控えてください。 ランニングやスポーツ、重いものを持つ作業などは、膝関節に強い負担をかけ、再び炎症が起きる原因となります。 また、湯船につかる入浴は、血行が良くなることで炎症を悪化させたり、注射の針穴から細菌が侵入したりするリスクを高めます。 処置当日はシャワーで軽く済ませるなど、医師の指示に従って生活することが重要です。 膝に水がたまる原因を治す必要がある 膝の水は、抜いたら終わりではなく、「水がたまる根本原因の治療」を受けることが重要です。 膝に水がたまるのは、変形性膝関節症や半月板損傷などによって関節内に炎症が起きている「結果」に過ぎません。 水を抜くのは一時的に症状を和らげる対症療法のため、水がたまる原因が治ったわけではないことを理解しておきましょう。 また、「水を抜くと癖になる」と言われることがありますが、癖になるのではなく、根本原因の炎症が治まっていないために繰り返し水がたまってしまうのです。 ヒアルロン酸注射やリハビリ、生活習慣の見直しなど、医師と相談しながら根本原因の治療に取り組みましょう。 膝の水を抜いた後に考えられるリスク 膝の水を抜く処置(関節穿刺)は、医療機関で一般的に行われる安全性の高い手技ですが、針を刺す以上、リスクが全くゼロというわけではありません。 処置後に考えられる主なリスクとして、以下の点が挙げられます。 感染症のリスク 出血のリスク アレルギー反応のリスク 神経や靭帯損傷のリスク これらのリスクは頻繁に起こるものではありませんが、万が一の事態に備えて理解しておきましょう。 感染症のリスク 処置(関節穿刺)に伴うリスクの中でも、とくに注意すべきなのは細菌による感染症です。 頻度は非常に稀ですが、注射針を刺す際、皮膚の細菌が関節内に入り込むことで「化膿性関節炎」を引き起こす可能性があります。 医療機関では皮膚を厳重に消毒して行いますが、処置後に針穴を不潔にしたり、医師の指示(入浴禁止など)を守らなかったりするとリスクが高まる可能性があります。 処置後に、通常とは異なる激しい痛み、熱感、赤み、または発熱が見られた場合は、早期に医療機関を受診してください。 出血のリスク 膝の水を抜く際に針を刺すため、皮膚の下や関節内部で軽度の出血(内出血)が起こる可能性があります。 通常は数日で自然に吸収されますが、処置後に膝が異常に腫れあがったり、痛みが続いたりする場合は注意が必要です。 とくに、血液をサラサラにする薬(抗凝固薬や抗血小板薬)を服用している方は、出血のリスクが通常より高まります。 抗凝固薬や抗血小板薬を服用中の方は、処置を受ける前に必ず医師に申告してください。 アレルギー反応のリスク 処置に使用する薬剤に対してアレルギー反応が起きる可能性もゼロではありません。 具体的には、皮膚の消毒薬(ヨードなど)や、処置の痛みを和らげるための局所麻酔薬が原因となることがあります。 また、水を抜いた後に関節の炎症を抑えるためにステロイド剤やヒアルロン酸を注入した場合、それらの薬剤が体質に合わないことも考えられます。 過去に薬剤アレルギーの経験がある方は、必ず事前に医師に伝えてください。 神経や靭帯損傷のリスク 関節穿刺の際に、注射針が周囲の神経や血管、靭帯などを傷つけてしまうリスクも考えられます。 これは非常に稀なケースであり、医師は解剖学的な知識に基づいて安全な部位を選んで針を刺します。 しかし、万が一、処置後に膝や足先にしびれが残る、力が入らない、激しい痛みが続くといった異常を感じた場合は、すぐに医師に相談することが重要です。 膝に水がたまる原因として考えられる疾患 膝に水がたまるのは、膝関節の内部で何らかの異常が起き、炎症が発生しているサインです。 水を抜く処置は一時的に症状を楽にしますが、炎症の原因となる疾患を解決しない限り、水は再びたまってしまいます。 膝に水がたまる原因として考えられる疾患や症状について解説します。 変形性膝関節症 半月板や靭帯の損傷 その他に考えられる疾患 以下では、それぞれの疾患や症状について詳しく解説します。 変形性膝関節症 膝に水がたまる原因疾患として主に考えられるのは、変形性膝関節症です。 加齢や体重の増加、筋力の低下、過去の怪我などが要因となり、膝関節のクッションである軟骨がすり減ってしまう疾患です。 軟骨がすり減ると、その破片が関節を包む滑膜を刺激し、炎症を引き起こします。 この炎症反応の結果として、関節液が過剰に分泌され、膝に水がたまって腫れや痛みが生じます。 とくに中高年の方で、明らかな怪我のきっかけがないにもかかわらず膝が腫れる場合、この疾患が強く疑われます。 半月板や靭帯の損傷 スポーツや事故、転倒などによる外傷で半月板や靭帯など膝の組織を痛めることも、水がたまる大きな原因となります。 代表的なものとして、膝のクッションの役割を果たす「半月板」の損傷や、関節を安定させる「靭帯(前十字靭帯など)」の損傷が挙げられます。 これらの組織が損傷すると、関節内部に強い炎症が起こり、関節が不安定になります。 その結果、滑膜が刺激されて急激に関節液が分泌されることで膝に水がたまり、膝が腫れ上がります。 変形性膝関節症とは異なり、若い世代でもスポーツ活動中などに発生することが多いのが特徴です。 その他に考えられる疾患 変形性膝関節症や半月板などの損傷以外にも、さまざまな疾患が膝の炎症と水腫(水がたまること)を引き起こす可能性があります。 代表的なものには、以下のような疾患があります。 疾患名 概要 関節リウマチ 免疫の異常により、自身の関節を攻撃して炎症を起こす自己免疫疾患の一つ 痛風・偽痛風 尿酸やピロリン酸カルシウムといった結晶が関節内にたまり、激しい炎症(発作)を引き起こす 感染症(化膿性関節炎) 細菌が関節内に侵入して炎症を起こすもので、緊急の治療が必要 これらの疾患は原因が全く異なるため、治療法も変わってきます。 水がたまる原因を正確に突き止めるためにも、医療機関による適切な診断が不可欠です。 膝の水を抜いた後の注意点についてよくある質問 膝の水を抜いた後の安静期間や同時に行われることの多いヒアルロン酸注射の効果について、疑問を持つ方は少なくありません。 本章では、膝の水を抜いた後の注意点についてよくある質問を紹介します。 膝の水を抜いた後の安静期間はどのくらい? 膝の水を抜いた後にヒアルロン酸を注射するとどうなる? 以下では、それぞれの質問に対して詳しく回答していきます。 膝の水を抜いた後の安静期間はどのくらい? 膝の水を抜いた後の安静期間は、一般的に処置直後から24〜48時間の安静が推奨されます。 関節穿刺(水を抜く処置)は関節に針を刺すため、処置直後に激しい運動をしたり、湯船につかって体を温めすぎたりすることは避けましょう。 これらは炎症を再燃させたり、針穴から細菌が感染したりするリスクを高める可能性があります。 医師から特別な指示がない限り、処置当日はシャワー程度で済ませ、長距離の歩行やスポーツは控えましょう。 翌日以降の活動については、膝の状態や膝に水がたまる原因によって異なるため、必ず医師の指示に従ってください。 膝の水を抜いた後にヒアルロン酸を注射するとどうなる? ヒアルロン酸を注射することで、関節内の炎症抑制や膝の動きを滑らかにする効果が期待できます。 膝にたまる炎症性の水を抜いた後に、正常な関節液に近い性質を持つヒアルロン酸を注入することは、標準的な治療法の一つです。 ヒアルロン酸には、関節の「潤滑油」としての役割を果たし、動きをスムーズにする効果があります。 関節の潤滑性を高めることで軟骨への負担を和らげ、炎症を抑える働きも期待できます。 膝に水がたまる原因を治療したい方は再生医療をご検討ください 本記事では、膝の水を抜いた後の注意点や、水がたまる原因について解説しました。 重要なのは、水を抜く処置(関節穿刺)は、あくまで腫れや痛みを和らげる一時的な対症療法であるということです。 膝にたまった水を抜いただけでは、水がたまる原因となっている疾患や症状が解決したわけではありません。 そのため、膝に水がたまるのを繰り返さないためには、根本原因の治療が不可欠です。 膝に水がたまる根本原因の治療を目指す場合、「再生医療」をご検討ください。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、損傷した組織の再生・修復を促す医療技術です。 繰り返す膝の腫れや痛みにお悩みで、根本的な治療を検討したい方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。 >当院の再生医療による膝関節の症例はこちら
2025.10.31 -
- 変形性膝関節症
- 靭帯損傷
- 膝の慢性障害
- 半月板損傷
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
「膝が腫れる原因は何?」 「膝が腫れたらどうすればいい?」 膝の腫れや痛みがあると、歩行や日常生活にも支障が出てしまうため、上記のように原因や対処法について不安になる方も多いでしょう。 結論、膝が腫れる主な原因は、関節内部で起きている「炎症」です。 この炎症によって関節液が過剰に分泌され、いわゆる「水がたまる」状態になることで腫れが発生します。 本記事では、膝が腫れる原因として考えられる疾患や症状、膝の腫れに対する対処法について詳しく解説します。 ご自身の症状と照らし合わせ、適切な対応を知るためにお役立てください。 また、長引く膝の腫れや痛みを今すぐ解消したい方は、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、炎症抑制や損傷した組織の再生・修復を促す医療技術です。 「長引く膝の腫れを早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。 膝が腫れる原因は?考えられる疾患や症状 膝が腫れる原因は、加齢に伴う体の変化から、スポーツや事故による外傷、あるいは膝の疾患まで多岐にわたります。 膝の腫れを引き起こす代表的な疾患や症状は、以下のとおりです。 変形性膝関節症 半月板損傷 関節リウマチ 痛風・偽痛風 打撲などの外傷 感染症(化膿性関節炎) その他に考えられる疾患 多くの場合、膝関節の内部で炎症が起き、関節液が過剰に分泌される「水がたまる」状態になることで腫れが生じます。 放置すると症状が悪化したり、歩行に支障をきたしたりする可能性もあるため、原因を正しく理解することが重要です。 以下では、それぞれの疾患や症状について詳しく解説します。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は、加齢や体重の増加、筋力の低下などが原因で膝の軟骨がすり減り、関節に炎症が起きる疾患です。 とくに中高年の方に多く見られ、膝の腫れや痛みの代表的な原因の一つとして知られています。 【主な症状】 立ち上がりや歩き始めなど、動き出すときの痛み 階段の昇り降りでの痛み 炎症による膝の腫れ など この疾患は進行性のため、放置すると軟骨のすり減りが進み、歩行困難に至るケースもあります。 痛みが続く、腫れが引かない場合は、早めに医療機関を受診し、進行を遅らせる治療を開始することが重要です。 半月板損傷 半月板損傷は、スポーツや事故などで膝に強い衝撃やひねりが加わることで、クッションの役割を果たす半月板が傷ついたり、断裂したりする状態を指します。 若い世代だけでなく、加齢によって半月板がもろくなり、軽い衝撃で損傷することもあります。 【主な症状】 膝の痛みや腫れ 膝が引っかかる感覚 膝を伸ばしきれない 膝が動かなくなるロッキング症状 など 損傷した半月板は適切な治療を受けないと自然治癒が難しく、そのまま放置すると変形性膝関節症を発症するおそれもあります。 膝が動かなくなるロッキング症状や強い痛み、引っかかり感が続く場合は、早期に医療機関で検査を受けましょう。 関節リウマチ 関節リウマチは、免疫システムの異常により、自身の関節を攻撃してしまう自己免疫疾患の一種です。 この疾患は膝だけでなく、手や足の指、手首など、体のさまざまな関節で炎症を引き起こします。 【主な症状】 熱感を伴う膝の腫れ 朝起きたときに関節がこわばる 発熱や倦怠感などの全身症状 関節の変形 など 関節リウマチによる膝の腫れは、熱感を伴うことが多く、朝起きたときに関節がこわばって動かしにくい「朝のこわばり」が特徴的な症状です。 進行すると関節の変形をきたす可能性があり、発熱や倦怠感といった全身症状が現れる場合もあります。 痛風・偽痛風 痛風や偽痛風は、関節内に特定の結晶がたまることで、突然激しい炎症を引き起こす疾患です。 痛風は尿酸の結晶が、偽痛風はピロリン酸カルシウムの結晶が原因となります。 【主な症状】 突然の激しい痛み 赤みと熱感を伴う膝の腫れ 発作時の歩行が困難になるほどの強い痛み など 激痛発作は自然に治まることもありますが、適切な治療を受けないと腎障害などの合併症を引き起こすリスクがあります。 経験したことのない激痛が膝を襲った際は、迷わずに医療機関を受診しましょう。 打撲などの外傷 転倒やスポーツ中の接触プレーなどで膝を強くぶつけることによる打撲などの外傷でも、腫れや痛みが生じます。 打撲の場合、関節内部の組織が損傷し、内出血を起こすことで膝が腫れてきます。 【主な症状】 内出血による膝の腫れ 圧痛(押すと痛む) 強い腫れや痛みが続き、膝が不安定に感じる など 多くは時間とともに回復しますが、強い衝撃を受けた場合は注意が必要です。靭帯損傷や骨折といった、より深刻な怪我を併発している可能性も考えられます。 強い腫れや痛みが続く、膝が不安定に感じるなどの症状があれば、速やかに医療機関を受診しましょう。 感染症(化膿性関節炎) 細菌感染によって化膿性の炎症を起こす「化膿性関節炎」は、緊急の対応が必要な危険な状態です。 傷口から細菌が侵入したり、体の他の部位の感染が血液を介して関節に及んだりすることが原因となります。 【主な症状】 激しい痛みと腫れ、強い熱感 高熱や悪寒などの全身症状 など 膝の激しい痛みと腫れ、熱感に加えて、高熱や悪寒といった全身の症状を伴うことが特徴です。 治療が遅れると短時間で関節が破壊され、重い後遺症が出る危険があります。 膝の腫れだけでなく、激痛と高熱、悪寒が同時にある場合は、すぐに救急外来を受診しましょう。 その他に考えられる疾患 これまでに挙げた疾患以外にも、膝の腫れを引き起こす原因は複数存在します。 膝が腫れたときに考えられるその他の疾患は、以下のとおりです。 オスグッド・シュラッター病:成長期の子供に見られる膝の痛みと腫れ ベーカー嚢腫:膝の裏に液体がたまってこぶができる 離断性骨軟骨炎:関節の軟骨が剥がれ落ちる 上記には疾患ごとにさまざまな原因が考えられ、それぞれ治療法が大きく異なります。 膝の腫れや痛みが続く場合は、自己判断せずに医療機関による正確な診断を受けることが何よりも大切です。 膝が腫れたときに実施すべき対処法 膝が腫れた場合、まずは慌てずに応急処置を行い、できるだけ早く専門医の診断を仰ぐことが重要です。 膝が腫れたときに実施すべき基本的な対処法は、以下の3つです。 安静を保つ 患部周辺をアイシングする 早期に医療機関を受診する 炎症を悪化させないための初期対応が、その後の回復に大きく影響するため、適切な応急処置について理解を深めましょう。 以下では、応急処置の基本である「RICE処置」について詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 安静を保つ 膝に腫れや痛みがある場合、まずは無理に動かさずに安静を保つことが重要です。 痛みや腫れは、膝の内部で炎症が起きているサインです。 無理に動いたり、スポーツを続けたりすると炎症がさらに悪化し、症状が長引く原因となります。 できるだけ膝に体重をかけないようにし、膝を深く曲げる動作や階段の昇り降り、長距離の歩行は避けましょう。 患部周辺をアイシングする 膝が熱っぽく腫れている場合、患部をアイシング(冷却)することで、炎症と痛みを和らげる効果が期待できます。 アイシングは、血管を収縮させて炎症物質の広がりを抑え、腫れや内出血を軽減させるための応急処置です。 氷嚢(アイスバッグ)やビニール袋に入れた氷をタオルで包み、1回15分~20分を目安に患部に当ててください。 ただし、冷やしすぎると凍傷のリスクがあるため、感覚がなくなるまで冷やし続けないよう注意しましょう。 早期に医療機関を受診する 応急処置はあくまで一時的なものであり、重要なのは早期に医療機関を受診することです。 前述のとおり、膝が腫れた場合「外傷」「加齢」「疾患」などさまざまな原因が考えられるため、自己判断は危険です。 とくに激しい痛みや高熱を伴う場合、または転倒などの明らかな原因がないのに腫れている場合は、速やかな受診が求められます。 医療機関による正確な診断を受け、原因に応じた適切な治療を開始しましょう。 膝が腫れる原因についてよくある質問 膝の腫れに関して、多くの方が抱く「水がたまる」こととの関係や、治療期間に関する疑問にお答えします。 膝が腫れるのは水がたまるのが原因? 膝の腫れは何日で治る? 以下では、これらのよくある質問について詳しく解説します。 膝が腫れるのは水がたまるのが原因? 多くの場合、膝が腫れるのは「水がたまる」状態(関節水腫)が直接的な原因です。 ただし、水がたまること自体が問題なのではなく、何らかの異常が膝関節に起きている「結果」として水がたまっています。 膝関節は「関節液」という液体で満たされており、軟骨に栄養を与えたり、関節の動きを滑らかにしたりする役割を担っています。 しかし、変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチなどで関節内に炎症が起きると、関節液が過剰に分泌されてしまいます。 この過剰にたまった関節液が「膝にたまる水」の正体であり、膝の腫れや圧迫感、痛みを引き起こします。 膝の腫れは何日で治る? 膝の腫れが治るまでの期間は、その原因によって大きく異なるため一概には言えません。 例えば、軽い打撲による一時的な炎症であれば、数日間のアイシングや安静で腫れが引くこともあります。 しかし、変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチなどの疾患が原因の場合、疾患の治療を行わなければ、腫れが引かなかったり、一度引いても再発したりすることが多いです。 さらには感染症(化膿性関節炎)が原因の場合は、緊急の治療が必要となります。 腫れが長引く、または悪化する場合は、自己判断せずに必ず医療機関を受診してください。 膝が腫れる「炎症」には再生医療も選択肢の一つ 膝が腫れる原因はさまざまですが、その多くは関節内部で起きている「炎症」が根本的な原因です。 本記事で解説したとおり、変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチ、外傷など、多くの疾患や怪我が膝関節に炎症を引き起こします。 その結果、関節液が過剰に分泌され、「水がたまる」ことで膝が腫れてしまいます。 基本的な治療は安静やアイシング、湿布、ヒアルロン酸注射などですが、これらで改善が見られない持続的な炎症に対しては、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を活用し、炎症そのものを抑え、痛みを軽減させることを目指す治療法です。 「長引く膝の腫れを早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。 >当院の再生医療による膝関節の症例はこちら
2025.10.31 -
- ひざ関節
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「棚障害はどんな病気?」 「棚障害を治すにはどんな治療法がある?」 膝棚障害(タナ障害)とは、膝関節の「骨膜ひだ」が炎症を起こす疾患です。 膝を曲げ伸ばしするときに痛みが出たり、「ポキポキ」と音が鳴ったりする棚障害の原因や治し方を知りたいという方も多いでしょう。 本記事では、膝棚障害の具体的な症状や原因、治療法までを詳しく解説します。 ご自身の膝の状態を理解し、適切な対処法を見つけるために、ぜひ参考にしてください。 また、長引く膝の痛みには、再生医療も選択肢の一つです。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療に関する情報を無料で配信しています。 「膝の痛みを早く治したい」という方は、合わせてご覧ください。 膝棚障害(タナ障害)とはどのような病気? 膝棚障害(タナ障害)とは、膝関節を覆っている「滑膜ひだ」が炎症を起こし、痛みを引き起こす疾患です。 本章では、膝棚障害の主な症状や原因について解説します。 膝棚障害の主な症状 膝棚障害の主な原因 膝棚障害の診断方法 まずは、どのような症状が現れるのか、その原因は何か、そしてどう診断されるのかを詳しく解説します。 膝棚障害の主な症状 膝棚障害の主な症状は、以下のとおりです。 膝を曲げ伸ばししたときの痛み 引っかかり感(キャッチング) 動作時に「ポキポキ」「コキコキ」のような音が鳴る 炎症が起きている滑膜ひだが、膝の動きによって骨や軟骨に擦れたり挟まったりすることで、上記のような症状が現れます。 しかし、これらの症状は半月板損傷の初期症状でも見られるため、疑われる場合は医療機関を受診しましょう。 膝棚障害の主な原因 膝棚障害の主な原因は、以下のとおりです。 スポーツなどによる使いすぎ 膝への直接的な打撃 ランニング、ジャンプ、水泳など膝の曲げ伸ばしを繰り返し行うスポーツでは、反復的な摩擦が滑膜ひだの炎症を招く可能性があります。 上記のような負担が継続的に加わることで滑膜ひだが刺激され、炎症を起こすと痛みが生じます。 膝棚障害の診断方法 膝棚障害の診断は、主に医師による診察(問診や触診)と、MRIなどの画像検査を組み合わせて行われます。 診断プロセスは、一般的に以下の流れで進められます。 【問診・触診】 いつからどのような動作で痛むか、スポーツ歴などを確認 膝のお皿の内側など、痛みがある場所を押して確認(圧痛) 膝を動かして引っかかりやクリック音を再現するテスト 画像検査 詳細 X線(レントゲン) ・骨の異常(骨折や変形)がないかを確認する ・滑膜ひだそのものは写らない MRI検査 ・炎症を起こして厚くなった滑膜ひだや、関節内の水(関節水腫)の状態を確認する ・半月板や靭帯など、他の軟部組織の損傷がないかを確認するためにも用いる 超音波(エコー)検査 ・MRIと同様に、炎症を起こした滑膜ひだの状態を観察するために用いる 上記のように症状や膝の状態から膝棚障害が疑われるかを確認し、他の疾患(半月板損傷や軟骨損傷など)との見極めを行います。 これらの検査結果を総合的に判断し、他の疾患の可能性を排除した上で、膝棚障害として診断されます。 膝棚障害(タナ障害)かどうかセルフチェック ご自身の膝の痛みが膝棚障害によるものか、いくつかの症状を通じて確認する目安があります。 以下の項目に当てはまるものがないか、ご自身の膝の状態と照らし合わせてみてください。 膝のお皿(膝蓋骨)の内側を押すと痛みがある 階段の昇り降りなど膝の曲げ伸ばしをすると痛みがある 膝に引っかかり感がある これらの項目に複数当てはまる場合、膝棚障害の可能性が考えられます。 ただし、これはあくまで簡易的なチェックであり、正確な診断は医療機関で受けることが前提です。 似た症状の半月板損傷など他の疾患との見極めも必要になるため、気になる点があれば専門医に相談しましょう。 膝棚障害(タナ障害)の治し方|手術しない保存療法 膝棚障害の治療は、まず炎症を抑え、痛みの原因となっている膝への負担を減らす「保存療法」が基本です。 具体的な保存療法には、以下のようなアプローチが組み合わせて用いられます。 安静 物理療法 薬物療法 関節内注射 リハビリテーション 手術を選択する前に、これらの方法で症状の改善を目指します。 具体的にどのような治療法があるのか、詳しく見ていきましょう。 安静 膝棚障害の保存療法において基本となるのは、膝を安静に保つことです。 スポーツ活動や膝の曲げ伸ばしを多用する動作を一時的に中断し、膝にかかる負担を減らします。 日常生活でも、階段を避けてエレベーターを使用するなど、膝に負担がかかる動きを避ける工夫が必要です。 炎症が鎮まるまでの間、膝を休ませることが回復への第一歩となります。 物理療法 物理療法は、温熱や電気刺激などを利用して、膝の痛みや炎症を和らげる治療法です。 患部を温めるホットパック(温熱療法)や超音波治療、低周波治療(電気刺激)などが用いられます。 これらのアプローチは、膝周辺の血流を促し、硬くなった筋肉の緊張をほぐすことで、痛みの軽減を図ります。 リハビリテーションと並行して行われることもあります。 薬物療法 薬物療法では、痛みや炎症を抑えるために、飲み薬や貼り薬、塗り薬などが用いられます。 主に「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」が処方されるのが一般的です。 これにより、滑膜ひだの炎症を鎮め、膝の痛みを軽減させる効果が期待できます。 症状が強い時期には、他の治療と組み合わせて活用されます。 関節内注射 関節内注射は、痛みが強い場合や、他の保存療法で改善しない場合に行われる治療法です。 主に、強力な抗炎症作用を持つステロイド剤や、関節の滑りを良くし軟骨を保護するヒアルロン酸ナトリウムなどが用いられます。 炎症を起こしている患部に注射することで、痛みを迅速に抑える効果が見込めます。 ただし、ステロイド注射は頻繁に行うと組織に影響を与える可能性もあるため、医師の判断のもと適切に行われます。 リハビリテーション リハビリテーションは、痛みが落ち着いた後の再発予防や、膝への負担を根本から見直すために行われます。 膝棚障害は、太ももの筋肉(大腿四頭筋)や股関節周りの柔軟性低下が原因で、滑膜ひだが膝に挟まりやすくなっているケースが少なくありません。 リハビリテーションでは、主に以下の2点に取り組みます。 リハビリテーション内容 目的 ストレッチング 太ももや股関節周りの筋肉の柔軟性を高め、膝がスムーズに動くようにする目的 筋力トレーニング 膝関節を支える筋肉(特に大腿四頭筋の内側)を鍛え、膝の動きを安定させる目的 これらの運動を通じて、滑膜ひだが骨と擦れにくい身体の使い方を習得し、膝への負担を軽減させていきます。 膝棚障害(タナ障害)で手術が検討されるケース 膝棚障害の手術は、数ヶ月にわたる保存療法を続けても痛みが改善せず、日常生活やスポーツ活動に大きな支障が出ている場合に検討されます。 具体的には、以下のようなケースで手術が選択肢となります。 保存療法を3〜6ヶ月継続しても効果がない 膝の痛みで歩行や階段の昇り降りが困難 手術は関節鏡と呼ばれる細いカメラを用いて、炎症を起こして厚くなった滑膜ひだを切除するのが一般的です。 傷も小さく治療できるため、身体への負担は比較的小さいとされています。 しかし、術後のリハビリや手術リスクから、「できるだけ手術を避けたい」という方も少なくありません。 近年の治療では、患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した組織の修復・再生を促す再生医療が注目されています。 手術や入院不要で治療を行えるため、早期復帰を目指したい方は、ぜひ再生医療をご検討ください。 膝棚障害(タナ障害)に関するよくある質問 膝棚障害と診断された方や、その疑いがある方からよく寄せられる質問にお答えします。 ここでは、以下の2つの質問について解説します。 膝棚障害はストレッチで治る? 膝棚障害にサポーターは有効? それぞれの疑問について、詳しく見ていきましょう。 膝棚障害はストレッチで治る? 膝棚障害はストレッチだけで完治するわけではありません。 しかし、適切なストレッチを行うことで、症状の改善と再発予防において重要な役割を果たします。 膝棚障害の原因の一つとして、太ももの筋肉(大腿四頭筋)の柔軟性が低下していることで、膝のお皿の動きが悪くなり、滑膜ひだが挟まれやすくなることが挙げられます。 そのため、ストレッチによって太もも周りの筋肉の柔軟性を高めて、滑膜ひだが骨や軟骨と擦れることを減らすことが重要です。 治療中や痛みが引いた後のリハビリとして、継続的に行うと良いでしょう。 膝棚障害にサポーターは有効? 膝サポーターの活用は、膝棚障害の症状を和らげるうえで有効な場合があります。 サポーターの主な役割は、膝関節の安定性を高め、膝のお皿(膝蓋骨)の動きを適切にサポートすることです。 炎症が起きている時期にサポーターを装着すると、膝が不安定になるのを防ぎ、滑膜ひだへの不要な刺激を減らす助けになります。 また、運動を再開する際にも、膝への負担や不安感を軽減する効果が期待できるでしょう。 ただし、サポーターはあくまで補助的なものであり、炎症そのものを治すわけではないため、他の治療と組み合わせて使用することが大切です。 膝棚障害(タナ障害)を治すには再生医療も選択肢の一つ 膝棚障害(タナ障害)は、膝関節の内部にある滑膜ひだが炎症を起こし、痛みや引っかかり感を引き起こす疾患です。 治療は、まず安静を保ち、ストレッチなどのリハビリテーション、薬物療法、関節内注射といった「保存療法」で炎症を鎮めるのが基本となります。 多くの場合、これらの保存療法で症状の改善が期待できるでしょう。 しかし、数ヶ月にわたり保存療法を続けても痛みが改善しない場合や、日常生活への支障が続く場合には、関節鏡を使った滑膜ひだの切除手術が検討されます。 近年の治療では、従来の手術や保存療法に加え、手術を避けたい方や、なかなか改善しない方のためのアプローチとして「再生医療」という選択肢も注目されています。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、損傷した組織の修復・再生を促す医療技術です。 長引く膝の痛みを治したい方は、ぜひ再生医療専門クリニックである当院(リペアセルクリニック)にご相談ください。 >当院の再生医療による膝関節の症例はこちら
2025.10.31 -
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
膝に腫れや違和感があり、水が溜まっていると感じる方は多いのではないでしょうか。 膝の水を抜くには、膝関節の近くに注射針を刺して膝に溜まった水を抜く関節穿刺(かんせつせんし)と呼ばれる方法が一般的です。 しかし、原因となっている疾患を治療しなければ再度水が溜まる恐れがあります。 本記事では、病院で膝の水を抜く方法や膝の水を自分で抜く方法があるかどうかを解説します。 また、膝に水が溜まる原因となっている疾患を治療するには、再生医療も選択肢の一つです。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療の治療法や症例などの情報を配信しています。 繰り返し溜まる膝の水にお困りの方や、手術以外の治療法を探している方は参考にしてください。 病院で膝の水を抜く方法 病院で膝の水を抜く方法は、以下の通りです。 一般的な方法は「関節穿刺」 ヒアルロン酸注射をするケースもある 膝の軟骨や靭帯などの組織に炎症が起こると関節液(滑液)が通常より多く分泌され、膝の腫れや圧迫感、動きにくさなどの症状が現れます。 膝の水が溜まる仕組みや、関連する疾患についてさらに詳しく知りたい場合は、以下の記事で解説していますので参考にしてください。 一般的な方法は「関節穿刺」 膝に水が溜まった場合の処置として、関節内に針を刺して関節液を抜く関節穿刺(かんせつせんし)が挙げられます。 しかし、関節穿刺によって膝の水を抜いた場合でも、膝に水が溜まる原因となっている疾患が治るわけではありません。 原因となっている疾患は、関節穿刺で抜いた膝の水の色や状態が、判断材料となります。 水の色 状態 澄んだ黄色で、粘り気がある 正常 黄色みが強く、粘り気が少ない 変形性膝関節症などの疑い 赤もしくは褐色(血液) 半月板損傷・靱帯損傷などの疑い 濁って見える 感染症・痛風・関節リウマチなどの疑い 関節液の色や量に加え、触診や症状の情報をもとに膝の状態を把握して、適切な治療法を決定します。 膝の水を抜く処置の費用やメリットについては、以下の記事を参考にしてください。 ヒアルロン酸注射をするケースもある 症状によっては、膝の水を抜いた後に痛みや炎症を和らげる目的でヒアルロン酸注射が行われる場合があります。 ヒアルロン酸は膝の動きをなめらかにする関節の潤滑油のような成分で、注射によって以下の効果が期待できます。 関節液の働きを改善 痛みの軽減 軟骨のすり減りを抑制 ヒアルロン酸注射の効果はあくまで一時的であり、根本的な原因を治療するものではありません。 とくに、進行した変形性膝関節症には、痛みの緩和が十分でないこともあります。 繰り返し注射を行っても痛みが改善されないときや症状が進行している際には、手術や再生医療など別の治療法を検討する場合もあります。 膝の水を自分で抜く方法は?効果的なストレッチ・マッサージ 結論、膝の水を自分で抜く方法はありません。 しかし、以下のようなストレッチやマッサージによって、症状緩和が期待できます。 大腿四頭筋のストレッチ 殿筋群のストレッチ 膝周辺のマッサージ 膝の水がケガや損傷が原因の場合、自己判断でのマッサージは損傷を悪化させる恐れがあるため、専門医にセルフケア方法を確認しましょう。 また、痛みや違和感がある場合は炎症が起きている可能性があります。 無理に動かしたり、自己流でマッサージやストレッチを行ったりするのは避けましょう。 大腿四頭筋のストレッチ 大腿四頭筋のストレッチの手順は、以下の通りです。 1.壁や机の近くに立ち、左手で支える 2.右手で右足首を持ち、かかとをお尻に近づけるように膝をゆっくり曲げる 3.太ももの前側をゆっくり伸ばす 4.余裕があれば、曲げている膝をさらに後方に引く 5.伸びている感覚がある状態で30秒キープする 6.ゆっくり元に戻し、反対側の足も同様に行う 大腿四頭筋のストレッチは、膝周りの筋肉の柔軟性を保ち関節の負担軽減に役立ちます。 ストレッチの際は、腰が反らないようにしてお腹に軽く力を入れると安定します。 また、膝が前に出ないように注意しましょう。 殿筋群のストレッチ 殿筋群ストレッチの手順は、以下の通りです。 1.仰向けに寝て膝を曲げる 2.右足を持ち上げ、外側のくるぶしを左膝に重ねる 3.手で左足を抱えて下半身を持ち上げる 4.右のお尻の伸びを感じながら30秒間キープする 5.反対側も同様に行う 殿筋群はお尻の筋肉のことで、柔軟性を高めることで股関節の動きがスムーズになり、膝への負担を軽減する効果が期待できます。 とくにお尻の表層にある大殿筋や中殿筋は膝の安定性にも関わるため、膝の痛みや不安定感の予防にも役立ちます。 ストレッチの際は、背中が丸まらないように意識すると効果的です。 膝周辺のマッサージ 手のひらを使って太ももの筋肉をほぐす膝周辺マッサージの手順は、以下の通りです。 1.椅子に座り、太ももの中央またはやや外側に手のひらをあてる 2.膝のお皿の上から足の付け根に向かって、手のひらで軽く圧をかけながら少しずつずらす 3.痛みを感じるところは、無理せず避ける マッサージ中に痛みが強くなる場合は、すぐに中止してください。 また、膝の慢性期の痛みを緩和するケアとして取り入れ、急性のケガや炎症があるときは避けましょう。 マッサージは血行を促し筋肉の柔軟性を保つのに役立ちますが、自己判断で行うと症状を悪化させるリスクもあります。 原因に合った治療とあわせて、医師の指導のもとで取り入れましょう。 膝の水を抜く際に注意すべきこと 膝の水を抜く際に注意すべきことは、以下の3つです。 水を抜くと「クセになる」は誤った知識 熱感や痛みがある場合は感染症の可能性 水が溜まる原因の根本的な治療が必要 膝に水が溜まった際は、腫れや痛みを軽減するために水を抜く処置を行う場合があります。 処置の目的や注意点を正しく理解して早期の改善につなげましょう。 水を抜くと「クセになる」は誤った知識 水を抜く処置である関節穿刺が水の再発や「クセ」の原因になることはありません。 膝に水が溜まるのは、関節内で炎症が続いているためです。 水を抜く処置は、関節内の圧力を下げて痛みを和らげる一時的な対処法です。 炎症の原因そのものを治すわけではないため、根本的な治療が別に必要です。 変形性膝関節症や半月板損傷などで炎症が持続している場合、水を抜いても再び関節液が溜まる場合があります。 熱感や痛みがある場合は感染症の可能性 膝の水を抜く処置には、まれですが感染症のリスクがあります。 次のような症状が出た際は、感染症の可能性があります。 膝が赤くなる 膝が腫れる 触ると熱を持つ 痛みが強くなる 関節内は通常無菌状態ですが、注射の際に皮膚上の細菌が関節内に入り込むことで感染が起こる場合があります。 感染症が進行すると関節の破壊や長期の治療、外科的な手術などが必要になる場合があるため、早期の対応が必要です。 処置後は通常、痛みや腫れは軽度で自然に落ち着きますが、症状が強く続く場合や悪化している場合は速やかに医療機関を受診してください。 水が溜まる原因の根本的な治療が必要 膝に水が溜まる状態を防ぐためには、炎症の根本原因となる疾患の治療が不可欠です。 水が溜まる主な原因は、以下の通りです。 原因 概要 変形性膝関節症 加齢や過負荷により膝の軟骨がすり減り、関節の変形が起こる 半月板損傷 衝撃吸収と関節の安定化に関わる軟骨組織である半月板が、スポーツや加齢による変性で損傷する 靱帯損傷 膝の安定性に関わる靭帯が、激しいスポーツや転倒などによって傷つく 関節リウマチ 自己免疫疾患により関節の滑膜に慢性的な炎症が起こる 治療はリハビリによる筋力強化や鎮痛薬の使用、場合によっては手術などが行われます。 膝の炎症が落ち着くと、関節液の分泌も自然に減少します。 早めに医療機関で原因を確認し、適切な治療を受けて再発防止につなげましょう。 膝の水を抜く方法についてよくある質問 膝の水を抜く方法についてよくある質問は、以下の通りです。 膝の水を抜く注射は痛い? 膝に溜まった水は自然になくなる? それぞれ詳しくみていきましょう。 膝の水を抜く注射は痛い? 痛みの感じ方には個人差がありますが、膝の水を抜く注射は注射針を刺すときの軽い痛みがあるのが一般的です。 穿刺の方法や膝の状態によっては一時的に痛みが強く感じられることもあります。 膝の腫れや痛みが続く場合は、医師に相談して処置を受けましょう。 膝に溜まった水は自然になくなる? 炎症が改善されなければ自然に水がなくなることはほとんどありません。 膝の水を自然に減らすには、炎症を抑えることが重要です。 早めに整形外科を受診して原因を確認し、適切な治療を受けましょう。 膝に水が溜まる原因を根本的に治療しよう 膝の水を抜くには、膝関節近くに注射針を刺して溜まった水を抜く「関節穿刺(かんせつせんし)」が一般的です 水を抜くと一時的に症状は楽になりますが、原因を根本的に治療しないと再び水が溜まる可能性があります。 医療機関を受診して原因を特定し、適切な治療を受けましょう。 また、膝に水が溜まる原因となっている疾患を根本的に治療したい方は、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて損傷した組織にアプローチする医療技術です。 膝の慢性的な痛みや腫れを根本から改善したい方や、手術せずに治療したい方に注目されています。 具体的な治療法については、当院「リペアセルクリニック」で無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。
2025.10.31 -
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
ジャンプや着地、階段の利用時に膝下の痛みや違和感がある方は「この症状はジャンパー膝?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。 ジャンパー膝かどうかチェックするには、ジャンプの着地や膝を深く曲げる動作で膝に痛みがあるか確認しましょう。 本記事では、ジャンパー膝の症状チェック方法や自宅でできるストレッチ、治療法について詳しく解説します。 膝の痛みや違和感を正しく理解し、日常生活での負担軽減や受診のタイミングの判断にお役立てください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療の情報や症例も公開しています。 慢性化に不安を抱える方や、手術以外の治療法を検討している方は参考にしてください。 ジャンパー膝(膝蓋腱炎)とは|基礎知識をチェック ジャンパー膝とは、膝のお皿(膝蓋骨)とすねの骨をつなぐ膝蓋腱に負担がかかり炎症が起こる状態です。 ジャンパー膝の症状 ジャンパー膝の原因 ジャンプやダッシュなど、膝に繰り返し負荷のかかる動作で発症しやすいとされています。 まずは自分の膝にどんな違和感や痛みがあるか、日常動作を通してチェックしてみましょう。 ジャンパー膝の症状 ジャンパー膝の症状は、以下の通りです。 膝のお皿の下や上がズキズキと痛む 膝のお皿の下や上を押すと痛い 膝のお皿周囲が熱をもったり腫れたりする ジャンプやランニングの着地、階段の上り下りで痛みが強くなる ジャンパー膝の初期は、運動中や運動直後に痛みを感じるのが一般的です。 痛みが軽いからと放置すると、膝蓋腱へのダメージが進行し、最悪の場合は腱の断裂につながる恐れもあります。 自己判断で対処せず、早めに整形外科で適切な診断と治療を受けましょう。 なお、膝の前面に痛みを生じるスポーツ障害にはオスグッド病も挙げられます。 ジャンパー膝は膝のお皿(膝蓋骨)のすぐ下あたりが痛むのに対し、オスグッド病はさらに下部であるすねの骨(脛骨)の少し出っ張った部分が痛むのが特徴です。 以下の記事は、ジャンパー膝とオスグッド病の違いについて解説しているので参考にしてください。 ジャンパー膝の原因 ジャンパー膝の主な原因は、膝蓋腱への繰り返しの負担(オーバーユース)です。 膝蓋腱は膝のお皿の下にある腱で、膝の曲げ伸ばしをサポートしています。 ジャンプやダッシュ、急な方向転換など膝に負荷がかかる動作を繰り返すことで、膝蓋腱に微細な損傷が生じ炎症が起こります。 とくに症状が現れやすいスポーツは以下の通りです。 バレーボール バスケットボール 走高跳 サッカー 長距離走 スキー 野球 膝に繰り返し負荷がかかっていたり、運動時のフォームが乱れていたりすると、膝蓋腱に過度な負担をかけてしまいます。 日常生活やトレーニングで膝の使い方を意識して、ジャンパー膝の予防につなげましょう。 また、ジャンパー膝は成長期に急激に身長が伸びている子どもに多くみられる傾向があります。 以下の記事では、成長期におけるジャンパー膝の原因について解説していますので参考にしてください。 ジャンパー膝の症状チェック|自分でできる方法 自宅で簡単にできるジャンパー膝のチェック方法は、以下の通りです。 動作時の痛みチェック 患部の圧痛テスト 動作時の痛みや、膝のお皿の上下を押したときの痛みを確認することで、おおよその状態を把握できます。 無理のない範囲で試し、強い痛みがある場合はすぐに中止して整形外科で医師の診察を受けましょう。 動作時の痛みチェック ジャンパー膝かどうか確かめるには、膝に負担がかかる動作をした際に、どのような痛みが出るかチェックしてみましょう。 動作 詳細 階段の上り下り 膝を深く曲げたときに膝のお皿の下あたりが痛む場合は、膝蓋腱に負担がかかっている可能性がある しゃがみ動作 軽くジャンプして着地 着地の瞬間や直後に膝の前面に痛みや違和感があれば、ジャンパー膝が疑われる うつぶせの状態で膝を曲げ、かかとをお尻に近づける 股関節まわりが浮く場合、膝周囲に強い緊張が生じている恐れがある いずれのチェックでも、強い痛みを感じたらすぐに中止してください。 セルフチェックはあくまで目安であり、痛みが続く・膝に力が入りにくいなどの症状がある際は早めに整形外科を受診しましょう。 患部の圧痛テスト ジャンパー膝の確認方法の一つに、膝のお皿(膝蓋骨)の下にある腱部分を指で軽く押してみる圧痛テストがあります。 膝のお皿の下を押すと痛みを感じる場合は、膝蓋腱に炎症が起きている可能性があります。 膝を曲げた状態や伸ばした状態の両方で試すと、痛みの出方をより確認しやすいでしょう。 ただし、強く押したり何度も繰り返したりすると、炎症を悪化させる恐れがあります。 違和感や痛みを感じた際は、整形外科で専門的な診断を受けましょう。 ジャンパー膝の症状を和らげるストレッチ ジャンパー膝の症状を和らげる代表的なストレッチは、以下の通りです。 大腿四頭筋のストレッチ(立位) 大腿四頭筋のストレッチ(座位) ハムストリングスのストレッチ 殿筋(おしり)のストレッチ 自宅で無理なくできるストレッチを紹介します。 いずれも「痛気持ち良い」と感じる程度にとどめ、強く伸ばしすぎないことがポイントです。 ストレッチを習慣にして、膝の違和感の軽減や再発予防につなげましょう。 大腿四頭筋のストレッチ(立位) 立ったままできる大腿四頭筋ストレッチの手順は、以下の通りです。 1.立った状態で壁や椅子に手を添え、片脚を後ろに曲げる 2.曲げた足首を同じ側の手でつかみ、かかとをお尻に近づける 3.腰を反らさずお腹に軽く力を入れ、体が前に傾かないようにする 4.膝を後ろに引き、太ももの前側が伸びているのを感じながら30秒ほどキープする ストレッチの際は、腰を反らせすぎると腰に負担がかかるため、注意が必要です。 また、股関節が十分に動かせていないとストレッチの効果は低くなるため、太ももの前側だけでなく股関節周りも伸びているか確認しましょう。 大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)はジャンパー膝で炎症を起こしやすい膝蓋腱と深い関係があり、筋肉が硬くなると膝蓋腱に過度な負担がかかり、痛みが長引く原因になります。 ストレッチで大腿四頭筋の柔軟性を高めて膝への負担を軽減し、症状の緩和や再発予防につなげましょう。 大腿四頭筋のストレッチ(座位) 床に座ってできる大腿四頭筋ストレッチの手順は、以下の通りです。 1.膝を伸ばして床に座る 2.痛む側の足のかかとをお尻に近づける 3.両手を後方につき、太もも前面の伸びを感じる 4.膝が浮かないように意識する 5.さらに伸ばしたい場合は肘をつき、太ももを床に押し付ける 6.膝が浮いたら元に戻す 7.余裕があれば背中を床につけ、30秒ほどキープする 大腿前面の筋肉をほぐして膝のストレスを減らし、ジャンパー膝の症状の悪化を防ぎましょう。 腰を反ったり膝が浮いたりすると大腿四頭筋が十分に伸びないため、姿勢が崩れない範囲で伸ばすのが重要です。 痛みが強い場合は無理せず中止してください。 ハムストリングスのストレッチ ハムストリングスストレッチの手順は以下の通りです。 1.膝立ちの姿勢になる 2.片方のかかとを床につけ、膝は軽く曲げる 3.両手を床につき、体を支える 4.胸を太ももにできるだけ近づける 5.気持ち良いくらいの強さで、30秒ほどキープする 6.深呼吸を意識しながら、体の力を抜いて伸ばす ハムストリングス(太ももの裏の筋肉)の柔軟性を高めると、膝の曲げ伸ばし動作がスムーズになり、大腿四頭筋にかかる負担軽減が見込めます。 ストレッチを行う際は、背中や腰が反らないよう姿勢を正しく保つように意識しましょう。 殿筋(おしり)のストレッチ 殿筋のストレッチ手順は、以下の通りです。 1.両足を伸ばして床に座る 2.左膝を立てる 3.左膝に右肘を当て、体を右に振り向く 4.右肘で左膝を軽く押す 5.30秒ほどキープする 6.足を組み替えて反対も行う おしりの筋肉をほぐすと、ジャンプやダッシュなど膝に負担のかかる動作時の力の分散に役立ちます。 ストレッチを行う際は、背中や腰が丸まったり反ったりしないよう注意しましょう。 ジャンパー膝の治し方|主な治療法 ジャンパー膝の主な治療法は、以下の通りです。 治療方法 内容 物理療法 電気や超音波などの機器を使って患部を刺激し、炎症を抑えて回復を促す 痛みや腫れが強い場合は、消炎鎮痛薬や湿布を使用する 薬物療法 痛みや腫れが強い場合は、消炎鎮痛薬や湿布を使用する リハビリ ストレッチで太ももや股関節の筋肉の柔軟性を高め、膝蓋腱の負荷軽減を目指す 再生医療 自身の血液や脂肪から採取した成分を患部に注射し、損傷した組織にアプローチする ジャンパー膝の治療では、患部を安静にしつつ痛みや炎症の抑制を目指します。 さらに、再生医療も治療の選択肢の一つです。 再生医療とは、患者さま自身の細胞や血液を活用し、傷ついた組織にアプローチする治療法です。 入院や手術が不要なので、ジャンパー膝の痛みが長引いている方やスポーツの早期復帰を目指す方に選ばれています。 具体的な治療法については、当院「リペアセルクリニック」の無料カウンセリングをご活用ください。 ジャンパー膝の症状チェックに関するよくある質問 ジャンパー膝の症状チェックに関するよくある疑問は、以下の通りです。 ジャンパー膝の初期症状は? ジャンパー膝でやってはいけないことは? 気になるポイントを確認しながら、自身の状態を見直してみましょう。 ジャンパー膝の初期症状は? ジャンパー膝(膝蓋腱炎)の初期には、運動後や階段の上り下りの際に、お皿の下(膝蓋骨の下部)に痛みや違和感が出るのが特徴です。 初期段階で適切なケアを行わないと、炎症が進行して安静時にも痛みが続く慢性化につながる恐れがあります。 痛みが軽くても、「運動の後にお皿の下がズキッとする」「階段の昇りで違和感がある」と感じたら、ストレッチやアイシングなどのセルフケアを行い医療機関の受診を検討しましょう。 ジャンパー膝でやってはいけないことは? ジャンパー膝でやってはいけないことは、以下の通りです。 違和感や痛みを抱えたまま運動を続ける 自己流で強いストレッチやマッサージをする 長時間の立ち仕事や歩行を続ける 自己判断で運動を再開する ジャンパー膝(膝蓋腱炎)は、膝の使いすぎによる炎症が主な原因のため、間違った対応をすると症状を長引かせたり再発を招いたりする恐れがあります。 医師の診断を受け、指示された安静期間をしっかり守りましょう。 ジャンパー膝の症状チェックに該当したら医療機関を受診しよう 運動後や階段の上り下りで膝のお皿の下に違和感や痛みを感じた場合は、ジャンパー膝の可能性があります。 痛みを我慢して運動を続けると、炎症が慢性化して膝蓋腱の損傷や腱断裂などの恐れもあるため、早めに医療機関を受診しましょう。 また、早くスポーツ復帰したい方は、早期改善を目指せる再生医療による治療をご検討ください。 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を用いて、損傷した膝蓋腱にアプローチし、自身の修復力をサポートする治療法です。 治療方法について詳しく知りたい方は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」へお問い合わせください。 >当院の再生医療による膝関節の症例はこちら \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.10.31 -
- 膝の慢性障害
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
歩いたり走ったりすると膝の内側が痛み、日常生活やスポーツが辛くなっていませんか? 正座や階段の昇降など、膝を曲げると痛む場合は、鵞足炎が疑われます。 鵞足炎は変形性膝関節症などを引き起こす可能性があるため、痛みを放置しないように注意しましょう。 本記事では、鵞足炎の症状や原因、治療法などを専門医が解説します。 鵞足炎を根本的に治療したい方は、手術不要の「再生医療」も参考にしてみてください。 鵞足炎とは 鵞足炎(がそくえん)とは、膝の内側にある鵞足に炎症が起きる疾患です。 膝の内側の5cm程度下にある部位を鵞足といい、内部には滑液包(かつえきほう)という袋状の組織があります。 膝の曲げ伸ばしを繰り返し、滑液包に炎症が起きると、鵞足炎の発症につながります。 鵞足炎はランナーなどのスポーツ選手に多く、オーバーユース障害といわれますが、生活動作が原因になっている可能性も。 膝の障害には変形性膝関節症などもあるため、痛みが続くときは医療機関の診察を受けておきましょう。 鵞足炎の主な症状 鵞足炎になると、以下のような症状があらわれます。 滑液包に炎症が起きている場合、膝の内側に鋭い痛みを感じます。 ランニングなどの運動や、階段を昇り降りで違和感を覚える場合は、初期段階の鵞足炎です。 ただし、少しずつ痛みが強くなる場合があるので、放置しないように注意しましょう。 鵞足の部分を押すと痛み(圧痛)を感じる場合は、鵞足炎の症状が進行しているため、治療の必要性が高まっている状態です。 末期症状では寝ているときも痛みがあり、安眠できなくなるので、早めの治療をおすすめします。 鵞足炎の原因 鵞足炎は膝の疾患となるため、以下の原因が考えられます。 マラソンやサッカーの選手は長時間走り続ける場合が多く、膝のオーバーユースが鵞足炎を引き起こしている可能性があります。 膝を内側にひねってジャンプと着地を繰り返すなど、フォームの乱れも鵞足炎の原因となるため、身体の癖をチェックしてみるとよいでしょう。 また、太ももなどの筋肉が柔軟性を失い、筋力が低下している場合も、鵞足炎を引き起こしやすくなります。 大きすぎるシューズや、足の形に合わないインソールを使用すると、歩行が不自然になり、膝に負担がかかるので注意が必要です。 鵞足炎のセルフケア(自宅でできる対処法) 鵞足炎の痛みがあるときは、以下のセルフケアで対処できます。 鵞足炎のセルフケア 具体的な方法 ストレッチ (縫工筋・薄筋・ハムストリングス) 【縫工筋のストレッチ】 ・うつ伏せに寝て膝を曲げ、手で足首を持つ ・足を外側に向けてゆっくり倒す ・太ももの内側が伸びるのを感じたら、20~30秒程度キープ 【薄筋のストレッチ】 ・両足を開いて座り、痛みがある膝を内側へひねる ・背筋を伸ばしたまま上半身を前に倒す ・太ももの内側が伸びるのを感じたら、20~40秒程度キープ 【ハムストリングスのストレッチ】 ・椅子に浅く腰かけ、片方の足を斜め前に出す ・上半身を反対側の足の方向に倒す ・太ももの内側が伸びるのを感じたら、10秒程度キープ テーピングの貼り方 ・内もも付け根から鵞足に向かってテープを貼る(テープは引っ張らない) ・もう1枚のテープを用意し、膝のお皿の下を始点にして、鵞足の上を通るように(半円を描くように)引っ張りながら貼る アイシングの正しい方法 ・患部を氷嚢(ひょうのう)や保冷材などで冷やす ・凍傷を防ぐため、患部と氷嚢などの間にタオルを挟む ストレッチは1日1~2セットを実践すると、縫工筋や薄筋などの柔軟性が上がります。 体が温まっているとストレッチの効果が出やすいので、お風呂上りに実践してみましょう。 テーピングは膝関節の動きを制限できるため、痛みの緩和に効果を期待できます。 アイシングも痛みの緩和に効果的ですが、凍傷にならないよう、冷やし過ぎには注意してください。 鵞足炎の治療法 鵞足炎になった場合は、以下の方法で治療できます。 鵞足炎の治療法 具体的な治療内容 理学療法 理学療法士の指導を受け、筋力トレーニングやストレッチで症状を改善する治療法。 装具療法 サポーターや足の形に合わせたインソールなどを使い、膝にかかる負担を軽減する治療法。 薬物療法 痛み止めの服用やステロイド注射により、鵞足の炎症を抑える治療法。 手術療法 患部の血管にカテーテルを挿入し、鵞足の炎症を抑える治療法。 理学療法や装具療法は鵞足炎の進行防止に効果があり、手術を必要としないため、体に大きな負担がかかりません。 痛みが強いときは薬物療法を用いる場合もありますが、何度も繰り返すと効果が薄れる可能性も。 ステロイド注射は副作用のリスクがあるので、医師とじっくり相談して決めましょう。 手術療法はほかの治療法に効果がなく、鵞足炎が重症化している場合に用いられます。 カテーテル治療は短時間で痛みの原因を取り除けますが、稀に造影剤がアレルギー反応を引き起こすケースがあるため、慎重な判断が必要です。 鵞足炎の再発防止・根本解決になる再生医療という選択肢 鵞足炎の再発を防ぎ、痛みの根本解決も目指したい場合は、再生医療を選択肢に入れてみましょう。 再生医療は幹細胞の働きにより、自己修復力を高める先進的な治療法です。 治療の際には自分の脂肪から幹細胞を抽出し、体外培養して患部に注射するため、手術を必要としません。 組織の再生は根本的な治療になるので、鵞足炎の再発防止も期待できます。 再生医療についてより詳しく知りたい方は、ぜひリペアセルクリニックの無料カウンセリングをご利用ください。 リペアセルクリニックには再生医療の専門医が在籍しており、膝疾患の治療に成果を上げています。 カウンセリングは予約制になっているので、再生医療が自分に合うかどうか、医師にじっくり相談してみましょう。 鵞足炎の慢性化や再発に悩む方は、再生医療という最新の治療方法の検討を 鵞足炎の原因を正しく理解し、適切なセルフケアを行えば、膝の痛みを改善できます。 ただし、セルフケアで軽快しない場合は、医療機関の受診が必要です。 重症化した鵞足炎は自然治癒を期待できないため、痛みを我慢しないように注意してください。 鵞足炎の慢性化や再発に悩む方は、リペアセルクリニック大阪院にご相談いただき、先進技術の再生医療を選択肢に入れてみましょう。
2025.09.30 -
- 膝の慢性障害
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
膝の裏がポコッと腫れているのを見つけて、不安に感じている方は多いのではないでしょうか。 膝裏の腫れは痛みが軽くても、医療機関での診察が必要なケースもあります。 その原因の一つとしてよく見られるのが ベーカー嚢腫(のうしゅ) です。 本記事では、膝裏の腫れの代表的な原因であるベーカー嚢腫を中心に、症状の特徴や検査方法などについて解説します。 膝裏の腫れの正体を理解し、日常生活での対処や受診のタイミングの判断にお役立てください。 また当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、ベーカー嚢腫以外に膝裏の腫れの原因となる変形性膝関節症や、半月板損傷に対して期待できる再生医療の治療法や症例をご紹介しています。 「膝裏の腫れはあるけれど大丈夫かな…」という方や、歩きはじめの痛み・膝のぐらつきが気になる方にとって、きっと役立つ情報が見つかるはずです。 膝の症状でお悩みの方は、ぜひ一度ご覧いただき、今後の治療や生活改善のヒントにしてください。 膝裏がぽっこり腫れるベーカー嚢腫とは|関節液がたまって袋状に腫れる状態 膝裏がぽっこり腫れるベーカー嚢腫とは、膝関節内の炎症や障害によって関節液が過剰に分泌され、関節の後方(膝裏)に袋状にたまった状態を指します。 関節液とは関節の中に存在する液体で、通常より多くたまると膝裏に腫れとして現れます。 触ると柔らかく、膝を曲げたり伸ばしたりすると膨らみがより目立つことがあります。 ベーカー嚢腫は痛みが軽い場合が多いですが、以下のような疾患が隠れている場合があるため、医療機関の受診を検討しましょう。 疾患名 内容 変形性膝関節症 膝の軟骨がすり減って炎症を起こす 半月板損傷 膝のクッションが傷ついて炎症が起こる 関節リウマチ 免疫の異常によって関節に炎症が起こる エコノミークラス症候群 長時間同じ姿勢を続けることや運動不足によって血のかたまり(血栓)が血管に詰まる また、子どもの場合は関節を覆う役割を果たす膜が生まれつき未発達なため、関節液がたまりやすく膝裏に腫れが出ることがあります。 以下のコラムでは、関節リウマチによる膝裏の痛みの仕組みや、ほかの疾患による膝裏の痛みについても解説しています。 膝裏に違和感や痛みを感じる方は、ぜひ参考にしてください。 ベーカー嚢腫の検査方法 膝裏の腫れの検査方法では、おもに超音波検査やMRIを用います。 ベーカー嚢腫における検査の流れは、以下の通りです。 医師による診察にて症状の経過や痛みの程度を確認する 視診や触診で膝裏の腫れの大きさや左右差を調べる 必要に応じて超音波検査やMRIを用いて膝裏の腫れの状態を調べる 膝裏の腫瘍の正確な位置や大きさ、関節液の状態を調べて変形性関節症や関節リウマチなどの病気の有無を判断します。 膝裏の腫れや違和感がある際や皮膚が赤く熱を持つなどの症状がある場合は、整形外科を受診しましょう。 ベーカー嚢腫の治療|保存療法・手術療法が検討される ベーカー嚢腫の治療方法は、以下の通りです。 保存療法(安静・湿布・薬物治療・関節穿刺) 手術療法(嚢腫切除術・関節鏡手術) ベーカー嚢腫の治療は、症状の程度や日常生活への影響に応じて選択されます。 痛みや腫れが軽い場合は保存療法から始め、必要に応じて手術療法が検討されるのが一般的です。 保存療法(安静・湿布・薬物治療・関節穿刺) 膝裏の腫れや違和感が軽度の場合、膝にかかる負担を減らし炎症や痛みの緩和を目指す保存療法が検討されます。 保存療法の内容は、下記の通りです。 治療名 内容 安静 無理に膝を動かさず座って休む時間を増やす 松葉杖やサポーターを併用する 湿布 市販の消炎鎮痛湿布を活用し炎症や腫れを緩和する 薬物治療 鎮痛剤(アセトアミノフェン)で痛みを緩和 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で炎症を抑える ヒアルロン酸注射で関節内の潤滑を補い動きを滑らかにする 関節穿刺(注射による関節液の除去) 腫れが大きく膝が動かしにくい場合に行う 専門医が細い針で関節内にたまった余分な液体を抜き取り炎症や圧迫感を和らげる 日常生活では、激しい運動や長時間の立ち仕事は控え、膝を休めましょう。 正座やあぐら、しゃがみ込みなどは膝に負担がかかるためとくに注意が必要です。 また、変形性膝関節症や半月板損傷などの疾患が原因となっている場合は、それらの治療を並行して行うことも重要です。 ベーカー嚢腫の原因となる疾患を放置したままでいると症状が再発したり、腫れが長引いたりする可能性があります。 手術療法(嚢腫切除術・関節鏡手術) 保存療法で症状が改善しない場合や、膝裏の腫れが大きく生活に支障をきたす場合には手術療法が検討されます。 膝裏の腫れに対する主な手術は、以下の通りです。 手術名 内容 嚢腫切除術 膝の裏を小さく切開し膝裏の嚢腫を取り除く 再発を防ぐため関節の異常も同時に確認する場合がある 関節鏡手術 膝関節内の小型カメラと器具を使い、嚢腫を切除したり関節液が漏れている部位を縫い合わせたりする 手術は、保存療法で改善しない腫れや圧迫感を解消できる可能性がありますが、切開による痛みや腫れなどのリスクを伴います。 嚢腫の原因が残っている場合、腫れが再発する恐れがあるため医師と十分に相談して治療方法を決めましょう。 手術後のリハビリでは痛みや腫れの状態を見ながら、膝関節周囲の筋力強化を目指して運動量を増やすのが一般的です。 膝裏の腫れを放置するのは禁物!痛くない場合でも医療機関を受診しよう 膝裏の腫れは、ベーカー嚢腫のほかにも変形性膝関節症や半月板損傷など、さまざまな病気が関係していることがあります。 たとえ膝裏の痛みが強くなくても放置せず、早めに医療機関を受診しましょう。 また往来の治療法では痛みが改善しない方に向けて、患者さま自身の細胞や血液を活用して損傷した組織の修復を目指す再生医療があります。 通院のみで行える場合もあり、入院や手術を避けたい方の新たな選択肢として注目されています。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、変形性膝関節症や半月板損傷に対する再生医療の具体的な治療法や症例を詳しくご紹介しています。 膝の不調に悩んでいる方は、ぜひご参考ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 膝裏の腫れ(ベーカー嚢腫)に関するよくある質問と回答 膝裏の腫れについて、よくある質問は以下の通りです。 ベーカー嚢腫に対するストレッチ方法はある? 膝の裏が腫れてる場合、何科を受診すべき? 一つずつみていきましょう。 ベーカー嚢腫に対するストレッチ方法はある? ベーカー嚢腫がある場合でも、膝の動きを保つために太ももまわりの柔軟性を整えるストレッチは有効です。 ただし、腫れや痛みが強いときは無理に行わず、医師に確認してから取り入れることをおすすめします。 ハムストリング(太ももの裏)のストレッチを紹介します。 椅子に浅く座り片足を前に伸ばす もう一方の足は膝を曲げて床に足を付ける 背筋を伸ばしたまま上体を少し前に倒す 太ももの裏が気持ちよく伸びるところでキープ 膝が痛くない範囲で10回ほど繰り返す 大腿四頭筋(太ももの前)のストレッチは、以下の通りです。 立ったまま壁や椅子につかまり片足を後ろに曲げて足首を持つ かかとをお尻に近づけるようにして太ももの前を伸ばす 腰を反らさないようにする 痛みのない範囲で15秒キープ いずれのストレッチも、伸びて気持ち良いと感じる程度で止めることが大切です。 無理に強く伸ばすと膝の負担になるため注意しましょう。 膝の裏が腫れてる場合、何科を受診すべき? 膝裏の腫れを感じた場合、多くは整形外科を受診するのが一般的です。 整形外科では、超音波検査やMRIを用いて関節の状態や靱帯・半月板の異常・ベーカー嚢腫の有無などを詳しく調べます。
2025.09.30 -
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
「膝から下が痛い」「足が重くてだるい」などの症状があるときに原因がわからず、対処法や病院に行くべきかお悩みの方も多いのではないでしょうか。 膝から下の痛みには筋肉の疲労だけでなく、重大な疾患が隠れていることもあります。 本記事では、膝から下の痛みやだるさの代表的な原因と自宅でできる対処法について詳しく解説します。 膝から下の不調にはさまざまな原因があるため、原因に合わせた治療や対処法が重要です。 近年の治療では、患者様の細胞・血液を用いて自然治癒力を促進させることで、膝の長引く痛みや炎症の改善が期待できる再生医療が注目されています。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療に関する情報を限定配信しているので、ぜひご登録ください。 膝から下が痛いときの原因 膝から下が「痛い」「重い」「だるい」と感じるとき、その背景にはさまざまな原因が考えられます。 ここでは代表的な5つの原因を紹介します。 閉塞性動脈硬化症 深部静脈血栓症 脊柱管狭窄症 下肢静脈瘤 筋肉疲労や周辺組織の炎症 一時的な疲労や筋肉の使いすぎだけでなく、血流や神経に関わる病気まで幅広い原因があるため、正しく見極めることが大切です。 特徴を理解できれば、「どう対処するか」を考える手がかりになり、不安を和らげられるでしょう。 閉塞性動脈硬化症 閉塞性動脈硬化症は、足の動脈にコレステロールなどがたまり、血管が狭くなることで血流が不足する病気です。 初期症状では「歩くと足が痛むが、休むと回復する」という特徴的な症状(間欠性跛行)が見られます。 症状が進行すると血流が悪くなったことによって、安静時にもしびれや冷え、皮膚の色調変化が現れ、重度のケースでは潰瘍や壊死に至ることもあります。 主な原因 喫煙 高血圧 糖尿病 脂質異常症(高コレステロール) 加齢や生活習慣の乱れ これらに心当たりがある場合は、血流障害が進んでいないか確認することが大切です。 閉塞性動脈硬化症を放置すると日常生活に大きな支障をきたすため、早めに医療機関を受診しましょう。 深部静脈血栓症 深部静脈血栓症は、足の奥にある太い静脈に血の塊(血栓)ができ、血液の流れが妨げられる病気です。 長時間のフライトで起こる「エコノミークラス症候群」としても知られています。 特徴的な症状として、片足だけが急に腫れる、赤黒く変色する、熱感やズキズキとした痛みが見られます。 主な原因 手術や外傷による静脈の損傷 長期間の安静や寝たきり 長時間の同じ姿勢(飛行機・バス・デスクワークなど) 脱水や喫煙による血流の滞り 血液が固まりやすい体質や基礎疾患 急な腫れや強い痛みを伴う場合は、放置せず速やかに医療機関を受診することが重要です。 血栓が肺に流れると「肺塞栓症」を起こし、突然の息切れや胸の痛みなど命に関わる症状につながることもあります。 脊柱管狭窄症 脊柱管狭窄症は、背骨の中にある神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経を圧迫して痛みやしびれを引き起こす病気です。 特に中高年に多く、腰の痛みに加えて「長く歩けない」「立ち続けると足がしびれる」といった症状が特徴です。 前かがみになると筋肉がゆるみ、神経への圧迫が軽くなることで症状が和らぐことがあります。 主な原因 加齢による背骨や椎間板の変性 椎間板ヘルニアや背骨のすべり症 生まれつき脊柱管が狭い体質 姿勢の乱れ(猫背や反り腰など) 長年の腰への負担の蓄積 症状が進むと生活に支障をきたすため、早めに専門医に相談することが大切です。 腰から足には「坐骨神経」という太い神経が走っており、足の外側の痛みやしびれに関わるため、膝から下の症状でも腰を検査するケースもあります。 脊柱管狭窄症の治療法については、以下の動画で詳しく解説しているので、合わせて参考にしてください。 https://youtu.be/7xv3hACZkOk?si=GXF1XzzhwKuRc1ng 下肢静脈瘤 下肢静脈瘤は、足の静脈が何らかの原因によって太くなり、瘤(こぶ)状に浮き出て見える血管の病気です。 皮膚表面に血管がボコボコと浮き出てくるため、見た目で気づきやすいのが特徴です。 主な症状として、ふくらはぎのだるさや重さ、夕方に強まるむくみ、夜間のこむら返りなどが挙げられます。 進行すると皮膚の色素沈着や湿疹、潰瘍に至ることもあります。 主な原因 加齢による血管や筋肉の機能低下 立ち仕事や長時間の同じ姿勢 妊娠・出産による静脈への負担 遺伝的要因 肥満や運動不足 見た目の変化にとどまらず、皮膚トラブルになる前に治療を検討することが大切です。 筋肉疲労や周辺組織の炎症 膝から下の痛みは、必ずしも病気だけが原因とは限りません。 長時間の立ち仕事や運動で疲労がたまると、膝下の筋肉・腱・靭帯に炎症が起こり、痛みや張りを感じることがあります。 アキレス腱や靭帯の炎症も膝下の違和感や歩行時の痛みにつながる可能性があります。 主な原因 筋肉の使いすぎ(オーバーユース) 筋力不足による負担の偏り 靴が合わない、歩き方の癖 軽い外傷(捻挫・打撲など) 肥満や運動不足 休息やアイシングで痛みの軽減も期待できますが、痛みが長引いたり歩行に支障がある場合は、他の病気が隠れている可能性も考えられます。 一時的な不調でも、症状が続くときは医療機関の受診を検討しましょう。 膝から下が痛いときに受診すべき診療科 膝から下の痛みの原因は幅広く、重い病気が隠れている可能性もあります。 代表的な疾患ごとの受診科目は、以下のとおりです。 代表的な疾患 受診科目 閉塞性動脈硬化症 血管外科、循環器内科 深部静脈血栓症 血管外科、循環器内科、整形外科 脊柱管狭窄症 整形外科 下肢静脈瘤 血管外科、心臓血管外科、皮膚科、形成外科、循環器内科 筋肉疲労や炎症 整形外科、内科 どの診療科に行くべきか迷ったときは整形外科や内科を受診し、必要に応じて専門科を紹介してもらいましょう。 早期治療が必要な疾患もあるため、初期症状や不調を感じたら放置せずに医療機関を受診することが大切です。 膝から下が痛いときに自宅でできる対処法 膝から下の痛みやだるさは原因によって対応が異なりますが、軽度の炎症や疲労なら自宅でのケアで改善が期待できます。 安静にして患部の負担を避ける 患部をアイシング(冷却)する 代表的なのが、スポーツ外傷の応急処置として知られるRICE処置です。 RICEとは、Rest(安静)・Ice(冷却)・Compression(圧迫)・Elevation(挙上)の頭文字を取った方法で、腫れや痛みを抑える基本的なケアとして広く使われています。 ここでは日常に取り入れやすい2つの方法を紹介します。 安静にして患部の負担を避ける 無理に動かすと炎症や痛みが悪化する可能性があるため、運動などを控えて膝やふくらはぎへの負担を減らしましょう。 完全に動かさないのではなく、痛みが強まらない範囲で休むことが大切です。 必要に応じてサポーターやテーピングで患部を固定、保護することも有効です。 患部をアイシング(冷却)する 冷却は炎症や腫れを抑え、痛みを和らげる効果が期待できるため、痛みの強い急性期は患部をアイシングしましょう。 氷や保冷剤をタオルで包み患部に当て、1回15〜20分を目安に冷却します。 直接氷を肌に当てると凍傷の恐れがあるため、必ず布を挟み、一定間隔を空けて患部に当てて冷却しましょう。 アイシングの際に「冷湿布」を考える方もいらっしゃいますが、冷湿布はひんやり感じても実際に冷却できていない点には注意が必要です。 膝から下が痛いときは早期に医療機関を受診しよう 膝から下の「痛い・重い・だるい」といった症状は、放置せず早めに医療機関を受診することが大切です。 一時的な筋肉疲労で治ることもありますが、血管や神経に関わる病気が隠れている可能性もあり、進行すると生活への影響だけでなく命に関わるケースもあります。 従来は薬物療法や手術が中心でしたが、近年の治療では炎症を抑え、損傷した組織の回復を促すことを目標とした「再生医療」が注目されています。 従来の治療だけでは十分な効果が得られなかった方や手術を避けたい方にとって、新たな治療選択肢となるでしょう。 当院リペアセルクリニックでは、膝の痛みに対する再生医療を行っております。 「膝の痛みを早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックへご相談ください。
2025.09.30 -
- 膝部、その他疾患
- ひざ関節
膝の内側を押すと痛みを感じる症状は、リンパの滞りが原因となることがあります。 ただし、膝の痛みには筋肉や腱の炎症など他の疾患が隠れている可能性もあるため、適切な対処が必要です。 この記事では、リンパ詰まりと膝の内側の痛みの関係や、リンパ詰まり以外の原因について解説します。 膝の内側の痛みでお悩みの方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 膝の内側を押すと痛いのはリンパが原因? 膝の内側を押すと痛む症状について、リンパの滞りが関係するケースと他の疾患が原因のケースがあります。 痛みの原因を正しく把握するために、以下の2つの項目について解説します。 リンパの滞りが原因の場合の症状 膝の内側の痛みで考えられる疾患 これらの知識を身につけて、適切な対処法を選択しましょう。 リンパの滞りが原因の場合の症状 リンパの流れが滞ることで痛みを引き起こしている場合は、以下の症状が現れます。 膝の内側を押すとズキズキとした痛みがある 膝周辺にむくみや腫れがみられる 膝が重だるく感じる 長時間同じ姿勢でいた後に痛みが強くなる 膝の動きがぎこちなく感じる リンパ液が滞ると、老廃物が蓄積され炎症反応が起こりやすくなります。 とくに膝の内側はリンパ節が集中している部位のため、滞りの影響を受けやすい場所です。 膝の内側の痛みで考えられる疾患 膝の内側の痛みは、リンパの滞り以外にも鵞足炎(がそくえん)という疾患が原因となることがあります。 鵞足炎は膝の内側にある鵞足に炎症が起こる疾患で、以下のような症状が特徴です。 歩行時や階段の上り下りで痛みが増す 膝を曲げたり伸ばしたりする動作で痛む 運動後に痛みが強くなる 膝の内側に熱感がある 押すと明確な痛みがある 鵞足炎は繰り返しの運動や膝への負担により発症しやすく、早期の適切な治療が重要です。 痛みが続く場合は、無理をせず早めに医療機関を受診しましょう。 膝の内側でリンパが滞る原因 膝の内側でリンパが滞る原因について、以下の2つが考えられます。 筋肉の収縮運動が十分に働いていない 食生活が乱れている これらの原因を理解して改善を試みましょう。 筋肉の収縮運動が十分に働いていない 筋肉の収縮運動は、リンパ液を押し流すポンプの役割を果たしています。 しかし、以下のような状況では筋肉の収縮運動が十分に働きません。 長時間の座り作業やデスクワーク 運動不足による筋力低下 加齢による筋肉量の減少 足首の動きが少ない生活習慣 ストレスによる筋肉の緊張 とくに下半身の筋肉は重力に逆らってリンパを押し上げる重要な働きがあるため、定期的な運動が必要です。 食生活が乱れている 食生活の乱れは体内の水分バランスを崩し、リンパの流れを悪化させる原因となります。 以下に該当する場合は、リンパ詰まりを引き起こしやすい可能性があるため注意が必要です。 塩分の多い加工食品を頻繁に摂取する 水分摂取量が不足している アルコールを過度に摂取する 糖質や脂質の摂りすぎ 野菜や果物の摂取が少ない とくに塩分の摂りすぎは体内に水分を溜め込みやすくします。 バランスの取れた食生活を心がけて体内の循環機能を正常に保ち、リンパの流れを改善しましょう。 膝の内側を押すと痛いときに医療機関を受診する目安 膝の内側の痛みが続く場合、適切なタイミングで医療機関を受診することが大切です。 以下の症状がある場合は、早めに整形外科を受診しましょう。 痛みが日常生活に支障をきたしている 膝の腫れや熱感が強い 歩行時の痛みが激しい 膝の曲げ伸ばしが困難 安静にしていても痛みがある 痛み止めを服用しても改善しない 運動後に痛みが増す場合や、階段の上り下りで強い痛みを感じる場合は、鵞足炎などの疾患の可能性があります。 また、痛みと同時に膝の変形や著しい腫れがみられる場合は、他の疾患の可能性も考えられるため、速やかに医療機関を受診しましょう。 リンパ詰まりによる膝の内側の痛みへの対処法 リンパ詰まりによる膝の内側の痛みには、日常生活で実践できる対処法があります。 主に以下の3つの方法を継続的に行うことが大切です。 下半身の筋力トレーニング 患部周辺のマッサージ バランスの取れた食生活 これらの方法を組み合わせることで、リンパの循環促進につながります。 しかし、膝の内側が痛む原因がリンパではない可能性も考慮し、早期に医療機関での診断を受けて原因を特定することを優先しましょう。 下半身の筋力トレーニング 下半身の筋肉は、重力に逆らってリンパ液を循環させるポンプの働きを担っているため、下半身の筋力トレーニングが有効です。 主に以下のトレーニングに取り組みましょう。 トレーニング名 実施方法 スクワット 足を肩幅に開き、ゆっくりと膝を曲げて腰を落とす 膝を伸ばす 膝がつま先より前に出ないよう注意する カーフレイズ つま先立ちになってかかとを上げ下げする運動 ふくらはぎの筋肉を意識して行う 足首回し 座った状態で足首をゆっくりと右回り・左回りに回す 筋力トレーニングは、無理をせず痛みのない範囲で継続することが重要です。 膝の内側の痛みが強いときは筋力トレーニングを中止し、安静を優先しましょう。 痛みが軽減し、慣れてきたら徐々に回数を増やすことが重要です。 患部周辺のマッサージ 膝周辺のマッサージは、リンパの流れを直接的に促進します。 心臓に向かって優しくさするように行うことで、血管やリンパ管の収縮力を高め、血液やリンパ液の流れ改善につながります。 以下の手順でマッサージを行いましょう。 ①膝の内側を円を描くように優しくさする ②ふくらはぎから太ももに向けて下から上へさする ③膝裏のリンパ節を軽く押す ④足首から膝に向けて全体的にさする マッサージは入浴後の血行が良い状態で行うとより効果的です。 患部に触れた際に痛みや違和感がある場合は、何らかの疾患が隠れている可能性があるため、マッサージは中止しましょう。 また、専門家ではなく自分で行う場合は、強く押さずに痛みを感じない程度の圧で行うことが重要です。 バランスの取れた食生活 適切な栄養バランスと水分摂取は、リンパの流れを正常に保つために欠かせません。 リンパの流れを改善する食生活のポイントは、以下のとおりです。 積極的に摂取したい食品 効果と理由 水・白湯 1日1.5〜2Lを目安に摂取。リンパ液の粘度を下げて流れを促進 カリウムの多い食品 バナナ・アボカド・ほうれん草など。余分な塩分を排出しむくみを解消 抗酸化作用の高い食品 ベリー類・緑黄色野菜。炎症を抑えリンパの働きをサポート 規則正しい食事時間と適度な運動を組み合わせることで、より効果的なケアができます。 膝の内側を押すと痛いときはリンパ詰まり以外の原因も疑おう 膝の内側を押すと痛む症状は、リンパの詰まり、あるいは他の疾患が原因の可能性があります。 セルフケアでリンパの流れを改善できますが、膝の内側が痛む原因がリンパではない可能性も考慮し、早期に医療機関での診断を受けて原因を特定しましょう。 また、膝の痛みが「変形性膝関節症」や「鵞足炎」などの疾患が原因の場合、再生医療という治療の選択肢があります。 再生医療は他の細胞に変化する能力を持つ幹細胞や、血液に含まれる成長因子の働きを活用する治療法です。 当院リペアセルクリニックでは、再生医療の専門知識を持つ医師が患者様一人ひとりに合わせた治療方針を提案いたします。 再生医療について詳しく知りたい方は、ぜひ当院リペアセルクリニックまでご相談ください。
2025.09.30





