- その他
三叉神経痛になりやすい人の特徴は?原因ごとの分類と予防のために注意すべき点を解説

洗顔や歯磨きなどの日常的な動作によって、顔の片側に電気が走るような激痛が生じて原因がわからずお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そのつらい症状は「三叉神経痛」によるものかもしれません。
三叉神経痛は、50〜60代の中高年や女性、高血圧など動脈硬化のリスクを抱える人に多く見られる疾患です。加齢に伴う血管の変化が神経を圧迫することが主な原因であり、発症しやすい人の特徴には傾向があります。
本記事では、三叉神経痛になりやすい人の具体的な特徴や、痛みを引き起こす3つの分類(タイプ)について詳しく解説します。
痛みのサインを放置せず、適切な治療へ繋げるための参考にしてください。
なお、近年の治療では、損傷した神経の再生・修復を促す「再生医療」が注目されています。
当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療の治療法について情報を配信しております。併せてご覧ください。
目次
三叉神経痛になりやすい人の特徴
三叉神経痛になりやすい人の特徴には、以下のような傾向があります。
ご自身の年齢や持病と照らし合わせることで、顔の痛みが三叉神経痛である可能性を推測する手がかりになります。
それぞれの特徴となぜ発症しやすいのかという理由について詳しく見ていきましょう。
50〜60代以降の方
三叉神経痛は中高年以降の発症が非常に多く、特に50〜60代にかけてピークを迎えるのが特徴です。
加齢に伴って脳内の血管が長く伸びて蛇行したり、動脈硬化によって血管が硬くなったりすることが主な原因となります。このように変化した血管が三叉神経を圧迫することで、激しい痛みを引き起こしやすくなります。
一方で、若い世代での三叉神経痛の発症は比較的珍しいです。
突然の激しい顔の痛みを感じた中高年の方は、三叉神経痛を疑い、早めに医療機関を受診しましょう。
女性
統計的に見ると、三叉神経痛は男性よりも女性の方が発症しやすい傾向があることが分かっています。
調査している機関によって多少異なりますが、おおよそ男性の1.5倍から2倍ほどの割合で女性に多く見られるといわれています。
※出典:日本神経治療学会「標準的神経治療:三叉神経痛」
明確な原因は全て解明されていませんが、女性ホルモンの変動が血管の状態に影響を与えるためと考えられています。
そのため、50代以上の女性で顔の片側に電気が走るような激痛が現れた場合は、三叉神経痛を疑いましょう。
高血圧など動脈硬化リスクのある方
高血圧や脂質異常症など、動脈硬化を進行させる生活習慣病を抱えている方も三叉神経痛になりやすい人の特徴といえます。
動脈硬化が進行して血管の壁が分厚く硬くなると、血管そのものが太く蛇行するように変形しやすいためです。
このように変形した脳内の血管が、すぐそばを通る三叉神経を強く圧迫し、激しい痛みを引き起こしてしまいます。
日頃から血圧が高めの方や、健康診断で動脈硬化のリスクを指摘されている方は十分に注意してください。
多発性硬化症の方
脳や脊髄の神経がダメージを受ける「多発性硬化症」を患っている方も、三叉神経痛を発症しやすいのが特徴です。
多発性硬化症は神経を保護している膜が破壊される病気であり、これが三叉神経に及ぶと激しい痛みを引き起こします。
神経のカバーが剥がれることで回路がショートした状態になり、痛みの信号が脳へ誤って伝わってしまうためです。
若い世代で三叉神経痛が発症したケースでは、この多発性硬化症が背後に隠れている可能性も考えられます。
脳腫瘍・脳血管奇形の方
全体から見るとまれなケースですが、脳腫瘍や脳内の血管奇形がある方も三叉神経痛を発症する可能性があります。
三叉神経のすぐ近くに腫瘍ができると、その腫瘍が物理的に三叉神経を強く圧迫し、激しい痛みを引き起こすためです。
また、生まれつき脳の血管に異常がある脳血管奇形の場合も、同様に神経へ過度な負担をかける原因となります。
痛みだけでなく、顔のしびれや感覚の麻痺、聴力低下などを伴う場合は、脳の病気が疑われるため早急に検査を受けましょう。
片頭痛の既往歴がある方
過去にひどい片頭痛を繰り返し経験したことのある方も、三叉神経痛の発症リスクが高いと考えられています。
※出典:PubMed
片頭痛は脳の血管が急激に拡張し、周囲を通る三叉神経が刺激されることで頭痛を引き起こすメカニズムを持っています。
そのため、もともと三叉神経が刺激に対して過敏に反応しやすく、血管の変動による影響を受けやすい状態だとされています。
長年にわたって片頭痛に悩まされてきた中高年の方は、頭だけでなく顔の急激な痛みにも留意しましょう。
三叉神経痛の主な原因となる3つの分類
三叉神経痛は、顔に激しい痛みを引き起こしている根本的な原因によって、大きく以下の3つのタイプに分類されます。
原因が異なれば選択すべき治療法も変わってくるため、まずはご自身の痛みがどのタイプに該当するのかを知ることが重要です。
それぞれの分類の詳しい特徴や発症のメカニズムについて見ていきましょう。
血管による神経圧迫(典型的三叉神経痛)
三叉神経痛の中で最も患者数が多く、全体の約8〜9割を占めるのが「典型的三叉神経痛」と呼ばれるタイプです。
加齢や動脈硬化によって脳内の血管が蛇行したり硬くなったりして、その血管が三叉神経を強く圧迫することが原因で発症します。
圧迫によって神経を覆っている保護膜がはがれて回路がショートした状態になり、痛みの信号が過剰に発生してしまいます。
その結果、洗顔や歯磨き、食事といった日常のわずかな刺激であっても、顔に電気が走るような激痛が生じるようになります。
他の疾患による神経圧迫(二次性三叉神経痛)
「二次性三叉神経痛」は、血管の異常ではなく、脳や神経の別の病気が引き金となって、三叉神経が圧迫されたりダメージを受けたりするタイプです。
代表的な原因として、三叉神経の周辺にできた脳腫瘍による物理的な圧迫や、神経を破壊する多発性硬化症などが挙げられます。
このタイプは比較的若い世代にも見られ、血管の圧迫による典型的な症状とは異なる現れ方をすることがあります。
顔の激痛に加えて、持続的なしびれや感覚の麻痺といった別の症状を伴うことが多いため、原因となっている病気の検査・治療を優先しましょう。
明確な異常が見つからないケース(特発性三叉神経痛)
MRIなどの詳細な精密検査を行っても、血管による圧迫や脳の腫瘍といった痛みの明確な原因が発見できないのが「特発性三叉神経痛」です。
画像検査では目立った異常が確認できないにも関わらず、顔の片側に三叉神経痛の典型的な激痛が現れるため、診断に時間を要するケースもあります。
原因が特定できないため、根本的な手術などをすぐに検討することが難しく、治療方針の決定は慎重に行われます。
まずは痛みを和らげるための飲み薬を中心に治療を進め、症状の変化を注意深く観察していくアプローチが一般的です。
三叉神経痛になりやすい人が日常生活で注意すべき点
三叉神経痛のリスクが高い方は、日常の些細な動作で痛みが誘発されるため、顔への過度な刺激を避ける工夫と早期の医療機関受診が大切です。
日常生活で注意すべき点として、三叉神経痛の症状を引き起こすトリガーとなる、冷気や香辛料などの刺激物を避けましょう。
また、洗顔や化粧、髭剃りなど顔をこすったり刺激したりする動作にも注意が必要です。
洗顔や食事などの日常生活における注意も必要ですが、どのような症状が現れたら病院へ行くべきかを知っておくことも重要となります。
医療機関の受診目安
顔の片側に以下のような症状や異変が現れた場合は、我慢せずに早急に脳神経外科や神経内科を受診してください。
- 電気が走るような瞬間的な激痛を繰り返す
- 洗顔や歯磨きなどの日常動作によって痛みが誘発される
- 痛みだけでなく、顔のしびれや麻痺を伴っている
- 痛みが慢性化したり日に日に悪化したりする
単なる虫歯や疲労による一時的な痛みだと自己判断して放置すると、痛みが慢性化して日常生活に大きな支障をきたす恐れがあります。
また、激しい痛みに加えて顔のしびれや感覚の麻痺などを伴う場合は、脳腫瘍など別の病気が隠れている可能性も考えられます。
上記のような異常を感じた際は、早急に脳神経外科や神経内科を受診し、MRIなどの詳しい検査を受けましょう。
三叉神経痛になりやすい人についてよくある質問
三叉神経痛に関して、発症時のサインや具体的な治療法について多くの疑問が寄せられます。
本章では、三叉神経痛になりやすい人についてよくある質問に回答します。
病気のサインを早期に見逃さず、適切な治療を選択するためにも、それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。
三叉神経痛の初期症状は?
三叉神経痛の代表的な初期症状として、顔の片側に数秒から数十秒の電気が走るような鋭い激痛が挙げられます。
洗顔や歯磨き、食事、会話、あるいは冷たい風に当たるといった日常の些細な動作が引き金となって痛みが誘発されます。
虫歯の痛みと勘違いして歯科を受診する方も多いですが、歯の治療をしても激しい痛みが治まらない場合は三叉神経痛を疑いましょう。
たまに痛む程度であっても、徐々に発作の頻度が増して日常生活に大きな支障をきたす恐れがあるため、早めに医療機関を受診することが重要です。
三叉神経痛の治し方は?
三叉神経痛の治療では、まず痛みを抑えるための専用の内服薬(カルバマゼピンなど)を用いた薬物療法から始めるのが一般的です。
薬で十分な効果が得られない場合や、副作用が強くて薬を飲み続けられない場合は、神経ブロック注射やガンマナイフ(放射線治療)などの他の治療法が検討されます。
さらに、MRIなどの検査によって血管が神経を強く圧迫していることが明確なケースでは、根本的な解決を目指す外科的手術も検討される場合があります。
具体的には、耳の後ろを開頭して圧迫の原因となっている血管を移動させる「微小血管減圧術」という手術を行うことが多いです。
三叉神経痛になりやすい人は日常生活動作の工夫が重要
三叉神経痛は、50〜60代の中高年や女性、高血圧など動脈硬化のリスクを抱える方に多く見られる疾患です。
加齢による血管の変化などが影響するため、該当する年代や体質の方は、顔に起こる異変に注意を払う必要があります。
発症リスクが高い方や、すでに初期の違和感がある方は、日常生活での工夫が症状の悪化を防ぐ鍵となります。
洗顔時は冷水を避けてぬるま湯を使い、顔を強くこすらず優しく洗う、硬い食べ物を控える、冷たい風に直接当たらないなど、三叉神経を過剰に刺激しない動作を心がけましょう。
三叉神経痛が疑われる場合は、早期に脳神経外科や神経内科を受診し、適切な診断と治療を受けることが痛みのない快適な日常を取り戻す第一歩です。
なお、近年の治療では、損傷した神経の再生・修復を促す「再生医療」による治療が注目されています。
当院リペアセルクリニックでは、再生医療について無料相談を実施しております。ぜひご相談ください。
監修者
岩井 俊賢
Toshinobu Iwai
医師
関連する症例紹介
-

“リペア幹細胞” 脊髄腔内に計4回投与で筋力改善!歩行復帰を諦めない!脊髄損傷 40代 男性
-

“リペア幹細胞” 痛み10段階中10が3に!手術を避けて歩ける生活へ!変形性股関節症 50代 女性
-

“リペア幹細胞” 痛み10段階中7が1〜2に!手術を回避し腕が挙がる喜びを取り戻した右肩腱板断裂 70代 女性
-

“リペア幹細胞” 痛み10段階中8が2に!手術なしで農作業に復帰!左膝半月板損傷 50代 女性
-

“リペア幹細胞” 痛み10段階中10が3に!人工関節を先延ばしにできた!左変形性股関節症 50代 女性
-

“リペア幹細胞” 30年来の後遺症に再び改善の手応え!歩行も排泄も前進した第12胸椎・第3腰椎の脊髄馬尾損傷 50代 男性

















