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肉離れで歩けるけど痛いのは大丈夫?重症度の目安と受診判断を解説

運動中や日常生活の中で急に脚に痛みが走り、「肉離れかもしれないけれど、歩けているから大丈夫だろう」と判断してしまう方は少なくありません。
実際、歩行が可能な状態でも痛みが続くと、仕事や家事、スポーツの再開に不安を感じやすくなります。
特に「歩ける=軽症」と自己判断してしまうと、回復が遅れたり、同じ部位を繰り返し痛めたりする原因になることがあります。
そこで本記事では、肉離れで歩けるけど痛い状態が示す意味を整理し、重症度の目安や受診判断、回復を早める考え方までをわかりやすく解説します。
また当院リペアセルクリニックでは、深刻な肉離れに対する再生医療について無料カウンセリングを実施しております。ぜひご相談ください。
目次
結論|歩けても肉離れは軽視せず、重症度の見極めが重要
結論として、歩ける状態であっても肉離れを軽症と決めつけるのは危険であり、痛みの質や動作時の反応から重症度を見極めることが重要です。
【歩けるけど注意が必要な理由】
- 筋線維の一部が損傷していても歩行自体は可能なことがある
- 無理に動かすことで損傷が拡大するリスクがある
- 回復途中での再発が起こりやすい
- 「我慢できる痛み」が慢性化につながることがある
肉離れは、痛みの強さだけでなく「どの動作で痛むか」「時間とともに変化しているか」を含めて評価する必要があります。
一時的に歩けていても、筋肉内部では回復に時間がかかる損傷が起きていることもあります。
そのため、早い段階で重症度を把握し、適切な対応を取ることが回復を早める近道になります。
肉離れとは?筋肉で何が起きているのか
肉離れとは、筋肉が急激に引き伸ばされたり強く収縮したりすることで、筋線維や筋膜が損傷する状態を指します。
【肉離れが起こる主な場面】
- ダッシュや急停止、ジャンプの着地
- 準備運動不足のまま急に体を動かしたとき
- 疲労がたまった状態で無理に運動を続けたとき
- 柔軟性や筋力の左右差が大きい場合
肉離れは太もも(ハムストリングス・大腿四頭筋)やふくらはぎに多く、スポーツ中だけでなく日常動作でも起こることがあります。
損傷の程度は、筋線維がわずかに傷つく軽度なものから、筋肉が大きく断裂する重度なものまで幅があります。
歩行できるかどうかは重症度判断の一要素に過ぎず、筋肉内部の損傷範囲とは必ずしも一致しません。
そのため、「どの程度の肉離れか」を段階的に理解することが大切です。
「歩けるけど痛い」状態で考えられる肉離れの重症度
歩けるけど痛い肉離れの場合、軽度から中等度の損傷が隠れているケースが多く、症状の違いから重症度を見極める必要があります。
一見似たような痛みでも、回復までの期間や必要な対応は大きく異なります。
ここからは、それぞれの重症度について具体的に見ていきましょう。
軽度(Ⅰ度)|違和感や動作時痛はあるが歩行可能
軽度の肉離れ(Ⅰ度)は、筋線維のごく一部が損傷している状態で、日常生活では歩行が可能なことが多いのが特徴です。
【軽度に多い症状】
- 動かしたときにピリッとした痛みや違和感が出る
- 押すと痛むが、腫れや内出血は目立たない
- ゆっくりなら歩けるが、走ると痛む
この段階では「少し痛いけど動ける」と感じやすく、無理をしてしまうケースが少なくありません。
しかし、筋肉内部では回復途中の状態にあるため、負荷をかけ続けると損傷が拡大する可能性があります。
軽度であっても、初期対応と安静期間をきちんと確保することで、回復のスピードと再発防止につながります。
中等度(Ⅱ度)|歩けるが力を入れると痛みが強い
中等度の肉離れ(Ⅱ度)では、筋線維の一部がはっきり断裂しており、歩行は可能でも特定の動作で強い痛みが出ます。
【中等度に多い症状】
- 踏み込む、蹴り出す動作で鋭い痛みが走る
- 腫れや内出血が数日かけて目立ってくる
- 力を入れると怖さや不安定感がある
この段階では「歩けるから大丈夫」と判断して運動を再開すると、重度へ悪化するリスクが高まります。
特にスポーツ復帰を急ぐと、同じ部位を繰り返し損傷し、回復が長引く原因になります。
中等度以上が疑われる場合は、医療機関での評価を受けたうえで回復段階に合わせたリハビリが重要です。
重度(Ⅲ度)|歩行困難・陥凹や強い腫れを伴うケース
重度の肉離れ(Ⅲ度)は、筋肉が大きく断裂している状態で、歩行が困難になることが多く、明らかな異常所見を伴います。
【重度の特徴】
- 受傷直後から強い痛みで歩けない
- 筋肉にへこみ(陥凹)が触れることがある
- 広範囲の腫れや内出血が出現する
この状態では自己判断は危険であり、速やかな医療機関の受診が必要です。
重度の場合、保存療法だけでなく専門的な治療や長期的なリハビリが必要になることもあります。
放置すると筋力低下や再断裂のリスクが高まるため、早期対応が不可欠です。
歩けるからと放置するとどうなる?
歩ける状態の肉離れを放置することは、回復の遅れや再発リスクを高める要因になります。
【放置によって起こりやすい問題】
- 損傷部が十分に修復されず、痛みが長期化する
- 回復途中で再度負荷がかかり、損傷範囲が広がる
- 筋肉が硬くなり、柔軟性や可動域が低下する
- 同じ部位を何度も痛める「再発型」になりやすい
肉離れは、表面的な痛みが軽くなっても、筋肉内部の修復が終わっていないことがあります。
この状態で運動や負荷の強い動作を再開すると、修復途中の筋線維に再びストレスがかかり、回復が振り出しに戻ってしまいます。
「歩けているから問題ない」と判断するよりも、回復の段階を意識して行動を調整することが重要です。
肉離れで病院に行くべき症状(受診の目安)
受診を検討すべき肉離れのサインを知っておくことで、判断に迷う時間を減らすことができます。
- 歩けるが、数日たっても痛みが軽減しない
- 力を入れると鋭い痛みが出る、怖さがある
- 腫れや内出血が広がってきている
- 同じ部位で肉離れを繰り返している
- スポーツや仕事への復帰時期を判断したい
これらに当てはまる場合、自己流の安静やストレッチだけでは不十分なことがあります。
医療機関で損傷の程度を確認することで、回復までの目安や適切なリハビリ計画を立てやすくなります。
特に再発を繰り返している場合は、背景に筋力バランスや動作の癖が隠れていることも少なくありません。
病院で行われる検査と診断
肉離れの検査では、痛みの部位や動作時の反応を確認したうえで、必要に応じて画像検査が行われます。
【主な検査内容】
- 問診・触診(痛む動作、圧痛、筋緊張の確認)
- 超音波(エコー)検査による筋線維の評価
- MRI検査で損傷範囲を詳細に確認することもある
軽度の場合は視診と触診で経過をみることもありますが、中等度以上が疑われる場合は画像検査が有効です。
損傷の範囲や位置が分かることで、安静期間やリハビリ開始のタイミングを判断しやすくなります。
「どこまで動かしてよいか」を明確にする意味でも、評価は回復の土台になります。
早く回復するための基本対応(初期対応・リハビリ)
肉離れからの回復を早めるためには、初期対応と段階的なリハビリを意識することが重要です。
【基本対応の流れ】
- 受傷直後は安静を優先し、痛みを悪化させない
- 腫れや痛みが強い時期は冷却を適切に行う
- 痛みが落ち着いたら、可動域と筋力を段階的に回復
- 復帰前に動作チェックを行い、再発リスクを下げる
早期に無理なストレッチや筋トレを行うと、かえって回復を遅らせることがあります。
痛みの程度や回復段階に応じて内容を調整することで、筋肉の修復と機能回復が両立しやすくなります。
焦らず段階を踏むことが、結果的に最短での復帰につながります。
再発しやすい人の特徴と注意点
肉離れを繰り返しやすい人には、いくつか共通する特徴があります。
【再発しやすい要因】
- 柔軟性不足や筋力の左右差がある
- ウォーミングアップが不十分
- 回復途中で競技や仕事に復帰している
- フォームや動作の癖が修正されていない
痛みが引いたことだけを基準に復帰すると、再発のリスクが高くなります。
筋肉の出力や動作の安定性まで含めて確認することで、同じ部位を繰り返し痛める可能性を下げられます。
再発を防ぐ視点を持つことが、長期的なパフォーマンス維持につながります。
痛みが長引く・繰り返す場合の治療選択肢
適切な保存療法を行っても、肉離れの痛みが長引く・繰り返すケースがあります。
そのような場合、筋肉や腱の回復が十分に進まず、慢性化している可能性が考えられます。
リペアセルクリニック大阪院では、肉離れ後の痛みが残るケースや、再発を繰り返す状態に対して、損傷部位や動作の評価を重視した相談を行っています。
「なぜ治りきらないのか」「どの動作が負担になっているのか」を整理したうえで、保存的なケアの見直しや、必要に応じて再生医療を含めた選択肢を検討します。
再生医療は、自己由来の細胞や血液を用いて組織の回復環境を整える治療で、長期化した筋肉の痛みに対して検討されることがあります。
「このまま同じ対応を続けてよいのか分からない」と感じる場合は、一度状態を整理することが次の一手につながります。
手術をしない新しい治療「再生医療」を提供しております。
まとめ|「歩ける=軽い」と判断せず、回復過程を大切に
肉離れは、歩ける状態であっても油断できないケガです。
【この記事のポイント】
- 歩けるかどうかだけで重症度は判断できない
- 放置すると回復遅延や再発につながる
- 段階的な対応と再発予防が重要
- 長引く場合は治療方針の見直しが必要
痛みのある期間を「我慢の時間」にするのではなく、回復と再発予防のための準備期間と捉えることが大切です。
適切な評価と対応を行うことで、日常生活やスポーツへの復帰をより安全に進めることができます。
違和感が続く場合は、早めに専門家へ相談することを検討してください。
監修者
岩井 俊賢
Toshinobu Iwai
医師
















