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尺骨茎状突起が出てる人は病気のサイン?原因と受診の目安をわかりやすく解説

尺骨茎状突起が出てる人は病気のサイン?原因と受診の目安をわかりやすく解説
公開日: 2025.12.26

手首の小指側にある骨が、他の人より出っ張って見えると「これって異常なのかな」と気になってしまいます。

特に写真に写ったときや、腕立て伏せ・デスクワークで手首が痛むときは、つい悪い病気を疑ってしまう方も多いでしょう。

一方で、見た目だけで判断すると「体質なのに不安になっていた」というケースも少なくありません。

そこでこの記事では、尺骨茎状突起が出てる人に多い理由と、痛みがあるときに疑う病気、受診の目安までを整理します。

「病院に行くべきか迷う」を解消できるように、日常の困りごとに寄り添いながら解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

結論|痛みがなければ体質のことも多いが、痛みがあるなら受診を検討

尺骨茎状突起が出てる人でも、痛みがなければ体型や骨格の影響で「そう見えるだけ」というケースは多くあります。

  • 出っ張りが昔からで、痛みや不自由がない
  • 左右差はあるが、日常生活に支障がない
  • 一方で、動かすと痛い・腫れる・しびれるなら受診を考える

見た目の出っ張りだけで「病気」と決めつける必要はありません。

ただし、痛みや引っかかりがある場合は、手首の関節や軟骨(じん帯を含む)が傷んでいる可能性があります。

手首は日常で酷使しやすく、放置すると「かばい癖」がついて長引くこともあります。

まずは“出てるだけ”なのか“痛みを伴う異常”なのかを切り分けることが大切です。

迷うときは、受診の目安をチェックして早めに相談するほうが安心につながります。

尺骨茎状突起とは?手首の小指側にある“出っ張り”の正体

尺骨茎状突起は、手首の小指側に触れる“骨の出っ張り”で、異常ではなく体の構造として誰にでもあるものです。

  • 小指側の手首で触れる硬い突起が「尺骨茎状突起」
  • 手首の安定や、じん帯・軟骨組織の付着部として重要
  • 痛みが出るときは周辺組織(TFCCなど)のトラブルが関わることがある

「出っ張っている=骨が変形している」と思われがちですが、そもそもそこは骨が出る場所です。

ただ、周囲の軟骨やじん帯に負担がかかると、その付近に痛みが出て「出っ張りが原因では?」と感じやすくなります。

特に、重い物を持つ、手をついて体重をかける、マウス操作が長いなどは小指側に負担が集まりやすい動作です。

見た目の確認に加え、「押すと痛いか」「動かすと痛いか」をセットで見ていくと判断がしやすくなります。

尺骨茎状突起が出て見える主な理由

尺骨茎状突起が出て見える理由は、病気というより「体のつくり」や「過去のケガ」の影響で説明できることが多いです。

「急に出てきた気がする」と感じる場合でも、実際は体重変化や筋肉量の変化で目立つようになることがあります。

一方で、ケガのあとから形が変わった、触ると強く痛いといった場合は別の見立てが必要です。

ここでは、よくある3パターンに分けて整理します。

体型・筋肉や脂肪のつき方による見え方

尺骨茎状突起が出てる人の中には、体型や脂肪のつき方の影響で「骨が目立ちやすいだけ」という方が少なくありません。

  • やせ型で皮下脂肪が薄いと骨が浮き出やすい
  • 前腕の筋肉量が少ないと輪郭がはっきり出る
  • 体重減少や筋力低下で急に目立つことがある

たとえば最近ダイエットをした、忙しくて筋トレや運動が減ったという方は、同じ骨でも見え方が変わります。

このタイプは見た目の変化が中心で、押しても強い痛みがないことが多いです。

ただし、骨が当たりやすくなる分、手をつく動作で刺激が増え「違和感」程度の痛みが出ることはあります。

その場合は、クッション性のあるサポーターや手首の使い方の工夫で落ち着くこともあります。

尺骨の相対的な長さによる影響

尺骨の相対的な長さが影響して、尺骨茎状突起が出て見えたり、小指側の手首に負担が集まりやすくなったりする場合があります。

  • 尺骨が相対的に長いと小指側へ荷重がかかりやすい
  • 手首の小指側が痛みやすく、動作で悪化しやすい
  • 「尺骨突き上げ症候群」などにつながることがある

骨格のバランスは人それぞれで、同じ動作でも負担がかかる場所が変わります。

尺骨側に荷重が集まりやすい方は、パソコン作業やスポーツ(ラケット、ゴルフなど)で小指側がつらくなりがちです。

「出っ張りが目立つ」こと自体が問題というより、出っ張り周辺の組織にストレスがかかって痛みが出やすい点がポイントです。

このタイプは、痛みがあるかどうかで“体質”か“治療が必要”かの判断が分かれます。

骨折後や偽関節など外傷の後遺症で目立つケース

骨折後や偽関節(ぎかんせつ:骨がうまくくっつかない状態)の影響で、尺骨茎状突起が出て見えたり、押すと痛んだりすることがあります。

  • 転倒やスポーツで手首を痛めたあとから形が変わった
  • 出っ張りを押すとピンポイントで痛い
  • 動かすと引っかかりや不安定感がある

「昔のケガは治ったはず」と思っていても、実は骨が完全には癒合していなかったり、周囲の軟骨やじん帯が一緒に傷んでいたりすることも。

このタイプは、見た目よりも“痛みや不安定さ”が主役になりやすく、使うほど悪化するのがつらいところです。

仕事で手を使う方や、育児で抱っこが多い方は、知らないうちに負担が積み重なって症状が出やすくなります。

「出っ張り+痛み+過去の外傷」がそろう場合は、早めの受診が安心につながります。

痛みがある場合に疑う代表疾患

尺骨茎状突起が出てる人で痛みがある場合は、骨そのものよりも「手首の小指側の組織トラブル」を疑うことが多いです。

「小指側がズキッとする」「ひねると痛い」「手をつくと響く」といった症状は、TFCCなどの軟骨・じん帯が関係していることがあります。

ここでは、受診時によく話題に上がる代表疾患を3つ紹介します。

TFCC損傷

TFCC損傷は、手首の小指側の痛みで最も代表的な原因の一つで、「出っ張りが悪いのでは」と感じるきっかけにもなりやすい病態です。

  • ドアノブを回す・ペットボトルを開けると痛い
  • 手をついたときに小指側がズキッとする
  • クリック音(コリッとする感じ)や不安定感がある

TFCCは“手首のクッション”のような役割があるため、ひねり動作や体重をかける動作で傷みやすいのが特徴です。

軽い損傷なら安静や固定で落ち着くこともありますが、我慢して使い続けると慢性化することがあります。

「腫れていないのにずっと痛い」「良くなったと思っても再発する」という場合は、TFCCが関わっているかもしれません。

仕事やスポーツで手首を休めにくい方ほど、早めに状態を確認しておくと安心です。

尺骨突き上げ症候群

尺骨突き上げ症候群は、尺骨側に負担が集まりやすい手首で起こりやすく、「出っ張り+小指側の痛み」がセットになりやすい代表疾患です。

  • 小指側で物を持つと痛む、荷重で悪化しやすい
  • スポーツや反復作業でじわじわ痛みが強くなる
  • TFCC損傷と併発することがある

骨格のバランスによって尺骨側の荷重が増えると、軟骨やTFCCにストレスがかかりやすくなります。

そのため、出っ張りが目立つ人ほど「小指側が痛い」「手をつけない」という悩みを抱えやすい傾向があります。

痛みは急に強くなるというより、使うほど積み重なって増えていくことが多いのが特徴です。

放置すると日常動作までつらくなるため、早めに負担の原因を確認することが大切です。

尺骨茎状突起骨折・偽関節

尺骨茎状突起骨折偽関節は、転倒などの外傷をきっかけに「出っ張りが目立つ」「押すと痛い」「不安定」といった症状につながることがあります。

  • ケガのあとから出っ張りの形が変わった
  • ピンポイントで押すと痛い、腫れが引かない
  • 手首をひねると不安定で怖い感じがする

尺骨茎状突起の骨折は、橈骨(親指側の骨)の骨折に伴って起こることもあり、見逃されるケースがあります。

また、骨がくっつききらない偽関節では、動くたびに刺激が入り痛みが長引きやすくなります。

「昔のケガだから大丈夫」と思っていても、負担の増加で症状が再燃することがある点が厄介です。

外傷歴がある人ほど、画像検査で状態を確認しておく価値があります。

病院に行くべき症状(セルフ判断の目安)

尺骨茎状突起が出てる人で受診を考えるべき目安は、「痛みの有無」だけでなく“続き方”と“日常への影響”にあります。

  • 小指側の手首の痛みが2週間以上続く、または悪化している
  • 手をつく・ひねる・持つ動作で毎回痛む
  • 腫れ、熱感、押したときの鋭い痛みがある
  • クリック音や引っかかり、不安定感がある
  • ケガのあとから出っ張りや痛みが出た

手首の痛みは、我慢すると自然に治ることもありますが、治らないときは「同じ負担がずっとかかっている」サインでもあります。

特にTFCCのような組織は、使い方次第で良くも悪くもなるため、早めに負担を減らす設計が重要です。

「痛いけど動かせるから大丈夫」と放置してしまい、慢性化して長引く人も少なくありません。

痛みの原因がわかるだけでも、手首の使い方を変えるきっかけになります。

迷う場合は、整形外科(手の外科)で一度相談すると安心です。

病院で行う検査と一般的な治療

尺骨茎状突起周辺の痛みを診るときは、「骨の問題か」「軟骨・じん帯の問題か」を検査で切り分けていきます。

  • 問診:痛む動作、外傷歴、仕事・スポーツの負荷を確認
  • 身体所見:押した痛み、可動域、特定テストで評価
  • 画像:レントゲン(骨)、必要に応じてMRI(TFCCなど)

骨折や偽関節が疑われる場合は、まずレントゲンで骨の状態を確認します。

一方でTFCC損傷など軟部組織の評価にはMRIが検討されることがあります。

治療は、初期は固定(サポーター)、負担動作の調整、痛み止め、リハビリなどの保存療法が中心です。

症状や原因によっては、注射や装具調整などを組み合わせて改善を狙います。

原因を特定し、生活に合わせて「治し方を設計する」ことが回復の近道です。

保存療法で改善しない場合におすすめな再生医療という選択肢

保存療法を続けても痛みが残る場合は、再生医療という選択肢を知っておくことで、手首の悩みに対する考え方が広がります。

  • 固定やリハビリを頑張っても、痛みがぶり返す
  • 仕事や家事で手首を休められず、慢性化している
  • 「手術は避けたいが、このままもつらい」と感じている

手首の痛みは、生活で手を使うほど「治したいのに休めない」という矛盾にぶつかりやすい症状です。

その結果、いったん良くなっても、元の使い方に戻った途端に再発する方がいます。

こうしたケースでは、痛みの出方や組織の状態を改めて整理し、次の一手を検討することが大切です。

リペアセルクリニック大阪院では、慢性的な痛みに対して再生医療を含めた相談ができ、状態や希望に合わせて選択肢を比較しながら検討できます。

項目 内容
相談の進め方 痛みの出方・生活背景・検査情報をもとに、負担の原因を整理して方針を検討
提案の幅 保存療法の延長だけでなく、再生医療を含めた複数の選択肢を比較
重視する点 「仕事を続けたい」「手をつけるようになりたい」など、生活上のゴールに合わせて治療計画を立てる

再生医療は万能ではありませんが、選択肢として知っておくことで「我慢しかない」状態から抜け出しやすくなります。

  • 痛みの原因と生活負荷を整理し、治療の優先順位を決めやすい
  • 再生医療を含めて比較できるため、納得して選びやすい
  • 長引く痛みに対して「次の手」を検討する土台になる

手首の痛みは、放置して頑張るほど日常の質が下がり、気持ちまで疲れてしまうことがあります。

だからこそ「痛みを抱えたまま生活を続ける」のではなく、相談先を持つことが大切です。

手術をしない新しい治療「再生医療」を提供しております。

まとめ|“出てるだけ”か“痛みを伴う異常”かで判断する

尺骨茎状突起が出てる人は珍しくありませんが、判断の分かれ目は「見た目」ではなく「痛みと機能の変化」にあります。

  • 痛みがなければ体質や見え方の問題であることも多い
  • 痛み・引っかかり・不安定感があるなら疾患を疑う
  • TFCC損傷や尺骨突き上げ症候群など、原因は複数ある

「出ている=病気」と決めつける必要はありません。

ただし、痛みが続く場合は“使い方の問題”だけではなく、組織の損傷が隠れていることもあります。

早めに検査を受けて原因を整理できると、日常で何を避けるべきかが明確になり、回復も進めやすくなります。

保存療法で改善しにくい場合は、リペアセルクリニック大阪院で再生医療を含めた選択肢を比較しながら相談することも一つの方法です。

「出てるだけか」「痛みを伴う異常か」を冷静に切り分け、納得できる形で次の一歩を選んでください。

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監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設