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前十字靭帯損傷が「軽度」の場合の症状とは?放置リスクと治療の選択肢を解説

スポーツの際に脚をひねってしまい、「歩けるけど膝がグラグラする」など、違和感が残っていませんか?
膝が抜けるような感覚があると、軽度の前十字靭帯損傷(ACL損傷)が疑われます。
軽度の前十字靭帯損傷は痛みなどの症状を感じない場合もありますが、放置すると軟骨損傷や半月板損傷を引き起こす恐れも。
重症化すると歩行困難のリスクが高まるので、前十字靭帯損傷は早めに治療しておきましょう。
本記事では、前十字靭帯損傷が軽度かどうかのチェック方法や、応急処置のポイントなどをわかりやすく解説します。
医師から手術を勧められた方は、切らずに自然治癒を目指せる「再生医療」も参考にしてみてください。
目次
前十字靭帯損傷の軽度症状をチェック
前十字靭帯損傷が疑われる場合は、以下を参考に軽度症状をチェックしてみましょう。
患部の損傷レベルがわかると、応急処置を誤ってしまうリスクが低くなり、治療が必要かどうかも判断できます。
ここからは、軽度の前十字靭帯損傷にみられる特徴や、中等度や重度との違いを詳しく解説します。
軽度損傷に多い症状の特徴
軽度の前十字靭帯損傷になった場合、主に以下のような症状があらわれます。
- 階段の下りや方向転換の際、「膝が抜ける」感覚がある
- 膝の可動域は保たれているが、伸ばし切ると違和感がある
- 立ったり歩いたりできるが、ふとした動きで不安定感を覚える
前十字靭帯損傷の受傷直後は痛みが軽く、翌日以降に膝が腫れる場合もあります。
しかし、靭帯にはあまり血管が通っておらず、修復に必要な栄養が届きにくいため、自然修復はあまり期待できません。
膝の状態がいつもと違い、軽い痛みや抜けるような感覚があるときは、まず整形外科などの診察を受けましょう。
軽度の段階で適切な治療を受けておけば、前十字靭帯損傷の悪化を防止できます。
軽度と中等度・重度の違い
前十字靭帯損傷の症状には1度~3度までのグレードがあり、それぞれ以下のような特徴があらわれます。
| 前十字靭帯損傷のグレード | 特徴 |
|---|---|
| 1度(軽度) |
・膝関節が不安定になり、力が入りにくい ・膝が抜ける、ずれる、グラグラするなどの感覚がある |
| 2度(中等度) |
・膝を動かすと強い痛みを感じる ・歩行中に膝が外れるような感覚を覚える ・膝の曲げ伸ばしができない ・内出血で膝関節が大きく腫れる |
| 3度(重度) |
・痛みや腫れが強くなり、歩行が困難 ・膝に力が入らないため、体重をかけられない ・安静時にも強い痛みを感じる |
軽度の前十字靭帯損傷は痛みを感じない場合があるので、膝の違和感を一時的なものと考え、治療をしない方もいらっしゃいます。
しかし、症状悪化のサインを見逃すと、前十字靭帯損傷が中等度や重度に進行し、日常生活に支障をきたす恐れも。
症状によっては正座や歩行が難しくなるため、軽度の前十字靭帯損傷でも早めの治療が必要です。
膝に力が入らなくなると、自宅や駅の階段で転んでしまい、大きな怪我を負う可能性もあります。
歩けるからといって油断は禁物|「軽度損傷」にも見られる前十字靭帯の異変
前十字靭帯(ACL)は大腿骨と脛骨をつなぎ、膝の安定性を保つ機能があります。
しかし、ジャンプ後の着地や急な方向転換など、膝に負担がかかると靭帯が伸びたり、部分的に裂けたりします。
軽度損傷(グレード1~2)は断裂がなく、靭帯が伸びて不安定になる状態ですが、歩けるからといって油断は禁物です。
歩行が可能でも軽度とは限らず、膝内部では微小な損傷が進行しているケースも考えられます。
受傷時に「ブチッ」という断裂音が聞こえた場合や、痛みが徐々に強くなるようであれば、治療が必要な状態です。
軽度の前十字靭帯損傷を放置すると、変形性膝関節症などのリスクが高まるので注意しましょう。
受診すべき症状と応急処置のポイント
前十字靭帯損傷を受傷した場合、一般的には48時間以内に腫れが強くなります。
腫れや痛みが強くなり、膝が抜けるような不安定感があれば、早めに整形外科の診察を受けましょう。
受傷直後でも膝が大きく腫れる場合は、以下のRICE処置(Rest・Ice・Compression・Elevation)で症状を緩和できます。
| RICE処置の種類 | 処置内容 |
|---|---|
| Rest(安静) | 膝を無理に動かさず、安静にして症状の悪化を防止する |
| Ice(冷却) | 氷や保冷材で膝を20分程度冷やし、感覚がなくなったら外す |
| Compression(圧迫) | 膝に包帯やテープを軽く巻いて圧迫し、腫れや内出血を抑える |
| Elevation(挙上) | 膝を心臓よりも高い位置に保ち、血流のコントロールで内出血を抑える |
患部の冷やし過ぎは凍傷のリスクがあるので、20分程度を目安に保冷材などを外し、痛みが再発したらもう一度冷却します。
挙上の際には仰向けになり、膝の下にクッションや枕などを当てておきましょう。
RICE処置は受傷から48〜72時間以内に行いますが、あくまでも応急処置に過ぎないため、前十字靭帯の自然回復はあまり期待できません。
3日目(72時間後)になっても腫れが収まらない場合は、速やかな治療が必要です。
前十字靭帯損傷の治療方法
前十字靭帯損傷となった場合、治療方法には以下の種類があります。
| 前十字靭帯損傷の治療方法 | 治療内容 |
|---|---|
| 保存療法 |
・サポーターなどを装着し、筋力や関節の可動域を改善させる治療方法 ・医師の指導のもと、ストレッチなどのリハビリテーションも並行する |
| 手術療法 |
・自分の腱(ハムストリング腱など)を移植し、損傷した前十字靭帯を再建させる治療方法 ・術後は2週間~1カ月程度の入院が必要 |
保存療法は軽度の前十字靭帯損傷に効果があり、患部を切開しないので、体に大きな負担がかかりません。
ただし、膝の不安定感が残りやすいため、ハードなスポーツには復帰できない可能性があります。
手術療法は前十字靭帯の完全回復を目指せますが、術後の入院期間が長く、スポーツ復帰の際には6カ月~1年程度のリハビリ期間も必要です。
体に負担をかけず、前十字靭帯の機能を取り戻したい方は、次に解説する「再生医療」も検討してみましょう。
手術だけではない選択肢|再生医療による自然治癒サポートを紹介
再生医療とは、前十字靭帯などの自然治癒を目指す治療方法です。
具体的には、自分の脂肪から幹細胞を抽出し、体外培養して患部に注射するため、手術や入院は必要ありません。
幹細胞には欠損した部位を修復する働きがあり、腰や股関節などの治療にも活用できます。
また、自分の幹細胞を活用すると、アレルギー反応のリスクを低減できるので、安全性の高さも大きな特徴です。
手術に抵抗があり、長期入院も難しい方や、軟骨や靭帯の機能回復を目指したい方は、再生医療で解決できる可能性があります。
再生医療が自分に向いているかどうか、詳しく知りたい方は「リペアセルクリニック大阪院」にご相談ください。
リペアセルクリニック大阪院では、自己幹細胞を活用した再生医療を提供し、前十字靭帯損傷や半月板損傷の治療に成果を上げています。
治療は医師の診断に基づき、症状や生活スタイルに合わせた個別プランを実施するため、仕事や家事への影響も最小限です。
前十字靭帯損傷は軽度でもしっかり「治す」意識が大切
前十字靭帯損傷になった場合は、症状が軽度でも放置せず、RICE処置を実践してみましょう。
早めに患部をケアすると、前十字靭帯損傷の重症化を防止できます。
ただし、RICE処置は痛みや腫れの緩和を目的とするため、基本的に前十字靭帯の修復は困難です。
「今の症状が軽いから」と油断し、膝の不安定感を放置すると、変形性膝関節症などを引き起こす恐れがあります。
手術や入院を避けつつ、前十字靭帯損傷の根本治療を目指したい方は、「リペアセルクリニック大阪院」にご相談ください。
リペアセルクリニック大阪院は再生医療を専門としており、無料相談も受け付けています。
まずは専門医に相談し、治療方法の選択肢を広げておくとよいでしょう。
監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設

















