-
- 再生治療
- その他
親指の付け根や手首の小指側ではなく親指側が痛み、物をつかむ・スマートフォンを操作するだけで違和感が出る場合、ドケルバン病と呼ばれる状態が関係していることがあります。 「ストレッチをしたほうが良いのか」「動かさないほうが良いのか」と迷い、自己流で対処してしまう方も少なくありません。 しかし、ドケルバン病では時期や方法を誤ったストレッチが、かえって症状を長引かせる原因になることもあります。 この記事では、ドケルバン病におけるストレッチの考え方を整理し、痛みを悪化させないための前提知識と注意点を解説します。 結論:ドケルバン病のストレッチは「炎症期を避け正しい方向で行う」ことが重要 ドケルバン病に対するストレッチは、いつ・どの方向に・どの程度行うかを誤らなければ、回復を後押しする手段になります。 一方で、痛みが強い時期に無理に伸ばしたり、腱に直接ストレスがかかる方向へ動かしたりすると、炎症を悪化させるリスクが高まります。 つまり、ストレッチは「とりあえず伸ばす」のではなく、症状の段階を見極めたうえで、目的をもって行うことが重要だといえるでしょう。 まずは、ドケルバン病がどのような状態なのかを整理するところから確認していきます。 ドケルバン病とは?親指の付け根が痛くなる原因 ドケルバン病とは、親指を動かす腱と腱鞘の間で炎症が起こる状態を指します。 具体的には、手首の親指側にある腱鞘の中を通る「長母指外転筋」「短母指伸筋」という二つの腱が、繰り返しの動作や負荷によってこすれ、腫れや痛みを生じます。 スマートフォン操作、育児での抱っこ、パソコン作業、スポーツや楽器演奏など、日常動作の積み重ねが原因になることが多い点が特徴です。 初期は違和感程度でも、放置すると痛みが強まり、物をつかむ動作そのものが困難になる場合もあります。 ドケルバン病でストレッチが有効な理由 ドケルバン病においてストレッチが有効とされる理由は、腱そのものではなく周囲の筋緊張や滑走不良を改善する目的にあります。 炎症が落ち着いた段階では、前腕や手首周囲の筋肉が硬くなり、腱の動きを妨げているケースが少なくありません。 その状態で適切な方向に筋肉を伸ばすことで、腱の通り道が広がり、動作時の摩擦や負担を軽減しやすくなります。 ただし、炎症が強い時期に腱を無理に引き伸ばすと、修復途中の組織を刺激してしまうため、時期の見極めが欠かせません。 ストレッチを始める前に確認したい注意点 ドケルバン病でストレッチを行う前には、現在の痛みの性質と強さを把握しておくことが重要です。 【ストレッチ前に確認したいポイント】 安静にしていてもズキズキと痛むか 親指を動かした瞬間に鋭い痛みが走るか 腫れや熱感がはっきり残っているか 日常動作(つまむ・握る)で痛みが増すか これらが強く当てはまる場合、まだ炎症期にある可能性が高く、積極的なストレッチは控えたほうが安全と考えられます。 一方、痛みが動作時のみで、腫れや熱感が落ち着いている場合は、負荷を調整しながらストレッチを検討できる段階といえるでしょう。 「伸ばしたほうが治りそう」という感覚だけで判断せず、現在地を冷静に見極めることが回復への近道です。 ドケルバン病に関係する筋肉と腱 ドケルバン病のストレッチを考えるうえでは、どの筋肉・腱が関与しているかを理解しておく必要があります。 親指の付け根だけに注目しがちですが、実際には前腕全体の筋緊張が影響していることも少なくありません。 ここでは、特に重要とされる部位を整理します。 【関連する主な部位】 長母指外転筋・短母指伸筋 前腕全体の筋緊張 次それぞれの役割と痛みにどう関与するかを詳しく見ていきます。 長母指外転筋と短母指伸筋の役割 長母指外転筋と短母指伸筋は、親指を外側に開いたり伸ばしたりする際に働く筋肉です。 これらの腱は同じ腱鞘の中を通るため、使いすぎや負荷が集中すると、腱同士や腱鞘との摩擦が増えやすくなります。 結果として、動かすたびに引っかかるような痛みや、手首の親指側に限局した圧痛が生じます。 ストレッチでは、これらの筋を直接強く引き伸ばすのではなく、緊張を緩めて滑走を改善する視点が重要です。 前腕の筋緊張が痛みに影響する理由 ドケルバン病では、前腕の筋肉全体が硬くなることで症状が助長されるケースも多く見られます。 パソコン作業やスマートフォン操作が続くと、手首から肘にかけての筋が常に収縮した状態になりやすくなります。 この緊張が残ったままだと、腱の動きに余裕がなくなり、親指を動かすたびに腱鞘部へ負担が集中します。 そのため、ドケルバン病のストレッチでは、親指だけでなく前腕全体をゆるめる視点が欠かせません。 ドケルバン病におすすめのストレッチ方法 ドケルバン病のストレッチは、炎症を刺激せず腱の滑りを良くすることを目的に行う必要があります。 ここでは、比較的負担が少なく、自宅でも取り入れやすい方法を紹介します。 【この見出しで解説するストレッチ】 親指を使った基本ストレッチ 手首〜前腕をゆるめるストレッチ いずれも「痛みが出ない範囲」で行うことが前提になります。 伸ばしている最中や直後に痛みが増す場合は、無理に継続しない判断が重要です。 親指を使った基本ストレッチ 親指を使った基本ストレッチは、長母指外転筋や短母指伸筋の緊張をやわらげる目的で行います。 手のひらを上に向け、反対の手で親指をゆっくりと外側に開くようにします。 このとき、手首を強く反らせず、親指の付け根から前腕にかけて軽く伸びる感覚を目安にしてください。 呼吸を止めず、10〜20秒程度を数回行う形が基本になります。 鋭い痛みが出る場合は、炎症が残っている可能性があるため中止が望ましいでしょう。 手首〜前腕をゆるめるストレッチ 手首から前腕をゆるめるストレッチは、ドケルバン病を長引かせやすい筋緊張の軽減に役立ちます。 肘を伸ばした状態で、手首を反らせたり曲げたりし、前腕の筋が心地よく伸びる位置を探します。 親指側だけでなく、小指側や前腕中央にも意識を向けると、全体の負担が分散されやすくなります。 作業の合間や入浴後など、筋が温まっているタイミングに行うと取り入れやすい方法です。 強い刺激を与えず、「緩める」感覚を重視することが重要になります。 ストレッチで悪化するケースとNG動作 ドケルバン病では、良かれと思ったストレッチが悪化につながるケースも少なくありません。 【避けたいNG動作】 痛みを我慢して強く伸ばす 炎症が強い時期に長時間ストレッチする ストレッチ直後に負荷の高い作業を行う 特に、親指を握り込んで手首を反らす動作は、腱鞘部への圧迫が強くなりやすいため注意が必要です。 ストレッチは「治す行為」ではなく、「回復を邪魔しないための補助」と捉えると判断しやすくなります。 ストレッチと併用したいセルフケア(固定・負荷調整) ドケルバン病の改善を目指すには、ストレッチ単独ではなく負荷を減らす工夫が欠かせません。 【併用したいセルフケア】 親指・手首を休ませるサポーターの使用 スマートフォンやパソコン作業時間の調整 痛みが出る動作の一時的な回避 冷却や温熱を状態に応じて使い分ける 固定は「動かさないため」ではなく、「余計な動きを減らすため」に用いる意識が大切です。 また、生活動作そのものを見直さなければ、ストレッチの効果が相殺されてしまうこともあります。 痛みが改善しない場合の治療選択肢 セルフケアやストレッチを行っても症状が改善しない場合、炎症の慢性化や組織そのものの変化が関与している可能性があります。 一般的には、消炎鎮痛薬の使用、局所注射、装具療法などが検討されます。 リペアセルクリニック大阪院では、ドケルバン病のように「使いすぎ+回復不足」が重なった症状に対し、炎症の検査だけでなく、腱や周囲組織の状態を整理します。 再生医療は、損傷した腱や周囲組織の修復環境を整えることを目的とした治療で、保存療法が頭打ちになったケースで検討されることがあります。 すべての人に適応となるわけではありませんが、「このまま繰り返すのでは」という不安がある場合、治療の整理を行う場として相談する価値はあるでしょう。 まとめ:ストレッチは「正しく・無理なく」が改善への近道 ドケルバン病のストレッチは、正しい時期と方向を守れば回復を助ける要素になります。 一方で、痛みを我慢した自己流の対応は、症状を長引かせる原因になりかねません。 重要なのは、炎症の段階を見極め、負荷調整とセットで取り組むことです。 もしストレッチやセルフケアを続けても改善が見られない場合は、原因を整理し直すタイミングと考えてもよいでしょう。 早めに適切な対応を取ることが、結果的に回復までの遠回りを防ぐことにつながります。
2026.01.30 -
- スポーツ医療
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ジャンパー膝と診断され、しばらく休んでいるのに「なかなか良くならない」「一度良くなったのに、また痛みが戻った」と感じている方も多いのではないでしょうか。 特にスポーツを続けている場合、完全に休めない事情もあり、結果として痛みと付き合いながら競技を続けてしまうケースも少なくありません。 そこで本記事では、ジャンパー膝が治らないと感じる背景を整理し、長引く理由と改善を目指すための考え方をわかりやすく解説します。 「なぜ治らないのか」が分かるだけでも、次に取るべき行動は大きく変わります。 また当院リペアセルクリニックでは、スポーツ医療対する再生医療について無料カウンセリングを実施しておりますので、ぜひご相談ください。 >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 結論|ジャンパー膝が治らない背景には「負荷のかけ方」と「回復設計のズレ」がある 結論として、ジャンパー膝が治らない最大の理由は、膝蓋腱への負荷と回復のバランスが崩れていることにあります。 完全に休めていない、あるいは逆に休みすぎて回復が進まないなど、対応が極端になっているケースが少なくありません。 ジャンパー膝は「休めば治る」「鍛えれば治る」という単純な障害ではなく、負荷調整と回復設計を同時に整える必要があります。 まずは、どの段階でズレが生じているのかを整理することが改善への第一歩です。 ジャンパー膝(膝蓋腱炎)が治らないと感じやすい状態とは ジャンパー膝が治らないと感じやすいのは、以下のような状況が続いている場合です。 練習を休むと痛みは減るが、再開するとすぐ再発する 日常生活では問題ないが、運動時に必ず痛む 痛みの場所がはっきりしないまま長引いている ストレッチやアイシングをしても変化を感じにくい これらは「一時的な炎症」ではなく、腱に慢性的な負担が蓄積しているサインと考えられます。 そのため、表面的な痛み対策だけでは改善を実感しにくくなります。 治らないと感じる背景には、痛みの正体と向き合えていないケースが多く含まれています。 ジャンパー膝が治らない主な原因 ジャンパー膝が長引く理由は一つではなく、複数の要因が重なっていることがほとんどです。 以下では、代表的な原因を整理します。 痛みがあるまま運動を続けている 安静にしすぎて回復が進まない フォームや筋力バランスの問題が改善されていない 慢性化して腱の状態が変化している それぞれの原因を詳しく見ていきましょう。 痛みがあるまま運動を続けている 最も多いのが、痛みを感じながら競技を続けているケースです。 「動けるから大丈夫」「ウォーミングアップ後は痛みが減る」と判断し、負荷をかけ続けると、腱の回復が追いつかなくなります。 膝蓋腱は血流が乏しく、微細な損傷が積み重なると修復に時間がかかります。 結果として、炎症が慢性化し、「休んでも完全には良くならない」状態に移行してしまいます。 安静にしすぎて回復が進まない 一方で、安静にしすぎていることが回復を遅らせている場合もあります。 痛みを恐れて完全に運動をやめると、筋力や腱の耐久性が低下し、再開時に再び負荷が集中します。 特に太ももや股関節周囲の筋力が落ちると、膝蓋腱への負担が増えやすくなります。 ジャンパー膝では「完全休養」ではなく、「痛みを悪化させない範囲での段階的な刺激」が重要です。 フォームや筋力バランスの問題が改善されていない ジャンパー膝が治らない背景には、動作フォームや筋力バランスの問題が残っていることも多くあります。 太もも前ばかりを使う着地や踏み込み、股関節をうまく使えていない動作は、膝蓋腱に負担を集中させます。 痛みが一時的に引いても、動き方が変わらなければ再発を繰り返します。 治療と並行して、体の使い方を見直す視点が欠かせません。 慢性化して腱の状態が変化している 長期間痛みが続く場合、腱自体の質が変化している可能性があります。 慢性化したジャンパー膝では、炎症だけでなく腱の変性が起こり、回復力が低下していることがあります。 この段階では、ストレッチやアイシングだけでは改善しにくくなります。 「治らない」と感じる背景には、こうした組織レベルの変化が関与しているケースもあります。 一時的に良くなっても再発を繰り返す理由 ジャンパー膝では、一時的に痛みが軽減しても再発することが珍しくありません。 これは、痛みが引いた=負荷に耐えられる状態に戻った、とは限らないためです。 腱の修復が不十分なまま元の運動量に戻すと、再び同じ部位に負担が集中します。 再発を防ぐには、痛みの消失だけでなく、動作や筋力の回復を基準に判断する必要があります。 ジャンパー膝が治らない人に多いNG行動 治らない人に共通しやすい行動を知ることも重要です。 痛み止めでごまかしながら練習を続ける 自己流ストレッチだけで対応する 痛みが引いたらすぐ全力復帰する フォームや筋力評価を受けていない これらは短期的には動ける感覚を得られますが、長期的には悪循環を招きます。 「今できるか」よりも「数か月後に続けられるか」という視点が重要です。 改善を目指すために見直したいポイント ジャンパー膝の改善には、負荷・回復・動作の3点を同時に整えることが欠かせません。 練習量と強度を段階的に調整する 股関節・体幹を使う動作を習得する 痛みの出ない範囲で筋力を再構築する 単独の対策ではなく、組み合わせて考えることで回復の実感が得られやすくなります。 「なぜ治らないのか」を整理したうえで対応を組み直すことが重要です。 病院に行くべきタイミングと検査内容 以下のような場合は、医療機関での評価を検討しましょう。 1か月以上痛みが改善しない 運動を再開すると必ず再発する 日常生活にも違和感が出てきた 超音波検査やMRIなどで腱の状態を確認することで、現在の段階を客観的に把握できます。 自己判断を続けるより、原因整理のために一度立ち止まることも大切です。 保存療法で改善しない場合の再生医療という選択肢 保存療法を続けても改善が乏しい場合、治療方針を再検討する段階に入っている可能性があります。 リペアセルクリニック大阪院では、ジャンパー膝が慢性化したケースに対して、競技歴や再発状況を踏まえた評価を重視しています。 そのうえで、従来のアプローチだけでは回復が難しい場合には、再生医療という選択肢について説明を受けることができます。 再生医療は、腱の修復環境を整え、回復を後押しすることを目的とした治療であり、「治らない状態が続いている」方の判断材料の一つとなります。 まとめ|ジャンパー膝は「我慢」ではなく「原因整理」が改善への近道 ジャンパー膝が治らないと感じる背景には、負荷のかけ方と回復設計のズレが存在します。 我慢して続けることが解決策になることは少なく、原因を整理し、対応を組み直すことが重要です。 「なぜ治らないのか」を理解し、適切な段階で判断することが、長期的な競技継続と再発予防につながります。 なかなか治らないとお悩みの方は、一人で抱え込まず、ぜひリペアセルクリニック大阪院までお気軽にご相談ください。
2026.01.29 -
- 靭帯損傷
- 再生治療
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スポーツ中や日常動作の中で突然太ももやふくらはぎに痛みが走り、「軽い肉離れ」と言われたものの、本当に1週間で治るのか不安に感じている方は少なくありません。 歩ける程度の痛みであっても、無理に動いてしまった結果、かえって回復が遅れてしまうケースもあります。 そこで本記事では、軽度の肉離れが1週間で治るかを軸に、回復の目安や注意点、治りやすい人と長引きやすい人の違いについて詳しく解説します。 「軽度だから大丈夫」と自己判断する前に、正しい経過と対応を整理しておきましょう。 結論|軽度の肉離れは1週間前後で改善することもあるが、油断は禁物 結論として、軽度の肉離れは1週間前後で痛みが落ち着くケースもあります。 ただし、それは「正しい初期対応ができている」「無理な動作を避けられている」場合に限られます。 痛みが軽いからといって早期に運動を再開したり、違和感を無視して負荷をかけたりすると、回復が遅れるだけでなく再発のリスクも高まります。 そのため、1週間という期間は「完全に治る目安」ではなく、「回復が順調かを見極める一つの節目」と考えることが重要です。 軽度の肉離れ(Ⅰ度)とは? 軽度の肉離れ(Ⅰ度)とは、筋肉の繊維がごく一部だけ損傷している状態を指します。 筋肉が完全に断裂しているわけではなく、微細な損傷や炎症が主体となるため、歩行が可能なケースも多くみられます。 具体的には、運動中に「ピキッ」とした違和感を覚えたものの、そのまま動けてしまったという状況が典型例です。 ただし、痛みが軽いからといって筋肉内部で起きている炎症が小さいとは限らず、適切な安静とケアを怠ると悪化することがあります。 肉離れが軽度でも1週間で治る人・治らない人の違い 肉離れが1週間で改善するかどうかは、損傷の程度だけでなく、その後の対応や体の状態によって大きく左右されます。 同じ「軽度」と診断されても、回復スピードに差が出る理由を整理しておくことが大切です。 【回復が早い人の特徴】 受傷直後に安静・冷却などの初期対応ができている 痛みがある動作を無理に繰り返していない 睡眠や食事など回復を支える生活習慣が整っている 【回復が遅れやすい人の特徴】 歩けるからといって通常どおり動き続けている 仕事やスポーツを優先し、安静期間を確保できていない 過去に同じ部位を何度も痛めている 特に、過去に肉離れを繰り返している場合は、筋肉の柔軟性や血流が低下しており、軽度でも回復に時間がかかる傾向があります。 1週間という期間を過信せず、自分の体の条件も踏まえて経過を見る姿勢が重要です。 1週間の経過でみる回復の目安 軽度の肉離れの回復過程は、日数ごとに注意点が異なります。 以下では、発症から1週間までの一般的な経過を時期別に整理します。 発症〜3日|炎症が強く、無理は禁物の時期 4日〜7日|痛みが軽減し始めるが再負荷に注意 それぞれの時期でやるべきこと・避けるべきことを理解しておくことで、回復を妨げにくくなります。 発症〜3日|炎症が強く、無理は禁物の時期 発症から数日間は、筋肉内部の炎症反応が最も強い時期です。 この段階では、痛みが軽く感じられても筋線維の修復は始まったばかりで、負荷に対する耐性はほとんどありません。 歩行が可能であっても、長時間の移動や階段の上り下りなどは、知らないうちに患部へストレスをかけてしまいます。 この時期に無理をすると、軽度だった損傷が中等度へ進行することもあるため、「できること」より「やらないこと」を優先する姿勢が重要です。 4日〜7日|痛みが軽減し始めるが再負荷に注意 4日目以降になると、安静時の痛みが和らぎ、動ける感覚が戻ってくる人が増えてきます。 しかし、この段階は筋肉が完全に回復したわけではなく、修復途中の組織がまだ不安定な状態です。 「もう大丈夫そう」と感じて急に運動量を戻してしまうと、再び微細な損傷を起こし、回復が振り出しに戻ることもあります。 違和感が残っている場合は、ストレッチや軽い動作確認にとどめ、負荷の高い動きは避ける判断が求められます。 1週間経っても痛い場合に考えられる原因 軽度の肉離れであっても、1週間を過ぎても痛みが残るケースは珍しくありません。 この場合、単に「治りが遅い」というよりも、回復を妨げる要因が隠れている可能性があります。 【痛みが長引く主な原因】 日常生活や仕事で無意識に患部へ負荷がかかっている 初期対応が不十分で炎症が長引いている 筋肉の柔軟性低下や血流不良が回復を妨げている 実際には中等度に近い損傷だった 特に「歩ける=問題ない」と判断し、通勤や家事、軽い運動を続けてしまうと、筋肉の修復が追いつかず痛みが慢性化しやすくなります。 また、同じ部位を過去に痛めた経験がある場合、筋線維の質が低下しており、回復に時間を要することもあります。 1週間という区切りを「再評価のタイミング」と捉え、経過が思わしくない場合は一度立ち止まって考えることが重要です。 やってはいけない行動(悪化・再発につながるケース) 軽度の肉離れを早く治したいのであれば、回復を妨げる行動を避けることが何より重要です。 良かれと思って行っている行動が、結果的に再発や慢性化につながることもあります。 【避けたい行動】 痛みを我慢してスポーツやトレーニングを再開する 患部を強く揉む・無理に伸ばす 違和感がある状態でジャンプやダッシュを行う ウォーミングアップを省略する とくに、回復途中の筋肉に急激な伸張や収縮が加わると、再び筋線維が損傷しやすくなります。 「少し痛いけれど動ける」という段階は、実は再発リスクが最も高い時期でもあります。 痛みが完全に消えるまでは、負荷の高い動作を避ける慎重さが求められます。 早く治すために意識したい基本対応 軽度の肉離れからの回復を早めるためには、特別な治療よりも基本を丁寧に積み重ねることが重要です。 以下は、回復期に意識したい基本的な対応です。 【回復を支える基本対応】 痛みがある間は無理をせず安静を優先する 炎症期は冷却、回復期は血流を意識する 医療者の指示のもとで段階的にリハビリを進める 睡眠や食事など、回復を支える生活習慣を整える とくに睡眠不足や栄養不足は、筋肉の修復を遅らせる大きな要因となります。 「早く治したい」と焦るほど、安静や休養がおろそかになりがちですが、結果的には遠回りになってしまいます。 回復期は“攻める”より“整える”意識が重要です。 病院に行くべき目安 軽度の肉離れであっても、医療機関での評価が必要なケースがあります。 以下のような状況に当てはまる場合は、自己判断を続けず受診を検討しましょう。 【受診を考えたいサイン】 1週間以上経っても痛みがほとんど変わらない 力を入れると鋭い痛みが走る 腫れや内出血が広がっている 同じ部位を何度も痛めている 画像検査などを行うことで、損傷の程度や回復状況を客観的に把握できます。 「軽度だと思っていたが実際は中等度だった」というケースもあるため、早めの確認が安心につながります。 痛みが長引く・再発を繰り返す場合の治療選択肢 適切な対応をしても痛みが長引いたり、何度も同じ部位を肉離れする場合は、筋肉の回復環境そのものを見直す必要があります。 このようなケースでは、従来の安静やリハビリだけでなく、別の選択肢を検討する余地があります。 リペアセルクリニック大阪院では、肉離れを含む筋・腱の慢性的なトラブルに対して、状態評価を丁寧に行ったうえで治療方針を整理することを重視しています。 「なぜ治りきらないのか」「なぜ再発するのか」を筋肉の質や回復力の観点から見直し、必要に応じて再生医療を含めた治療の可能性について相談することができます。 無理に運動を続けるのではなく、体の回復力を引き出す方向で選択肢を広げることも、一つの考え方です。 まとめ|「軽度だから大丈夫」と決めつけない判断が回復を早める 軽度の肉離れは、1週間前後で改善することもありますが、経過の見極めが重要です。 歩けるからといって無理を重ねると、回復が遅れたり再発につながる可能性があります。 痛みの変化や違和感を丁寧に観察し、必要に応じて医療機関へ相談する姿勢が、結果的に早期回復への近道となります。 「軽度」という言葉に安心しすぎず、自分の体の声に耳を傾けながら、段階的な回復を目指しましょう。
2026.01.29 -
- 靭帯損傷
- 再生治療
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運動中や日常生活の中で急に脚に痛みが走り、「肉離れかもしれないけれど、歩けているから大丈夫だろう」と判断してしまう方は少なくありません。 実際、歩行が可能な状態でも痛みが続くと、仕事や家事、スポーツの再開に不安を感じやすくなります。 特に「歩ける=軽症」と自己判断してしまうと、回復が遅れたり、同じ部位を繰り返し痛めたりする原因になることがあります。 そこで本記事では、肉離れで歩けるけど痛い状態が示す意味を整理し、重症度の目安や受診判断、回復を早める考え方までをわかりやすく解説します。 また当院リペアセルクリニックでは、深刻な肉離れに対する再生医療について無料カウンセリングを実施しております。ぜひご相談ください。 >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 結論|歩けても肉離れは軽視せず、重症度の見極めが重要 結論として、歩ける状態であっても肉離れを軽症と決めつけるのは危険であり、痛みの質や動作時の反応から重症度を見極めることが重要です。 【歩けるけど注意が必要な理由】 筋線維の一部が損傷していても歩行自体は可能なことがある 無理に動かすことで損傷が拡大するリスクがある 回復途中での再発が起こりやすい 「我慢できる痛み」が慢性化につながることがある 肉離れは、痛みの強さだけでなく「どの動作で痛むか」「時間とともに変化しているか」を含めて評価する必要があります。 一時的に歩けていても、筋肉内部では回復に時間がかかる損傷が起きていることもあります。 そのため、早い段階で重症度を把握し、適切な対応を取ることが回復を早める近道になります。 肉離れとは?筋肉で何が起きているのか 肉離れとは、筋肉が急激に引き伸ばされたり強く収縮したりすることで、筋線維や筋膜が損傷する状態を指します。 【肉離れが起こる主な場面】 ダッシュや急停止、ジャンプの着地 準備運動不足のまま急に体を動かしたとき 疲労がたまった状態で無理に運動を続けたとき 柔軟性や筋力の左右差が大きい場合 肉離れは太もも(ハムストリングス・大腿四頭筋)やふくらはぎに多く、スポーツ中だけでなく日常動作でも起こることがあります。 損傷の程度は、筋線維がわずかに傷つく軽度なものから、筋肉が大きく断裂する重度なものまで幅があります。 歩行できるかどうかは重症度判断の一要素に過ぎず、筋肉内部の損傷範囲とは必ずしも一致しません。 そのため、「どの程度の肉離れか」を段階的に理解することが大切です。 「歩けるけど痛い」状態で考えられる肉離れの重症度 歩けるけど痛い肉離れの場合、軽度から中等度の損傷が隠れているケースが多く、症状の違いから重症度を見極める必要があります。 軽度(Ⅰ度)|違和感や動作時痛はあるが歩行可能 中等度(Ⅱ度)|歩けるが力を入れると痛みが強い 重度(Ⅲ度)|歩行困難・陥凹や強い腫れを伴うケース 一見似たような痛みでも、回復までの期間や必要な対応は大きく異なります。 ここからは、それぞれの重症度について具体的に見ていきましょう。 軽度(Ⅰ度)|違和感や動作時痛はあるが歩行可能 軽度の肉離れ(Ⅰ度)は、筋線維のごく一部が損傷している状態で、日常生活では歩行が可能なことが多いのが特徴です。 【軽度に多い症状】 動かしたときにピリッとした痛みや違和感が出る 押すと痛むが、腫れや内出血は目立たない ゆっくりなら歩けるが、走ると痛む この段階では「少し痛いけど動ける」と感じやすく、無理をしてしまうケースが少なくありません。 しかし、筋肉内部では回復途中の状態にあるため、負荷をかけ続けると損傷が拡大する可能性があります。 軽度であっても、初期対応と安静期間をきちんと確保することで、回復のスピードと再発防止につながります。 中等度(Ⅱ度)|歩けるが力を入れると痛みが強い 中等度の肉離れ(Ⅱ度)では、筋線維の一部がはっきり断裂しており、歩行は可能でも特定の動作で強い痛みが出ます。 【中等度に多い症状】 踏み込む、蹴り出す動作で鋭い痛みが走る 腫れや内出血が数日かけて目立ってくる 力を入れると怖さや不安定感がある この段階では「歩けるから大丈夫」と判断して運動を再開すると、重度へ悪化するリスクが高まります。 特にスポーツ復帰を急ぐと、同じ部位を繰り返し損傷し、回復が長引く原因になります。 中等度以上が疑われる場合は、医療機関での評価を受けたうえで回復段階に合わせたリハビリが重要です。 重度(Ⅲ度)|歩行困難・陥凹や強い腫れを伴うケース 重度の肉離れ(Ⅲ度)は、筋肉が大きく断裂している状態で、歩行が困難になることが多く、明らかな異常所見を伴います。 【重度の特徴】 受傷直後から強い痛みで歩けない 筋肉にへこみ(陥凹)が触れることがある 広範囲の腫れや内出血が出現する この状態では自己判断は危険であり、速やかな医療機関の受診が必要です。 重度の場合、保存療法だけでなく専門的な治療や長期的なリハビリが必要になることもあります。 放置すると筋力低下や再断裂のリスクが高まるため、早期対応が不可欠です。 歩けるからと放置するとどうなる? 歩ける状態の肉離れを放置することは、回復の遅れや再発リスクを高める要因になります。 【放置によって起こりやすい問題】 損傷部が十分に修復されず、痛みが長期化する 回復途中で再度負荷がかかり、損傷範囲が広がる 筋肉が硬くなり、柔軟性や可動域が低下する 同じ部位を何度も痛める「再発型」になりやすい 肉離れは、表面的な痛みが軽くなっても、筋肉内部の修復が終わっていないことがあります。 この状態で運動や負荷の強い動作を再開すると、修復途中の筋線維に再びストレスがかかり、回復が振り出しに戻ってしまいます。 「歩けているから問題ない」と判断するよりも、回復の段階を意識して行動を調整することが重要です。 肉離れで病院に行くべき症状(受診の目安) 受診を検討すべき肉離れのサインを知っておくことで、判断に迷う時間を減らすことができます。 歩けるが、数日たっても痛みが軽減しない 力を入れると鋭い痛みが出る、怖さがある 腫れや内出血が広がってきている 同じ部位で肉離れを繰り返している スポーツや仕事への復帰時期を判断したい これらに当てはまる場合、自己流の安静やストレッチだけでは不十分なことがあります。 医療機関で損傷の程度を確認することで、回復までの目安や適切なリハビリ計画を立てやすくなります。 特に再発を繰り返している場合は、背景に筋力バランスや動作の癖が隠れていることも少なくありません。 病院で行われる検査と診断 肉離れの検査では、痛みの部位や動作時の反応を確認したうえで、必要に応じて画像検査が行われます。 【主な検査内容】 問診・触診(痛む動作、圧痛、筋緊張の確認) 超音波(エコー)検査による筋線維の評価 MRI検査で損傷範囲を詳細に確認することもある 軽度の場合は視診と触診で経過をみることもありますが、中等度以上が疑われる場合は画像検査が有効です。 損傷の範囲や位置が分かることで、安静期間やリハビリ開始のタイミングを判断しやすくなります。 「どこまで動かしてよいか」を明確にする意味でも、評価は回復の土台になります。 早く回復するための基本対応(初期対応・リハビリ) 肉離れからの回復を早めるためには、初期対応と段階的なリハビリを意識することが重要です。 【基本対応の流れ】 受傷直後は安静を優先し、痛みを悪化させない 腫れや痛みが強い時期は冷却を適切に行う 痛みが落ち着いたら、可動域と筋力を段階的に回復 復帰前に動作チェックを行い、再発リスクを下げる 早期に無理なストレッチや筋トレを行うと、かえって回復を遅らせることがあります。 痛みの程度や回復段階に応じて内容を調整することで、筋肉の修復と機能回復が両立しやすくなります。 焦らず段階を踏むことが、結果的に最短での復帰につながります。 再発しやすい人の特徴と注意点 肉離れを繰り返しやすい人には、いくつか共通する特徴があります。 【再発しやすい要因】 柔軟性不足や筋力の左右差がある ウォーミングアップが不十分 回復途中で競技や仕事に復帰している フォームや動作の癖が修正されていない 痛みが引いたことだけを基準に復帰すると、再発のリスクが高くなります。 筋肉の出力や動作の安定性まで含めて確認することで、同じ部位を繰り返し痛める可能性を下げられます。 再発を防ぐ視点を持つことが、長期的なパフォーマンス維持につながります。 痛みが長引く・繰り返す場合の治療選択肢 適切な保存療法を行っても、肉離れの痛みが長引く・繰り返すケースがあります。 そのような場合、筋肉や腱の回復が十分に進まず、慢性化している可能性が考えられます。 リペアセルクリニック大阪院では、肉離れ後の痛みが残るケースや、再発を繰り返す状態に対して、損傷部位や動作の評価を重視した相談を行っています。 「なぜ治りきらないのか」「どの動作が負担になっているのか」を整理したうえで、保存的なケアの見直しや、必要に応じて再生医療を含めた選択肢を検討します。 再生医療は、自己由来の細胞や血液を用いて組織の回復環境を整える治療で、長期化した筋肉の痛みに対して検討されることがあります。 「このまま同じ対応を続けてよいのか分からない」と感じる場合は、一度状態を整理することが次の一手につながります。 まとめ|「歩ける=軽い」と判断せず、回復過程を大切に 肉離れは、歩ける状態であっても油断できないケガです。 【この記事のポイント】 歩けるかどうかだけで重症度は判断できない 放置すると回復遅延や再発につながる 段階的な対応と再発予防が重要 長引く場合は治療方針の見直しが必要 痛みのある期間を「我慢の時間」にするのではなく、回復と再発予防のための準備期間と捉えることが大切です。 適切な評価と対応を行うことで、日常生活やスポーツへの復帰をより安全に進めることができます。 違和感が続く場合は、早めに専門家へ相談することを検討してください。
2026.01.29 -
- ひざ関節
- 再生治療
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関節の痛みや違和感が続いているものの、「年齢のせいかもしれない」「使いすぎだろう」と様子を見ていませんか。 とくに乾癬がある方の場合、皮膚症状には慣れていても、関節の異変を病気と結びつけにくいことがあります。 乾癬性関節炎は、初期の段階では症状が軽く、はっきりしないことが多いため、気づかないまま進行してしまうケースも少なくありません。 そこで本記事では、乾癬性関節炎の初期症状として現れやすいサインを整理し、見逃しやすい理由や早期受診の目安について詳しく解説します。 結論|初期症状は軽い・あいまいなことが多く違和感の段階で気づくことが重要 結論から言うと、乾癬性関節炎の初期症状は痛みが軽度であったり、症状が断続的であったりすることが多いため、見過ごされやすい傾向があります。 しかし、この「違和感レベル」の時期に気づいて治療を始められるかどうかで、その後の関節ダメージや生活への影響は大きく変わります。 はっきりした腫れや強い痛みが出てからでは、すでに炎症が長期間続いている可能性もあります。 乾癬性関節炎では、「我慢できるかどうか」ではなく、「今までと違う感覚があるかどうか」を判断基準にすることが重要です。 乾癬性関節炎とは?(乾癬との関係と発症の仕組み) 乾癬性関節炎は、皮膚疾患である乾癬に関連して起こる炎症性の関節疾患です。 乾癬は皮膚の表面に赤い発疹や銀白色の鱗屑(りんせつ)が現れる病気として知られていますが、免疫の異常が全身に影響する疾患でもあります。 この免疫の異常が関節や腱、靭帯の付着部に波及することで、関節炎として症状が現れる場合も。 乾癬が先に出るケースが多い一方で、関節症状が先行したり、皮膚症状がほとんど目立たないまま発症することもあります。 そのため、乾癬性関節炎は「皮膚の病気」と「関節の病気」が別々に扱われやすく、初期診断が遅れる原因にもなっています。 乾癬性関節炎の初期症状で多いサイン 乾癬性関節炎の初期には、特徴的ではあるものの気づきにくい症状が現れます。 以下では、初期段階で比較的多くみられるサインを具体的に解説します。 【初期サイン】 指や足趾が腫れる・太くなる場合 朝のこわばりや動かし始めの痛み 左右非対称に出る関節の違和感 腱や靭帯の付着部に出る痛み これらの症状は、単独で現れることもあれば、いくつかが同時に重なることもあるので、ぜひ参考にしてみてください。 指や足趾が腫れる・太くなる(ソーセージ様指) 乾癬性関節炎の初期症状として比較的特徴的なのが、指や足趾全体が腫れて太く見える状態です。 これは「ソーセージ様指(趾)」と呼ばれ、関節だけでなく周囲の腱や軟部組織まで炎症が及ぶことで起こります。 一本の指だけが突然腫れ、曲げ伸ばしがしにくくなることもあり、外傷や突き指と勘違いされることがあります。 痛みが軽い場合でも、見た目の変化が続く場合は注意が必要です。 朝のこわばり・動かし始めの関節痛 朝起きたときに関節がこわばる、動かし始めに痛みを感じるといった症状も初期によくみられます。 しばらく動いていると軽くなるため、「寝相が悪かった」「冷えたせい」と受け取られがちです。 しかし、このこわばりが毎朝のように続く場合、炎症性の関節疾患を疑う必要があります。 時間が経つにつれて痛みが軽減するという特徴は、乾癬性関節炎を含む炎症性関節炎の初期サインの一つです。 左右非対称の関節の違和感・痛み 乾癬性関節炎では、左右で異なる関節に症状が出ることがあります。 たとえば、右手の指だけが痛む、左足首だけが腫れるといったように、非対称な症状が特徴です。 このため、使いすぎや姿勢の問題と考えられ、病気として認識されにくい傾向があります。 左右差のある違和感が長く続く場合は、注意深く経過を見る必要があります。 腱や靭帯の付着部が痛む(かかと・肘など) 関節そのものではなく、腱や靭帯が骨に付着する部位の痛みとして始まるケースもあります。 代表的なのは、かかとの痛み(アキレス腱付着部)や、肘の外側・内側の違和感です。 テニス肘や足底筋膜炎などの使いすぎによる障害と似ているため、乾癬性関節炎とは結びつきにくい症状です。 複数の部位で繰り返す付着部痛がある場合は、全身性の炎症を疑う視点が重要になります。 初期症状が見逃されやすい理由 乾癬性関節炎の初期症状が見逃されやすいのには、いくつかの理由があります。 症状そのものだけでなく、病気に対する認識の問題も大きく関係しています。 【初期症状が見逃されやすい理由】 痛みや腫れが軽度で日常生活に支障が出にくい 症状が出たり引いたりを繰り返す 乾癬と関節症状を別の問題として考えやすい 加齢や使いすぎと自己判断してしまう これらの要因が重なることで、受診のタイミングが遅れ、結果として関節炎が進行してしまうことがあります。 初期の違和感を軽視せず、「今までと違う状態が続いているかどうか」を振り返ることが、早期発見につながります。 乾癬がある人・ない人での初期症状の違い 乾癬性関節炎の初期症状は、乾癬がすでにあるかどうかで気づきやすさに差が出ることがあります。 同じ病気であっても、背景によって受け止め方や受診までの行動が異なる点が特徴です。 【この見出しで解説するポイント】 乾癬がある人に多い初期の気づき方 乾癬が目立たない人の見逃しやすさ 以下では、それぞれのケースでどのような点が受診の遅れにつながりやすいのかを整理します。 自分の状況に近い項目を確認してみてください。 乾癬がある人に多い初期の気づき方 すでに乾癬と診断されている人は、関節症状が出た際に「乾癬と関係があるのでは」と気づきやすい一方で、別の理由で見逃すこともあります。 皮膚症状が慢性的にあるため、体調の変化に慣れてしまい、軽い関節痛を重要視しないケースが少なくありません。 また、乾癬の治療で通院していても、関節の違和感を医師に伝えないまま経過してしまうことがあります。 皮膚症状のある方こそ、関節の腫れやこわばりが出た時点で早めに相談する姿勢が重要です。 乾癬が目立たない人の見逃しやすさ 一方で、乾癬がほとんど目立たない、もしくは自覚していない人では、乾癬性関節炎と結びつけること自体が難しくなります。 頭皮や爪など目立ちにくい部位に軽度の乾癬がある場合、皮膚症状と関節痛が別の問題として扱われがちです。 結果として、整形外科的な痛みとして対処され、根本的な診断に至るまで時間がかかることがあります。 皮膚症状が軽くても、関節症状が続く場合は全身性の炎症疾患を疑う視点が大切です。 こんな場合は早めに受診を検討(セルフチェック) 乾癬性関節炎の初期症状はあいまいなことが多いため、「受診すべきか迷う」段階で立ち止まってしまいがちです。 以下のチェック項目に複数当てはまる場合は、早めの受診を検討する目安になります。 【受診を検討したいセルフチェック】 関節の違和感や腫れが数週間以上続いている 朝のこわばりがあり、動かすまで時間がかかる 左右で違う関節に症状が出ている 指や足趾が太くなったように感じる 乾癬、またはそれに似た皮膚症状がある これらは単独では決め手にならなくても、組み合わさることで乾癬性関節炎を疑う材料になります。 「もう少し様子を見よう」と先延ばしにせず、専門的な評価を受けることで将来の関節ダメージを防ぎやすくなります。 何科を受診すべき?初期症状時の診療科選び 初期症状の段階では、「何科に行けばよいのかわからない」と迷う方が多くいます。 乾癬性関節炎では、症状の出方に応じて受診先を考えることが重要です。 【初期症状時の主な受診先】 関節の痛みや腫れが主:リウマチ科・整形外科 皮膚症状が強い:皮膚科 両方が気になる:連携のある医療機関 どこから受診しても問題はありませんが、重要なのは症状を総合的に評価できるかどうかです。 関節と皮膚の情報が分断されると、診断までに時間がかかることがあります。 初診時には、皮膚症状の有無や経過も含めてしっかり伝えることが大切です。 治療を早く始めることの重要性 乾癬性関節炎では、治療開始のタイミングが将来の関節機能に大きく影響します。 炎症が続く期間が長いほど、関節破壊や変形が進行しやすくなります。 初期の段階で炎症を抑えることができれば、関節の構造を保ったまま症状をコントロールできる可能性が高まります。 そのため、「まだ我慢できる」段階での受診こそが、長期的には最も負担の少ない選択になります。 症状が続く・改善しない場合の治療選択肢 標準的な治療を続けていても、痛みや関節の違和感が残るケースは少なくありません。 そのような場合には、現在の治療内容や病状を整理し、次の選択肢を検討することが重要です。 リペアセルクリニック大阪院では、「症状が落ち着かない理由」を整理することを重視しています。 炎症が主因なのか、関節や腱の構造的なダメージが影響しているのかを評価し、治療の方向性を再確認します。 そのうえで、保存的なケアの最適化だけでなく、必要に応じて再生医療を含めた選択肢を比較しながら検討します。 再生医療は、「これ以上どうすればよいかわからない」と感じている段階で、治療の幅を広げる一つの手段となる場合があります。 まとめ|初期症状に気づくことが将来の関節ダメージを防ぐ 乾癬性関節炎の初期症状は軽く、あいまいな形で始まることが多いため、見逃されやすい傾向があります。 しかし、違和感の段階で気づき、早めに評価を受けることが、将来の関節ダメージを防ぐ最大のポイントです。 「治るかどうか」ではなく、「悪化させないために今できることは何か」という視点で行動することが重要になります。 症状が続く場合や判断に迷う場合は、一人で抱え込まず、専門的な評価を受けて選択肢を整理しましょう。
2026.01.29 -
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乾癬性関節炎と診断されたあと、「この病気は治るのだろうか」「もう症状は出ないのか」と疑問や不安を抱く方は少なくありません。 治療を続ける中で痛みや腫れが消え、日常生活に支障がなくなると、「治った」と感じる瞬間を経験する方も多く見られます。 一方で、症状が落ち着いたあとに再び関節痛が現れ、「治ったと思っていたのに再発した」と戸惑うケースも珍しくありません。 そこで本記事では、乾癬性関節炎は本当に治ったと言えるのかという疑問について、医学的な考え方と実際の経過を踏まえながら、症状が安定する状態や再発を防ぐための視点を詳しく解説します。 結論|完治は難しいが「治ったように安定する状態」を目指すことは可能 結論から言うと、乾癬性関節炎は現時点の医療では完全に治癒する病気ではありません。 乾癬性関節炎は免疫の異常によって慢性的な炎症が起こる疾患であり、原因そのものを完全に取り除く治療法は確立されていないのが現状です。 しかし、適切な治療によって炎症が抑えられ、痛みや腫れが消失し、日常生活や仕事にほとんど影響が出ない状態を長期間維持できるケースは多くあります。 このような状態は「治った」と表現されることもありますが、医学的には寛解(かんかい)と呼ばれます。 乾癬性関節炎では、「完治」を目指すよりも、「症状を安定させ、再発を防ぎながら生活の質を維持する」ことが現実的な治療目標になります。 「乾癬性関節炎が治った」と感じるのはどんな状態? 乾癬性関節炎の患者さんが「治った」と感じる状態には、いくつかの共通点があります。 単に痛みが軽くなったというだけでなく、生活全体が元のリズムに戻ったと実感できることが重要なポイントです。 【治ったと感じやすい状態の例】 関節の痛みや腫れがほぼ消失している 朝のこわばりがなく、動き始めがスムーズ 仕事や家事、外出を制限なく行える 乾癬の皮膚症状も落ち着いている このような状態になると、病気を意識する時間が減り、「もう大丈夫なのでは」と感じやすくなります。 しかし、乾癬性関節炎は症状が消えている間も、体内の免疫異常が完全になくなったわけではありません。 そのため、症状が出ていない状態と、病気そのものがなくなった状態は分けて考える必要があります。 「治った」と感じる状態は、あくまで安定している状態であることを理解しておくことが大切です。 症状が落ち着く・改善するケースの特徴 乾癬性関節炎でも、比較的症状が安定しやすい方には一定の傾向があります。 【この見出しで解説するポイント】 早期に診断され治療を開始できた場合 炎症が十分にコントロールされた場合 生活動作や仕事への支障がなくなった場合 ここでは、症状が落ち着きやすい代表的なケースについて整理します。 早期に診断されて治療を開始できた場合 発症初期に乾癬性関節炎と診断されて治療を開始できた場合は、症状が安定しやすい傾向があります。 乾癬性関節炎は、炎症が長期間続くほど関節の破壊や変形が進行しやすくなります。 痛みや腫れが軽い段階で治療を始めることで、関節へのダメージを最小限に抑えやすくなります。 結果として、関節機能を保ったまま症状をコントロールでき、「治ったように感じる状態」に到達しやすくなります。 皮膚症状だけでなく関節の違和感を早めに相談することが、長期的な予後に影響します。 炎症がコントロールされ、痛みや腫れが消失した場合 治療によって関節内の炎症が十分に抑えられた場合、痛みや腫れが目立たなくなります。 薬物療法が適切に作用していると、朝のこわばりや関節の腫脹が消え、動作が楽になります。 この段階では、日常生活で病気を意識する場面が減り、「治った」と感じやすくなることも。 ただし、炎症が抑えられている状態は治療によって維持されている場合が多く、治療を中断すると再燃する可能性があります。 症状がない時期ほど、定期的な診察と治療継続が重要になります。 生活動作や仕事に支障がなくなった場合 乾癬性関節炎が落ち着くと、日常生活や仕事への支障がほぼなくなることがあります。 階段の昇降、長時間のデスクワーク、家事動作などが問題なく行えるようになると、精神的な負担も軽減されます。 この状態が続くことで、「病気を抱えている」という意識自体が薄れる方も少なくありません。 一方で、無理を重ねることで再び炎症が悪化するケースもあるため、症状が落ち着いている時期こそ体調管理が重要です。 生活の質を維持する視点で、治療と日常動作のバランスを取ることが求められます。 なぜ「治った」と感じても再発することがあるのか 乾癬性関節炎では、一度症状が落ち着いても再発することがあります。 これは病気の性質によるものであり、決して珍しいことではありません。 【再発につながりやすい要因】 自己判断による治療中断や減薬 強いストレスや慢性的な睡眠不足 感染症や体調不良による免疫バランスの変化 体重増加や生活習慣の乱れ 乾癬性関節炎は免疫の異常によって炎症が起こるため、体調や生活環境の変化が症状に影響を与えます。 症状が消えている間も、体内では再び炎症が起こる準備が整ってしまうことがあります。 そのため、「治った」と感じる時期ほど、再発を防ぐ視点で治療と生活管理を続けることが重要です。 治療によって目指すゴール 乾癬性関節炎の治療では、寛解を維持することが現実的なゴールになります。 寛解とは、痛みや腫れなどの自覚症状がなく、検査上も炎症が抑えられている状態を指します。 この状態を維持できれば、関節破壊の進行を抑え、将来的な機能障害のリスクを下げることが可能になります。 重要なのは、「治ったかどうか」にとらわれるのではなく、「安定した状態をいかに長く続けるか」という視点で治療を考えることです。 乾癬性関節炎が改善しやすい人・長引きやすい人の違い 乾癬性関節炎の経過には個人差があり、比較的症状が安定しやすい方と、長引きやすい方がいます。 その違いは体質だけでなく、診断のタイミングや治療への向き合い方、生活背景など複数の要素が重なって生じます。 【この見出しで解説するポイント】 炎症が早期に抑えられた人の特徴 症状を我慢し続けてしまった場合 生活負荷やストレスが影響するケース 以下では、症状が改善しやすいケースと長引きやすいケースを具体的に比較しながら整理します。 自分がどちらに近いかを知ることで、今後の治療方針を考えるヒントになります。 炎症が早期に抑えられた人の特徴 炎症が早期にコントロールされたケースでは、関節のダメージが最小限に抑えられやすく、症状が安定しやすい傾向があります。 関節の腫れや痛みが出始めた段階で受診し、適切な診断と治療につながった場合、関節破壊が進行する前に炎症を抑えられます。 この結果、日常生活に支障が出にくく、「治ったように感じる状態」を長期間維持できる可能性が高まります。 また、皮膚症状と関節症状の両方を一体として評価できていることも、経過が安定しやすい要因の一つです。 症状を我慢し続けてしまった場合 一方で、関節痛や腫れを長期間我慢してしまった場合は、症状が長引きやすくなります。 乾癬がある方では、関節症状が出ても「年齢のせい」「使いすぎ」と自己判断してしまうケースが少なくありません。 その結果、炎症が慢性化し、関節の変形や可動域制限が進行してから受診することになります。 この段階では、炎症を抑えても完全に元の状態へ戻すことが難しく、治療に時間がかかりやすくなります。 生活負荷やストレスが影響するケース 生活負荷や精神的ストレスが大きい場合も、症状が安定しにくい要因になります。 長時間の立ち仕事や手作業、慢性的な睡眠不足、強いストレスは、免疫バランスを乱す引き金になり得ます。 薬物治療で一時的に症状が落ち着いても、生活環境が整わないままだと再燃を繰り返すことがあります。 治療と並行して、生活リズムや負荷の調整を行うことが、長期的な安定には欠かせません。 治療を続けるうえで重要なポイント 乾癬性関節炎では、「症状が軽くなったから終わり」ではなく、安定した状態を維持するための工夫が重要になります。 治療を継続するうえで意識したいポイントを整理します。 【治療を続けるうえでの重要ポイント】 症状がなくても定期的に評価を受ける 自己判断で治療を中断・減薬しない 関節だけでなく皮膚症状も含めて管理する 生活負荷や体調変化を医師に共有する 症状が出ていない時期ほど、通院や服薬を省略したくなる気持ちが生じやすくなります。 しかし、乾癬性関節炎では「症状がない=病気が止まっている」とは限らない点が重要です。 定期的な評価を続けることで、再燃の兆候を早めに捉え、治療の微調整が可能になります。 痛みや関節症状が残る場合の次の選択肢 薬物療法を続けていても、関節の痛みや違和感が残るケースは少なくありません。 そのような場合には、現在の治療を見直し、次の選択肢を整理することが重要になります。 【次の選択肢として検討される方向性】 薬物治療内容の再評価・調整 関節ごとの負荷や使い方の見直し 保存的ケアを補完する治療の検討 とくに慢性化した関節痛では、炎症だけでなく組織の損傷や回復力の低下が影響していることがあります。 このような場合、従来の治療を続けるだけでは改善が頭打ちになることもあります。 リペアセルクリニック大阪院では、治療が一定の段階で頭打ちになったケースに対して、現在の状態を多角的に評価し、選択肢を整理する相談を行っています。 保存療法の最適化に加え、必要に応じて再生医療を含めた治療の可能性についても検討します。 【相談時に整理しておくと役立つこと】 どの関節に、いつから症状が残っているか 痛みが出やすい動作や時間帯 現在までに行ってきた治療内容 仕事や日常生活で特に困っている点 症状が続いている場合でも、「もう治らない」と決めつける必要はありません。 今の状態を整理し、次に進むかどうかを冷静に判断することが重要です。 まとめ|「治ったかどうか」より「安定した状態を維持する視点」が重要 乾癬性関節炎は、完全に治癒する病気ではありませんが、症状が安定し生活に支障がない状態を長く維持することは十分に可能です。 「治った」と感じる状態の裏には、治療によって炎症が抑えられているという前提があります。 そのため、症状が落ち着いている時期こそ、治療と生活管理を継続する視点が重要になります。 痛みや機能障害が残る場合は、治療が行き詰まっている理由を整理し、次の選択肢を検討することが安心につながります。 「治ったかどうか」ではなく、「安定した状態をどう維持するか」という視点で、今後の治療を考えていきましょう。
2026.01.29 -
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関節の痛みや腫れが続いているものの、どの診療科を受診すればよいのか分からず悩んでいる方は少なくありません。 特に、皮膚に乾癬がある場合や、指や足の関節が腫れてきた場合、「整形外科なのか」「皮膚科なのか」「それとも別の科なのか」と迷いやすくなります。 こうした症状の背景にある可能性があるのが、乾癬性関節炎です。 本記事では、乾癬性関節炎は何科を受診すれば良いのかという疑問に対して、初診時の考え方や診療科ごとの役割、受診の目安を整理して解説します。 結論|基本は「リウマチ科・整形外科」、皮膚症状があれば皮膚科も重要 乾癬性関節炎が疑われる場合、受診の中心となるのはリウマチ科と整形外科です。 一方で、乾癬の皮膚症状が強く出ている場合や、皮膚症状が先に現れている場合は、皮膚科が重要な窓口になることもあります。 どの診療科が絶対的に正しいというより、症状の出方や困りごとによって適した入口が変わると考えることが大切です。 迷って受診を先延ばしにするより、まずは適切な診療科で評価を受けることが、結果的に治療の近道になります。 乾癬性関節炎とは?(乾癬との関係と特徴) 乾癬性関節炎は、皮膚疾患である乾癬に関連して起こる炎症性の関節疾患です。 乾癬患者の一部に発症し、皮膚症状と関節症状が同時、あるいは別々の時期に現れることがあります。 関節の腫れや痛み、朝のこわばり、指全体が腫れるソーセージ様変形などが特徴です。 放置すると関節破壊や変形が進行することがあるため、早期の診断と治療が重要になります。 乾癬性関節炎は何科に行くべき?診療科別の役割 乾癬性関節炎は、複数の診療科が関わる疾患であり、診療科ごとの役割を理解することで受診先を判断しやすくなります。 【診療科別の主な役割】 リウマチ科|診断と薬物治療の中心 整形外科|関節痛・変形・動作障害の評価 皮膚科|乾癬の管理と関節症状への気づき それぞれの診療科には得意分野があり、症状に応じて連携しながら治療が進められます。 次に、各診療科の役割を具体的に見ていきましょう。 リウマチ科|診断・薬物治療の中心になる診療科 乾癬性関節炎の診断と治療の中心となるのが、リウマチ科です。 血液検査や画像検査、症状の経過を総合的に評価し、炎症性関節炎かどうかを判断します。 必要に応じて、抗リウマチ薬や生物学的製剤などの専門的な薬物治療が行われます。 関節破壊を防ぐ長期的な治療設計を行う点が、リウマチ科の大きな役割です。 整形外科|関節痛・変形・動作障害が強い場合 動作時の痛みや関節の腫れ、変形が主な悩みの場合、整形外科が最初の受診先になることも多くあります。 レントゲンやMRIを用いて、関節や骨、腱・靱帯の状態を評価します。 初期段階では変形性関節症や腱炎との区別が難しいこともあり、必要に応じてリウマチ科へ紹介されます。 日常動作への影響が強い場合の入口として重要な役割を担います。 皮膚科|乾癬が先行している・皮膚症状が強い場合 乾癬がすでに診断されている方では、皮膚科が最初の相談先になるケースもあります。 皮膚症状の変化から関節症状の併発に気づき、専門科へつなぐ役割を果たします。 皮膚と関節の両方を視野に入れた治療方針が重要になります。 皮疹の悪化と同時に関節痛が出た場合は、皮膚科受診が判断のきっかけになることがあります。 最初はどこに行く?初診時の判断ポイント どの診療科を受診すべきか迷った場合は、現在もっとも困っている症状を基準に考えると判断しやすくなります。 関節の腫れや朝のこわばりが強い → リウマチ科 動作時の痛みや変形が気になる → 整形外科 乾癬の悪化と同時に関節症状が出た → 皮膚科 どの科を選んだとしても、必要に応じて専門科へ紹介される体制が整っています。 大切なのは、症状を我慢して受診を遅らせないことです。 乾癬性関節炎を疑う症状チェック(受診の目安) 次のような症状が複数当てはまる場合、乾癬性関節炎を疑う目安になります。 指や足趾が全体的に腫れる 朝起きたときに関節がこわばる 左右非対称に関節痛が出る 腱や靱帯の付着部が痛む 乾癬があり、関節症状が加わった これらの症状が続く場合、早期に専門的な評価を受けることで、関節破壊を防ぎやすくなります。 自己判断で様子見を続けるより、医療機関での相談が重要です。 病院で行われる検査と診断の流れ 乾癬性関節炎の診断では、症状と検査結果の総合評価が行われます。 血液検査(炎症反応、自己抗体など) 画像検査(レントゲン、MRI、超音波) 皮膚症状や既往歴の確認 単一の検査だけで確定するわけではなく、経過観察を含めて診断されることもあります。 症状の変化を正確に伝えることが、診断精度を高めるポイントです。 乾癬性関節炎の主な治療法(保存療法・薬物療法) 治療の基本は、炎症を抑えて関節破壊を防ぐことです。 抗炎症薬による症状緩和 抗リウマチ薬や生物学的製剤 リハビリや生活指導の併用 症状や進行度に応じて治療内容は調整されます。 早期から適切な治療を行うことで、将来の機能障害を防ぐことが期待されます。 治療を続けても痛み・機能障害が残る場合の選択肢 治療を継続しても日常生活に支障が残る場合、次の段階を検討する必要があります。 リペアセルクリニック大阪院では、症状の経過や生活で困っている動作を整理し、治療の優先順位を再評価することを重視しています。 炎症が落ち着いた後も残る慢性的な痛みや機能障害に対して、再生医療を含めた選択肢を比較しながら検討できます。 【相談時に整理しておくと役立つこと】 いつから、どの関節が痛むか 皮膚症状と関節症状の出現順 これまで受けた治療内容 日常生活で特につらい動作 治療を続けているのに生活が整わない場合、現状を一度整理することが次の一手につながります。 選択肢を把握したうえで判断することが、不安の軽減にもつながります。 まとめ|「何科か迷う」より、早めに専門評価を受けることが重要 乾癬性関節炎は、早期の評価と治療が将来の関節機能を左右します。 何科に行くか迷っている間に症状が進行するケースも少なくありません。 まずは現在の症状に合った診療科を入口に、専門的な評価を受けることが重要です。 不安を抱えたまま過ごすより、早めの相談が安心につながります。
2026.01.29 -
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「ジョーンズ骨折にテーピングは有効?」 「テーピングの効果は?」 ジョーンズ骨折と診断され、足の外側の痛みにお悩みの方も多いのではないでしょうか。 日常生活やスポーツへの復帰を目指す中で、テーピングによる対処法を検討する方も多いです。 この記事では、ジョーンズ骨折に効果的なテーピングの巻き方や、活用する際の注意点について詳しく解説します。 正しいテーピング方法と活用タイミングについて理解し、ジョーンズ骨折の再発予防に努めましょう。 また、近年の治療では、ジョーンズ骨折の早期改善を目指せる「再生医療」が注目されています。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、炎症抑制や損傷した骨の早期改善が期待できる治療法です。 当院リペアセルクリニックでは、再生医療について無料カウンセリングを実施しているため、ぜひご相談ください。 ジョーンズ骨折に効果的なテーピング方法 ジョーンズ骨折の回復期において、テーピングは足の安定性を高めるために役立ちます。 以下で、準備するテーピングと実際の手順について解説します。 準備するテーピング テーピングの巻き方 正しい知識を身につけ、足への負担を減らしましょう。 以下の記事では、足の側面・外側が歩くと痛い原因について詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 準備するテーピング ジョーンズ骨折のテーピングには、伸縮性のあるキネシオロジーテープを準備しましょう。 また、下地用のアンダーラップというテープがあれば、足を保護しながら必要な動きを助ける効果が見込めます。 以下のテープを揃えておくと、スムーズに処置を進められます。 テープの種類 特徴と役割 備考 キネシオロジーテープ(伸縮性) 足首の自然な動きを保ちつつ患部を保護する 5cm幅で長さ約30cm×2本を用意する アンダーラップ 皮膚を保護し、かぶれを防止する下地用のテープ 皮膚が弱い方やしっかり固定したい方は、任意で用意する 準備の際は、テープの角をあらかじめ丸く切っておくと、運動中に剥がれにくくなります。 医師や理学療法士のアドバイスを受けながら、自分自身の状態に合う種類を選びましょう。 テーピングの巻き方 ジョーンズ骨折に対するテーピングは、足の外側にかかる負担を軽減し、つま先が外側を向きすぎないようにすることを目的とします。 テーピングの手順は、以下のとおりです。 1本目のテープ 1本目のテープは、内側のくるぶしから指2本分下のかかとにテープを貼り付けましょう。 かかとの下を覆うように外側のくるぶしの下側を通って、すねの前側に向けてテープを貼ります。 (内側のかかとからすねの内側に向けてぐるっと一周した状態) 皮膚が弱い方は、まず皮膚を保護するアンダーラップを貼り、その上から伸縮性テープを重ねるように貼りましょう。 2本目のテープ 2本目のテープは、内側のくるぶしから指2本分上の位置、前に向かうようにテープを貼り付けましょう。 すねの前側から外側のくるぶしの上側を通って、1本目のテープに半分重なるように貼っていきます。 くるぶしの外側を通ったら、かかとの後ろ側を覆うように通って、テーピングの端が親指の付け根までくるように貼ります。 ジョーンズ骨折のテーピングで注意すべき点 ジョーンズ骨折に対するテーピングは、適切な方法で活用すれば足首を支える力になります。 しかし、誤った認識や巻き方は足の状態を悪化させる恐れがあるため注意が必要です。 完治までは効果を期待できない きつく巻きすぎないように注意する 以上のポイントを正しく理解し、効果的にテーピングを取り入れていきましょう。 完治までは効果を期待できない ジョーンズ骨折が完治(骨癒合する)までは、テーピングの効果はあまり期待できません。 テーピングはジョーンズ骨折の治療そのものではなく、治った後に足首の動きをサポートしたり再発を予防したりする補助的な役割を担います。 折れた骨がつながっていない段階でテーピングをして運動を再開すると、痛みの悪化や回復が遅れる恐れがあります。 医師によるレントゲン検査などで骨癒合が確認されるまでは、治療に専念しましょう。 きつく巻きすぎないように注意する テーピングを巻く際は、患部を固定しようとして、テープをきつく巻きすぎないように注意が必要です。 過度な締め付けは血流の滞りを招き、回復を遅らせる恐れがあるためです。 特に足がむくんでいる状態で強く巻くと、血管や神経を圧迫してしびれが生じる場合もあります。 テープを巻いた後は、以下のサインが出ていないか確認してください。 確認する項目 異常な状態の目安 皮膚の色 指先が白くなったり紫色に変色したりする 感覚の変化 ジンジンとしたしびれや感覚の鈍さを感じる 足の温度 足の指が不自然に冷えている 指先の色が変わったり冷たく感じたりしたときは、すぐにテープを外して血流を確保してください。 血流が悪くなると組織の修復に悪影響を及ぼし、さらなるトラブルに繋がる恐れがあります。 適切な圧迫加減を維持しながら、こまめに足の状態を確認しましょう。 ジョーンズ骨折のテーピング以外の治療法 ジョーンズ骨折は血流が乏しい部位での骨折のため、治りにくい特徴があり、症状や活動レベルに応じた治療を進める必要があります。 本章では、ジョーンズ骨折で行われる主な治療について解説します。 保存療法 手術療法 それぞれの治療法について詳しく解説していきます。 保存療法 保存療法は、安静・患部の固定などで外科的手術をせずに骨の癒合を目指す治療法のことです。 主な治療内容は、以下のとおりです。 保存療法の特徴 ギプスや装具による患部の固定 松葉杖の使用 足首周辺の筋力強化・ストレッチなどのリハビリ 6〜8週間程度の治療期間 まずは、ギプスなどで患部を固定し、足首に負担がかからないように安静にします。 治るまでに時間がかかり、治癒後も再骨折する恐れがある点はあらかじめ理解しておきましょう。 骨が完全に付かない「偽関節」になる恐れもあるため、経過を慎重に見守ります。 手術療法 手術療法は、完全骨折の症例や早期のスポーツ復帰・再発予防を望む場合に検討される治療法です。 スクリューやワイヤーで骨折部を固定することで骨癒合しやすくなるため、アスリートにとって有力な選択肢です。 手術療法の特徴 スクリューを用いる髄内固定術 保存療法よりも再発率が抑えられる 2〜3ヵ月での競技復帰が目指せる 骨の中にネジを挿入して内側から固定することで骨折部が安定しやすくなるため、早期の骨癒合を促せます。 保存療法に比べて再発を抑える効果が期待でき、治療成績も良好です。 スクリューによる固定には専門的な技術が必要となるため、実績のある医療機関で相談しましょう。 ジョーンズ骨折のテーピングに関してよくある質問 ジョーンズ骨折の治療中や再発予防の段階で、多くの方が抱く疑問についてお答えします。 骨折したらテーピングしてもいい? ジョーンズ骨折におすすめのサポーターは? ジョーンズ骨折を手術しないとどうなる? 正しい知識を身につけることで、日常生活やスポーツへの早期復帰と再発防止に役立ててください。 骨折したらテーピングしてもいい? 骨折した直後や完治前のテーピングは推奨されません。 以下の理由から、自己判断での処置は避けてください。 骨折後のテーピングが推奨されない理由 テーピングに骨折部を治す直接的な効果はない 無理な動作を誘発する可能性がある 骨の癒合を妨げる恐れがある テーピングは再発予防を目的とするものであり、折れた骨をつなぐ効果はありません。 また、テーピングを巻いたことによる安心感から無理な動作をしてしまい、結果として治癒を遅らせる恐れがあります。 医師がレントゲンで骨の癒合を確認し、運動の許可が出た回復期から実施するのが適切です。 専門家の指導のもとで、正しいタイミングから始めましょう。 ジョーンズ骨折におすすめのサポーターは? ジョーンズ骨折には、足の横方向の安定性を高めるサポーターと足裏を支えるインソールの併用が有効です。 サポーターを選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。 ジョーンズ骨折におすすめのサポーター 横方向へのぐらつきを抑える機能 足裏のアーチを支える構造 患部を強く圧迫しない形状 足首の過度な動きを制限して、第5中足骨にかかる負担を減らすタイプを選ぶのがおすすめです。 インソールを併用すると地面からの衝撃を分散できるため、予防効果が期待できます。 製品によっては患部に当たって痛みが出る場合もあるため、購入前に試着すると良いでしょう。 ジョーンズ骨折を手術しないとどうなる? 手術を選択しない保存療法では、偽関節(骨がくっつかない状態)になったり再骨折したりするリスクが伴います。 骨が癒合せずに偽関節の状態になると、痛みが慢性化して日常生活に支障をきたす恐れもあります。 特に早期の競技復帰を望むアスリートには、早期改善を目指せる手術療法が検討されるケースが多いです。 医師と相談して、自身のライフスタイルに合う治療法を検討しましょう。 ジョーンズ骨折のテーピングは回復期には効果が見込める ジョーンズ骨折の回復期において、テーピングは足の安定性を高める役割を果たします。 足の横アーチを支えるテーピングを実施すれば、患部にかかるストレスを分散させる効果が見込めるためです。 例えば、適切なテープを用いてアーチを引き上げる方法は、歩行時の不安を軽減させます。 しかし、骨が完全に癒合するまではテーピングの効果も限定的なので、まずは無理をせず、医師の指示に従いながら段階的にリハビリを行いましょう。 再発を予防する意識を持ち、自身の足を保護する習慣を身につけてください。
2025.12.26 -
- その他
ブロック注射の仕組みや持続時間、自分の症状に適応するかを把握すれば、治療への不安を解消できます。 飲み薬やリハビリで変化がない痛みや症状に対して、ブロック注射は有効な手段となる可能性がある治療法です。 この記事では、ブロック注射で得られる効果や持続時間、効果が期待できる症状について詳しく解説します。 痛みを我慢し続ける生活は、精神的な負担も大きいものです。仕事や家事に支障が出ている状態なら早めにブロック注射を検討してみましょう。 また、つらい関節痛や神経痛には、損傷した組織の再生・修復を促す再生医療も選択肢の一つです。 当院リペアセルクリニックでは、再生医療について無料カウンセリングを実施しているため、ぜひご相談ください。 ブロック注射で得られる効果|痛みの悪循環を断ち切れる理由 ブロック注射は、痛みの連鎖を止めるための多面的な働きがあります。 局所的な麻酔作用 神経の鎮静化 炎症の抑制 血行の改善 複数の作用が重なり合うことで、辛い状態からの回復を促します。 以下でそれぞれの仕組みを詳しく解説します。 局所的な麻酔作用 ブロック注射で得られる効果は、麻酔薬による痛み信号を脳に伝える神経の遮断です。 麻酔作用の特徴 痛み信号を脳に伝える神経の遮断 即効性のある鎮痛 筋肉の硬直緩和 神経の通り道に薬を注入し、痛み信号が脳に届くのを遮断することで、一時的に痛みを感じにくくなります。 麻酔の効果で痛みのない時間を作れば、リハビリへ進むための準備が整います。 注射後15〜30分程度で変化を実感できる即効性があり、ブロック注射は激しい症状を速やかに和らげるための有効な手段です。 効果の強さや持続時間は個人差があることは理解したうえで、治療を受けましょう。 神経の鎮静化 ブロック注射によって神経の鎮静化を図ることで、過敏になった神経を正常な状態へ戻します。 長引く痛みによって神経が過剰に興奮している場合、ブロック注射によって一時的に休ませる作用が期待できます。 神経の状態 ブロック注射後の変化 過剰な興奮状態 神経の活動が穏やかになる 低い痛み閾値 正常な感覚に近づく 持続する不快感 信号の遮断によるリセット 神経の興奮状態をリセットする作用が働くことで、麻酔の効果が切れた後もブロック注射を打つ前より楽な状態が続きます。 つらい症状が一時的に緩和されるため、精神的なストレスも軽減されるでしょう。 炎症の抑制 ブロック注射には炎症の抑制も期待でき、炎症による痛みや腫れを和らげるために有効な働きです。 ステロイド薬などを併用すれば、神経の周囲に発生した強い炎症反応を鎮められます。 炎症が抑えられることで神経の圧迫が和らぎ、血流改善・回復の促進につながります。 一時的な炎症の抑制だけでなく、腰や肩の慢性化した痛みにも効果が期待できる点も強みの一つです。 飲み薬に比べて少ない量で効果を発揮するため、体への負担も軽減して治療を受けられます。 血行の改善 ブロック注射によって炎症が抑えられることで血行改善につながり、組織の修復力を高める効果が期待できます。 良好な血流は、傷ついた組織を治すために必要不可欠な要素です。 交感神経の緊張が解けて血管が広がることで、患部へ酸素や栄養が供給されるようになります。 また、筋肉の強張りが緩和されることで、本来の柔軟性を取り戻す助けとなるでしょう。 ブロック注射の効果はいつまで持続する? ブロック注射の効果が持続する時間は、症状や体質によって異なります。 本章では、ブロック注射による効果の持続時間について解説していきます。 数時間から数週間が目安 複数回の治療で効果が持続する 1回のブロック注射でも効果を実感できる場合もありますが、複数回治療を受けるなど計画的に進めるケースも少なくありません。 以下で詳しく見ていきましょう。 数時間から数週間が目安 ブロック注射の1回あたりの持続期間は、数時間から数週間と幅広いです。 使用する麻酔薬自体の作用は数時間で切れますが、神経の鎮静化や血行改善によって痛みの悪循環を断ち切る狙いもあるため、効果を実感できる状態が続きます。 症状の程度 持続期間の目安 軽度の症状 1週間から数週間程度 重度の症状 数時間から数日程度 症状が軽いほど、1回のブロック注射で得られる効果の持続時間は長くなる傾向にあります。 逆に、慢性化・重症化しているケースでは、効果の持続時間が短く感じられるケースも少なくありません。 痛みのない時間を使って、リハビリテーションなどの次のステップへ進みましょう。 安静に過ごしながら、体の変化を慎重に観察してください。 複数回の治療で効果が持続する ブロック注射は、複数回繰り返すことで効果の持続が期待できます。 1回のブロック注射では戻ってしまう痛みのサイクルを、複数回の処置によって安定させるためです。 最初は週1回のペースで始め、状態が良くなれば2週間程度に間隔を空け、2〜7回を目安に症状改善を目指します。 最終的には注射が不要な状態を目指すのが一般的な治療の流れです。 ステロイドを併用する際は回数に上限が設けられる場合もあるため、主治医と相談しながら進めてください。 ブロック注射の効果が期待できる症状 ブロック注射の効果が期待できる症状は多岐にわたります。 痛みの原因箇所へ薬剤を直接届けるため、薬物療法や理学療法で変化を感じられなかった症状にもアプローチ可能です。 足・腰の痛み 首・肩の痛み 頭痛・顔面の症状 ご自身の今の状態と照らし合わせて確認してください。 足・腰の痛み ブロック注射は、足や腰の痛みに対して高い改善効果が見込めます。 特に腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症といった、神経が圧迫される疾患に適しています。 神経のすぐそばに局所麻酔薬やステロイド薬を注入して、炎症を強力に抑えるためです。 レントゲンや超音波で位置を確認しながら薬剤を届ける手順により、痛みの元へ直接作用させます。 主な適応疾患 症状の詳細 腰椎椎間板ヘルニア 腰から足先への鋭い痛みやしびれ 腰部脊柱管狭窄症 歩行時に足が重だるくなる症状 坐骨神経痛 お尻から太もも裏にかけての痛み 神経根の炎症や腫れを鎮める働きにより、脳へ送る信号伝達を抑制します。 麻酔が切れた後も鎮痛効果が持続するケースもあり、日常生活の動作が楽になるはずです。 強いしびれや慢性化した腰痛を抱える方は、症状が悪化する前に相談しましょう。 また、次の記事では坐骨神経痛と腰椎椎間板ヘルニアの違いについて詳しく解説しているので、参考にしてください。 首・肩の痛み 首・肩の痛みには、症状の原因に合わせて適切なブロック注射を選びます。 骨の変形で神経が圧迫されるケースや、筋肉の過度な緊張が原因の肩こりまで幅広く対応可能です。 薬剤を注入して神経の過敏な興奮を鎮め、筋肉をほぐす効果を狙います。 効果が期待できる症状 頚椎椎間板ヘルニアによる腕のしびれ 頚椎症による首や背中の痛み 筋肉の硬直からくる慢性的な肩こり 腕へのしびれがある場合には神経根ブロック、筋肉の硬結部にはトリガーポイント注射を選択します。 血行を改善させる作用により、酸素や栄養が組織に届きやすくなるメリットもあります。 湿布や内服薬だけでは解消しきれないつらい症状を、直接的なアプローチで緩和しましょう。 また、次の記事では頚椎椎間板ヘルニアでやってはいけないことについて詳しく解説しているので、参考にしてください。 頭痛・顔面の症状 頭痛・顔面の症状を和らげる際にも、ブロック注射は有効な治療法です。 特に首の付け根にある神経に働きかける星状神経節ブロックは、血流を改善し自律神経を整える働きがあります。 血管の異常な拡張や神経のダメージからくる痛みを軽減します。 頭部全体の血行が促されるため、慢性的な不調を抱える方に適した処置です。 対象となる症状 期待できる変化 片頭痛・群発頭痛 激しい発作の回数や強さを抑制 顔面神経麻痺 神経への血流を補助 緊張型頭痛 頭周りや首筋の筋肉の強張りを緩和 自律神経のバランスを正常な状態に導き、痛みを引き起こす原因へ直接アプローチします。 顔面の違和感や繰り返す頭痛にお悩みの方は、専門的な治療を検討してください。 ブロック注射の費用 ブロック注射の費用は、基本的に健康保険が適用されるため、自己負担を抑えて治療を受けられます。 支払う金額は、受診する医療機関や受ける注射の種類、使用する薬剤の内容によって変わります。 初めて受診する際は、診察料や検査費用が加わる点も把握しておきましょう。 注射の種類 費用の目安(3割負担) トリガーポイント注射 200〜300円前後 星状神経節ブロック 1,000円前後 硬膜外ブロック 2,000〜3,300円前後 神経根ブロック 4,500円前後 正確な金額は、処置の内容やクリニックによって異なるため、事前の確認を推奨します。 保険適用外の自由診療を併用しない限り、1回の支払額が数万円に達するケースはほとんどありません。 ブロック注射の効果についてよくある質問 ここでは、ブロック注射の効果についてよくある質問に回答していきます。 ブロック注射はどれくらいで効果が出る? ブロック注射が効かない理由は? ブロック注射を検討している方は、参考にしてください。 ブロック注射はどれくらいで効果が出る? ブロック注射の効果が出るタイミングは、2つの段階に分かれます。 1つ目の段階は、注射した直後に現れる即効性です。 配合された局所麻酔薬が、神経の伝達を遮断するため、数分から数十分で痛みが和らぎます。 処置の後に院内で安静にしている間に、体が軽くなる実感を得る患者さまも多いです。 2つ目の段階は、数日経ってから現れる持続的な効果です。 ステロイド薬を併用する場合、炎症を鎮める作用が本格的に発揮されるまでには時間がかかります。 麻酔が切れて一度痛みが戻ったように感じても、後から楽になる経過を辿るケースがあります。 焦らずに数日間は様子を見守りましょう。 自分の症状における変化を医師へ伝えると、次回の処置をより適切に調整できます。 ブロック注射が効かない理由は? ブロック注射が効かない理由は、痛みの発生源や症状の進行具合が関係しています。 処置をしても変化がない場合、注射した場所とは別の部位に本当の原因が隠れている場合があります。 期待した反応が得られないからといって、無意味な治療だったと決めつける必要はありません。 効果が出にくい主な理由 具体的な状況の解説 原因部位が異なる 痛みを起こす神経が別の場所にある 薬剤が届かない 神経の通り道が狭く針先が届きにくい 症状が極めて重度 炎症や圧迫が強く1回では不十分 脳の痛みの記憶 慢性化により神経以外に原因がある 1回の処置で諦めず、回数を重ねたり治療法を見直したりする柔軟な姿勢が大切です。 ブロック注射の効果を実感できない場合は再生医療をご検討ください ブロック注射の効果は、麻酔作用や炎症の抑制によって痛みの連鎖を止める点にあります。 数時間から数週間といった持続時間の目安を知り、計画的に治療を進める意識を持ちましょう。 ブロック注射を繰り返しても効果を実感できない場合は、再生医療という新しい選択肢をご検討ください。 神経痛や関節痛に対する再生医療は、傷ついた組織の再生・修復を促したり、炎症を抑制したりする効果が期待できる治療法です。 当院リペアセルクリニックでは、再生医療について無料カウンセリングを実施しているため、ぜひご相談ください。
2025.12.26 -
- その他
手首や足の甲にできるガングリオンで手術をすべきかお悩みの方も多いのではないでしょうか。 ガングリオンは良性の腫瘍なので無症状であれば経過観察のみで問題ありませんが、痛みやしびれを伴う場合には手術を検討する必要があります。 この記事では、ガングリオンで行われる手術方法や手術が検討されるケースについて詳しく解説します。 ガングリオンの手術におけるリスクを理解し、納得のいく治療を選択するための参考にしてください。 ガングリオンで行われる手術方法 ガングリオンの手術療法には、主に2つの術式があり、症状の部位や状態に合わせて検討されます。 切開摘出術 関節鏡手術 それぞれの特徴を詳しく解説します。 また、以下の記事ではガングリオンと悪性腫瘍の見分け方について詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 切開摘出術 切開摘出術は、皮膚を切開してガングリオン(腫瘤)を直接取り除く術式です。 医師が患部を直接目で見て確認しながら進めるため、再発源となる茎ごと完全に除去できる利点があります。 切開摘出術の主な特徴 ガングリオンを茎ごと除去できる 多くは日帰りで手術できる 切開した場所には傷跡が残りますが、ガングリオンの確実な摘出を優先したい方に適しています。 局所麻酔を用いるため体への負担も少なく、多くのケースで当日に帰宅できます。 注射などの保存療法に比べて再発率を低く抑えられますが、再発リスクはゼロではない点は覚えておきましょう。 関節鏡手術 関節鏡手術は、1cm程度の小さな切開を複数作り、カメラ(関節鏡)と器具を挿入してガングリオンの茎を切除する術式です。 傷口が小さく済むため、体への負担が軽く、比較的回復が早いのが特徴です。 関節鏡手術の主な特徴 傷口が小さく済み、傷跡が目立ちづらい 体への負担が少なく、術後の痛みが少ない 機能回復が早い 傷跡が目立ちにくいため、見た目を気にする方や早期の社会復帰を望む方に検討されています。 ガングリオンは手術すべき?検討されるケース ガングリオンは良性の腫瘍のため、無症状であれば手術しなくても問題ないですが、以下のような症状がある際は手術を検討しましょう。 手術が検討される主な状況 ガングリオンが急激に増大した 手指の感覚が鈍い、力が入らない 強い痛みやしびれがある 何度も再発を繰り返す 関節の動きが制限される 見た目が気になりストレスを感じる 上記に当てはまる症状がある場合、専門医による手術を検討した方がいい可能性があります。 「ガングリオンが急激に増大した」「手指の麻痺」などの症状が見られた場合は、緊急性が高いため、早めに医療機関に相談しましょう。 以下の記事ではガングリオンが痛い時の対処法について詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 ガングリオンの手術におけるリスク ガングリオンの手術を受ける前に、合併症などのリスクを知る必要があります。 切除しても再発する可能性がある 血管や神経の損傷リスクがある 傷口からの感染症リスクがある 事前にリスクを把握することで、納得した状態で治療に臨めます。 医師と十分に話し合い、不安を解消しておきましょう。 切除しても再発する可能性がある 手術でガングリオンを摘出しても、再発する可能性はゼロではありません。 切開摘出術で茎を完全に除去できた場合でも約5〜10%、関節鏡手術の場合は約10〜20%は再発する可能性があります。 ガングリオンの手術を受ける場合は、再発する可能性を十分に理解したうえで治療方針を決定しましょう。 再手術が必要になる場合もあるため、経過観察を怠らないようにすることも重要です。 血管や神経の損傷リスクがある ガングリオンの手術過程で血管や神経を傷つけてしまうリスクも考慮しなければなりません。 神経の通り道にガングリオンができているケースでは、周囲の組織と癒着していると摘出時に影響を及ぼす恐れがあるためです。 損傷のリスク 具体的な症状 神経損傷 しびれ、感覚の麻痺、持続的な痛み 血管損傷 出血、血流障害、患部の腫れ 医師は超音波などで位置を確認して慎重に手術を行いますが、リスクを完全になくすのは困難です。 術後に指先の感覚が鈍くなるなどの異常を感じたら、すぐに担当医に伝えましょう。 傷口からの感染症リスクがある ガングリオンの手術では、いずれの術式も皮膚を切開するため、細菌の侵入による感染症リスクが伴います。 発生率は約1〜3%といわれており、確率は高くありませんが、術後に傷口が赤く腫れたり膿が出たりする場合がある点を理解しておきましょう。 ガングリオンは関節とつながっているケースが多く、ごく稀に細菌が関節まで及び「関節炎」を引き起こす恐れもあります。 異常な熱感や痛みがあるときは、早急に医療機関に相談しましょう。 ガングリオンの手術費用|保険適用される? ガングリオンの手術費用に保険が適用されるかどうかは、症状(痛みやしびれ)の有無によって決まります。 見た目をキレイにしたいなどの美容目的では、保険適用外で自費となるケースもあるため、注意が必要です。 手術費用の目安 費用が変わる要因 治療を受ける前に、必要な費用の内訳を確認しましょう。 手術費用の目安 ガングリオンの手術費用の目安は、自己負担3割の場合で15,000〜30,000円程度です。 痛みやしびれがあり医学的に処置が必要な際は、健康保険が適用されます。 項目 費用の目安(3割負担) 手術料単体 9,000〜13,000円 検査・薬剤・初診料込み 15,000〜30,000円 数日の入院を伴う場合 5〜10万円 手術代の他に、MRIや超音波などの検査費用や病理検査で組織の状態を調べる費用がかかります。 腫瘍が大きいケースや神経の近くにあるケースでは、入院が必要となる場合もあり、入院基本料や食費も含まれるため総額が上がります。 医療機関によって設定に幅がある点に注意しましょう。 費用が変わる要因 手術費用の総額が変動する理由は、病院・施設による違い以外にもガングリオンの状態や治療の目的にあります。 発生した部位が複雑な場合や、美容目的の処置では負担額が大きく異なるためです。 費用の変動要因 保険適用の有無(症状がある場合のみ適用される) ガングリオンの大きさ 術式や麻酔の方法 入院の有無 痛みなどの症状がなく、外見上の改善のみ(美容目的)を希望する際は、保険適用されず10割負担となる可能性があります。 また、術式によって全身麻酔が必要な場合、局所麻酔よりも費用は高くなります。 ガングリオンの手術に関するよくある質問 最後に、ガングリオンの手術についてよくある質問に回答していきます。 ガングリオンの手術で入院する日数は? ガングリオンの手術の安静期間は? 事前に、手術後の生活をイメージしておきましょう。 ガングリオンの手術で入院する日数は? ガングリオンの手術で入院する場合、1〜2日程度で済むのが一般的です。 しかし、多くの場合で日帰り実施が可能で、局所麻酔を用いるため体への負担が少なく、処置自体も30分から1時間程度で完了します。 入院が必要となるケース 関節の奥深くにある場合 サイズが大きく複雑な場合 全身麻酔を使用する場合 足首など神経が密集する部位の手術では、術後の安全を考慮して入院を検討されます。 ご自身の状況で入院が必要かどうかは、医師に確認しましょう。 ガングリオンの手術の安静期間は? ガングリオンの手術後は、患部をスプリントなどで固定し、炎症の発生を抑えながら組織の修復を促すため、1〜2週間程度の安静期間を設けるのが一般的です。 職業や生活スタイルに応じた復帰時期の目安は、以下のとおりです。 職業・動作の種別 復帰や再開の目安 デスクワークなどの軽作業 術後数日から1週間程度 手を頻繁に使う力仕事 術後2〜3週間以上 強い負荷がかかるスポーツ 術後1〜2カ月程度 仕事への復帰時期は、術後の経過を見ながら医師と相談しましょう。 デスクワークなどは早期復帰が望めますが、キーボード操作などの継続的な負荷には注意が必要です。 組織が強固につながるまでは1〜2カ月ほどかかるため、重いものをもつ動作は控えてください。 ガングリオンの手術は再発や合併症リスクを理解しておこう ガングリオンの手術は、痛みや再発を繰り返す場合に有効な手段です。 切開摘出術や関節鏡手術といった選択肢があり、多くは日帰りで治療を受けられますが、術後1〜2週間の安静期間が必要となります。 また、手術でガングリオンを除去できた場合でも、再発の恐れや神経損傷のリスクはゼロではありません。 ガングリオンの状態や発生部位によって、適した治療方針は異なるため、医師と十分に相談して治療法を選びましょう。
2025.12.26 -
- その他
ステロイド注射とは、炎症を抑える作用を持つステロイド薬を痛みのある部位に直接注射する治療法です。 変形性膝関節症や五十肩など、さまざまな関節の痛みに対して用いられています。 しかし、「ステロイド注射って本当に効果があるの?」「副作用が怖い」と感じている方も多いのではないでしょうか。 この記事では、ステロイド注射の効果や副作用、注意点をわかりやすく解説します。 関節の痛みで悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで治療法を選ぶ参考にしてください。 痛み止めに有効?ステロイド注射に期待できる効果 ステロイド注射は、痛み止めとして高い効果が期待できる治療法です。 関節や筋肉の痛みを和らげるために整形外科で広く使われており、主に以下のような効果が期待できます。 抗炎症作用 鎮痛効果 それぞれの効果について詳しく見ていきましょう。 抗炎症作用 ステロイド注射には、炎症を抑える作用があります。 関節の痛みは、多くの場合、関節内で起きている炎症が原因です。 炎症が起きると、痛みを引き起こす物質が作られ、腫れや熱感、痛みが生じます。 ステロイド薬は、炎症を引き起こす物質の産生を抑えることで、腫れや赤みを改善し、痛みの原因そのものに働きかけます。 関節内に直接注射することで、患部にダイレクトに効果を届けられるのも特徴です。 鎮痛効果 ステロイド注射は、即効性のある鎮痛効果が期待できます。 以下は、ステロイド注射で痛みを和らげることによるメリットです。 日常生活の不自由さを軽減できる リハビリや運動療法を行いやすくなる 痛みによる体のこわばりが改善する ステロイド注射は、効果的なリハビリを進めるためにも重要な役割を果たしています。 痛み止めでステロイド注射が適応される疾患・症状 ステロイド注射は、炎症による痛みや腫れが起きている場合に有効です。 整形外科でステロイド注射が使われる主な疾患は、以下のとおりです。 疾患名 症状の特徴 変形性膝関節症 膝の軟骨がすり減り、痛みや腫れが生じる 肩関節周囲炎(五十肩) 肩の痛みと動きの制限が起こる 石灰性腱板炎 肩の腱に石灰が沈着し、強い痛みが出る 腱鞘炎(ばね指など) 指の付け根に痛みや引っかかりが生じる 関節リウマチ 関節の腫れと痛みが複数の部位に出る 痛風発作 足の親指などに激しい痛みと腫れが起こる テニス肘・ゴルフ肘 肘の外側や内側に痛みが生じる とくに、ヒアルロン酸注射では効果が不十分な場合や、関節に水がたまるほど炎症が強い場合にステロイド注射が選択されます。 ただし、ステロイド注射が適切かどうかは、症状や状態によって異なるため、医師の診察を受けて判断してもらうことが大切です。 また、ステロイド注射で痛みが緩和されても疾患が治ったわけではないため、根本的な治療も検討しましょう。 痛み止めでステロイド注射を打つときの注意点・副作用 ステロイド注射は高い効果が期待できる一方で、副作用や注意すべき点もあります。 主な注意点・副作用として、以下の3つがあります。 関節や骨が脆くなるリスク 免疫抑制作用が働く 原因疾患の根本的な治療にはならない これらの注意点を正しく理解して、医師と相談しながら治療を進めましょう。 関節や骨が脆くなるリスク ステロイド注射を繰り返すと、関節の軟骨や骨が弱くなる可能性があります。 何度も同じ部位に注射を続けると、以下のようなリスクがあるため注意が必要です。 関節の軟骨が傷つきやすくなる 骨が脆くなる(骨粗しょう症) 腱や靭帯が弱くなる そのため、同じ関節へのステロイド注射は、一般的に3〜4カ月以上の間隔を空けて行います。 年間の注射回数は2回程度が目安とされているため、一定の間隔を守り、年2回までであれば軟骨や骨への影響は限定的です。 必要以上に心配せず、医師の指示に従って治療を受けましょう。 免疫抑制作用が働く ステロイドには免疫を抑える作用があり、以下の影響を与える可能性があります。 感染症にかかりやすくなる 血糖値が上がりやすくなる(糖尿病の方はとくに注意) まれに顔のほてりや軽いめまいが生じることがある 免疫抑制作用は炎症を抑えるために必要な働きですが、体の防御力が一時的に低下するというデメリットもあります。 糖尿病がある方や感染症にかかりやすい方は、事前に医師に伝えてください。 状態によっては、ステロイドを使わない別の治療法が選択されることもあります。 原因疾患の根本的な治療にはならない ステロイド注射は痛みを和らげる対症療法(症状を抑える治療)であり、病気そのものを治すわけではありません。 あくまで炎症を抑えて痛みを軽減する治療法です。 そのため、ステロイド注射だけに頼らず、以下のような取り組みを並行して行うことが重要です。 運動療法やリハビリで筋力を強化する 体重管理で関節への負担を減らす 日常生活での動作や姿勢を改善する 痛みが和らいでいる期間を活用して、リハビリなどに取り組むことで、症状の進行を遅らせることが期待できます。 関節痛に対するステロイド注射以外の治療法 関節痛の治療には、ステロイド注射以外にも一般的な治療法として、以下のようなものがあります。 治療法 特徴 ヒアルロン酸注射 関節の潤滑を助け、軟骨を保護する。副作用が少ない 内服薬 痛み止めや消炎剤を服用して症状を和らげる 運動療法 筋力強化やストレッチで関節の安定性を高める 手術療法 症状が進行した場合に人工関節置換術などを行う これらの治療法に加えて、近年は「再生医療」という新しい選択肢もあります。 再生医療とは、自分自身の細胞を使って、損傷した組織を修復する医療技術のことです。 手術を行わないため体への負担が少なく、入院する必要もありません。 薬物療法で効果が感じられなくなってきた方や、手術をできるだけ避けたい方にとって、検討すべき治療の選択肢のひとつです。 自分の症状や生活スタイルに合った治療法を、医師と相談しながら選びましょう。 痛み止めのステロイド注射に関するよくある質問 痛み止めのステロイド注射についてよくある質問を紹介します。 ステロイド注射の副作用は? ステロイド注射とブロック注射の違いは? 治療を受ける前に気になる点を確認しておきましょう。 ステロイド注射の副作用は? ステロイド注射の主な副作用は、以下のとおりです。 注射直後の一時的な痛みや腫れ 血糖値の上昇(糖尿病の方は注意が必要) 繰り返し注射した場合の軟骨・骨への影響 免疫力の低下による感染リスク 多くの副作用は一時的なもので、医師の管理のもと適切な間隔で使用すれば、過度に心配する必要はありません。 ステロイド注射とブロック注射の違いは? ステロイド注射とブロック注射は、目的や注射する場所が異なります。 項目 関節注射(ステロイド注射) 神経ブロック注射 主な目的 炎症を抑えて痛みを和らげる 神経からの痛みの信号を遮断する 注射部位 関節内や炎症のある部位 神経やその周囲 使用薬剤 ステロイド薬 局所麻酔薬(ステロイドを併用することもある) 適応症状 関節炎、腱鞘炎など 椎間板ヘルニア、坐骨神経痛など どちらの注射が適しているかは、痛みの原因や症状によって異なるため、医師の診察を受けて治療法を選択しましょう。 ステロイド注射は痛み止めに有効!複数回投与に注意しよう ステロイド注射は、関節の痛みや炎症を和らげる効果的な治療法です。 抗炎症作用と鎮痛効果により、つらい痛みを軽減する効果が期待できます。 ただし、繰り返し注射することで軟骨や骨に悪影響を及ぼすリスクがあるため、適切な間隔を空けて治療を受けることが大切です。 また、ステロイド注射はあくまで対症療法であり、根本的な治療ではありません。 関節痛の治療には、ステロイド注射以外にも再生医療という新しい治療法もあります。 以下のページでは、当院の再生医療によって変形性膝関節症による痛みが改善した症例を紹介しているので、併せて参考にしてください。 >再生医療によって両膝の痛みが改善した症例(60代女性) 当院リペアセルクリニックでは、再生医療の治療法や適応症例について無料カウンセリングを実施しているため、お気軽にご相談ください。
2025.12.26 -
- 再生治療
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普段の生活で、「理由もなく、イライラしてしまう」「朝すっきりと起きられない」と不調を感じてはいないでしょうか。 こうした状態が続いている場合、脳の神経伝達物質であるセロトニンが不足している状態、いわゆる「セロトニン欠乏脳」になっている可能性があります。 一方で、「ただの疲れだろう」「性格の問題かもしれない」と見過ごしてしまう方も少なくありません。 本記事では、現在の状態がわかるチェックリストやセロトニン不足する原因、日常でできる対策法を解説します。 ご自身の体の状態を知り、適切な対処法を見つけるための参考にしてください。 セロトニン欠乏脳のセルフチェックリスト セロトニン欠乏脳になっているか判断するために、まずは以下のチェックリストで確認してみましょう。 セロトニン不足のサイン(チェック項目) 起床時の疲労感や目覚めの悪さがある 寝つきが悪かったり、夜中に目が覚めたりすることがある 甘いものや炭水化物を無性に食べたい欲求がある 些細なことでイライラしたり、怒りっぽさがある 日中に集中力が低下し、ボーッとする状態がある 外出するのが億劫で、引きこもりがちな傾向がある 姿勢が悪化しており、猫背気味である 表情が乏しく、疲れた印象がある 以前より痛みへの過敏性が高まっている 悪天候の時に体調不良になることがある チェックがついた項目が多いほど、セロトニンが不足している可能性があります。 不調が長く続く場合や日常生活に支障が出ている場合は、自己判断せずに医療機関へ相談しましょう。 セロトニン欠乏脳の特徴とは|様々な不調が現れる脳の状態 セロトニン欠乏脳とは、脳内の神経伝達物質「セロトニン」が不足し、心身のコントロールが不安定になっている状態です。 セロトニンは、脳内で発生する感情や衝動に関わる神経伝達物質をコントロールし、精神を安定させる役割を担っているといわれています。 具体的には、以下のように他の神経伝達物質のバランスを調整しています。 神経伝達物質 主な働き セロトニン不足時の影響 ドーパミン 喜び・快楽・意欲など 欲求の暴走や依存状態を招く可能性がある ノルアドレナリン 恐怖・驚き・興奮など 攻撃性の高まりや不安、パニック症のリスク 上記のようにセロトニンが不足すると感情のブレーキが効かなくなり、精神的な不安定さを招く可能性があるため注意が必要です。 主な症状 セロトニンが不足すると、精神面だけでなく身体面にも以下のような影響が現れる可能性があります。 分類 症状の内容 精神面の不調 ・イライラや感情制御の困難 ・漠然とした不安感の継続、意欲の低下 身体面の不調 ・起床時の疲労感 ・抗重力筋の低下による姿勢悪化 ・痛みへの過敏性 その他の不調 ・自律神経バランスの乱れ ・不眠や中途覚醒などの睡眠障害 参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「セロトニン」 上記の症状はセロトニンの持つ脳の覚醒作用や痛みの抑制作用、姿勢を維持する筋肉(抗重力筋)への作用が弱まることで生じます。 セロトニンが不足する主な原因 脳内のセロトニンが不足する主な原因として、現代人特有の生活習慣が影響していると考えられています。 要因として挙げられるのが、以下の2つです。 リズム運動の不足(PC・スマホ操作による運動減) 太陽光不足(室内生活や昼夜逆転) パソコンやスマートフォンを長時間操作する生活では、体を一定のリズムで動かす機会が減少する傾向にあります。 室内で過ごす時間が長く、太陽の光を十分に浴びない生活や昼夜逆転の生活は、セロトニン神経の働きを弱める要因となるため注意しましょう。 セロトニン欠乏脳を改善するポイント セロトニン欠乏脳を改善するポイントは、以下のとおりです。 乳製品・大豆製品などトリプトファンを含む食品を摂る ウォーキングなどリズム性の運動を行う 日光を浴びる習慣を持つ セロトニン不足を解消し、心身の健康を保つためには、生活習慣の見直しが有効であるといわれています。 それぞれの具体的な方法について、詳しく解説します。 乳製品・大豆製品などトリプトファンを含む食品を摂る セロトニンは体内で生成できないため、材料となるトリプトファンという必須アミノ酸を食事から摂取する必要があります。 食品の分類 おすすめの食材 乳製品 牛乳、チーズ、ヨーグルト 大豆製品 納豆、豆腐、豆乳、みそ その他 バナナ、卵、ゴマ、アーモンド、カツオ、マグロ 朝食にバナナと牛乳を取り入れたり、納豆や卵をメニューに加えたりすることで、効率よくトリプトファンを摂取できます。 トリプトファンが脳に取り込まれるのを助ける炭水化物や、合成を助けるビタミンB6を合わせて摂ることも推奨されています。 ウォーキングなどリズム性の運動を行う セロトニン神経を活性化させるには、リズム性運動が効果的です。 リズム性運動とは一定のリズムで同じ動作を繰り返す運動のことで、以下のような種類があります。 運動の種類 具体的な動作 ウォーキング 一定のリズムでの歩行 咀嚼(そしゃく) 食事の際の咀嚼回数増加 呼吸法 意識的にリズムを整えた呼吸 特別なスポーツをする必要はなく、 開始から5分程度でセロトニン濃度が高まり始め、20分〜30分でピークに達します。 疲労が蓄積すると逆効果になることもあるため、1日15分〜30分程度を目安に無理のない範囲で行うことが望ましいでしょう。 日光を浴びる習慣を持つ 太陽の光を浴びることも、セロトニン神経を活性化させるために有効です。 セロトニンの分泌を促すには、2,500ルクス以上の照度が必要だとの説があります。 しかし、一般的な室内の照明(電灯)は500ルクス程度しかないため、セロトニンを活性化させるには不十分です。 一方で、太陽の光は曇りの日でも屋外であれば十分な照度があるとされています。 太陽の光を浴びる上で推奨される習慣としては、以下のものがあります。 起床時のカーテン開放と日光浴 昼休みの屋外散歩 窓際での滞在時間の確保 上記のような習慣を心がけ、昼夜逆転の生活を改めて朝に光を浴びて体内時計をリセットすることが、セロトニン神経の回復につながります。 セロトニン欠乏脳かもと感じたら生活習慣の見直しが第一歩 セロトニン不足による不調は、生活習慣を整えることで改善が期待できます。 ただし生活習慣を見直しても症状が改善しなかったり、気分の落ち込みが激しかったりする場合は、うつ病やパニック障害などの疾患が隠れている可能性もあります。 その場合は無理をせず、心療内科や精神科などの専門機関へ相談することをおすすめします。 当院(リペアセルクリニック)では、再生医療という新しいアプローチで治療を提供しています。 長引く体の痛みや不調にお悩みの方は一度ご相談ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ セロトニン不足に関するよくある質問 セロトニン不足に関するよくある質問と回答は、以下のとおりです。 セロトニンを増やすマッサージはある? セロトニンが不足すると顔つきは変わる? セロトニンを増やすマッサージはある? 目・顔・背中などをリズミカルに刺激するマッサージが、セロトニン神経の働きを高めるという研究結果があります。 指先や手のひら全体を使い、トントンと一定のリズムで軽く刺激するように行うとよいでしょう。 セロトニンが不足すると顔つきは変わる? セロトニンには、重力に逆らって姿勢や表情を保つ「抗重力筋」を支える働きがあります。 そのためセロトニンが不足すると顔の筋肉の張りが弱くなり、表情が乏しくなったり、まぶたが重くどんよりとした印象に見えたりする可能性があります。
2025.12.26







