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「くしゃみや咳をするだけで痛い」「この痛み、いつまで続くんだろう」 呼吸や日常のささいな動作で肋骨が痛み、いつ治るのかと不安に感じている方もいるでしょう。 ただの打撲だと思っていたのに、呼吸をするだけで痛むのは、肋骨骨折やヒビが原因として考えられます。 肋骨骨折の痛みは怪我をした直後よりも、数日経ってからピークを迎える場合があるのです。 本記事では、肋骨骨折の痛みのピークや安静期間、避けるべき行動を解説します。 ご自身の痛みの経過を理解し、不安を和げるためにお役立てください。 また、肋骨骨折による痛みを少しでも早く和らげたい方には、再生医療による治療も選択肢のひとつです。 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を活用し、体が本来持つ自然治癒力を高めて痛みや後遺症の改善を目指す治療法です。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 肋骨骨折の痛みを早く軽減したい 痛みだけでなく、しびれや違和感が残っている 通常の治療を続けても回復を実感できない 具体的な治療法については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 肋骨骨折の痛みのピークは受傷から数日間が目安 肋骨骨折の痛みのピークは、受傷から2〜3日が目安です。 受傷から数日後に痛みが強くなるのは、体が怪我に反応し、炎症が活発になるためと考えられています。 骨折の程度によって、痛みのピーク時期には少し差が出る場合があります。 完全骨折:受傷から2〜3日 ヒビ(不全骨折):受傷後1週間程度 肋骨は呼吸や体の動きに合わせて常に動くため、炎症が強いピーク時期は、強い痛みが出やすいのが特徴です。 深呼吸や咳・くしゃみ・寝返りなどのささいな動きで、激しく痛む場合があります。 ピークを過ぎると、「ズキズキする」痛みは徐々に落ち着き、2〜4週間ほどで日常生活に支障がないレベルまで改善が期待されます。 しかし、咳やくしゃみなどで痛みがぶり返す場合もあるため、注意が必要です。 痛みのピークとあわせて、次項で「どのくらい安静にすればよいか」・「仕事はいつから復帰できるか」の目安期間を見ていきましょう。 安静期間|3〜6週間が目安 肋骨骨折の安静期間は骨折の程度によりますが、3〜6週間が目安とされています。 骨折の程度による回復期間の目安は、以下の通りです。 軽度(ヒビ程度):3〜4週間 完全骨折:6週間以上 ※参考:一般社団法人 日本整形外傷学会「肋骨骨折」 痛みが強い時期に激しく動くと、骨がずれたり再び傷ついたりする可能性があるため、安静にしましょう。 【骨折部分に負担をかけないための注意点】 重い物を持たない 体を強くひねったり、反らしたりしない 激しい運動やストレッチを避ける ただし安静といっても、動かなすぎるとかえって肺炎のリスクを高めたり、筋力が低下したりする場合もあります。 痛みで呼吸が浅くなると、肺の奥まで空気が届かず肺炎を引き起こす可能性が高まります。 つらい時期ですが医師の指示に従い、痛みのない範囲で軽い動作を行ったり、意識的に深呼吸をしたりするよう心がけましょう。 仕事復帰できる目安|骨折してから数日で復帰できる可能性がある 仕事内容別の復帰時期の目安は、以下の通りです。 デスクワーク(座り仕事):1週間程度 立ち仕事・重労働:4〜6週間 仕事復帰の時期は、仕事の内容によって異なります。 デスクワークのように肋骨への負担が少ない職種では、痛みが治まれば数日〜1週間程度で復帰できる場合もあります。 「早く元の生活に戻りたい」と焦る気持ちもあるかと思いますが、痛みが和らいだからといって、自己判断で以前と同じように動くのは避けましょう。 痛みを我慢して作業を続けたり重い物を持ったりすると、骨のくっつきが遅れたり、痛みが慢性化したりする可能性があるからです。 どうしても仕事を休めない場合はご自身で判断せず、復帰のタイミングを医師に相談しましょう。 肋骨骨折の痛みがピークのときにやってはいけないこと 肋骨の痛みがピークのときは、骨折部分に負担がかかる衝撃や圧迫を避け、安静に過ごすのが基本です。 骨がくっつき始める時期に余計な負担をかけると、回復を遅らせる原因になります。 具体的には、以下のような動きは避けましょう。 重い荷物を持つ 腕だけでなく胸や背中の筋肉を使い、肋骨に直接的な負担がかかるため 上体をひねる・大きく反らす 後ろを振り返る、床の物を拾うなどの動きは、肋骨を直接動かしてしまうため 激しい運動やストレッチ ・呼吸が激しくなり肋骨の動きが増加。 ・自己判断でのマッサージは、骨のずれや内出血を悪化させる可能性あり 上記の動作以外にも、血流を促進しすぎたり、同じ姿勢を続けたりすることも痛みの悪化につながる場合があります。 加えて、日常生活において以下の点にも注意が必要です。 入浴:痛みが強い間は湯船を避け、シャワーで済ませる 飲酒:骨の修復を妨げる可能性があるため控える 咳やくしゃみが出そうになった際は、手で痛む場所をそっと押さえるのがおすすめです。 ちょっとした工夫ですが、肋骨が大きく動くのを抑えることで衝撃が和らぎ、痛みの軽減につながります。 なお痛みを和らげる対処法として、医療機関では湿布や鎮痛薬、バストバンド(肋骨固定帯)などが用いられます。 痛みを我慢せずに医師に相談し、適切な指示を受けるようにしましょう。 肋骨骨折の痛みのピークが長引く・悪化する場合は早めに医師へ相談を ここまで解説したように、肋骨骨折の痛みは通常2〜4週間ほどで落ち着く場合がほとんどです。 肋骨骨折に対する一般的な治療は保存療法が中心ですが、痛みが長引く場合には「再生医療」が選択される場合があります。 保存療法と再生医療の違いは、以下の通りです。 保存療法:湿布、バストバンド、鎮痛薬などで安静を保ち、ご自身の持つ力で回復するのを待つ 再生医療:保存療法で改善しない場合の選択肢。ご自身の血液や脂肪を活用し、組織の修復を促す 再生医療には、ご自身の血液を使うPRP療法や、脂肪から取り出した幹細胞を使う「幹細胞治療」などがあります。 幹細胞には、炎症を抑えたり、組織の修復を促したりする作用が期待されます。 当院リペアセルクリニックでは、再生医療の一つとして「自己脂肪由来幹細胞治療」を行っています。 治療法に関する詳しい情報やご相談は、公式LINEで承っています。 肋骨骨折の痛みが長引いて不安な方は、ぜひお気軽にご相談ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 肋骨骨折の痛みのピークに関するよくある質問 肋骨骨折の痛みに関するよくある質問は、以下のとおりです。 肋骨骨折のとき、楽に寝る姿勢はどうすればいい? 肋骨にヒビが入った場合、痛みのピークはいつ? 肋骨骨折のとき、楽に寝る姿勢はどうすればいい? 「これで楽になる」などの決まった姿勢はありませんが、以下のように姿勢を整えると楽になる場合があります。 【楽に寝るためのおすすめの姿勢】 痛い方を上にして横向きに寝る クッションや抱き枕で体を安定させる 上半身を少し高くして呼吸を楽にする 痛みが強い間は、寝返りを打つ際にも肋骨に負担がかからないよう、ゆっくり動くことをおすすめします。 上記を参考にして、ご自身にとって楽に寝られる姿勢を見つけましょう。 肋骨にヒビが入った場合、痛みのピークはいつ? いわゆる「ヒビ」(不全骨折)の場合、痛みのピークは完全な骨折と少し時期がずれる場合があります。 受傷後すぐではなく、1週間くらいで痛みのピークを迎える場合があるといわれています。 ヒビの場合でも骨折した際と同じく安静にし、肋骨に負担をかけないように過ごすようにしましょう。
2025.10.31 -
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健康のために減塩を心がけている方にとって、日々の調理で使うだしの塩分量は気になるポイントです。 関西だしと関東だしは色や味付けが異なりますが、実際の塩分量の違いについて理解している方は少ないのではないでしょうか。 この記事では、関西だしと関東だしの塩分濃度の違いと、塩分の摂りすぎによる健康リスク、無理なく減塩する方法を解説します。 日々の食事で塩分が気になっている方は、ぜひ最後まで読んで適切な減塩方法を見つけましょう。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 関西だしと関東だしの塩分濃度はどちらが高い?違いも紹介 関西だしと関東だしの塩分濃度について、多くの方が誤解しています。 色の違いから塩分量も大きく異なると思われがちですが、実際の塩分量は使用する調味料全体のバランスによって決まります。 そのため、関西だし・関東だしのどちらの塩分濃度が高いとは、一概には言えません。 関西だしと関東だしの違いは以下のとおりです。 関西だし 関東だし 使用する醤油 色の薄い薄口醤油 色の濃い濃口醤油 だしの種類 昆布だしを効かせることが多い かつおだしと組み合わせることが多い 調理の特徴 素材の味を大切にする調理法が特徴 濃い色と強い味付けが好まれる傾向 特徴 色を薄く保つために塩分を多めにして発酵を抑えている 色が薄くても塩分は少なくない 発酵が進んでいるため旨味成分が豊富 使用量が多ければ最終的な塩分量は増える 減塩を意識するなら、醤油の種類だけでなく、調味料全体の使用量に注目しましょう。 塩分の摂りすぎで起こる健康リスク 食塩の摂りすぎは、高血圧をはじめとした以下の生活習慣病に深く関わってきます。 高血圧・心血管疾患(脳卒中、心筋梗塞など) 腎臓病 胃がん 骨粗鬆症 厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」※では、成人男性は9g未満、女性は7.5g未満が一日あたりの食塩摂取目標量です。 ※出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」 しかし、多くの日本人が目標値よりも多く食塩を摂取している現状があります。 これらの正しい知識を身につけて、健康維持のための適切な食生活を心がけましょう。 高血圧・心血管疾患(脳卒中、心筋梗塞など) 血液中の塩分濃度が高くなると、体は水分を保持して濃度を薄めようとするため、血液量が増えて血管に強い圧力がかかり、高血圧になります。 塩分過多により血液量が増加 血管への圧力が高まり高血圧に 動脈硬化から脳卒中・心筋梗塞のリスク増大 高血圧で治療している人は、一日6g未満の食塩摂取がすすめられています。 腎臓病 長期間にわたって塩分を摂りすぎると腎臓に大きな負担がかかり、腎臓の機能が低下します。 塩分過多で腎臓に負担 機能低下により老廃物が体内に蓄積 重症化すると人工透析が必要に 腎臓は一度機能が低下すると回復が難しい臓器です。 日頃から塩分を控えめにして、腎臓の負担を減らしましょう。 胃がん 塩分の多い食事で胃の粘膜が繰り返し傷つくと炎症が慢性化し、胃がんの発生リスクを高める要因となります。 塩分で胃の粘膜が傷つく 慢性炎症から胃がんのリスク増大 漬物・塩蔵品の摂りすぎに注意 減塩と合わせて野菜や果物を多く摂ることで、胃の健康を守れます。 骨粗鬆症 塩分を摂りすぎると、尿と一緒にカルシウムも排出されてしまい、骨粗鬆症の要因になります。 塩分過多でカルシウムが尿と一緒に排出 骨密度が低下し骨粗鬆症のリスク増大 高齢者・閉経後の女性はとくに注意 カルシウムを含む食品を積極的に摂りながら、減塩を心がけることで骨の健康を維持できます。 健康維持のために無理なく減塩する方法 減塩は健康維持に欠かせませんが、急に味付けを変えると食事が楽しめなくなってしまいます。 無理なく減塩するには段階的に薄味に慣れていくことがポイントです。 以下の方法を実践して、おいしく無理なく減塩を続けましょう。 方法 具体的な実践内容 だしや香辛料を活かす 昆布やかつお節でしっかりだしを取り、生姜・にんにく・七味唐辛子などの香辛料や、レモン・酢などの酸味を活用する 少しずつ薄味に慣れる 醤油を小皿に少量取り分ける、味噌汁の味噌を少し減らすなど、2週間ほど続けると味覚が変化する 野菜や果物を多く摂る カリウムを含む海藻類・イモ類・果物を摂取し、体内の余分な塩分排出を助ける(男性3,000mg以上、女性2,600mg以上が目安) 副菜をしっかり食べる 野菜の煮物・おひたし・サラダなどで品数を増やし、各料理の塩分を控えめにしても満足感を得る 市販食品のチェック 栄養成分表示の食塩相当量を確認し、減塩タイプの商品を選ぶ(おでん約3.8g、かけうどん約5.6gの塩分) これらの工夫を組み合わせることで、塩分を控えながらおいしい食事を楽しめます。 塩分過多による病気は、進行すると薬や生活改善だけでは難しい 塩分の摂りすぎは、高血圧や腎臓病、心血管疾患、胃がん、骨粗鬆症などの生活習慣病のリスクを高めます。 これらの病気を予防するためには、日々の食事で塩分量に気を配ることが大切です。 だしや香辛料を活かす、段階的に薄味に慣れる、野菜や果物を積極的に摂るなど、無理なく減塩する方法を実践しましょう。 ただし、生活習慣病が進行してしまった場合、薬や食事療法だけでは改善が難しいケースもあります。 そのような場合には、再生医療も治療選択肢の一つとして考えられます。 再生医療とは、体内のさまざまな細胞に変化できる「幹細胞」を用いる治療法です。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療に関する情報をLINEで発信しているので、ぜひご確認ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.10.31 -
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立ち仕事を続けていると、足の裏やかかと、ふくらはぎに痛みや重だるさを生じることがあります。 むくみや冷え、しびれなどの症状が加わると、仕事中も帰宅後も疲労が抜けず、日常生活に支障をきたすこともあります。 この記事では、立ち仕事で足が痛くなる原因と、今すぐ実践できるセルフケアの方法、症状の背景にある疾患について解説します。 足の痛みを我慢して仕事を続けるのはつらいものです。 適切な対処法を知り、症状を軽減させて快適に働ける環境を整えましょう。 立ち仕事で足が痛くなる主な原因 立ち仕事による足の痛みは、長時間の立位による体への負担が原因となって起こります。 主な原因は以下の4つです。 血行不良とむくみ 足裏のアーチへの過剰な負担 筋肉の疲労 クッション性のない靴やサイズの合わない靴を履く 長時間立ったままでいると足の筋肉をあまり動かさないため、血液が心臓に戻りにくくなり、むくみや重だるさが生じます。 これらの原因が単独または複数組み合わさることで、足の痛みが起こります。 立ち仕事で足が痛くならないようにする方法|インソールを変えるのもおすすめ 立ち仕事による足の痛みを予防・軽減するには、日常のセルフケアが重要です。 足への負担を減らす対策として以下の5つを紹介します。 湯船に浸かる マッサージ・ストレッチをする 足を心臓より高くして休む 靴を替える・インソールを使う 湿布や外用薬を使う これらを日常生活に取り入れることで、足の痛みを軽減し、仕事を続けやすくなります。 湯船に浸かる 湯船に浸かることで全身の血流が良くなり、足に溜まった血液や老廃物が流れやすくなります。 温かいお湯は筋肉の緊張をほぐし、疲労回復を促します。 リラックス効果もあり、一日の疲れを癒すことができます。 入浴の際は38〜40度程度のぬるめのお湯に15〜20分ほど浸かるのがおすすめです。 熱すぎるお湯は体に負担をかけるため避けましょう。 マッサージ・ストレッチをする マッサージやストレッチは筋肉の柔軟性を高め、血流を改善して疲労回復を促します。 硬くなった筋肉をほぐすことで、痛みやこわばりが和らぎます。 入浴後の体が温まった状態で行うとより効果的です。 足を心臓より高くして休む 足を心臓より高い位置に上げて休むことで、下半身に溜まった血液や水分、老廃物が心臓に戻りやすくなります。 その結果、むくみやだるさが軽減され、疲労回復が期待できます。 方法は、横になって足の下にクッションや枕を置き、10〜15分程度休むだけです。 寝る前に行えば、翌朝の足の軽さを実感できるはずです。 靴を替える・インソールを使う 自分の足に合わない靴は痛みの原因になります。 クッション性やアーチサポート機能のある靴やインソールを選ぶことで、足裏への衝撃を和らげ、負担を大幅に減らせます。 靴選びのポイントは、つま先に1cmほどの余裕があり、かかとがしっかり固定されるサイズを選ぶことです。 インソールは足裏のアーチをサポートするタイプを選ぶと効果的です。 湿布や外用薬を使う 炎症や筋肉痛がある場合は、鎮痛・消炎作用のある市販の湿布や外用薬も有効です。 患部に直接貼ったり塗ったりすることで、痛みを和らげられます。 冷湿布は急性の痛みや炎症に、温湿布は慢性的な痛みや血行不良に適しています。 ただし、湿布や外用薬は一時的な対症療法のため、痛みが続く場合は医療機関を受診しましょう。 立ち仕事における足の痛みで考えられる疾患 立ち仕事による足の痛みが長引く場合、背景に疾患が隠れている可能性があります。 セルフケアを行っても改善しない場合は、以下のような疾患が疑われます。 下肢静脈瘤 足底筋膜炎 坐骨神経痛 以下、それぞれの疾患の特徴と症状について解説するので、当てはまる症状がないか確認してみてください。 下肢静脈瘤 下肢静脈瘤は、足の静脈の血管が膨らんでコブのように浮き出る疾患です。 長時間立ち仕事をする人に多く見られ、足のだるさ、むくみ、痛み、重い感じなどの症状が現れます。 血液の流れが悪くなることで症状が悪化するため、放置は厳禁です。 治療法には弾性ストッキングの着用、硬化療法、レーザー治療、手術などがあります。 足底筋膜炎 足底筋膜炎は、足裏の筋膜が炎症を起こす疾患です。 かかとや土踏まずに強い痛みが出て、朝起きて最初の一歩や、長時間立った後に痛みが強くなります。 長時間の立位や歩行で症状が悪化し、適切なケアを行わないと慢性化するリスクがあるため注意が必要です。 治療法にはストレッチ、インソールの使用、湿布や消炎鎮痛剤の使用、安静などがあります。 症状が重い場合はステロイド注射や体外衝撃波治療も選択肢になります。 坐骨神経痛 坐骨神経痛は、腰から足にかけて走る坐骨神経が圧迫されて起こる症状です。 太ももやふくらはぎに痛み、しびれ、電気が走るような感覚が現れます。 立ち仕事での姿勢の歪みが影響する場合があり、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などが原因となることもあります。 主な治療法は、薬物療法、理学療法、ブロック注射、手術などです。 坐骨神経痛でやってはいけないこと、椎間板ヘルニアとの違いについては以下の記事でそれぞれ解説しています。あわせてご覧ください。 また、以下の動画では坐骨神経痛の治療方法について紹介しています。 立ち仕事における足の痛みはセルフケアが重要!眠れない程の痛みは医療機関を受診しよう 立ち仕事による足の痛みは、多くの場合セルフケアで改善できます。 湯船に浸かる、マッサージやストレッチをする、足を高くして休む、靴やインソールを見直すなど、日常生活でできる対策を継続することが大切です。 ただし、夜も眠れないほどの強い痛みや、セルフケアを行っても改善しない長引く症状は疾患のサインかもしれません。 下肢静脈瘤、足底筋膜炎、坐骨神経痛などの疾患が隠れている可能性があるため、早めに医療機関を受診しましょう。 慢性化した痛みに対しては、再生医療も選択肢の一つとなります。 手術や入院を伴わない治療法で早期回復を目指したい方は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にご相談ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.10.31 -
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「急に足の甲や足首にコブ状のしこりができた」 「触っても痛みはないけれど、病院に行くべき?」 足にコブ状のしこりができた方の中には、上記のように不安に感じている方もいらっしゃるかもしれません。 そのしこりの正体は、「ガングリオン」である可能性が高いです。 多くの場合、ガングリオンは無症状で痛みがないため、そのまま放置しても問題ありません。 しかし、足にできたガングリオンは靴による圧迫を受けやすく、神経の近くにできると痛みやしびれを引き起こすこともあります。 本記事では、足にできるガングリオンの具体的な症状や原因、対処法について詳しく解説します。 ガングリオンに関する正しい知識を身につけ、ご自身の症状に合った適切な対処法を見つけるために、ぜひ参考にしてください。 足にできたガングリオンの症状 足にできるガングリオンの主な症状は、皮膚の下にできる「しこり(腫瘤)」です。 多くの場合、痛みなどの自覚症状はありませんが、できる場所や大きさによっては、靴による圧迫や神経への刺激で痛みやしびれを伴うこともあります。 多くの場合は無症状で痛みはない 大きくなると痛みが生じるケースもある 以下では、足にできたガングリオンの具体的な症状について解説します。 多くの場合は無症状で痛みはない ガングリオンの一般的な症状は、痛みやその他の自覚症状を伴わない、弾力のあるしこりです。 足の甲や足首、足の指の付け根などの関節付近に発生することが多く、大きさは米粒大からピンポン玉大までさまざまです。 中身はゼリー状の液体で、押すと硬いゴムのような感触があります。 また、ガングリオン自体は良性の腫瘤であり、悪性化(がん化)することは基本的にありません。 そのため、痛みや機能的な問題がなければ、見た目(整容面)の問題を除いて特に心配する必要はないとされています。 大きくなると痛みが生じるケースもある ガングリオンが大きくなったり、発生する場所が悪かったりすると痛みや違和感を引き起こすことがあります。 痛みが起こる主な原因は、以下のとおりです。 痛みの原因 概要 神経の圧迫 ガングリオンが近くの神経を圧迫すると、痛みやしびれ、感覚の低下を引き起こすことがある 靴による圧迫 足の甲やくるぶしにできた場合、靴と擦れたり圧迫されたりすることで炎症が起き、痛むことがある 関節や腱の動きの妨げ 関節や腱の近くにできた場合、歩行などの動作のたびに違和感が生じたり、動きが妨げられたりして痛むことがある とくに足にできたガングリオンは、靴による圧迫を受けやすいため、手首などの他の部位に比べて症状が出やすい傾向にあります。 ガングリオンが足にできる主な原因 ガングリオンが足にできる明確な原因は、まだ完全には解明されていません。 一般的には、関節を包んでいる「関節包」や、腱を包む「腱鞘」の内部にある関節液が関係していると考えられています。 何らかの刺激や負荷によって、その関節液が袋状に漏れ出して濃縮され、ゼリー状のコブ(腫瘤)を形成すると推測されています。 足は、靴による圧迫やスポーツなどでの繰り返しの負荷が、発生の刺激となりやすい部位です。 しかし、はっきりとしたきっかけがなく発症することも多く、体質的な要因も関係している可能性があります。 足のしこりがガングリオンかどうか判断する方法 足にできたしこりがガングリオンなのか、あるいは別の腫瘍(脂肪腫など)や炎症なのかを自己判断するのは困難です。 本章では、医療機関で行われる主な診断方法について解説します。 画像検査 吸引検査 足のしこりがガングリオンかどうかを正確に判断するため、医療機関では、まず超音波(エコー)検査が行われるのが一般的です。 さらに、確定診断や治療を兼ねて、しこりに針を刺して内容物を確認する検査が行われることもあります。 画像検査 足のしこりがガングリオンかどうかを医療機関で診断する場合、超音波(エコー)による画像検査が一般的です。 超音波検査は人体に無害で、しこりの内部の様子をリアルタイムで確認できます。 しこりの中身が液体(嚢胞性)なのか、脂肪腫などの固形(充実性)なのかを判別するのに有用です。 中身を確認することにより、ガングリオンである可能性が高いかを判断します。 また、関節とのつながりや、神経、血管との位置関係を把握するためにも用いられます。 レントゲン(X線)検査ではガングリオン自体は写りませんが、骨の異常(骨棘など)がないかを確認するために行われることもあります。 吸引検査 しこりがガングリオンであるかを確定させる確実な方法は、注射針を刺して内容物を吸引する検査(穿刺吸引)です。 穿刺吸引は、ガングリオンかどうかの診断と治療を兼ねて行われることもあります。 しこりに針を刺し、吸い出した中身が透明で粘り気のあるゼリー状の液体(関節液が濃縮されたもの)であれば、ガングリオンであると診断されます。 中身を抜き取ることでしこり自体は小さくなるため、そのまま治療的な処置ともなります。 ただし、ガングリオンの袋自体は残っているため、時間が経つと再発する可能性があります。 ガングリオンが足にできたときの対処法と治し方 足にガングリオンができた場合の対処法や治し方は、痛みやしびれなどの症状の有無、ガングリオンの大きさによって異なります。 主な対処法と治療法は、以下の3つです。 痛みがなければ様子を見る 保存療法 手術療法 基本的には、症状がなければ経過観察、症状があれば保存療法や手術療法が検討されます。 以下では、それぞれの選択肢について詳しく解説します。 痛みがなければ様子を見る ガングリオンは良性の腫瘤(しこり)であるため、痛みやしびれなどの症状が全くない場合は、必ずしも治療を行う必要はありません。 悪性化(がん化)することはないため、経過観察が第一選択となります。 また、ガングリオンが自然に小さくなったり、いつの間にか消えてしまったりするケースも珍しくありません。 サイズが大きくなってきたり、痛みが出てきたりした場合は、医療機関を受診しましょう。 保存療法 痛みやしびれがある場合や、ガングリオンが大きくて歩行に支障が出る場合には、まず保存療法によって症状の改善を図ります。 一般的に行われるのは、診断の際にも用いる「穿刺吸引(せんしきゅういん)」です。 穿刺吸引は、ガングリオンに注射針を刺し、中に溜まっているゼリー状の液体を吸い出す処置です。 内容物を抜き取ることでしこりは小さくなり、神経や周囲への圧迫が軽減されるため、痛みやしびれの改善が期待できます。 ただし、ガングリオンの袋(嚢胞)自体は残っているため、時間が経つと再び液体が溜まり、再発する可能性は比較的高いとされています。 手術療法 保存療法を繰り返しても再発する場合、神経圧迫による痛みやしびれが強い場合、日常生活への支障が大きい場合には、手術療法が検討されます。 手術療法は、ガングリオンを切除し、根本的に取り除く治療法です。 ガングリオンの袋(嚢胞)を関節包や腱鞘とのつながっている茎(くき)の部分も含めて切除・摘出します。 穿刺吸引に比べて再発率は低いとされていますが、手術による傷跡が残ることや、稀に周囲の神経や血管を損傷するリスクも伴います。 どのような治療法を選択するかは、医師とよく相談して決めることが大切です。 ガングリオンが足にできたときによくある質問 足にガングリオンができた際、「放置しても大丈夫なのか」「なぜ自分にできたのか」といった疑問を抱く方も多いでしょう。 本章では、ガングリオンが足にできたときによくある質問について回答します。 足のガングリオンは放置してもいい? ガングリオンはどのような人にできやすい? それぞれの質問について、詳しく解説していきます。 足のガングリオンは放置してもいい? 結論、足のガングリオンに痛みやしびれ、日常生活への支障がなければ、放置しても問題ありません。 ガングリオンは悪性化(がん化)することのない良性の腫瘤(しこり)だからです。 自然に小さくなったり、気づかないうちに消失したりするケースも珍しくありません。 ただし、ガングリオンが大きくなる、痛みやしびれが出てくるなどの症状が現れた場合は、医療機関を受診しましょう。 ガングリオンはどのような人にできやすい? 比較的若い女性(20代〜50代)に多く発生する傾向がありますが、年齢や性別を問わず誰にでもできる可能性はあります。 ガングリオンが発生する明確な原因は、実はまだ解明されていません。 一般的には、関節や腱の使いすぎによる刺激が関係しているのではないかと推測されています。 足のガングリオンは、きつい靴による慢性的な圧迫や、スポーツなどによる繰り返しの負荷が発生のきっかけになる可能性も考えられます。 足のガングリオンが痛い場合は医療機関を受診しましょう 足にできるガングリオンは、悪性化(がん化)しない良性の腫瘤(しこり)です。 そのため、痛みやしびれ、歩行時の支障がなければ、基本的に治療せずに経過観察しても問題ありません。 しかし、足は靴による圧迫を受けやすい部位です。 しこりが大きくなる、靴に当たって痛む、神経を圧迫してしびれる感覚などの症状がある場合は、我慢せずに医療機関を受診しましょう。 また、ガングリオン以外の腫瘍の可能性もあるため、自己判断せずに、医療機関で正確な診断と治療を受けることが重要です。
2025.10.31 -
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関節の健康を考えてサプリメントを探していると、「グルコサミン」や「コンドロイチン」という成分をよく見かけます。 両者にどのような違いがあるのか、どちらを摂取した方が良いのか疑問をお持ちの方も多いでしょう。 結論、グルコサミンは軟骨の「原料」となり、コンドロイチンは軟骨の「保水性」を担うなど、その役割は明確に異なります。 本記事では、グルコサミンとコンドロイチンの根本的な違いから、関節痛への効果に関する医学的な見解について詳しく解説します。 それぞれの成分の働きを正しく理解し、サプリメントとの向き合い方を考える参考にしてください。 また、つらい関節痛にお悩みの方は、再生医療による治療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、炎症抑制や損傷した関節の再生・修復を促す医療技術です。 「関節痛を早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。 グルコサミンとコンドロイチンの違い グルコサミンは軟骨の「原料」となる成分であり、コンドロイチンは軟骨自体に水分を保持させ「クッション性」を保つ成分である点に、主な違いがあります。 項目 主な役割 分類 グルコサミン ・軟骨成分の構成要素となる ・軟骨の新陳代謝に関与する アミノ糖(糖とアミノ酸が結合したもの) コンドロイチン ・軟骨に水分と弾力性を与え、クッション機能を維持する ・軟骨の分解を抑制する働きも期待される ムコ多糖類 どちらも関節の健康をサポートする成分としてよく知られていますが、その働きや役割は明確に異なります。 グルコサミンが新しい軟骨成分の生成をサポートする役割、コンドロイチンは既存の軟骨の健康や水分を維持する役割、と考えると分かりやすいでしょう。 また、いずれもサプリメントで経口摂取した際の効果については、科学的証拠が不十分とされているため、注意が必要です。 グルコサミンの特徴 グルコサミンは、軟骨や皮膚、爪など体を作る成分の「原料」となるアミノ糖の一種です。 特に関節軟骨においては、水分を保持するプロテオグリカンやヒアルロン酸といった重要な成分の合成を促す働きを担っています。 グルコサミンの主な特徴と含まれる食品は、以下のとおりです。 項目 特徴・内容 主な役割 ・軟骨成分の構成要素となる ・軟骨の新陳代謝に関与する 分類 アミノ糖(糖とアミノ酸が結合したもの) 多く含まれる食品 カニやエビの甲殻類(キチン質)、山芋、オクラなど 上記のように、グルコサミンは軟骨のスムーズな働きを維持するための「土台作り」をサポートする成分といえるでしょう。 コンドロイチンの特徴 コンドロイチンは、軟骨の主成分そのものであり、水分を強力に引き寄せて保持する「保水性」に優れたムコ多糖類の一種です。 軟骨がクッションのような弾力性を持ち、関節がスムーズに動くためには、コンドロイチンが持つ保水力が欠かせません。 コンドロイチンの主な特徴と含まれる食品は、以下のとおりです。 項目 特徴・内容 主な役割 ・軟骨に水分と弾力性を与え、クッション機能を維持する ・軟骨の分解を抑制する働きも期待される 分類 ムコ多糖類(ネバネバ成分) 多く含まれる食品 納豆、山芋、オクラなどのネバネバ食品、フカヒレ、うなぎ、動物の軟骨など 関節の健康を「保つ」ために、グルコサミンと並んで重要な役割を果たしている成分といえるでしょう。 グルコサミンやコンドロイチンは関節痛に効果なし? グルコサミンやコンドロイチンが関節痛に「効果がある」という、質の高い科学的根拠(エビデンス)は十分ではないとされています。 いずれもサプリメントとして広く知られていますが、医学的な評価は定まっていないのが実情です。 効果があるエビデンスは少ない 効果があると感じるのはプラセボ(プラシーボ)効果の可能性 なぜ「効果なし」と言われることがあるのか、その背景にあるエビデンスの状況と心理的な側面について見ていきましょう。 効果があるエビデンスは少ない グルコサミンやコンドロイチンが関節軟骨の成分であることは事実ですが、サプリメントとして摂取した場合に関節痛が改善するという科学的根拠は限定的です。 これまで世界中で多くの臨床試験が行われてきましたが、その結果は一貫していません。 一部の研究では「痛みが和らいだ」という肯定的な報告もあります。 一方で、偽薬(有効成分の入っていない薬)を飲んだグループと比較して、明確な差が出なかったとする大規模な研究報告も多く存在します。 研究によって使用される製剤の品質や量が異なることも、結果が一定しない一因と考えられています。 上記のような背景から、日本を含む多くの国の整形外科学会などでは、関節痛(特に変形性膝関節症)の治療ガイドラインにおいて、これらの成分の摂取を推奨するまでには至っていません。 効果があると感じるのはプラセボ(プラシーボ)効果の可能性 サプリメントを摂取して「痛みが楽になった」と感じる場合、成分の薬理的な効果ではなく、「プラセボ(プラシーボ)効果」が影響している可能性も指摘されています。 プラセボ効果とは、有効成分が入っていない偽薬を飲んだ場合でも、「効くはずだ」という期待や思い込みによって、実際に症状が改善する現象を指します。 これは「気のせい」と単純に片付けられるものではなく、脳が期待に反応して痛みを緩和する物質を出すなど、実際に体感が変化する心理的な作用です。 「高価なサプリメントを飲んでいる」「毎日ケアを続けている」という安心感や期待感が、痛みの感じ方を和らげているケースも考えられるでしょう。 科学的根拠が乏しいとされる背景には、この心理的要因が統計結果に影響を与えている可能性も考慮されています。 グルコサミンやコンドロイチンの摂取による副作用 グルコサミンやコンドロイチンは、健康食品として適切に摂取する場合、重篤な副作用の報告はまれです。 しかし、体質や摂取量によっては軽度な胃腸症状(胸やけ、吐き気、下痢など)が起こる可能性が指摘されています。 とくに注意したい点として、以下の項目が挙げられます。 項目 詳細 甲殻類アレルギー 甲殻類アレルギーを持つ方は、アレルギー反応を引き起こす可能性がある 持病や服用中の薬との相互作用 糖尿病(血糖値)への影響や、血液を固まりにくくする薬(ワルファリンなど)との相互作用が懸念される 過剰摂取 目安量を超えた過剰な摂取は、胃腸症状などを引き起こす原因となる 健康食品全般に言えることですが、目安量を超えた過剰な摂取は、胃腸症状などを引き起こす原因にもなりかねません。 製品に記載されている摂取目安量を守ることが大切です。 また、アレルギーや持病がある方は、摂取前に必ず医師や薬剤師に相談しましょう。 グルコサミンとコンドロイチンの違いについてよくある質問 グルコサミンとコンドロイチンに関しては、両者の併用や、最近注目されるプロテオグリカンとの違いについて多くの疑問が寄せられます。 グルコサミンとコンドロイチンを一緒に飲むとどうなる? グルコサミンとコンドロイチンとプロテオグリカンの違いは? グルコサミンとコンドロイチンはどちらが良い? これらの成分は働きが異なるため、どちらか一方を選ぶべきか、あるいは一緒に摂るべきか悩む方もいるでしょう。 以下では、上記のよくある疑問について、一つずつ解説していきます。 グルコサミンとコンドロイチンを一緒に飲むとどうなる? グルコサミンとコンドロイチンは、それぞれ軟骨に対する役割が異なるため、一緒に摂取することで相乗効果が期待できると考えられています。 グルコサミンが軟骨成分の「原料」となり、コンドロイチンがその軟骨に「水分」を与えてクッション性を保つ、という関係です。 市販のサプリメントの多くが、二つの成分を一緒に配合しているのは、上記のような働きを補い合うことを期待してのものです。 ただし、先述の通り、これらを併用した場合でも、関節痛への効果については、科学的根拠が十分ではない状況であることは理解しておきましょう。 グルコサミンとコンドロイチンとプロテオグリカンの違いは? グルコサミンとコンドロイチンが軟骨の「原料」や「材料」であるのに対し、プロテオグリカンはそれらが組み合わさってできた「軟骨の主成分そのもの」である点が大きな違いです。 それぞれの役割を簡潔にまとめると、以下のようになります。 成分名 役割・イメージ グルコサミン プロテオグリカンなどの軟骨成分を作るための「原料」 コンドロイチン 軟骨の「保水・クッション材」の役割も担い、プロテオグリカンの一部を構成する プロテオグリカン コンドロイチンなどが集まってできた「軟骨の主成分」 プロテオグリカンは、中心となるタンパク質に、コンドロイチンなどの成分が多数結合した大きな分子です。 グルコサミンは、このプロテオグリカンを構成する成分(コンドロイチンなど)を作るための原料となります。 以前はプロテオグリカンを抽出するのは困難でしたが、近年は技術が進み、サケの鼻軟骨などから抽出したものがサプリメントにも利用されています。 グルコサミンとコンドロイチンはどちらが良い? グルコサミンとコンドロイチンは期待される役割が異なるため、一概にどちらが良いとは言えません。 グルコサミンは軟骨の「原料」、コンドロイチンは軟骨の「保水・弾力維持」という役割を担っているためです。 どちらか一方の成分を選ぶよりも、両者を一緒に摂取する、あるいは両方が配合された製品を選ぶという考え方が一般的です。 ただし、サプリメントはあくまでも日々の食生活を補う「健康食品」であり、医薬品のように病気の治療や痛みの改善を保証するものではありません。 関節の痛みが強い場合や長引く場合は、サプリメントに頼るのではなく、まずは医療機関を受診しましょう。 グルコサミンとコンドロイチンは関節痛に効果なしの可能性が高い グルコサミンやコンドロイチンは、関節痛の改善に明確な効果を持つという質の高い科学的根拠(エビデンス)が、十分ではないとされています。 そのため、サプリメントとして摂取しても「効果は期待できない可能性が高い」というのが、多くの医学的な見解です。 グルコサミンやコンドロイチンは、もともと体内の軟骨に含まれる成分ですが、サプリメントを経口摂取した場合に、そのまま関節に届いて軟骨を再生したり、痛みを和らげたりするかは別問題です。 サプリメントは「医薬品」ではなく「健康食品」としての位置づけであり、痛みの治療を目的として頼るには不確実性が高いと考えるのが妥当でしょう。 つらい関節痛にお悩みの方は、再生医療による治療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、炎症抑制や損傷した関節の再生・修復を促す医療技術です。 「関節痛を早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2025.10.31 -
- その他
手首や手の甲、指の付け根などに突然しこりができると、「これはガングリオンだろうか?」「もしかして悪性の腫瘍だったらどうしよう」と不安になるかもしれません。 多くのしこりは良性のガングリオンですが、まれに悪性腫瘍である可能性もゼロではありません。 本記事では、ガングリオンと悪性腫瘍を見分けるための一つの目安となる特徴の違いについて解説します。 さらに、確定診断に欠かせない画像検査の重要性や、両者の根本的な治療法の違いについても解説しています。 ぜひ最後までご覧いただき、ガングリオンをはじめとするしこりに対する不安を和らげるための知識を身につけましょう。 ガングリオンと悪性腫瘍の見分け方 ガングリオンと悪性腫瘍を見分けるには、しこりの硬さや可動性といった「特徴の違い」をセルフチェックし、最終的には病院での「画像検査」を受けることが重要です。 特徴の違いから判断する 画像検査を受ける 自分でもある程度の違いを把握することはできますが、自己判断だけでは悪性の可能性を完全には否定できません。 不安を解消し、適切な対処を行うためにも、まずは両者の一般的な違いを知り、専門医による正確な診断の流れを理解しておきましょう。 特徴の違いから判断する ガングリオンと悪性腫瘍は、しこりの「硬さ」「動き(可動性)」「大きさの変化」「痛み」などの特徴に違いが見られる傾向があります。 主な特徴の違いは、以下のとおりです。 比較項目 ガングリオン 悪性腫瘍 硬さ ・柔らかいものから骨のように硬いものまでさまざま ・弾力性を感じることが多い ・石のように硬いことが多い ・弾力性があまりない傾向がある 動き ・押すと上下左右に少し動く(可動性がある)ことが多い ・動きにくい(可動性が乏しい)傾向がある 大きさ ・大きくなったり小さくなったりする ・自然に消えることもある ・基本的に小さくなることはない ・持続的に大きくなり続ける 痛み ・痛みがないことが多い ・神経の近くにできると圧迫して痛むこともある ・初期は痛みがないことが多い ・大きくなると痛みを伴う場合がある 自分でしこりに触れた際の感覚や、時間経過による変化を観察することで、ある程度の目安をつける助けになります。 ただし、これらはあくまで一般的な傾向であり、例外も存在するため注意しましょう。 例えば、ガングリオンでもゼリー状内容物が充満し、骨のように硬いと感じる場合や、悪性腫瘍でも初期は動くように感じるケースもあります。 自己判断で決めつけず、医療機関を受診して画像検査を受けましょう。 画像検査を受ける ガングリオンか悪性腫瘍かを正確に診断するためには、整形外科などの医療機関で画像検査を受けましょう。 医療機関では、医師による触診(しこりの硬さや動きを確認)の後、より詳しく内部の状態を調べるために画像検査が実施されます。 一般的に行われる主な画像検査は、以下のとおりです。 検査方法 特徴・目的 超音波検査(エコー) ・ガングリオンの診断に有効な検査 ・しこりの内部が液体か固形物か、大きさや形、血流の有無などを確認 MRI検査 ・しこりの内部構造をより詳細に把握できる検査 ・超音波では判断が難しい場合や、悪性腫瘍が強く疑われる場合に用いられる CT検査 ・骨との関係や石灰化の有無などを調べるのに適している ・軟部組織の描出はMRIに劣る レントゲン(単純X線)検査 ・基本的にガングリオンは映らない ・骨に異常がないか、または石灰化を伴う腫瘍でないかを確認するために行われる これらの画像検査の結果、とくに超音波検査やMRI検査で内部が液体であることが確認できれば、ガングリオンと診断されます。 逆に、内部が固形成分であったり、周囲の組織へ広がっている様子が見られたりする場合は、悪性腫瘍の可能性が疑われます。 ガングリオンと悪性腫瘍の基礎知識|治療法の違い ガングリオンは基本的に良性の「袋」であり、悪性腫瘍は命に関わる可能性のある細胞の「異常増殖」です。 両者は根本的に性質が異なり、したがって治療法や緊急性も大きく異なります。 ガングリオンとは 悪性腫瘍とは 治療アプローチの違い 以下では、それぞれの定義とどのような治療が行われるのかの違いについて解説していきます。 ガングリオンとは ガングリオンとは、関節や腱の近くにできる、ゼリー状の液体が詰まった良性の「しこり(嚢胞)」のことです。 関節を包む「関節包」や腱を包む「腱鞘」とつながって発生し、内部には、関節液や腱鞘内の液体が濃縮された、粘り気のあるゼリー状の物質が詰まっています。 多くは手首や手の甲、指の付け根などにできますが、足首や膝など他の関節にできることもあります。 基本的には良性であり、ガングリオン自体が「がん化」することはありません。 痛みなどの症状がない場合も多いですが、神経の近くにできて圧迫されると、痛みやしびれを引き起こすケースも見られます。 悪性腫瘍とは 悪性腫瘍とは、体内の正常な細胞が異常に増殖し続け、周囲の組織を破壊したり、他の臓器に転移したりする性質を持つ「腫瘍」のことを指します。 ガングリオンと見分けが必要となるのは、主に手足の皮下や筋肉内にできる「軟部肉腫(なんぶにくしゅ)」です。 良性の腫瘍(脂肪腫など)とは異なり、無秩序に増殖しながら周囲に染み込むように広がるのが特徴です。 さらに、血液やリンパの流れに乗って、肺などの遠くの臓器に「転移」する可能性もあります。 放置すると命に関わるため、早期に発見し、適切な治療を開始することが求められます。 治療アプローチの違い ガングリオンの多くが「経過観察」も選択肢となるのに対し、悪性腫瘍は「積極的な治療」が原則となる点に大きな違いがあります。 しこりが見つかった場合の標準的なアプローチは、以下のとおりです。 比較項目 ガングリオン 悪性腫瘍 治療の目的 ・痛みや機能障害、見た目などの症状改善 ・腫瘍を取り除き、「根治」と「転移の防止」を目指す 主な治療法 ・経過観察:症状がなければ様子見も可能 ・穿刺(せんし):注射器で内容物を吸い出す ・手術(摘出):症状が強い場合や再発を繰り返す場合に袋ごと切除 ・手術:腫瘍と周囲の正常組織を広範囲に切除 ・放射線治療:手術前後で再発防止のために行う ・化学療法(抗がん剤):転移がある場合や手術が難しい場合に用いる 緊急性 ・無症状の場合、緊急性は低い ・緊急性は非常に高く、すぐに医療機関を受診する それぞれの治療方針は、その性質(良性か悪性か)によって根本的に異なります。 上記のように、良性であるガングリオンの治療は、生活の質(QOL)の向上を目指すもので、無症状の場合は経過観察も可能です。 一方、悪性腫瘍の治療は命を守るために行うものであり、早期発見・早期治療が重要となります。 ガングリオンと悪性腫瘍についてよくある質問 本章では、多くの方が抱く「悪性化」の心配や痛みが出た時の対処法など、よくある質問についてお答えします。 ガングリオンが悪性の場合どうなる? ガングリオンが痛い時の対処法は? ガングリオンと似た症状の病気は? しこりを見つけた際に抱きがちな、上記のような不安や疑問を解消し、適切に行動するための知識を整理しておきましょう。 ガングリオンが悪性の場合どうなる? ガングリオンは良性の嚢胞(のうほう)であり、それ自体が悪性化(がん化)することはありません。 医学的に「ガングリオン」と診断されたものは、中身がゼリー状の液体であり、腫瘍細胞の異常増殖である「がん」とは根本的に異なります。 したがって、ガングリオンが時間経過とともに悪性腫瘍に変化するということは考えにくいです。 「ガングリオンが悪性だったら」という心配は、多くの場合、「ガングリオンだと思っていたしこりが実は最初から悪性腫瘍だった」というケースが考えられます。 両者は発生の原因も性質も全くの別物なので、自己判断せずに画像検査などで正確な診断を受けましょう。 ガングリオンが痛い時の対処法は? ガングリオンによる痛みがある場合、まずは安静を心がけることが重要です。 周囲の神経圧迫による痛みである可能性が高く、無理に動かすと袋の中の圧力が高まって痛みが強まることもあるため、まずは負担をかけないようにしましょう。 安静にしても痛みが改善しない、または日常生活に支障が出る場合は、医療機関での対処が選択肢となります。 自分でしこりを押し潰そうとするのは、神経や周囲の組織を傷つけるリスクがあるため避けるべきです。 ガングリオンの痛みが続く、あるいは強くなるようであれば、早めに医療機関を受診しましょう。 ガングリオンと似た症状の病気は? ガングリオン以外にも、体にしこりを形成する病気はいくつか存在し、中には悪性腫瘍のように緊急を要するものも含まれます。 ガングリオンと間違われやすい、あるいは鑑別(見分けること)が必要な主な病気は、以下のとおりです。 病名 特徴 脂肪腫(しぼうしゅ) ・皮下にできる柔らかい脂肪の塊 ・ゆっくり大きくなる傾向がある 軟部肉腫(なんぶにくしゅ) ・手足の筋肉や脂肪、神経組織などに発生する ・初期は痛みがなく、しこりは硬い ・持続的に大きくなる アテローム(粉瘤) ・皮膚の下に袋ができ、垢や皮脂が溜まったもの ・感染すると赤く腫れる 腱鞘炎(けんしょうえん) ・腱鞘(腱を包むトンネル)が炎症を起こす病気 ・特定の動作で痛みや腫れが出る しこりができる病気は多岐にわたり、触った感覚や発生場所が似ていることもあります。 自己判断は難しく、中には緊急を要する悪性腫瘍である可能性もあるため、気になるしこりがあれば医療機関を受診しましょう。 ガングリオンと悪性腫瘍を見分けるには画像検査が重要 ガングリオンと悪性腫瘍を見分けるには、セルフチェックも一つの目安ですが、最終的な診断には画像検査が欠かせません。 まずは、それぞれの主な特徴を参考に、セルフチェックしてみましょう。 比較項目 ガングリオン 悪性腫瘍 硬さ ・柔らかいものから骨のように硬いものまでさまざま ・弾力性を感じることが多い ・石のように硬いことが多い ・弾力性があまりない傾向がある 動き ・押すと上下左右に少し動く(可動性がある)ことが多い ・動きにくい(可動性が乏しい)傾向がある 大きさ ・大きくなったり小さくなったりする ・自然に消えることもある ・基本的に小さくなることはない ・持続的に大きくなり続ける 痛み ・痛みがないことが多い ・神経の近くにできると圧迫して痛むこともある ・初期は痛みがないことが多い ・大きくなると痛みを伴う場合がある 医療機関では、超音波検査やMRI検査などの画像検査によって、ガングリオンか悪性腫瘍か診断されます。 悪性かどうか不安を抱えたまま過ごすよりも、まずは医療機関を受診し、正確な状態を把握することが安心への第一歩です。
2025.10.31 -
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手首や足首などにできたガングリオンが痛くなり、「どう対処したらいいの?」と不安に感じている方もいるのではないでしょうか。 痛いからといって、自分で無理に押し潰そうとしたり、強くマッサージしたりするのはかえって危険な場合があるため、適切な対処法を理解することが重要です。 本記事では、ガングリオンが痛いときに自宅でできる対処法から医療機関で受けられる治療について詳しく解説します。 正しい知識を身につけ、ご自身の症状に合った適切な対処法を見つけるための一助としてください。 ガングリオンが痛い時の対処法【自宅でできる】 ガングリオンに痛みが出た場合、自宅でもできる対処法を知りたい方も多いでしょう。 本章では、自宅でできる対処法として、以下の2つを紹介します。 安静にする 患部をアイシング(冷却)する ガングリオンによる痛みの主な原因は、ガングリオンが神経を圧迫したり、周囲の組織と擦れて炎症を起こしている可能性が考えられます。 上記の方法は、炎症を鎮めたり、神経への刺激を減らしたりするのに役立ちます。 ただし、これらはあくまで一時的な痛みの緩和策であり、ガングリオンそのものを治すものではない点を理解したうえで行いましょう。 安静にする ガングリオンが痛む場合、基本的な対処法は患部をできるだけ使わず、安静に保つことです。 患部を頻繁に動かすと、ガングリオンが周囲の組織や神経への圧迫を強め、痛みが悪化する可能性があります。 とくに以下のような動作は痛みを誘発しやすいため、意識的に避けるか、頻度を減らしましょう。 パソコンやスマホの長時間操作 重量物の持ち運び 手首や指を酷使するスポーツ 楽器の演奏 など また、手首や足首などの動きやすい関節にできている場合は、サポーターやテーピングで軽く固定し、動きを制限するのも一つの方法です。 ただし、強く締めすぎると血流を妨げてしまう恐れがあるため、圧迫しすぎないよう力加減には注意しましょう。 患部をアイシング(冷却)する ガングリオンの痛みだけでなく、患部周辺が腫れている場合は患部のアイシング(冷却)によって、症状が和らぐことがあります。 関節周辺にガングリオンができている場合、周辺組織と擦れて炎症を起こし、痛みや腫れが生じるケースが考えられます。 患部を冷やすことで炎症反応を鎮め、痛みを一時的に和らげる効果が期待できます。 氷のうやタオルに包んだ保冷剤を用意し、1回あたり15〜20分程度を目安に患部を冷やしましょう。 症状によっては冷やさずに温めた方が良いケースもあるため、事前に医療機関に相談してから実施することが推奨されます。 ガングリオンが痛い時の対処法でやってはいけないこと ガングリオンが痛む時に良かれと思って取った行動が、かえって症状を悪化させる場合があります。 とくに以下のような対処法はリスクを伴うため、避けた方が良いです。 ガングリオンを自分で押し潰す 患部に圧をかける 痛みがある状態を放置する なぜ上記の行動を避けるべきなのか、その理由を具体的に見ていきましょう。 ガングリオンを自分で押し潰す ガングリオンを自分で無理に押し潰そうとするのは、危険なので避けるべきです。 自分で潰すと新たな痛みやしびれを引き起こす可能性や、傷口から細菌が入って感染症(化膿)につながるケースも考えられます。 一時的に膨らみが消えても再発しやすいため、自分で潰すのはやめましょう。 患部に圧をかける ガングリオンを強くマッサージしたり、持続的に圧を加えたりする行為は避けましょう。 痛みがある時点で、ガングリオンが神経を圧迫したり、周辺組織で炎症が起きていたりする可能性が考えられます。 外部からさらに圧力を加えると、神経への刺激が増して痛みが強まる恐れがあります。 また、日常生活の中でも意図せずにガングリオンに負荷がかかってしまうケースもあるため、注意が必要です。 例えば、手首にガングリオンができた場合は、立ち上がるときに手をついたり、手首をひねったりする動作は避けましょう。 痛みがある状態を放置する 痛みが続いているにも関わらず、「そのうち治るだろう」と我慢して放置することも望ましくありません。 ガングリオン自体は良性のため、痛みがなければ放置しても問題ありません※。 ※出典:日本整形外科学会「ガングリオン」 しかし、痛みがある状態を我慢して放置すると、関節の動きが悪くなったり、他の筋肉に負担がかかったりして別の不調を招く恐れがあります。 また、まれにガングリオン以外の病気が隠れている可能性も否定できません。 痛みが続く場合は、自己判断で放置せず、医療機関で専門家の診断を受けることを検討しましょう。 ガングリオンが痛い時に医療機関で受けられる治療 セルフケアを試みてもガングリオンの痛みが続く、あるいは生活に支障が出る場合は、医療機関での治療を検討しましょう。 主な治療の選択肢には、以下の2つがあります。 注射器で中身を吸引する 手術によって摘出する 上記の方法にはそれぞれ特徴があるため、医師と相談しながらご自身の状況に合ったものを選びましょう。 注射器で中身を吸引する 注射器で中身を吸引する方法は、保存療法の中でも最初に行われることが多い治療法です。 ガングリオンに細い針を刺し、中に溜まっているゼリー状の液体を吸い出すことで、ガングリオンを小さくする効果が期待できます。 外来で比較的短時間で行えるのが利点ですが、吸引療法ではガングリオンの「袋」は残ってしまいます。 そのため、液体が再び溜まりやすく、再発する可能性が高い点は覚えておきましょう。 手術によって摘出する 再発を繰り返す、痛みが非常に強い、神経障害が出ている場合には、手術によるガングリオンの摘出が検討されます。 この治療は、ガングリオンを「袋」ごと、関節包につながる「根元」から切除する方法です。 袋自体を取り除くため、吸引に比べて再発する可能性が低いのが大きな利点といえます。 手術には患部を切開する方法や関節鏡(内視鏡)を用いる方法があり、吸引よりも体への負担はかかりますが、根本的な解決を目指せる治療法です。 ガングリオンが痛い時の対処法についてよくある質問 ガングリオンの痛みや対処法に関して、多くの方が抱く疑問について解説します。 ガングリオンを早く治す方法は? ガングリオンと悪性腫瘍を見分けるには? それぞれ詳しく解説していきます。 ガングリオンを早く治す方法は? 現代の医療では、ガングリオンを確実に、かつ早く治す特効薬のような方法はありません。 本記事で紹介している安静やアイシングは痛みを和らげるための対処法であり、ガングリオン自体を消すものではない点を理解しておきましょう。 痛みが強く、早期の解決を望む場合は、医療機関に相談しましょう。 ガングリオンと悪性腫瘍を見分けるには? 自己判断でガングリオンと悪性腫瘍を見分けるのは困難ですが、ガングリオンは良性で悪性化は基本的にないと考えられており、一般的な特徴に違いが見られます。 特徴の違い ガングリオン 悪性腫瘍の可能性 硬さ 弾力がある 石のように硬い 表面 滑らか ゴツゴツしている 境界 はっきりしている 不明瞭 これらはあくまで目安であり、急速な変化が見られる場合や少しでも不安を感じる際は、自己判断せずに整形外科など専門医の診断を受けるようにしましょう。 ガングリオンが痛い時は正しい対処法を実施しましょう ガングリオンが痛む場合、自己判断で間違った対処をせず、正しい知識を持つことが大切です。 自宅でできる応急処置として、まずは患部を安静に保ち、患部周辺の腫れや熱感を伴う場合はアイシングで炎症を抑えるのが有効な場合があります。 逆に、自分で無理やり押し潰したり、強くマッサージしたりする行為は、神経損傷や感染症のリスクを伴うため避けましょう。 セルフケアで改善しない、あるいは痛みが強い場合は、整形外科を受診して専門家の診断を仰ぐと良いでしょう。 医療機関では注射器による吸引や、再発を防ぐための手術といった選択肢が検討されます。 当院リペアセルクリニックでは、炎症や神経損傷による痛みに効果が期待できる再生医療をご提供しています。 従来の治療では治せなかった疾患や症状の改善を期待できる場合もあるため、再生医療について詳しく知りたい方は、当院リペアセルクリニックまでご相談ください。
2025.10.31 -
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「プロテオグリカンを試しているけれど、あまり変化を感じない」と疑問に思っていませんか。 プロテオグリカンは関節や美容に良い成分として知られていますが、一方で「効果がない」という声も聞かれます。 本記事では、プロテオグリカンに期待できる効果と摂取方法について、詳しく解説します。 ご自身の膝の痛みを解消するために、プロテオグリカンが適しているのかを判断する参考にしてください。 また、つらい膝の痛みに対する新しい選択肢として、近年注目されている再生医療についても紹介します。 再生医療に関する詳しい情報や症例は、当院リペアセルクリニックの公式LINEでも配信していますので、併せてご覧ください。 プロテオグリカンは効果なし?否定的な理由 臨床試験では、プロテオグリカンの摂取によって、軽度から中等度の変形性膝関節症の症状緩和に一定の効果※が確認されています。 ※出典:PubMed しかし、効果には個人差があるため、「効果がない」といわれるケースもゼロではありません。 効果がないといわれる理由として、プロテオグリカンの成分が体内でそのまま吸収されない点が挙げられます。 摂取したプロテオグリカンがそのまま吸収されるケースもありますが、大部分は消化管でアミノ酸や糖に分解されてから吸収されます。 また、プロテオグリカンは医薬品ではなく補完的なサプリメントのため、 運動療法や薬物療法と併用することが推奨されます。 プロテオグリカンに期待できる効果とは プロテオグリカンは、「効果なし」といわれる側面がある一方で、人間の体にもともと存在する成分であり、健康や美容においてさまざまな良い効果が期待されています。 特に、関節や肌、炎症に対しての効果が注目されています。 関節の痛みや不快感を軽減する 肌の潤いやハリを保つ 炎症を抑える 生活習慣病の予防につながるケースもある 具体的にどのような効果なのか、一つずつ見ていきましょう。 関節の痛みや不快感を軽減する プロテオグリカンは、関節の痛みや不快感を和らげる効果が期待できます。 プロテオグリカンは関節軟骨を構成する主成分の一つで、水分をたっぷり含んで衝撃を吸収するクッションの役割を担っています。 加齢とともに体内のプロテオグリカンが減ると、軟骨のクッション性が失われ、関節痛や動かしにくさの原因となります。 膝の軟骨を守り、関節の健康を維持するうえで役立つ成分です。 肌の潤いやハリを保つ プロテオグリカンは、肌の潤いやハリを保つ効果が期待されます。 肌の奥深くにある真皮層にもプロテオグリカンは存在しており、ヒアルロン酸と同等の保水力で肌の乾燥を防いでいます。 化粧品として外から補う方法と、サプリメントで内側から補う方法の両方で、みずみずしい肌を目指せる成分です。 以下の記事では、幹細胞を用いた肌の再生医療について詳しく解説しているので、合わせて参考にしてください。 炎症を抑える プロテオグリカンには、体内で起こる過剰な炎症を抑える作用が複数の研究で示唆されています。 抗炎症作用は、腸内環境への働きかけが関係していると考えられています。 経口摂取したプロテオグリカンは腸に届き、腸内細菌のバランスを整えることで、炎症を抑える働きをもつ物質が作られやすくなるのです。 生活習慣病の予防につながるケースもある プロテオグリカンの研究は進んでおり、一部の生活習慣病を予防する効果も報告されています。 研究段階ではありますが、プロテオグリカンの摂取が体重減少や血糖値の上昇抑制に関係する可能性が示唆されています。 実際に行われた研究では、以下のような作用が確認されています。 研究内容 確認された作用 マウスへの経口投与 肥満を抑制する作用 臨床試験 筋肉量の低下を抑える作用 プロテオグリカンのもつ抗炎症作用が、肥満や糖尿病の予防につながる可能性も考えられています。 また、筋肉量の維持への貢献も期待されており、運動が難しい高齢者の健康を支えるなど、新たな分野での活用が注目されています。 プロテオグリカンを摂取する方法 プロテオグリカンを摂取する方法は、主に以下の3つです。 サプリメントで摂取 食事から摂取 運動で増やす それぞれの方法に利点があるため、ご自身のライフスタイルに合わせて組み合わせるのがおすすめです。 サプリメントで摂取 プロテオグリカンは食事だけで十分な量を毎日摂るのは難しいため、サプリメントの活用が役立ちます。 市場には多くの製品があり、「機能性表示食品」として届出されているものも少なくありません。 これらの製品には、膝関節の可動性をサポートする機能などが表示されています。 製品を選ぶ際は、機能性関与成分である「サケ鼻軟骨由来プロテオグリカン」の含有量を確認しましょう。 以下の記事では、サプリメントの肝臓への影響について解説しているので、併せて参考にしてください。 食事から摂取 食事から摂取する場合、プロテオグリカンは主に動物の軟骨部分に豊富に含まれており、他の栄養素も同時に摂れるのが利点です。 プロテオグリカンを多く含む食材は、以下のとおりです。 サケの鼻軟骨(氷頭) 牛や鶏の軟骨 魚の軟骨 特にサケの鼻軟骨は「氷頭(ひず)」と呼ばれ、古くからプロテオグリカンの供給源として知られています。 運動で増やす 適度な運動は関節周辺の血流を良くすることで、プロテオグリカンの増加が促進されると考えられています。 運動不足は、プロテオグリカンの減少につながる可能性があるため、以下のような軽い運動を継続しましょう。 ウォーキング 膝の曲げ伸ばし ストレッチ 激しい運動は逆に関節を痛める原因になるため、注意が必要です。 1日10分程度でも継続することが関節の健康維持につながります。 プロテオグリカンの効果についてよくある質問 本章では、プロテオグリカンの効果についてよくある質問に回答していきます。 プロテオグリカンは癌になる? プロテオグリカンは膝に効くの? サプリメントを試す前に、正しい知識を身につけておきましょう。 プロテオグリカンは癌になる? プロテオグリカンの摂取が、直接的に癌を引き起こすという医学的な証拠はありません。 しかし、プロテオグリカンと癌の関係は複雑で、単純に「安全」または「危険」と断定できないのが現状です。 研究によると、癌細胞は増殖したり、他の場所へ移動したりするために、プロテオグリカンの一種を足場として利用することがあります。 つまり、プロテオグリカンが癌の「原因」になるのではなく、すでにある癌の進行に「利用」される可能性があるということです。 健常な人がプロテオグリカンを摂取して癌になるという報告はありませんが、すでに癌を患っている場合は、その進行に影響を与える可能性が研究段階で示されています。 プロテオグリカンは膝に効くの? プロテオグリカンの臨床試験では、膝関節の不快感の軽減、軟骨成分の分解抑制、可動域のサポートなどの効果が報告されています。 また、腸管の免疫系に作用し、全身の抗炎症応答を促すことで、間接的に関節の健康維持に寄与すると考えられています。 しかし、日本整形外科学会では、プロテオグリカンに限らずサプリメント全般について 「科学的根拠が限定的」との見解を示しています。 激しい痛みや症状の悪化がある場合は、サプリメントに 頼らず医療機関を受診しましょう。 つらい膝関節の痛みには再生医療をご検討ください プロテオグリカンは関節の健康維持に役立つ成分ですが、失われた軟骨そのものを再生させるような直接的な修復効果は期待しにくいのが現状です。 サプリメントや他の治療法で改善が見られないつらい膝の痛みには、新しい選択肢として「再生医療」があります。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を使い、損傷した関節組織の再生・修復を促す治療法です。 痛みの根本的な改善を目指せるため、手術には抵抗がある方や、長引く膝の痛みにお悩みの方は、ぜひご検討ください。 「再生医療について詳しく知りたい」という方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2025.10.31 -
- その他
足の側面や外側が歩くときに急に痛みが生じた場合、どのような原因が考えられるか疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 上記のような足の側面・外側の痛みの原因として、ジョーンズ骨折や靭帯損傷、足底筋膜炎などの疾患が考えられます。 いずれも放置してしまうと症状が悪化し、治療が長引く可能性があるため、治療法や対処法を理解しておくことが重要です。 この記事では、足の側面・外側が歩くと痛い原因、ジョーンズ骨折の特徴、予防法を解説します。 足の痛みで悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、足の側面や外側の痛みには、細胞や血液を用いて自然治癒力を高める再生医療による治療も選択肢となります。 再生医療に関する詳細は、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEで発信しているので、合わせてご確認ください。 足の側面・外側が歩くと痛いときは「ジョーンズ骨折」の可能性 足の側面・外側が歩くと痛いときに原因の一つとして考えられる「ジョーンズ骨折」について解説します。 ジョーンズ骨折とは? ジョーンズ骨折の原因 ジョーンズ骨折以外の可能性はある? ジョーンズ骨折の特徴を理解して、ご自身の症状と照らし合わせてみましょう。 ジョーンズ骨折とは? ジョーンズ骨折とは、足の小指側にある第5中足骨という骨の付け根部分が折れる骨折です。 足の甲の外側、小指から足首にかけての中間あたりに位置する骨に起こります。 骨折した際に感じられる症状は、以下のとおりです。 足の外側が歩くと痛む 腫れや熱を持つ感じがある 押すと痛みが強くなる 体重をかけると痛みが増す 初期段階では休むと痛みが落ち着くケースも多いため、気づかないまま悪化してしまう可能性があります。 これらの症状が見られる場合は、ジョーンズ骨折を疑い、医療機関を受診しましょう。 ジョーンズ骨折の原因 ジョーンズ骨折は、さまざまな原因で受傷する可能性があり、主な原因は以下のとおりです。 繰り返しの負荷による疲労骨折 足をひねる、つまずくなどの外傷 足に合わない靴を長時間履いている 足の外側に体重がかかりやすい歩き方や走り方の癖 スポーツでの急な方向転換やジャンプ 扁平足やハイアーチなど足の形による負担 とくに注意が必要なのは、繰り返しの負荷による疲労骨折です。 一度の大きな衝撃ではなく、日常的に小さな負担が積み重なって骨折に至ります。 スポーツや立ち仕事の方は、知らないうちに足に負担をかけている可能性があります。 ジョーンズ骨折以外の可能性はある? 足の側面・外側が痛いときは、ジョーンズ骨折以外の原因も考えられます。 考えられる疾患は、以下のとおりです。 外側側副靭帯損傷(足首の外側の靭帯が傷つく) 腓骨筋腱炎(足の外側の腱に炎症が起こる) 疲労骨折(第5中足骨以外の骨に起こる場合) 足底筋膜炎(足の裏の筋膜に炎症が起こる) これらの症状もジョーンズ骨折と似た痛みを引き起こすため、自己判断せず、医療機関でレントゲンやMRIなどの検査を受けることが大切です。 以下の記事では、靭帯断裂について詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。 足の側面・外側が歩くと痛みがあるジョーンズ骨折の予防・対処法 ジョーンズ骨折を予防するためには、日常生活で足への負担を減らす工夫が重要です。 予防・対処法として以下の3つを紹介します。 シューズを見直す ストレッチ・マッサージを行う 歩くときの姿勢を改善する これらの対策は、私生活や仕事、スポーツなどの場面で取り入れやすいので、ぜひ実践してみましょう。 シューズを見直す ジョーンズ骨折を予防するには、足の形やサイズに合ったシューズを選ぶことが重要です。 足に合わないシューズを履いていると、体重がうまく分散できず、特定の部分に負担が集中します。 ランニングやサッカー、バスケットボールなど、スポーツによって足の使い方は異なるため、競技に合ったシューズを使用して足への負担を軽減しましょう。 また、インソール(靴の中敷き)の活用も効果的です。 普段使用しているシューズにインソールを入れるだけで、足にかかる負荷を減らせます。 ストレッチ・マッサージを行う 定期的なストレッチは、筋肉や腱の柔軟性を高め、足への過度な負担を軽減します。 以下のような方法を試してみましょう。 壁に手をついて、片足を後ろに伸ばしてふくらはぎを伸ばす 座った状態で足首を回す タオルを使って足の裏を伸ばす 足の指をグーパーと動かす また、マッサージを行うことで血流が改善し、疲労が軽減されます。 お風呂上がりなど、筋肉が温まっているときに行うと効果的です。 柔軟性が増すことで、ジョーンズ骨折だけでなく、その他の怪我の予防にも効果が期待できます。 歩くときの姿勢を改善する 立ち方や走り方の癖で、小指側に体重がかかりやすい人はジョーンズ骨折を発症しやすくなります。 予防するためには、体重のかけ方や足の使い方を意識して姿勢を改善することが大切です。 正しい歩き方のポイントは、以下のとおりです。 かかとから着地し、足の裏全体で体重を支える 親指の付け根でしっかり地面を蹴る 膝を軽く曲げて衝撃を吸収する 背筋を伸ばして前を向く 日常生活から体重のかけ方や足の使い方を意識することで、足にかかる負荷を軽減できます。 足の側面・外側が歩くと痛いときの治し方 ジョーンズ骨折で足の側面・外側が痛む場合は、以下の治療法を行います。 治療法 内容 保存療法 ギプスや装具を使って患部を固定し、安静に保つ 癒合までに数ヶ月かかる場合もある 手術療法 ボルトやワイヤーで骨を固定する 完全に骨が折れている場合や、早期改善を目指す場合にも検討される リハビリテーション 骨が治った後、筋力や柔軟性を回復させるために行う 再発予防にも効果的 また、ジョーンズ骨折による痛みには、再生医療による治療も選択肢の一つです。 再生医療とは、患者さま自身の細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、損傷した組織の再生・修復を促す医療技術のことです。 入院・手術を必要としないため、手術を避けたい方やスポーツへの早期復帰を目指す方にも注目されています。 治療法については、医師とよく相談して、ご自身の生活スタイルや症状に合った方法を選びましょう。 足の側面・外側が歩くと痛いときによくある質問 歩くときに生じる足の側面・外側の痛みに関するよくある質問を紹介します。 歩くときに足の外側が痛くなるのはなぜ? ジョーンズ骨折かどうか確かめる方法は? ジョーンズ骨折は自然に治る? 疑問を解消して、適切な対処につなげましょう。 歩くときに足の外側が痛くなるのはなぜ? 歩くときに足の外側が痛くなる主な理由は、足の外側に過度な負担がかかっているためです。 体重のかけ方や歩き方の癖、足に合わない靴、扁平足やハイアーチなどの足の形が原因となります。 また、長時間の立ち仕事やスポーツによる繰り返しの負荷も、痛みにつながります。 痛みが続く場合は、ジョーンズ骨折や腓骨筋腱炎などの症状が隠れている可能性があるため、早めに医療機関を受診しましょう。 ジョーンズ骨折かどうか確かめる方法は? ジョーンズ骨折かどうかを確かめるには、医療機関でレントゲン検査を受けるのが確実です。 自己判断の目安として、以下の症状があるかチェックしてみましょう。 足の外側、小指の付け根から足首の間あたりが痛む 押すと痛みが強くなる 体重をかけると痛みが増す 腫れや熱を持つ感じがある これらの症状が当てはまる場合は、早めに整形外科を受診してください。 ジョーンズ骨折は自然に治る? ジョーンズ骨折は、骨折した部分の血流が乏しいため、自然治癒が難しい骨折として知られています。 しかし、放置せずに医療機関で保存療法を受け、患部をしっかりと固定して安静にすることで、自然治癒も期待できます。 一方でスポーツ活動を早期に再開したい場合は、ギプスによる固定などの保存療法ではなく、手術が選択されるケースも少なくありません。 自然に治ることを期待して放置するのではなく、まずは医療機関に相談しましょう。 足の側面・外側が歩くと痛いときは早期に医療機関を受診しよう 足の側面・外側が歩くと痛い症状は、ジョーンズ骨折をはじめとするさまざまな原因が考えられます。 放置すると治療期間が長引いたり、再発しやすくなったりするため、早期の対処が大切です。 シューズの見直しやストレッチ、歩き方の改善など、日常生活でできる予防法を取り入れて足への負担を軽減しましょう。 また、足の側面・外側が歩くと痛いときはジョーンズ骨折の他に靭帯損傷や足底筋膜炎などの可能性があります。 これらの疾患に対しては、細胞や血液を用いて自然治癒力を高める「再生医療」という治療法も選択肢の一つです。 手術を避けて治療をしたい方は、再生医療の専門クリニックである当院「リペアセルクリニック」にご相談ください。
2025.10.31 -
- その他
胸椎椎間板ヘルニアとは、胸の背骨の間にあるクッションのような組織が飛び出してしまう疾患で、背中や胸、脚に痛みやしびれを引き起こします。 背中や胸、肋骨周辺に痛みがあり、原因がわからず不安に感じている方も多いのではないでしょうか。 この記事では、胸椎椎間板ヘルニアの主な症状や原因、検査方法から治療の選択肢までを詳しく解説します。 放置すると歩行困難や排尿障害といった深刻な症状に進行する可能性があるため、疑わしい症状があれば早めに医療機関を受診しましょう。 また、現在リペアセルクリニックでは手術なしで椎間板ヘルニアの症状改善が期待できる「再生医療」に関する情報を公式LINEで発信しております。 治療の選択肢として、胸椎椎間板ヘルニアによる神経の損傷に関する改善症例も紹介しておりますので、ぜひ登録してください。 胸椎椎間板ヘルニアとは 胸椎椎間板ヘルニアとは、胸の背骨の間にある椎間板が外へ飛び出してしまう疾患です。 頚椎(首)や腰椎(腰)のヘルニアと比較すると発生頻度は低いですが、胸椎には重要な神経である脊髄が通っているため、圧迫される場所や程度によっては多様な症状を引き起こす可能性があります。 以下では、胸椎椎間板ヘルニアの主な症状と原因について解説します。 胸椎椎間板ヘルニアの主な症状 胸椎椎間板ヘルニアの主な原因 これらの正しい知識を身につけて、ご自身の症状が胸椎椎間板ヘルニアに該当するか確認しましょう。 胸椎椎間板ヘルニアの主な症状 胸椎椎間板ヘルニアの症状は、神経(脊髄)を圧迫する場所や程度によって異なります。 主な症状として、以下のようなものが挙げられます。 肋間神経痛 背中や胸の痛み 下半身のしびれや筋力低下 排尿・排便障害 軽度の胸椎椎間板ヘルニアの場合、自覚症状がない場合もあります。 しかし、症状が進行すると歩行困難になるケースもあるため、脚のしびれや痛み、歩きにくさを感じたら早めに医療機関を受診しましょう。 胸椎椎間板ヘルニアの主な原因 胸椎椎間板ヘルニアを発症する主な原因は、加齢に伴う椎間板の変性といわれています。 椎間板は年齢とともに水分量が減少し、弾力性が失われていくため、何らかの負担が加わった際に内部の組織が飛び出しやすくなります。 発症の引き金となる具体的な要因としては、以下のようなものが考えられます。 加齢による椎間板の老化 スポーツや転倒などによる外傷 猫背など背中が丸まった状態での長時間作業 重量物の持ち運び とくにデスクワークで長時間同じ姿勢を続ける方や、外傷につながる接触が多いスポーツでは注意が必要です。 胸椎椎間板ヘルニアの検査・診断方法 胸椎椎間板ヘルニアの診断では、主に以下の画像検査を行います。 検査方法 特徴 レントゲン検査 骨の状態を確認、椎間板ヘルニアそのものははっきり写らない MRI検査 椎間板や神経の状態を詳しく確認可能 CT検査 骨の状態を3次元的に確認し、手術が必要な場合に追加で行う とくにMRI検査は椎間板ヘルニアの診断に有効で、飛び出した椎間板が神経を圧迫している様子を確認できます。 脊髄の圧迫症状がある場合、MRI検査で椎間板ヘルニアによる圧迫が確認されれば診断が確定します。 セルフチェック方法はある? 胸椎椎間板ヘルニアの可能性をセルフチェックしたい方は、以下の症状に該当するかご確認ください。 肋骨に沿った帯状の痛みがある 歩くときに足がもつれる感じがする 背中や胸に痛みがある 両脚にしびれや筋力低下がある 階段を降りるときに不安定になる 症状が徐々に悪化している しかし、上記のような背中の痛みや足のしびれなどの症状は、他の疾患とも共通点が多いため、自己判断で対処法を実践するのはやめましょう。 セルフチェックはあくまで目安とし、気になる症状があれば医療機関を受診して正確な診断を受けることが大切です。 胸椎椎間板ヘルニアを放置するリスク 胸椎椎間板ヘルニアは進行性のため、放置すると症状が悪化します。 悪化して胸椎椎間板の後ろにある脊髄が圧迫されると、急に脚が動かなくなる可能性があります。 胸椎は脊柱管(神経の通り道)が狭いため、軽い椎間板ヘルニアでも症状が出やすいといわれています。 また、椎間板ヘルニアによって神経が圧迫されると、尿や便が出なくなる可能性もあります。 症状が進行してからでは治療が難しくなることもあるため、早期に医療機関を受診して適切な治療を受けることが大切です。 脚のしびれや痛み、歩きにくさといった症状がある場合は、放置せずに整形外科や脊椎外科を受診しましょう。 胸椎椎間板ヘルニアの治し方|主な治療法 胸椎椎間板ヘルニアには複数の治療法があり、症状の程度に応じて適切な方法を選択します。 治療法として以下の3つがあります。 保存療法 手術療法 再生医療 それぞれの治療法の特徴を理解して、ご自身に合った治療を選択しましょう。 保存療法 保存療法とは手術を行わずに症状の改善を目指す治療法で、軽度から中等度の症状に対して検討されます。 主に以下のような方法があります。 治療方法 内容 薬物療法 痛みを和らげる薬や炎症を抑える薬を使用します リハビリテーション 理学療法士の指導のもと、筋力強化や姿勢改善を行います 装具療法 コルセットなどで背骨を安定させます 安静 背骨への負担を減らすため、一定期間安静にします 保存療法は主に痛みを和らげることを目的とした対症療法です。 そのため、胸椎椎間板ヘルニアによる脊髄の圧迫症状に対して、薬やリハビリテーションで神経の圧迫を改善することはできません。 歩行困難などの脊髄圧迫症状がはっきりしてきた場合には、症状は進行性であることが多いため、手術療法や再生医療といった他の治療法を検討する必要があります。 手術療法 歩行障害が進行している場合や、保存療法で症状が改善しない場合には、手術療法を検討します。 胸椎椎間板ヘルニアの手術には、主に以下の2つの方法があります。 手術方法 内容 前方固定術 体の側方から椎間板を切除して骨を移植し、背骨を固定する 後方除圧術 背中側から椎間板を切除して神経の圧迫を取り除く どちらの手術も簡単なものではなく、手術によって神経に影響するリスクがあります。 しかし、放置しておくと症状が進行する可能性が高いため、医師とよく相談して手術を受けるかどうかを決めることが大切です。 また、手術後は入院が必要となり、回復までに一定の期間がかかります。 手術を受ける場合は、医師から十分な説明を受け、リスクと効果を理解した上で決断しましょう。 再生医療 再生医療は患者様ご自身の細胞や血液を用いて、手術をせずに損傷した神経の改善を目指す胸椎椎間板ヘルニアの新しい治療の選択肢です。 患者様の脂肪から採取した細胞を培養し、損傷した部位に投与することで、組織の修復や炎症抑制を促します。 手術に抵抗がある方や、手術が難しい状態の方に注目されている治療法です。 以下の症例ページでは、実際に当院リペアセルクリニックの再生医療で椎間板ヘルニアを治療した患者様の症例を紹介しているため、合わせて参考にしてください。 >椎間板ヘルニアの症例ページはこちら 胸椎椎間板ヘルニアに関するよくある質問 胸椎椎間板ヘルニアについてよくある質問を紹介します。 胸椎椎間板ヘルニアでやってはいけないことは? 胸椎椎間板ヘルニアはストレッチで治る? ヘルニアを悪化させないように正しい知識を身につけましょう。 胸椎椎間板ヘルニアでやってはいけないことは? 胸椎椎間板ヘルニアの方は、重い物を持ち上げる動作、激しいスポーツ、長時間の同じ姿勢は避けてください。 背中を丸めて重い物を持つと、背骨に大きな負担がかかり、椎間板への圧力が高まります。 また、デスクワークで長時間座り続けたり、車の運転を長時間続けたりすると背骨への負担が蓄積します。 さらにゴルフのスイングやテニスのサーブなど、体を大きくひねる動作も椎間板に負担をかけます。 脚のしびれや歩きにくさを感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。 胸椎椎間板ヘルニアはストレッチで治る? ストレッチは症状の緩和に役立つ可能性がありますが、胸椎椎間板ヘルニア自体を治すことはできません。 ただし、適切なストレッチは背中周りの筋肉の緊張をほぐし、痛みを和らげる効果が期待できます。 ストレッチは症状を和らげる補助的な方法として活用し、根本的な治療については医療機関で相談しましょう。 胸椎椎間板ヘルニアによる背中の痛みは再生医療をご検討ください 胸椎椎間板ヘルニアは、胸の背骨の間にある椎間板が飛び出して神経を圧迫する疾患です。 放置すると脚のしびれや痛みが悪化し、歩行困難などにつながる可能性があります。 治療法には保存療法、手術療法、再生医療があるため、症状の程度に応じて適切な方法を選択しましょう。 とくに再生医療は、手術をせずに損傷した神経の改善を目指せる新しい治療の選択肢です。 胸椎椎間板ヘルニアが治るか不安な方や手術を避けたいという方は、当院「リペアセルクリニック」にご相談ください。
2025.10.31 -
- 再生治療
- その他
MRI検査を受けた後「結果はいつ分かるんだろう」と不安に思った経験がある方も、多くいらっしゃるかと思います。 特に腰や膝の痛みが続いていると、結果次第で今後の治療方針が変わる可能性があるだけに、不安も大きいものです。 実際、MRIの結果が出るまでの時間は病院の体制や担当医のスケジュールによって異なりますが、おおよその目安を知っておくと心の準備ができます。 この記事では、結果が出るまでの一般的な流れと、待っている間にできる過ごし方のヒントを解説します。 MRI検査の結果が出るまでの一般的な期間 MRI検査の結果が出るまでの一般的な期間は、多くの場合は以下の2パターンです。 なぜこのような差が生まれるのか、解説していきます。 最短で当日~平均2~3営業日 MRIの検査は最短では当日で平均2〜3営業日以内には結果が出るケースがほとんどです。 具体的には、以下のような違いがあります。 当日説明あり:主治医が同日に外来担当している場合 翌日~3日以内:外注読影や造影検査が含まれる場合 クリニックだったり、主治医がその日外来を担当していたりすれば、撮影後すぐに画像を確認できるため当日の説明が可能です。 一方で、数日後に説明されるケースもあります。 それは、画像の読影を専門の放射線科医に外注しているケースや、造影剤を使用した検査で追加評価が必要な場合などです。 その場合は数日の時間がかかるため、事前に確認してください。 検査内容や施設によって1〜2週間ほどかかる場合も 例外として、検査内容や施設によっては検査結果が出るまで1〜2週間かかるケースもあります。 具体的には、以下のようなケースです。 混雑時 外部検査センター利用時 過去検査との比較が必要な場合 このようなケースでは、解析や報告書作成に時間がかかるため検査結果が出るまで時間がかかります。 結果が早い・遅いを分ける主な要因 MRIの検査結果が早い・遅いを分ける主な要因は、以下のとおりです。 MRIの検査結果が早い・遅いを分ける主な要因 造影検査の有無 造影検査では画像解析に加え、造影効果の評価や副作用チェックが必要です。そのため、読影・報告まで時間を要することがあります。 読影体制(常勤医か外注か) 院内で読影できる場合は即日報告が可能です。一方で外注の場合はデータ送付・読影・報告書返送に数日かかります。 主治医の診察スケジュール 主治医が外来担当で検査日に結果説明できる場合は当日説明が可能です。しかし、診察日が限られていると結果が揃っていても説明が次回外来日まで持ち越されることがあります。 このような理由で、MRI結果の説明が早かったり遅かったりします。 MRIの結果を早く知るための3つのポイント MRIの結果を早く知るためのポイントは以下の3つです。 MRI結果を早く知りたい方には重要な知識なので、最後までチェックしてください。 予約時に「当日説明可能か」を確認する 最初に、予約時に「当日説明が可能か」を確認することが大切です。 主治医が検査当日に外来を担当している場合、その日のうちに画像を確認して説明してもらえる可能性があります。 そのため、事前に受付や予約時に相談しておくとスムーズです。 画像CDを当日受け取る 可能であれば、MRI検査の画像CDを当日受け取るようにしておきましょう。 画像CDがあれば、セカンドオピニオンや再診時にすぐ活用できるためです。 MRI画像を撮影した医療機関では後日になっても、セカンドオピニオンを受ける病院ではすぐ検査結果を説明してもらえるかもしれません。 そのため、もしセカンドオピニオンを受ける意思があるならば画像CDがあれば便利です。 患者ポータルやオンライン結果通知を活用 患者ポータルサイトやオンライン結果通知システムを導入している病院もあります。 これは医師がMRI検査結果を確認した後、患者がスマートフォンやパソコンで結果を閲覧できるサービスです。 外来を待たずに結果を把握できるため、忙しい方には特に便利な方法といえます。 結果を待つ間に痛みの原因を根本から治す準備を行うことが重要 MRIの結果を待つ時間は、痛みの原因を根本から治す準備を行なってください。 この期間にしっかり準備できていれば、結果が出たときにすぐに適切な治療や行動に移せるためです。 具体的には、検査結果次第での治療方法の基本を調べて理解しておきましょう。 治療方法の基本がわかっていれば、適切な医療機関への受診がスムーズで速やかに治療を開始できる可能性が高くなります。 また、治療方法に合わせて事前に治療を受けやすい医療機関を調べておくことも重要です。 MRIの結果が出てすぐ行動に移せるように、しっかり準備してください。 MRIで判明した組織の損傷や軟骨のすり減りの治療方法を紹介 MRIでは膝の半月板や軟骨の損傷が判明しますが、場合によっては治らないと言われることがあります。 これらの組織の特徴は血流が乏しいことで、そのために組織の修復が難しいと考えられてきました。 しかし、近年では「再生医療」によって修復が難しい組織でも治る事例が増えています。 実際に、当院リペアセルクリニック大阪院でも、治らないとされていた関節軟骨の症状緩和に成功した症例を経験しました。 以下のページにて症例を紹介していますので、よろしければご覧ください。 MRIの結果は検査内容・部位:検査する部位や目的によって異なる MRI検査の結果が出るまでの時間について解説しました。 ポイントは以下のとおりです。 MRI検査の結果は多くは当日〜2・3営業日で説明があります。 しかし、担当医が不在だったり検査内容が複雑だったりすると時間がかかる可能性も。 そのため、早く検査結果を聞きたい場合には、予約を取る時に担当医と時間を合わせるなどの工夫が必要です。 検査結果を早く聞くための工夫はこの記事で紹介していますので、ぜひこの記事を読み返して事前に準備をしてください。 なお、当院リペアセルクリニック大阪院ではMRI検査で損傷が判明した組織の「再生医療」が可能です。 半月板をはじめとした修復が難しい組織にも有効な可能性がある治療で、手術をせずに治したい場合の選択肢になります。 興味がある方は以下のリンクから確認ができますので、お気軽にお問い合わせください。
2025.10.20 -
- アキレス腱
- 再生治療
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スポーツの際に脚をひねってしまい、「歩けるけど膝がグラグラする」など、違和感が残っていませんか? 膝が抜けるような感覚があると、軽度の前十字靭帯損傷(ACL損傷)が疑われます。 軽度の前十字靭帯損傷は痛みなどの症状を感じない場合もありますが、放置すると軟骨損傷や半月板損傷を引き起こす恐れも。 重症化すると歩行困難のリスクが高まるので、前十字靭帯損傷は早めに治療しておきましょう。 本記事では、前十字靭帯損傷が軽度かどうかのチェック方法や、応急処置のポイントなどをわかりやすく解説します。 医師から手術を勧められた方は、切らずに自然治癒を目指せる「再生医療」も参考にしてみてください。 前十字靭帯損傷の軽度症状をチェック 前十字靭帯損傷が疑われる場合は、以下を参考に軽度症状をチェックしてみましょう。 患部の損傷レベルがわかると、応急処置を誤ってしまうリスクが低くなり、治療が必要かどうかも判断できます。 ここからは、軽度の前十字靭帯損傷にみられる特徴や、中等度や重度との違いを詳しく解説します。 軽度損傷に多い症状の特徴 軽度の前十字靭帯損傷になった場合、主に以下のような症状があらわれます。 前十字靭帯損傷の受傷直後は痛みが軽く、翌日以降に膝が腫れる場合もあります。 しかし、靭帯にはあまり血管が通っておらず、修復に必要な栄養が届きにくいため、自然修復はあまり期待できません。 膝の状態がいつもと違い、軽い痛みや抜けるような感覚があるときは、まず整形外科などの診察を受けましょう。 軽度の段階で適切な治療を受けておけば、前十字靭帯損傷の悪化を防止できます。 軽度と中等度・重度の違い 前十字靭帯損傷の症状には1度~3度までのグレードがあり、それぞれ以下のような特徴があらわれます。 前十字靭帯損傷のグレード 特徴 1度(軽度) ・膝関節が不安定になり、力が入りにくい ・膝が抜ける、ずれる、グラグラするなどの感覚がある 2度(中等度) ・膝を動かすと強い痛みを感じる ・歩行中に膝が外れるような感覚を覚える ・膝の曲げ伸ばしができない ・内出血で膝関節が大きく腫れる 3度(重度) ・痛みや腫れが強くなり、歩行が困難 ・膝に力が入らないため、体重をかけられない ・安静時にも強い痛みを感じる 軽度の前十字靭帯損傷は痛みを感じない場合があるので、膝の違和感を一時的なものと考え、治療をしない方もいらっしゃいます。 しかし、症状悪化のサインを見逃すと、前十字靭帯損傷が中等度や重度に進行し、日常生活に支障をきたす恐れも。 症状によっては正座や歩行が難しくなるため、軽度の前十字靭帯損傷でも早めの治療が必要です。 膝に力が入らなくなると、自宅や駅の階段で転んでしまい、大きな怪我を負う可能性もあります。 歩けるからといって油断は禁物|「軽度損傷」にも見られる前十字靭帯の異変 前十字靭帯(ACL)は大腿骨と脛骨をつなぎ、膝の安定性を保つ機能があります。 しかし、ジャンプ後の着地や急な方向転換など、膝に負担がかかると靭帯が伸びたり、部分的に裂けたりします。 軽度損傷(グレード1~2)は断裂がなく、靭帯が伸びて不安定になる状態ですが、歩けるからといって油断は禁物です。 歩行が可能でも軽度とは限らず、膝内部では微小な損傷が進行しているケースも考えられます。 受傷時に「ブチッ」という断裂音が聞こえた場合や、痛みが徐々に強くなるようであれば、治療が必要な状態です。 軽度の前十字靭帯損傷を放置すると、変形性膝関節症などのリスクが高まるので注意しましょう。 受診すべき症状と応急処置のポイント 前十字靭帯損傷を受傷した場合、一般的には48時間以内に腫れが強くなります。 腫れや痛みが強くなり、膝が抜けるような不安定感があれば、早めに整形外科の診察を受けましょう。 受傷直後でも膝が大きく腫れる場合は、以下のRICE処置(Rest・Ice・Compression・Elevation)で症状を緩和できます。 RICE処置の種類 処置内容 Rest(安静) 膝を無理に動かさず、安静にして症状の悪化を防止する Ice(冷却) 氷や保冷材で膝を20分程度冷やし、感覚がなくなったら外す Compression(圧迫) 膝に包帯やテープを軽く巻いて圧迫し、腫れや内出血を抑える Elevation(挙上) 膝を心臓よりも高い位置に保ち、血流のコントロールで内出血を抑える 患部の冷やし過ぎは凍傷のリスクがあるので、20分程度を目安に保冷材などを外し、痛みが再発したらもう一度冷却します。 挙上の際には仰向けになり、膝の下にクッションや枕などを当てておきましょう。 RICE処置は受傷から48〜72時間以内に行いますが、あくまでも応急処置に過ぎないため、前十字靭帯の自然回復はあまり期待できません。 3日目(72時間後)になっても腫れが収まらない場合は、速やかな治療が必要です。 前十字靭帯損傷の治療方法 前十字靭帯損傷となった場合、治療方法には以下の種類があります。 前十字靭帯損傷の治療方法 治療内容 保存療法 ・サポーターなどを装着し、筋力や関節の可動域を改善させる治療方法 ・医師の指導のもと、ストレッチなどのリハビリテーションも並行する 手術療法 ・自分の腱(ハムストリング腱など)を移植し、損傷した前十字靭帯を再建させる治療方法 ・術後は2週間~1カ月程度の入院が必要 保存療法は軽度の前十字靭帯損傷に効果があり、患部を切開しないので、体に大きな負担がかかりません。 ただし、膝の不安定感が残りやすいため、ハードなスポーツには復帰できない可能性があります。 手術療法は前十字靭帯の完全回復を目指せますが、術後の入院期間が長く、スポーツ復帰の際には6カ月~1年程度のリハビリ期間も必要です。 体に負担をかけず、前十字靭帯の機能を取り戻したい方は、次に解説する「再生医療」も検討してみましょう。 手術だけではない選択肢|再生医療による自然治癒サポートを紹介 再生医療とは、前十字靭帯などの自然治癒を目指す治療方法です。 具体的には、自分の脂肪から幹細胞を抽出し、体外培養して患部に注射するため、手術や入院は必要ありません。 幹細胞には欠損した部位を修復する働きがあり、腰や股関節などの治療にも活用できます。 また、自分の幹細胞を活用すると、アレルギー反応のリスクを低減できるので、安全性の高さも大きな特徴です。 手術に抵抗があり、長期入院も難しい方や、軟骨や靭帯の機能回復を目指したい方は、再生医療で解決できる可能性があります。 再生医療が自分に向いているかどうか、詳しく知りたい方は「リペアセルクリニック大阪院」にご相談ください。 リペアセルクリニック大阪院では、自己幹細胞を活用した再生医療を提供し、前十字靭帯損傷や半月板損傷の治療に成果を上げています。 治療は医師の診断に基づき、症状や生活スタイルに合わせた個別プランを実施するため、仕事や家事への影響も最小限です。 前十字靭帯損傷は軽度でもしっかり「治す」意識が大切 前十字靭帯損傷になった場合は、症状が軽度でも放置せず、RICE処置を実践してみましょう。 早めに患部をケアすると、前十字靭帯損傷の重症化を防止できます。 ただし、RICE処置は痛みや腫れの緩和を目的とするため、基本的に前十字靭帯の修復は困難です。 「今の症状が軽いから」と油断し、膝の不安定感を放置すると、変形性膝関節症などを引き起こす恐れがあります。 手術や入院を避けつつ、前十字靭帯損傷の根本治療を目指したい方は、「リペアセルクリニック大阪院」にご相談ください。 リペアセルクリニック大阪院は再生医療を専門としており、無料相談も受け付けています。 まずは専門医に相談し、治療方法の選択肢を広げておくとよいでしょう。
2025.10.20







