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大人になってから背中や腰の痛みで病院に行ったら「側弯症」と診断され、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。 子供の病気だと思っていたのに、止まらない腰痛や背中の痛みに悩み、「手術が必要なのか」「もう治らないのか」と不安を抱える方は少なくありません。 本記事では、大人になってから現れた側弯症の治療法について詳しく解説します。 痛みを我慢するだけの生活を終わらせ、安心して過ごせる毎日を取り戻すために、本記事を役立ててください。 大人の側弯症の治し方とは?有効な治療法 大人になってから治療を始める場合、大きく分けて2つのアプローチがあります。 保存療法 手術療法 現在の進行度や痛みのレベルに合わせて、医師と相談しながら適した方法を選択しましょう。 以下では、それぞれの治療法について詳しく解説します。 保存療法 側弯症の治療法として、まずは体にメスを入れない保存療法から開始することが一般的です。 大人になってからの側弯症治療では、痛みの緩和を目的として以下のような治療が用いれられます。 治療内容 具体的な目的 内服薬・湿布 炎症を抑えて腰や背中の痛みを和らげる 神経ブロック注射 坐骨神経痛など強いしびれを緩和する これらの処置を続けながら、専門医による定期的な診察とレントゲン検査をして背骨の角度を確認します。 また、側弯症治療のイメージで多いコルセットを用いた「装具療法」は、成長期が終了している大人の場合、治療効果は限定的です。 脊柱を外側から支えることで、一時的な痛みの緩和に役立つ場合がありますが、 成長期が終了した大人では、変形の矯正や進行防止効果は期待できません。 大人になってからの側弯症は、痛みをコントロールしながら経過観察していくケースがほとんどです。 手術療法 保存療法を継続しても痛みが改善しない、あるいは変形が高度で内臓への影響が懸念される場合は、手術を検討します。 曲がってしまった背骨を金属製のボルトやロッドで固定し、真っ直ぐに矯正する方法で、主な術式には「後方矯正固定術」と「前方矯正固定術」の2種類があります。 入院期間は、患者さまの年齢や症状によって異なりますが、一般的には2〜4週間程度が目安です。 術後はコルセットを装着し、継続的にリハビリに取り組みながら社会復帰を目指します。 軽度の側弯症は経過観察をする場合もある 背骨の曲がりが小さい段階では、すぐに装具の装着や手術を行うわけではありません。 一般的に側弯症のカーブが25度未満であれば「軽度」とみなされ、特別な処置をせずに定期的に経過観察を行います。 ただし、「治療しない=何もしなくて良い」というわけではありません。 側弯症が気づかないうちに進行する恐れがあるため、数ヶ月ごとに専門医の診察を受けたり、レントゲン検査で状態の確認をしたりすること重要です。 もし側弯症が悪化し、カーブが25度以上に達した場合、成長期であれば進行を抑えるために装具(コルセット)の着用を検討します。 大人になってから側弯症になる?主な原因や症状 成人してから背骨の曲がりを指摘されるケースは珍しくありません。 なぜ大人になってから症状が出る・診断されるのか、そのメカニズムとサインを解説します。 大人になってから側弯症になる原因 大人の側弯症でみられる症状 子供の側弯症との違いは? ご自身の状況と照らし合わせ、正しく病態を把握しましょう。 大人になってから側弯症になる原因 大人になってから側弯症の症状が出る・悪化する原因は、大きく分けて「子供時代からの進行」と「加齢による変化」の2パターンがあります。 基本的に子供時代に発症した「思春期特発性側弯症の成人期遺残」であり、大人になってから新規発症するケースは稀です。 成長期に発症した側弯症の軽いカーブを放置することで、大人になってから悪化し、症状が現れるケースが多いです。 一方で、年齢とともに背骨のクッションである椎間板や関節が傷んでしまうケースで発症する可能性もあります。 水分を失った椎間板が潰れ、支えきれなくなった背骨が徐々にねじれてしまいます。 また、骨粗しょう症による圧迫骨折が引き金になることもあります。 大人の側弯症でみられる症状 大人の側弯症の症状は、子供の側弯症とは異なり、はっきりとした「痛み」や「しびれ」を伴うのが特徴です。 主な症状は、以下のとおりです。 症状 具体的な状態 慢性的な痛み 腰や背中が重苦しく痛む 神経障害 お尻から足にかけてのしびれ(坐骨神経痛) 歩行障害 長く歩くと足が痛み、休むとまた歩ける(間欠性跛行) 外見の変化 肩の高さが違う、ウエストのくびれが左右非対称 稀ではありますが、重症化して非常に高度な変形(通常70度以上)に達した場合、内臓が圧迫されることで呼吸機能の低下や逆流性食道炎などを招く恐れもあります。 「ただの腰痛」と我慢せず、異変を感じたら早めに医療機関を受診しましょう。 子供の側弯症との違いは? 同じ「側弯症」という病名でも子供と大人では性質が異なり、主に「症状の有無」と「治療のゴール」に大きな違いがあります。 それぞれの症状や治療目的は、以下のとおりです。 項目 子供(思春期特発性) 大人(成人脊柱変形) 症状 ほとんどない(無痛が多い) 強い腰痛や足のしびれ 発症原因 原因不明なことが多い 思春期特発性側弯症の進行・悪化、加齢変性や骨粗しょう症による新規発症 進行要因 身長の伸び(成長)に伴う 加齢による骨や関節の劣化 治療目的 カーブの進行予防(矯正) 痛みの緩和と生活の質改善 子供の場合は自覚症状がほとんどないため発見が遅れがちですが、大人は痛みをきっかけに病院を訪れる方が大半です。 また、大人になってから症状を自覚した方でも、実は子供の頃から側弯症だった(思春期特発性側弯症の成人期遺残)というケースがあります。 大人の側弯症の治し方についてよくある質問 ここでは、大人の側弯症の治し方についてよくある質問に回答していきます。 側弯症でやってはいけないことは? 側弯症はストレッチで治る? 側弯症を放置するとどうなる? 正しい知識をもち、悪化を防ぐ生活習慣を身につけましょう。 側弯症でやってはいけないことは? 側弯症は、以下のような習慣が側弯症のカーブを悪化させたり、痛みを増す可能性があるため注意が必要です 側弯症でやってはいけないこと 長時間同じ姿勢で座り続ける(デスクワークなど) 重い荷物を片側の肩だけで持つ 体を極端にひねるスポーツを無理に行う など 上記のように背骨に偏った負担をかけ続ける動作は、変形を強めたり痛みを悪化させたりする要因になります。 仕事で座る時間が長い場合は、こまめに休憩を挟んで体を動かしましょう。 また、荷物を持ち運ぶカバンはリュックサックにするなど、左右均等に重さがかかる工夫をしてください。 以下の記事では、側弯症の方がやってはいけないことについて詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 側弯症はストレッチで治る? 骨の変形そのものは物理的な矯正が必要なため、ストレッチだけで曲がった骨を完全に真っ直ぐに戻すのは困難です。 ただし、治療の補助としては有効なケースもあります。 アプローチ 期待できる役割 ストレッチ 固まった筋肉をほぐし、痛みを緩和する 整体・手技療法 全身のバランスを整え、動きやすくする 専門的なリハビリ 正しい姿勢を維持する筋力をつける しかし、整体などで一時的にバランスを整えても、普段の姿勢が崩れていれば元に戻ってしまいます。 ストレッチは「治す手段」ではなく、「症状を和らげ、進行を防ぐためのケア」として活用しましょう。 また、次の記事では背骨が曲がった状態を治すストレッチについて解説しているので、ぜひ参考にしてください。 側弯症を放置するとどうなる? 側弯症を適切な対処をせずに放っておくと、加齢とともに症状が段階的に悪化するリスクがあります。 具体的には、側弯症が悪化することで、外見の歪みが進行し、背中や腰の痛みが強くなったり、神経痛が生じます。 また、稀ではありますが、カーブが70度を超えるような非常に高度な変形の場合、肺や心臓のスペースが狭くなり、心肺機能に影響を及ぼすケースもあります。 健康寿命を縮めないためにも、診断を受けたら放置せず、継続的な治療に取り組みましょう。 大人の側弯症を治すには早期受診と適切な治療を受けることが重要 大人の側弯症は、カーブが25度未満で軽度の場合、定期的な診察と検査による「経過観察」となります。 しかし、日常生活の過ごし方や、加齢とともに変形が進み、生活に支障をきたす恐れがあるため、違和感を覚えたら早めに専門医を受診し、現在の状態を正しく把握しましょう。 放置して高度な側弯症まで進行してしまった場合は、手術が検討されます。 また、側弯症の手術後の後遺症の神経症状(しびれ)・慢性的な痛みが出た場合には、「再生医療」という選択肢があることを覚えていただきたいです。 再生医療の幹細胞治療は、患者さま自身の幹細胞を採取・培養して治療に用いることで損傷した神経組織の再生・修復を促す医療技術です。 自己細胞を用いるためアレルギー反応などの副作用のリスクが少なく、従来の治療では改善が難しかった症状への新たなアプローチとして注目されています。 >再生医療による脊髄損傷改善の症例はこちら 「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2025.11.28 -
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デスクワークや運動不足により、背中や胸の痛み・下半身のしびれを感じている方もいるのではないでしょうか? これらの症状が続く場合、胸椎椎間板ヘルニアが関係している可能性があります。 ご自身の症状が当てはまるかどうか、セルフチェックで確認してみましょう。 この記事では、胸椎椎間板ヘルニアのセルフチェック方法や、初期から後期にかけての症状の進み方について解説します。 あわせて、他の病気との見分け方、原因や治療法・予防法も紹介します。 背中や胸の痛みの正体が気になる方や、胸椎椎間板ヘルニアかどうか心配な方は、最後までお読みください。 また、胸椎椎間板ヘルニアに伴う痛みやしびれ、術後の神経症状など、従来の治療では改善が難しかった症状に対し、再生医療は新しい選択肢となる可能性があります。 https://youtu.be/0hyJR5VW3oY 【こんな方は再生医療をご検討ください】 背中や胸の痛みを改善したい 手術せずに治したい 胸椎椎間板ヘルニアによる痛みやしびれにお悩みの方は、まずは当院(リペアセルクリニック)の公式LINEをぜひ参考にしてください。 【セルフチェック】この症状は胸椎椎間板ヘルニア? 胸椎椎間板ヘルニアの症状レベルについて、まずは以下でご自身の症状をチェックしてみましょう。 症状セルフチェック表 初期症状:下半身の痛みやしびれ 中期症状:背中や胸・脇腹の痛み 後期症状:歩きにくさや排尿障害 本項を活用し、ご自身が胸椎椎間板ヘルニアの症状に当てはまるかどうか、確認してみてください。 症状セルフチェック表 以下の症状に当てはまった場合、胸椎椎間板ヘルニアの可能性があります。 セルフチェック表 背中が痛む 脇腹が痛む 腰が痛む 下半身にしびれがある 身体の感覚が鈍い部分がある なんとなく力が入りにくい 足がもつれて歩きにくい 階段を降りるのが不安定で怖い 排尿・排便のタイミングが変わった 尿漏れがある 胸や背中に不快感がある 胸椎椎間板ヘルニアの症状には、レベルがあります。 当てはまる症状がどのレベルに該当するか、下の項目から順にご覧ください。 初期症状:下半身の痛みやしびれ 胸椎椎間板ヘルニアの多くは、下半身の痛みやしびれ・脱力感などの症状から気づくことが多いです。 代表的な症状は以下のとおりです。 セルフチェック表 腰が痛む 下半身が痛む 足に脱力感がある 感覚が鈍くなっている 足が軽くしびれている これらの症状が続くと、歩くと足がもつれやすい・階段の昇り降りで手すりが必要になるなど、日常生活での動きに少しずつ支障が出始めます。 最初は軽い症状でも、我慢しているうちに痛みやしびれが徐々に強くなることがあるため注意が必要です。 中期症状:背中や胸・脇腹の痛み 下半身の痛みやしびれから始まった胸椎椎間板ヘルニアの症状は、背中や胸・脇腹の痛みとして現れることがあります。 いずれも、胸椎にできたヘルニアによる神経の圧迫が原因です。 セルフチェック表 背中が痛い 肋間神経痛がある 身体を動かすと痛みが出る 痛みが背中から胸、脇腹などに広がる 身体を触った感覚がわかりづらい 服が皮膚に触れている感覚がわかりづらい この段階は初期に比べると痛みが強く、姿勢をかばうことで背中や肩まわりの筋緊張が高まり、頭痛や肩こりを併発するケースもあります。 後期症状:歩きにくさや排尿障害 胸椎椎間板ヘルニアで神経が圧迫され続けていると、以下のような症状が現れます。 セルフチェック表 排尿・排便障害がある 感覚が失われていると感じる 身体に強い麻痺がある 倦怠感や疲労感がある これらは、胸椎椎間板ヘルニアが重症化しているサインです。 上記の症状に進行すると日常生活にも影響を及ぼすため、中期症状の段階までに治療を開始しましょう。 胸椎椎間板ヘルニアと間違いやすい病気 胸椎椎間板ヘルニアには、間違われやすい病気がいくつかあります。 下表を参考に、胸椎椎間板ヘルニアと他の病気との違いを理解しましょう。 病名 特徴 胸椎椎間板ヘルニア ・背中から胸に痛みが広がる ・身体を動かすと痛む ・足のしびれや感覚の鈍さが出るケースがある 狭心症・心筋梗塞 左肩や左腕に痛みが広がる 胆石・膵炎 身体を動かしても痛みはあまり変わらない 帯状疱疹 皮膚症状がある 脳梗塞 身体の片側に麻痺やしびれが出る 頸椎椎間板ヘルニア・頸椎症 首や肩、腕など上半身に痛みやしびれが出る 腰椎椎間板ヘルニア 腰やお尻など、腰回りを中心に痛みやしびれが出る なお、本項は、あくまでセルフチェックの目安です。 判断に迷った場合や心配な場合は医師の診断を受けましょう。 胸椎椎間板ヘルニアとは? 胸椎椎間板ヘルニアはどのような病気か、以下の順に解説します。 主な原因 検査・診断方法 この機会に、胸椎椎間板ヘルニアの概要を知っておきましょう。 主な原因 胸椎椎間板ヘルニアは胸椎の椎間板が損傷し、内部の組織が飛び出して神経の通り道を圧迫することで発症します。 椎間板は、ゼリー状の髄核(ずいかく)と、髄核を取り囲む線維輪(せんいりん)から構成されています。 内部にある髄核が線維輪を突き破った状態が「ヘルニア」です。 胸椎の椎間板に発生したヘルニアが椎間板の外にある神経の管を圧迫し、症状が発生する仕組みです。 ヘルニアが発生するのは、以下のような外部からの刺激が主な原因です。 重い荷物を持ち上げる 体幹に強い負荷のかかるスポーツを行う 不意の衝撃が加わる また、椎間板が加齢により水分を失って弾力が低下すると、わずかな負荷でも損傷しやすくなり、加齢変化による発症も少なくありません。 検査・診断方法 進行性である胸椎椎間板ヘルニアは、まず診察で痛み・しびれ・運動障害の経過や進行度を確認します。 診察で胸椎椎間板ヘルニアが疑われた場合、以下のような検査を段階的に実施します。 レントゲン MRI CT 特に、下半身の麻痺や強いしびれがみられる場合は、脊髄がどの程度圧迫されているかを正確に把握するため、早期にMRIを撮影します。 レントゲンでは椎間板自体や脊髄の圧迫状況は十分に確認できないためです。 MRIで脊髄圧迫が確認され、手術の検討が必要な段階では、さらにCT検査を追加します。 胸椎では骨の構造異常が脊髄を圧迫している場合もあるため、CTで骨由来の圧迫かどうかを正確に見極める目的があります。 このように、胸椎椎間板ヘルニアの診断は、症状の重症度と画像検査の結果を総合的に判断し、治療方針を決定します。 胸椎椎間板ヘルニアの治療法 胸椎椎間板ヘルニアには、以下のような治療法があります。 保存療法 手術 再生医療 一つずつ見ていきましょう。 保存療法 保存療法は、主に症状が軽い場合に採用される治療法です。 まずは胸椎をできるだけ動かさないようにしつつ、コルセットや内服薬で痛みの軽減を図ります。 あわせてストレッチや体幹トレーニングを取り入れ、背中への負担を軽減します。 普段の生活でも、長い時間腰に負担をかける姿勢や同じ姿勢をしての作業は避けましょう。 胸椎椎間板ヘルニアは進行性で、保存療法だけでの完治は難しい病気です。 症状が進行した場合は、次のステップである「手術」を検討します。 手術 胸椎椎間板ヘルニアでは、以下のような症状がみられる場合に手術が検討されます。 痛み 麻痺 歩行障害 これらの症状は進行すると日常生活に大きな支障が出るため、早期の判断が重要です。 胸椎椎間板ヘルニアの手術には、大きく分けて以下の2つの方法があります。 前方固定術 脇腹(側方)からアプローチし、飛び出した椎間板を切除したうえで骨を移植し、背骨を固定する手術 後方除圧術 背中側からアプローチし、脊髄を圧迫している椎間板を取り除く手術 胸椎は脊髄の重要な部分が通るため、どちらの術式も高度な技術を要する難易度の高い手術とされています。 https://youtu.be/gUb_qD4tt-I しかし、「難しいから」と手術を避け続けると脊髄の圧迫が進行し、麻痺が悪化する可能性があります。 症状が進行している場合は、早めに専門医へ相談し、治療方針を検討することが大切です。 再生医療 胸椎椎間板ヘルニアの治療には外科手術や保存療法だけでなく、「再生医療」 という新しい選択肢があります。 再生医療とは、ケガや病気によって損傷した組織・細胞を、人が本来持つ自然治癒力を活用して修復・再生へ導く治療法です。 胸椎椎間板ヘルニアでは、脊髄の近くにある障害部位へ幹細胞を注入することで神経の修復を促し、痛みやしびれの改善を目指すことができます。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 手術後の後遺症が残っている方 痛みやしびれで日常生活に支障がある方 手術が難しい、または手術を避けたい方 当院(リペアセルクリニック)では、幹細胞を脊髄腔内へ直接届ける「脊髄腔内ダイレクト注射療法」で、神経により近い部位へ細胞を作用させることで高い治療効果が期待できます。 治療法については、以下でも詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/NeS1bk2i5Gs 胸椎椎間板ヘルニアの予防・再発防止法 胸椎椎間板ヘルニアの予防・再発防止には、身体を動かすことが欠かせません。 とはいえ、しっかり運動する必要はなく、日常生活で少し身体を動かすことが大切です。 以下を参考に、生活の中で身体に負担をかけないことを少しだけ意識しましょう。 長い時間同じ姿勢を取らない 30分に一度は姿勢を変える 体幹やお尻の筋肉を鍛える プランク、ドローイン、ヒップリフトなどがおすすめ 体重を管理する 腹部の脂肪を減らし、背骨への負荷を軽減する 胸椎のストレッチをする 胸の前側にある筋肉や背骨を支える筋肉を動かす いずれも、日常生活に取り入れられる簡単な予防・再発防止法になりますので、できることから試してみましょう。 背中や胸の痛みは放置厳禁!セルフチェック後は病院へ 胸椎椎間板ヘルニアは進行性の疾患であり、放置するほど症状が悪化しやすくなります。 本記事のセルフチェックを参考に、痛みやしびれが数日~数週間経っても改善しない場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を開始することが大切です。 再発防止や悪化予防のために、日常生活でできる対策も多くあります。 症状が悪化・再発しないよう、普段から背中への負担を減らす工夫を続けることが大切です。 しかし「従来の治療ではなかなか良くならない」「手術はできれば避けたい」という方に、新たな選択肢となり得るのが再生医療です。 当院(リペアセルクリニック)では、胸椎椎間板ヘルニアに対し、脊髄へ幹細胞を直接届ける脊髄腔内ダイレクト注射療法を行っています。 >>実際の椎間板ヘルニアの症例ページはこちら 胸椎椎間板ヘルニアの症状に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.11.28 -
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脊髄梗塞とは、脊髄の血管が詰まることで脊髄組織が壊死する疾患です。 突然の激しい背中の痛みから始まり、発症後は手足の麻痺や感覚障害、排尿障害などの重篤な後遺症が残ることがあります。 「脊髄梗塞と診断されたが、本当に治るのか」「歩けるようになる可能性はあるのか」と不安に感じている方やご家族も多いのではないでしょうか。 この記事では、脊髄梗塞の治癒の可能性と回復見込み、治療法を詳しく解説します。 脊髄梗塞の現実を理解しながらも、回復への希望を持てるよう、現在利用できる治療選択肢を確認していきましょう。 従来の治療法に加えて、近年注目されている再生医療という新しい選択肢もあります。 再生医療は、患者さま自身の幹細胞を活用して、損傷を受けた脊髄の機能改善を目指す治療法です。 >>実際に当院で脊髄梗塞の治療を受けた患者様の症例はこちら 症例や治療法について詳しくは、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEで紹介しているので、ぜひご登録ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 脊髄梗塞に対する再生医療については、以下の動画でも紹介しております。 脊髄梗塞の完治は難しい【結論】 脊髄梗塞の完全な回復は医学的に困難とされており、多くの場合で何らかの後遺症が残ります。 これは一度壊死した脊髄組織の自然再生が困難なためです。 しかし、適切な治療とリハビリにより、日常生活に必要な機能の改善や維持は期待できます。 完治を目指すのではなく、現在の機能を最大限活かし、生活の質を向上させることが現実的な治療目標となります。 なお、脊髄梗塞は比較的まれな疾患で、脳卒中患者の約1/50~1/100程度※の発症率とされています。 ※出典:J-STAGE 脊髄梗塞の後遺症の症状について 脊髄梗塞の後遺症は発症した脊髄の部位により異なりますが、主に以下の症状があります。 手足の運動障害(麻痺や筋力の低下) 感覚障害(痛みや温度を感じにくくなる) 膀胱直腸障害(尿や便のコントロールが困難) 歩行困難(車椅子が必要になる場合もある) 日常生活動作の制限(食事や更衣などが困難) これらの症状は発症初期が最も重く、時間の経過とともに一定の改善が見込まれることがあります。 とくに発症から1~2日以内の早期治療の開始が症状改善に重要とされています。 症状の程度は個人差が大きく、軽度な場合は数週間から数ヶ月で大幅な改善を示す方もいれば、重度の後遺症が長期間続く方もいます。 医師と相談しながら、個別の状況に応じた治療計画を立てることが大切です。 脊髄梗塞患者の約7割は歩けるようになる可能性がある 早期からリハビリに取り組めば、脊髄梗塞患者の約7割は歩けるまで回復する可能性※があります。 ※出典:JCHO大阪病院 完全に自力歩行できるようになる方から、歩行補助具を使用して歩けるようになる方まで、回復のパターンは様々です。 発症直後は車椅子が必要だった患者さまでも、リハビリを継続することで徐々に歩行能力が改善するケースが多く見られます。 回復には時間がかかるため、諦めずに治療・リハビリを続けることが大切です。 脊髄梗塞の治療法|症状に応じたアプローチ 脊髄梗塞の治療は症状に応じて、以下のようなアプローチが必要です。 リハビリ 血行再建術 血栓溶解療法 これらの治療法を組み合わせることで、患者さま一人一人の状態に適した治療を提供できます。 リハビリ リハビリでは、失われた身体機能の回復を目指します。 主なリハビリ内容は以下の3つです。 リハビリ 内容 理学療法 麻痺した筋肉の筋力維持や歩行訓練 作業療法 日常生活に必要な動作の訓練 言語聴覚療法 安全に食べ物を飲み込むための訓練や話す機能の改善 リハビリの効果を高めるためには、継続的な取り組みが必要です。 回復のペースには個人差がありますが、諦めずに続けることで改善の可能性があります。 血行再建術 血行再建術は、詰まった血管を開通させたり、新しい血流路を作ったりする外科的治療法です。 脊髄梗塞では、脊髄を栄養する動脈の狭窄や閉塞が原因となるため、血流を改善することで脊髄組織のさらなる損傷を防ぎます。 治療法 内容 血栓内膜剥離術 血管の内側が厚くなって血流を妨げている部分を直接取り除く手術 バイパス手術 狭窄または閉塞した動脈に対して新しい血流路を作成する手術 血管内治療 カテーテルを使用した低侵襲治療(血管拡張術・ステント留置術) 血行再建術の適応は、患者さまの全身状態、血管の狭窄程度、年齢、発症からの経過時間などを総合的に判断して決定されます。 基本的には日常生活が自立していることが条件となります。 手術には一定のリスクも伴うため、専門医による十分な検査と慎重な検討が必要です。 脊髄梗塞が疑われる症状が現れた場合は、治療効果を高めるために速やかに医療機関を受診しましょう。 血栓溶解療法 血栓溶解療法は、薬剤を使用して血管内の血の塊を溶かす治療法です。 発症から6~8時間以内の実施が望ましいとされており、早期の血流回復を目指します。 時間との勝負となる治療のため、症状が現れたら一刻も早い受診が重要です。 治療前には詳細な検査が必要で、以下のような方は治療を受けられない場合があります。 最近手術を受けた方 消化管出血の既往がある方 重篤な肝機能障害がある方 妊娠中の女性 血圧が極端に高い方 血栓溶解療法により血流が改善されると、脊髄組織への酸素と栄養の供給が回復し、症状の進行を防ぐ効果が期待できます。 脊髄梗塞の後遺症には再生医療も選択肢の一つ 脊髄梗塞は完全な回復は困難とされていますが、リハビリや急性期治療により一定の改善は期待できる疾患です。 脊髄梗塞の完治を目指すのは現在の医学では困難ですが、後遺症による日常生活の制限や痛みに悩まされている方にとって、新たな治療選択肢として再生医療があります。 再生医療は、患者さまの幹細胞を使用して損傷した組織の修復を促す医療技術です。 手術を必要とせず、点滴による治療が可能で、患者さまの身体的負担も軽減できる特徴があります。 また、患者さま自身の幹細胞を使用するため、拒絶反応のリスクが低いことも利点の一つです。 再生医療の詳細や症例については、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEで紹介しているので、ぜひ登録いただき詳しい情報をご確認ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.09.30 -
- 脊椎
側弯症と診断されて「日常生活で何に気をつければよいの?」「運動は制限されるの?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。 側弯症とは、背骨が左右に曲がってしまう病気で、多くの場合は成長期に発症します。 原因の多くは不明ですが、放置すると見た目の変化や痛み、重篤な場合は内臓機能にも影響を及ぼす可能性があります。 この記事では、側弯症の方が注意すべき動作や運動、控えるべき習慣について詳しく解説します。 側弯症で悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 側弯症の人がやってはいけない・注意すべきこと【一覧】 側弯症とは、背骨が左右に曲がってしまう病気で、多くの場合は成長期に発症します。 そんな側弯症の方が注意すべき行動について、以下の3つの観点から詳しく解説していきます。 避けるべき日常動作 注意が必要な筋トレ・ストレッチ 控えるべきスポーツ・運動 これらの正しい知識を身につけて、側弯症の悪化を防ぎながら適切な生活を送りましょう。 避けるべき日常動作 側弯症の方が日常生活で最も注意すべきは、長時間の不良姿勢を避けることです。 とくに以下の姿勢に注意しましょう。 長時間のうつむき姿勢(スマホやパソコン作業) 片側に体重をかけた立ち方や座り方 重いカバンを片方の肩だけで持つこと 腰痛があるときの重い物の持ち上げ 無理な体勢での作業や家事 多くの日常動作は側弯症と直接的な関係がないとする研究報告※もあります。 ※出典:PubMed しかし、側弯症の方は腰痛や体のゆがみが生じやすい傾向があります。 見た目の変化や痛みを予防するためにも、姿勢を意識した生活を心がけることが大切です。 注意が必要な筋トレ・ストレッチ 側弯症の方が筋力トレーニングやストレッチを行う際は、間違った方法で行うと症状を悪化させる可能性があります。 以下のトレーニング・ストレッチは避けましょう。 側弯の凹側(内側に曲がった部分)の筋力強化 痛みを我慢しながらのストレッチ 反動や勢いをつけた無理なストレッチ 専門知識なしでの自己流矯正運動 体の左右バランスを無視した一方向の運動 とくに重要なのは、側弯症の姿勢矯正を目的とした筋トレでは、湾曲している凸側(外側に出っ張った部分)を適切に鍛えることです。 誤って凹側の筋力を強化してしまうと、かえって背骨のゆがみを強めてしまう可能性があります。 筋トレやストレッチは、必ず側弯の状態に合わせて適切な方法で行うことが重要です。 医師に相談のうえで行いましょう。 控えるべきスポーツ・運動 現在のところ特定のスポーツが側弯症を悪化させるという明確な科学的根拠はありません。 興味深い研究として、クラシックバレエの経験がある女子は、経験のない女子と比較して側弯症の発生率が1.3倍高いというデータ※があります。 ※出典:PubMed しかし、これがバレエそのものが原因なのか、もともと側弯症になりやすい体型の子がバレエを続けていることが多いのかは不明です。 また、やせ型の女子に側弯症が多いことも判明しており、これらの関係性についてはさらなる研究が必要です。 基本的には側弯症があっても特定のスポーツを制限する必要はありませんが、腰痛などの症状がある場合は腰への負担が大きい運動は控えましょう。 側弯症に対する3つの治療法 側弯症の治療について、症状の程度や年齢によって適切な方法が選択されます。現在、医学的根拠のある有効な治療法として以下の3つが挙げられます。 経過観察|側弯症が25°未満 装具による矯正|側弯が20°~45°程度の中等度 手術|高度な側弯症で必要なケース それぞれの治療法について、適応となる条件や具体的な内容を理解して、最適な治療選択につなげましょう。 経過観察|側弯症が25°未満 軽度の側弯症(背骨の曲がり角度が25°未満)の場合は、定期的な検査による経過観察が基本的な治療方針です。 成長期の側弯症では、成長が止まるとともに側弯の進行も止まるケースが多くあります。 そのため、軽度の段階では積極的な治療を行わず、定期的なX線検査と医師の診察を受けながら様子を見ていくのが一般的です。 経過観察中に悪化が認められた場合は、次の段階である装具治療への移行を検討します。 装具による矯正|側弯が20°~45°程度の中等度 中等度の側弯症(背骨の曲がり角度が20°~45°程度)の場合は、進行防止を目的とした装具治療を行います。 最も一般的に使用されるのは「アンダーアーム装具」と呼ばれる装具です。脇の下から骨盤にかけて装着し、側弯の進行を抑制する効果があります。 装具治療において重要なのは装着時間で、長時間装着するほど効果が高いとされています。 成長が止まり、骨が成熟して側弯の進行がなければ、徐々に装着時間を減らして治療を終了します。 ただし、装具による矯正治療は側弯症を根本的に改善するものではなく、あくまでも進行を止める手段として行われることを理解しておきましょう。 手術|高度な側弯症で必要なケース 高度の側弯症(背骨の曲がり角度が50°以上)の場合は、外科手術による矯正と進行防止が検討されます。 側弯症の手術には主に以下の2つの方法があります。 手術方法 特徴 後方矯正固定術 背中側から皮膚を切開し、脊椎にロッド等を取り付けて固定する方法 前方矯正固定術 身体の側面から皮膚を切開して胸椎や腰椎を固定する方法 手術では背骨にチタン製のロッドやスクリューを用いて脊椎を固定し、湾曲の矯正を行います。 術後は約2~3週間の入院が必要で、退院後もリハビリテーションの継続が必要です。 医療技術の進歩により、手術の安全性は以前と比べて大きく改善されており、合併症のリスクも低減されています。 ただし、手術適応については慎重な検討が必要で、患者様の年齢や症状の程度を総合的に判断して決定されます。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 側弯症でやってはいけないことに関するよくある質問 側弯症に関してよくある質問を紹介します。 側弯症はほっとくとどうなる? 側弯症に良い運動は? 正しい知識を身につけることで、不安を軽減し、適切な対応ができるようになります。 側弯症はほっとくとどうなる? 側弯症を放置して高度になると、身体に様々な深刻な影響が現れる可能性があります。 肩の高さや背中の盛り上がりなど外見が変化する 背中や腰の痛み・手足のしびれなどの神経症状が現れる 呼吸困難や循環障害などの内臓機能の低下が起こる 動作制限や精神的な負担など日常生活への支障がでる 側弯症が進行すると胸の骨格が変形し、肺が圧迫されて呼吸機能が低下する点には注意が必要です。 骨格の変形により息切れや呼吸困難が起こり、心臓への負担も増加して重篤な合併症につながる恐れがあります。 このような重篤な状態になる前に、早期発見と適切な治療を受けることが何よりも大切です。 定期的な検査を怠らず、専門医の指導のもとで適切な管理を行いましょう。 側弯症に良い運動は? 側弯症の方におすすめの運動として、姿勢改善効果があり体への負担が少ない運動として以下が挙げられます。 水泳 ウォーキング ヨガ ストレッチ 軽度の筋力トレーニング 水泳は浮力で背骨の負担が軽減され、ヨガやストレッチなどは負荷が少なく、姿勢の改善や関節可動域の維持に役立ちます。 ただし、どの運動においても無理のない範囲で行うことが重要です。 痛みがあるときは無理をせず安静にし、運動を開始する前には必ず医師に相談することをおすすめします。 側弯症においてやってはいけないことを避けて、正しい生活習慣を意識しよう 側弯症の方がやってはいけないのは、長時間の不良姿勢を避けることと、無理な運動や動作を控えることです。 側弯症は早期発見と適切な治療により進行を防げる病気です。 軽度の段階では経過観察や装具治療で十分な管理が可能であり、多くの方が日常生活に大きな支障なく過ごせます。 しかし、放置して高度な側弯症まで進行してしまった場合は、手術が検討されます。 なお、進行した側弯症や手術後の後遺症の神経症状(しびれ)・慢性的な痛みでお悩みの方には、再生医療という治療選択肢があります。 再生医療のひとつである幹細胞治療は、患者様自身の幹細胞を使用して損傷した神経組織を再生させる医療技術です。 現在、リペアセルクリニックの公式LINEでは再生医療ガイドブックを無料で配布しています。 再生医療について興味を持っていただいた方は、ぜひ公式LINEで再生医療についてチェックしてみてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.09.30 -
- 脊椎
背骨が曲がった状態になってしまう疾患を「側弯症」と呼びます。 側弯症は背骨が左右に曲がったりねじれたりする症状によって肩こりや腰痛だけでなく、神経や内臓機能にも影響を与える可能性があります。 軽度の機能性側弯症※による背骨の曲がりの場合、背骨周りのストレッチで症状改善が期待できます。 ※一時的な姿勢不良や筋肉不均衡が原因となる側弯症のこと この記事では、背骨が曲がった状態を改善するためのストレッチ方法と側弯症の種類別に対処法を詳しく解説します。 背骨の曲がりで悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、側弯症が進行して脊髄損傷による痛みやしびれが生じた場合、損傷した神経の改善が期待できる「再生医療」が選択肢の一つとなります。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、手術せずに神経損傷の根本的な改善が期待できる再生医療に関する情報を発信しているため、ぜひご参考ください。 背骨が曲がる状態を治すストレッチ【3選】 軽度の機能性側弯症による背骨の曲がりを改善するためには、背骨周りの筋肉の柔軟性を高め、左右のバランスを整えることが重要です。 効果的なストレッチ方法として、以下の3つを紹介します。 CAT&DOG(キャット&ドッグ) 広背筋ストレッチ サイドプランク これらのストレッチを実践して、体のバランスを整えましょう。 CAT&DOG(キャット&ドッグ) 背骨の柔軟性を高めるためには、背骨全体を動かすことが重要です。 CAT&DOGは、背骨を丸める・反らすというシンプルな動作で、日常生活で固まった背骨周りの筋肉をほぐすことができます。 背骨は本来、S字のカーブで全身の重みをバランス良く支えていますが、前かがみや丸まった姿勢が続くとカーブが失われ、歪みが固定されてしまいます。 CAT&DOGを行うことで、関節の動きと筋肉のしなやかさが改善できます。 腰だけで反らせず、背中全体で動かすことが大切です。 首や腰に痛みがある場合は、動きを小さくして無理のない範囲で取り組んでみましょう。 広背筋ストレッチ 背骨が曲がる状態を改善するには、体の側面(体側)へのアプローチも必要です。 広背筋ストレッチは、普段使わない脇腹や背中の側面の筋肉を伸ばし、左右のバランスを整えます。 骨盤が浮かないよう注意し、肋骨を引き上げるような意識で行いましょう。 呼吸を深くゆっくり行うことで、筋肉の緊張をより効率的にほぐせます。 サイドプランク 背骨が曲がる状態を改善するには、筋肉を伸ばすだけでなく、背骨を支える力をつけることも重要です。 サイドプランクは、体幹の側部にある深層筋を鍛え、背骨の左右バランスを整える効果があります。 サイドプランクでは、腹斜筋や腹横筋といった普段意識しにくい筋肉に刺激を与えます。 これらの筋肉は姿勢の保持や背骨の安定に大きく関わっているため、鍛えることで背骨の歪みを戻すだけでなく、維持する力が身につきます。 背骨が曲がってしまう「側弯症」とは 側弯症とは、背骨が左右に曲がった状態で、思春期頃に発見されることが多い疾患です。 正常な背骨は正面から見ると真っ直ぐですが、側弯症では「C」や「S」のような形に曲がって見えます。 側弯症は大きく分けて以下の2つの種類があります。 構築性側弯症|手術が検討されるケースあり 機能性側弯症|ストレッチで改善する可能性あり 種類によって治療アプローチが大きく異なるため、側弯症が疑われる場合は、医療機関による正確な診断と治療方針の決定が重要です。 構築性側弯症|手術が検討されるケースあり 構築性側弯症は、背骨を構成する椎骨そのものが変形することで起こる側弯症です。 中でも全体の80-85%※は、原因が特定できない「特発性側弯症」と呼ばれています。 ※出典:日本側弯症学会 構築性側弯症に対する有効な治療法は限定的で、装具療法による進行の抑制や、手術による歪みの解消が主な選択肢となります。 とくに幼少期に発症した場合は、成長とともに背骨の歪みが強くなる傾向があるため、定期的な経過観察が必要です。 機能性側弯症|ストレッチで改善する可能性あり 機能性側弯症は、背骨の構造的な異常はなく、何らかの原因によって生じるため、適切なケアを実施することで改善が期待できます。 主な原因は、猫背などの日常生活での偏った姿勢や仕事やスポーツでの同じ動作の繰り返しによるものです。 姿勢やスポーツのフォーム改善によって原因を解消したり、ストレッチによって背骨周辺をケアしたりすることで改善できる可能性があります。 機能性側弯症に効果的なセルフケア 機能性側弯症の改善には、原因となる筋肉の偏りや姿勢の問題を解決することが重要です。 効果的なセルフケア方法として以下の3つがあります。 ストレッチ 筋力トレーニング 正しい姿勢への改善 これらのケア方法を組み合わせることで、より効果的な改善が期待できます。 ストレッチ ストレッチは、硬くなった筋肉を柔らかくするのに適したケア方法です。 効果的なストレッチを行うための注意点は、以下のとおりです。 無理に伸ばしすぎず、心地よい突っ張り感を感じる程度で行う 息を止めず、深くゆっくりした呼吸を意識する 1回のストレッチ時間は20秒〜30秒程度で行う 継続的に行うことで、筋肉の柔軟性が向上し、背骨のバランスが整いやすくなります。 筋力トレーニング 筋力トレーニングは、背骨を支える筋肉を強化し、正しい姿勢を維持する力を養うトレーニングです。 対象となる筋肉の力を上げるだけでなく、その筋肉と反対の働きをする筋肉の緊張を緩める効果もあります。 効果的な筋力トレーニングを行うためのポイントは、以下のとおりです。 正しい姿勢やフォームを意識して行う 効かせたい筋肉や部位を意識する 適切な負荷量と回数で行う(多すぎても少なすぎても効果が下がる) 無理のない範囲で継続することが、長期的な改善につながります。 正しい姿勢への改善 側弯症のケアで最も重要なのが、日常生活での姿勢の改善です。 機能性側弯症の原因は偏った姿勢や動作の繰り返しであるため、一時的に姿勢が良くなっても再び元に戻ってしまう可能性があります。 重要なのは、偏った姿勢や動作を繰り返さないよう意識することです。 無意識に正しい姿勢をキープできるよう、体に覚えさせましょう。 椅子に座るときは骨盤を立てて座る、立っているときは両足に均等に体重をかけるといった小さな心がけが、背骨の歪みを予防する基盤となります。 背骨が曲がる状態を治す方法についてよくある質問 背骨が曲がる状態を治す方法について、よくある質問を紹介します。 背骨の歪みを治す方法は? 側弯症の人がやってはいけないストレッチは? 以下で、これらの疑問にお答えします。 背骨の歪みを治す方法は? 機能性側弯症の場合は、ストレッチや筋力トレーニング、姿勢改善などの背骨周辺のケアによって改善が期待できます。 一方、構築性側弯症の場合は、装具療法や手術などの医療的な治療が必要になるケースがほとんどです。 原因によって治療法が異なるため、側弯症が疑われるときは医療機関で正確な診断を受け、適切な治療方針を決めることが重要です。 機能性側弯症であれば、CAT&DOGや広背筋ストレッチ、サイドプランクなどのストレッチを継続的に行いましょう。 側弯症の人がやってはいけないストレッチは? 側弯症の方が避けるべきストレッチは、過度に背骨を捻ったり、片側だけに負荷をかけるようなストレッチです。 上記のようなストレッチは、背骨に負担をかけてしまい症状を悪化させる可能性があります。 また、痛みを感じるほど強い力で行うストレッチや、長時間同じ姿勢を保つストレッチも避けましょう。 ストレッチは心地よい程度の強さで行い、左右バランスよく実施することが大切です。 不安がある場合は、理学療法士や専門医に相談して、状態に適したストレッチ方法を指導してもらうことをおすすめします。 背骨が曲がる状態を治すストレッチで側弯症の改善が期待できる 背骨が曲がった状態になる原因が機能性側弯症であれば、ストレッチや筋力トレーニング、姿勢改善などの背骨周辺のケアで改善が期待できます。 「CAT&DOG」「広背筋ストレッチ」「サイドプランク」などのストレッチは、背骨周りの筋肉バランスを整えるのに効果的です。 ただし、側弯症が進行すると背骨の変形が進み、脊髄損傷を合併すると痛みやしびれが生じる可能性があるため、早期に医療機関を受診しましょう。 また、上記のような神経損傷による痛みやしびれなどの症状に対して、先端医療の「再生医療」という治療法があります。 再生医療は、従来の治療では難しかった損傷した神経組織の再生・修復を促す医療技術です。 以下の動画では、実際に当院リペアセルクリニックで再生医療を受け、脊髄損傷の症状が改善された患者さまの症例を紹介しています。 https://youtu.be/1mWLB1N7ims?si=vp8qJhSzseJWmbKd 側弯症による神経症状にお悩みの方や再生医療について詳しく知りたい方は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。
2025.09.30 -
- 脊椎
背中の痛みがなかなか治らず、不安に感じている方は多いのではないでしょうか。 とくに胸椎(背中の中央部分の背骨)を押すと痛みがある場合、筋肉疲労ではなく椎間板ヘルニアや神経の圧迫など、深刻な問題が隠れている可能性があります。 放置すると神経症状が悪化し、日常生活に大きな支障をきたすリスクもあるため、痛みの原因を理解して適切な治療を受けることが大切です。 この記事では、胸椎の痛みの主な原因6つと適切な対処法について詳しく解説します。 胸椎の痛みで悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、現在リペアセルクリニックでは再生医療に関する情報を公式LINEで発信しております。 脊髄損傷や椎間板ヘルニアなどの疾患でお悩みの方は、ぜひ登録して再生医療に関する情報をご確認ください。 胸椎を押すと痛いときは要注意!主な原因6つ 胸椎を押すと痛みが生じる場合、以下の疾患が原因として考えられます。 胸椎椎間板ヘルニア 脊椎過敏症 肋間神経痛 強直性脊椎炎 胸椎骨折 後縦靭帯骨化症 正しい知識を身につけて、適切な治療を選択しましょう。 胸椎椎間板ヘルニア 胸椎椎間板ヘルニアは、胸椎の間にあるクッション役の椎間板が変形し、脊髄を圧迫する疾患です。 主に以下の症状が見られます。 背中を押すと強い痛みが生じる 体幹から下半身にかけての感覚が鈍くなる 足の筋力低下や歩行困難 重症化すると手術が必要になることが多い 腰椎や頚椎のヘルニアと比較して発症頻度は低いものの、症状が現れた場合は重篤になりやすいのが特徴です。 脊椎過敏症 脊椎過敏症は、背骨(脊椎)の特定部位に過敏になり、一時的に強い痛みが生じる疾患です。 主に以下の症状が見られます。 背骨を押すと圧痛が生じる 背中や首の付け根あたりの痛み 神経症状は伴わない 数ヶ月から数年で自然に改善することが多い 悪い姿勢の継続や自律神経が関係していると考えられており、適切な姿勢改善により症状の軽減が期待できます。 肋間神経痛 肋間神経痛は、肋骨に沿って走る神経が圧迫されることで起こる痛みです。 痛みの特徴は以下のとおりです。 背中から胸にかけて肋骨に沿った鋭い痛み 深呼吸や咳をしたときに痛みが増強 片側のみに症状が現れることが多い 胸椎椎間板ヘルニアに伴って発症する場合もある 胸椎椎間板ヘルニアに伴って発症することが多く、原因となる問題の治療により症状の改善が期待できます。 強直性脊椎炎 強直性脊椎炎は、背骨や骨盤の関節に炎症が生じる病気です。 主に以下の症状が見られます。 腰やお尻の痛みから始まり、徐々に背中全体に広がる 体の曲げ伸ばしが困難になる 前屈みの姿勢が固定される 全身の疲れやすさ、微熱、体重減少を伴うことがある 症状が進行すると体の動きが制限され、前屈みの姿勢が固定されてしまいます。 また、目の病気である虹彩炎(こうさいえん)を併発することがありますが、早期の眼科治療により改善できます。 胸椎骨折 胸椎骨折は、骨粗鬆症による骨の脆弱性や、腫瘍の骨転移によって背骨が圧迫骨折を起こすことで発症します。 以下の痛みや特徴があります。 背骨を押すと強い圧痛がある 体を動かすときに痛みが増強する 重篤な場合は下半身の麻痺症状 骨粗鬆症や腫瘍の転移が原因となることが多い 軽度の圧迫骨折であれば多くの場合、安静とコルセット装着により3~4週間で改善しますが、脊髄損傷を伴う場合は外科的治療が必要です。 後縦靭帯骨化症 後縦靭帯骨化症は、背骨の後ろを支える靭帯が骨のように硬くなってしまう疾患です。 主に以下の症状があります。 背中の痛みや凝り感 手足のしびれや感覚鈍麻 歩行時のふらつきや歩行困難 進行すると四肢の麻痺症状 日本人に多く見られる疾患で、50歳以降の男性に多く発症する傾向です。 症状に応じて薬物療法やリハビリテーション、重症例では手術によって改善が期待できます。 胸椎を押すと痛いときの対処法 胸椎を押すと痛みがある場合、適切な対処を行うことで症状の悪化を防げます。 主な対処法として以下の3つがあります。 正しい姿勢を維持する 胸椎に負担をかけずに安静にする 医療機関を受診する これらの対処法を組み合わせて、早期回復を目指しましょう。 正しい姿勢を維持する 正しい姿勢は背骨への負担を大幅に軽減し、痛みの予防と改善に重要な役割を果たします。 とくに猫背の状態では胸椎に過度な負担がかかるため、背筋を伸ばした状態を意識して保持することが大切です。 日常生活でとくに注意が必要な場面は、スマートフォンの操作時、デスクワーク中、就寝時です。 これらの時間は無意識に悪い姿勢を取りやすく、胸椎への負担が蓄積されやすくなります。 定期的に姿勢を確認し、意識的に修正する習慣をつけましょう。 胸椎に負担をかけずに安静にする 急性期の痛みが強い場合は、胸椎へ大きな負担がかかる行動は避けて安静にしましょう。 重い物を持ち上げる動作や、腰を大きくひねる動作は避け、日常動作をゆっくりと丁寧に行うことが大切です。 痛みが強い期間は無理をせず、体が回復するまで十分な休息を取ることが症状改善につながります。 筋力の低下を防ぐため、痛みが軽減したら徐々に日常活動を再開しましょう。 医療機関を受診する 胸椎の痛みには重篤な疾患が隠れている可能性があるため、医療機関の受診を推奨します。 脊椎過敏症のように自然回復が期待できる軽度の症状もある一方で、胸椎椎間板ヘルニアのように手術が必要な重篤な病気もあります。 とくに下半身の筋力低下や感覚の異常、歩行困難などの神経症状が現れた場合は、緊急性が高い状態です。 これらの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けてください。 胸椎の痛みに関してよくある質問 胸椎の痛みに関してよくある質問を紹介します。 胸椎ヘルニアの初期症状は? 胸椎ヘルニアは自然に治る? これらの疑問を解消して、ご自身の症状について正しく理解しましょう。 胸椎ヘルニアの初期症状は? 胸椎ヘルニアの初期症状として最も多いのは背中の痛みです。胸椎を押すと痛みが強くなります。 その他の初期症状として、体幹部分のしびれや違和感、軽度の感覚鈍麻などが現れることがあります。 これらの症状が現れた場合は、無理をせず早めに医療機関を受診しましょう。 胸椎ヘルニアは自然に治る? 胸椎ヘルニアが自然に治るかどうかは、症状の程度や範囲によって大きく異なります。 軽度のヘルニアで神経症状が軽微な場合は、安静療法や理学療法により症状の改善が期待できることもあります。 しかし、胸椎ヘルニアは腰椎や頚椎のヘルニアと比較して自然治癒の可能性は低いとされています。 とくに神経症状が現れている場合や、日常生活に支障をきたすほどの症状がある場合は、治療が必要です。 放置すると神経損傷が進行し、回復困難な状態になる可能性があります。 胸椎の痛みを治すには再生医療をご検討ください 胸椎の痛みにはさまざまな原因があり、それぞれに適した治療法があります。 胸椎椎間板ヘルニアや後縦靭帯骨化症などによる神経の圧迫の治療において、従来では手術療法が主流でしたが、近年では再生医療という選択肢もあります。 再生医療は患者さまの幹細胞や血液を活用し、傷ついた神経組織の再生・修復を促進する医療技術です。 手術を伴わない治療のため、体への負担が少なく入院の必要もありません。 当院リペアセルクリニックでは、胸椎の痛みに対する再生医療についてご説明し、患者さま一人ひとりに合わせて治療プランをご提案します。 再生医療に興味をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。 以下のページでは、胸椎椎間板ヘルニアの方が再生医療を受けた症例を紹介しているため、「再生医療を行うとどうなるのか」を確認してみましょう。
2025.09.30 -
- 脊椎
坐骨神経痛になった場合、やってはいけない動作や、生活習慣があるのはご存じでしょうか? ヨガやストレッチは腰痛防止に効果的ですが、自己流では坐骨神経痛を悪化させる恐れがあります。 痛みをやわらげるために湿布を貼っても、逆効果になる場合があるので注意が必要です。 本記事では、坐骨神経痛でやってはいけないことや、症状の改善方法などをわかりやすく解説します。 坐骨神経痛は手術を必要とするケースもあるので、切らずに治したい方は、再生医療も参考にしてみてください。 坐骨神経痛でやってはいけないこと5選 坐骨神経痛でやってはいけないことは、以下の動作や生活習慣です。 腰の痛みや足のしびれには、日常的な動作や姿勢が影響している可能性があります。 ここからは、坐骨神経痛でやってはいけないこと5選をみていきましょう。 重いものを持ち上げる 坐骨神経痛の原因には腰椎椎間板ヘルニアや、腰部脊柱管狭窄症などがあり、以下のような動作が坐骨神経の圧迫につながります。 重いものを持つときは足を肩幅に開き、膝を曲げて腰への負担を軽くしましょう。 お米やペットボトルなど、重量のある買い物はショッピングカートの利用がおすすめです。 同じ姿勢を長時間続ける 同じ姿勢を長く続けると、脊柱起立筋や大腰筋などが緊張し、血行が悪くなります。 血行不良は坐骨神経痛の悪化につながるため、長時間座ったままのデスクワークや、立ち仕事には要注意です。 同じ姿勢が長時間続く場合は、1時間に1回程度立ちあがって歩いたり、腰を伸ばしたりしてみましょう。 立ち仕事は「両脚立ち」で荷重を分散し、適度に休憩を取ると、腰にかかる負担が軽くなります。 患部を冷やす 坐骨神経痛になったときは、患部を冷やし過ぎないように注意しましょう。 腰を冷やすと一時的に痛みはやわらぎますが、冷やし過ぎは筋肉が緊張し、血行も悪くなるため、坐骨神経痛の悪化につながります。 痛みやしびれが続く場合は、蒸しタオルなどで患部を温め、血行を促進させる必要があります。 自己流のストレッチ 自己流のストレッチを行うと、坐骨神経痛の悪化を招く恐れがあります。 たとえば、ストレッチでハムストリングス(太ももの内側の筋肉)を伸ばした場合、坐骨神経が刺激され、痛みが強くなる可能性も。 坐骨神経痛が続く場合は、全身の筋肉を温め、腰にも負担がかからない水中ウォーキングなどがおすすめです。 肥満 坐骨神経痛になった場合は、肥満にも要注意です。 お腹に脂肪が付くと重心が前側になるため、腰椎に大きな負担がかかります。 「洗顔のために腰を曲げたら激痛が走った」など、肥満が原因でぎっくり腰になる可能性も。 肥満は坐骨神経痛を悪化させる恐れがあるので、適度な運動や、バランスの取れた食事を意識しましょう。 坐骨神経痛の病期別の注意点(急性期・回復期・慢性期) 坐骨神経痛には症状に応じた「病期」があり、以下のように分類されます。 病期によって「やってはいけないこと」や、改善に向けた動作があるので、以下を参考に実践してみましょう。 急性期:安静にしすぎない/強い屈曲NG 坐骨神経痛は発症から2週間程度が急性期となり、一般的には痛みの緩和を優先します。 しかし、痛みを避けるために安静にしすぎると、腰まわりの筋力が落ち、筋肉の柔軟性も低下します。 強い屈曲も坐骨神経痛の悪化につながるため、腰を大きくひねったり、必要以上に反らしたりする動作は避けましょう。 ひねる・反るなどの動きを抑えたい場合は、コルセットの使用をおすすめします。 回復期:可動域運動/軽い体幹トレーニング 坐骨神経痛の回復期とは、発症から2週間~3カ月程度の時期です。 痛みやしびれがやわらぐ時期になるため、以下の可動域運動や、軽い体幹トレーニングを実践してみましょう。 可動域運動などの種類 実践方法 腰の可動域運動 【腰回し】 ・腰をゆっくりと左右に回し、可動域を広くする運動 【お尻の筋肉ストレッチ】 ・仰向けに寝て片方の足を抱え、お尻の筋肉を伸ばしながら20秒キープ ・反対側の足も同様に1日2セット 体幹トレーニング 【ヒップリフト】 ・仰向けに寝て両膝を立て、上体が反らない程度に腰を浮かす ・背中から腰の順番に下す動作を10回、1日2セット行う 【インナーマッスルの強化】 ・四つん這いになり、片足のかかとをお尻に向けて上げる ・同時に足と反対側の腕を床と平行に伸ばす ・1セット10回を両方の足で行う 適度な運動は血行を促し、筋力を維持する効果があります。 慢性期:再発予防の運動・環境調整 坐骨神経痛の発症から数週間や数カ月が経過すると、慢性期に入ります。 慢性期は痛みが軽くなる場合もありますが、再発のリスクに備え、運動などの予防策が必要です。 具体的には、10~15分程度のウォーキングや、体幹トレーニングがおすすめです。 ウォーキングの際には歩幅を大きくし、「つま先で蹴って踵で着地」を意識してみましょう。 環境整備も坐骨神経痛を緩和できるので、適度な固さのマットレスで寝たり、カイロで腰を温めたりする方法があります。 坐骨神経痛の受診時期の目安 坐骨神経痛が疑われる場合、以下のタイミングが受診の目安となります。 軽度の坐骨神経痛は自然に治る場合もありますが、重度になると専門的な治療が必要です。 痛みやしびれとともに、頻尿・尿漏れなどの症状があるときは、受診を急いだほうがよいでしょう。 坐骨神経痛の治療方法 坐骨神経痛には以下の治療方法があり、症状に応じて選択します。 治療方法 治療内容 保存療法 ・腰まわりの筋肉を強化して体幹を整えたり、ストレッチで筋肉をほぐしたりする治療方法 ・痛みやしびれを緩和させるため、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)や、神経障害性疼痛治療薬などを投与する場合もある 手術療法 ・神経を圧迫している椎間板の切除や、摘出などを行う治療方法 ・術後は1~2週間程度の入院が必要 再生医療 ・自分の幹細胞や多血小板血漿を活用し、機能が低下した神経などを修復する治療方法 ・通院のみで治療するため、手術や入院は不要 保存療法は手術を行わないため、体への負担が軽い治療方法です。 ただし、薬物の効果は一時的なものであり、神経障害には対応できない可能性があります。 手術療法は痛みの原因を取り除けますが、入院を必要とするため、休みを取れない方には難しい選択肢です。 根本的な治療や、切らない治療方法を選択したい場合は、再生医療で解決できる可能性があります。 具体的な治療方法などを知りたい方は、ぜひリペアセルクリニックにご相談ください。 リペアセルクリニックでは再生医療を用いて、坐骨神経痛の原因となる脊柱管狭窄症や、椎間板ヘルニアの治療に成果を上げています。 カウンセリングには十分な時間を確保しているので、医師に適応可能性を相談してみましょう。 【まとめ】坐骨神経痛は慢性化に注意!根本治療には再生医療も検討を 座骨神経痛は慢性化しやすく、仕事や生活に支障をきたす場合があります。 歩行や立ち上がりが困難になると、常にストレスを抱える状態となるため、早めの治療が必要です。 「自己流で治療したけど治らない」「根本的に治療したい」など、悩みを抱えている方は再生医療も検討してみましょう。 再生医療についてより詳しく知りたい方は、ぜひリペアセルクリニックの無料相談をご活用ください。
2025.09.30






