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    - 変形性膝関節症
- 靭帯損傷
- 半月板損傷
- 膝部、その他疾患
- ひざ関節
 「膝の水を抜いた後に注意すべきことは?」 「水を抜くと癖になるのでは?」 膝に水がたまってしまい、処置を検討している方の中には、上記のような疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。 実際、処置後の過ごし方やケアを誤ると、炎症が再燃したり、稀に感染症を引き起こしたりする可能性もゼロではありません。 本記事では、膝の水を抜いた後に守るべき正しい注意点、考えられるリスクについて詳しく解説します。 膝にたまった水にお悩みの方は、症状改善のためにもぜひ本記事を参考にしてください。 また、膝に水がたまる根本原因を治療したい方は、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、損傷した組織の再生・修復を促す医療技術です。 「繰り返す膝の腫れや痛みを早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。 膝の水を抜いた後の注意点 膝の水を抜いた後は、処置当日の過ごし方と再発防止のための根本治療という2つの側面で注意すべき点があります。 処置後に守るべき主な注意点は、以下のとおりです。 処置直後は患部を安静にする 激しい運動や入浴は避ける 膝に水がたまる原因を治す必要がある 関節穿刺によって膝にたまった水を抜くことはできますが、水がたまる原因が解決したわけではありません。 以下では、それぞれの注意点について詳しく解説します。 処置直後は患部を安静にする 膝の水を抜く処置は、関節に針を刺して行うため、処置直後は注射した膝をできるだけ安静に保つことが優先されます。 処置直後に歩き回ったり、膝に負担をかけたりすると、関節内が刺激され、再び炎症が起きる可能性があります。 また、注射の針穴からの出血や感染のリスクもゼロではありません。 基本的に処置後24〜48時間の安静が推奨されますが、医師の指示に従い、帰宅後は無理をせず安静に過ごしましょう。 激しい運動や入浴は避ける 処置当日は、激しい運動や長時間の入浴(湯船につかること)は控えてください。 ランニングやスポーツ、重いものを持つ作業などは、膝関節に強い負担をかけ、再び炎症が起きる原因となります。 また、湯船につかる入浴は、血行が良くなることで炎症を悪化させたり、注射の針穴から細菌が侵入したりするリスクを高めます。 処置当日はシャワーで軽く済ませるなど、医師の指示に従って生活することが重要です。 膝に水がたまる原因を治す必要がある 膝の水は、抜いたら終わりではなく、「水がたまる根本原因の治療」を受けることが重要です。 膝に水がたまるのは、変形性膝関節症や半月板損傷などによって関節内に炎症が起きている「結果」に過ぎません。 水を抜くのは一時的に症状を和らげる対症療法のため、水がたまる原因が治ったわけではないことを理解しておきましょう。 また、「水を抜くと癖になる」と言われることがありますが、癖になるのではなく、根本原因の炎症が治まっていないために繰り返し水がたまってしまうのです。 ヒアルロン酸注射やリハビリ、生活習慣の見直しなど、医師と相談しながら根本原因の治療に取り組みましょう。 膝の水を抜いた後に考えられるリスク 膝の水を抜く処置(関節穿刺)は、医療機関で一般的に行われる安全性の高い手技ですが、針を刺す以上、リスクが全くゼロというわけではありません。 処置後に考えられる主なリスクとして、以下の点が挙げられます。 感染症のリスク 出血のリスク アレルギー反応のリスク 神経や靭帯損傷のリスク これらのリスクは頻繁に起こるものではありませんが、万が一の事態に備えて理解しておきましょう。 感染症のリスク 処置(関節穿刺)に伴うリスクの中でも、とくに注意すべきなのは細菌による感染症です。 頻度は非常に稀ですが、注射針を刺す際、皮膚の細菌が関節内に入り込むことで「化膿性関節炎」を引き起こす可能性があります。 医療機関では皮膚を厳重に消毒して行いますが、処置後に針穴を不潔にしたり、医師の指示(入浴禁止など)を守らなかったりするとリスクが高まる可能性があります。 処置後に、通常とは異なる激しい痛み、熱感、赤み、または発熱が見られた場合は、早期に医療機関を受診してください。 出血のリスク 膝の水を抜く際に針を刺すため、皮膚の下や関節内部で軽度の出血(内出血)が起こる可能性があります。 通常は数日で自然に吸収されますが、処置後に膝が異常に腫れあがったり、痛みが続いたりする場合は注意が必要です。 とくに、血液をサラサラにする薬(抗凝固薬や抗血小板薬)を服用している方は、出血のリスクが通常より高まります。 抗凝固薬や抗血小板薬を服用中の方は、処置を受ける前に必ず医師に申告してください。 アレルギー反応のリスク 処置に使用する薬剤に対してアレルギー反応が起きる可能性もゼロではありません。 具体的には、皮膚の消毒薬(ヨードなど)や、処置の痛みを和らげるための局所麻酔薬が原因となることがあります。 また、水を抜いた後に関節の炎症を抑えるためにステロイド剤やヒアルロン酸を注入した場合、それらの薬剤が体質に合わないことも考えられます。 過去に薬剤アレルギーの経験がある方は、必ず事前に医師に伝えてください。 神経や靭帯損傷のリスク 関節穿刺の際に、注射針が周囲の神経や血管、靭帯などを傷つけてしまうリスクも考えられます。 これは非常に稀なケースであり、医師は解剖学的な知識に基づいて安全な部位を選んで針を刺します。 しかし、万が一、処置後に膝や足先にしびれが残る、力が入らない、激しい痛みが続くといった異常を感じた場合は、すぐに医師に相談することが重要です。 膝に水がたまる原因として考えられる疾患 膝に水がたまるのは、膝関節の内部で何らかの異常が起き、炎症が発生しているサインです。 水を抜く処置は一時的に症状を楽にしますが、炎症の原因となる疾患を解決しない限り、水は再びたまってしまいます。 膝に水がたまる原因として考えられる疾患や症状について解説します。 変形性膝関節症 半月板や靭帯の損傷 その他に考えられる疾患 以下では、それぞれの疾患や症状について詳しく解説します。 変形性膝関節症 膝に水がたまる原因疾患として主に考えられるのは、変形性膝関節症です。 加齢や体重の増加、筋力の低下、過去の怪我などが要因となり、膝関節のクッションである軟骨がすり減ってしまう疾患です。 軟骨がすり減ると、その破片が関節を包む滑膜を刺激し、炎症を引き起こします。 この炎症反応の結果として、関節液が過剰に分泌され、膝に水がたまって腫れや痛みが生じます。 とくに中高年の方で、明らかな怪我のきっかけがないにもかかわらず膝が腫れる場合、この疾患が強く疑われます。 半月板や靭帯の損傷 スポーツや事故、転倒などによる外傷で半月板や靭帯など膝の組織を痛めることも、水がたまる大きな原因となります。 代表的なものとして、膝のクッションの役割を果たす「半月板」の損傷や、関節を安定させる「靭帯(前十字靭帯など)」の損傷が挙げられます。 これらの組織が損傷すると、関節内部に強い炎症が起こり、関節が不安定になります。 その結果、滑膜が刺激されて急激に関節液が分泌されることで膝に水がたまり、膝が腫れ上がります。 変形性膝関節症とは異なり、若い世代でもスポーツ活動中などに発生することが多いのが特徴です。 その他に考えられる疾患 変形性膝関節症や半月板などの損傷以外にも、さまざまな疾患が膝の炎症と水腫(水がたまること)を引き起こす可能性があります。 代表的なものには、以下のような疾患があります。 疾患名 概要 関節リウマチ 免疫の異常により、自身の関節を攻撃して炎症を起こす自己免疫疾患の一つ 痛風・偽痛風 尿酸やピロリン酸カルシウムといった結晶が関節内にたまり、激しい炎症(発作)を引き起こす 感染症(化膿性関節炎) 細菌が関節内に侵入して炎症を起こすもので、緊急の治療が必要 これらの疾患は原因が全く異なるため、治療法も変わってきます。 水がたまる原因を正確に突き止めるためにも、医療機関による適切な診断が不可欠です。 膝の水を抜いた後の注意点についてよくある質問 膝の水を抜いた後の安静期間や同時に行われることの多いヒアルロン酸注射の効果について、疑問を持つ方は少なくありません。 本章では、膝の水を抜いた後の注意点についてよくある質問を紹介します。 膝の水を抜いた後の安静期間はどのくらい? 膝の水を抜いた後にヒアルロン酸を注射するとどうなる? 以下では、それぞれの質問に対して詳しく回答していきます。 膝の水を抜いた後の安静期間はどのくらい? 膝の水を抜いた後の安静期間は、一般的に処置直後から24〜48時間の安静が推奨されます。 関節穿刺(水を抜く処置)は関節に針を刺すため、処置直後に激しい運動をしたり、湯船につかって体を温めすぎたりすることは避けましょう。 これらは炎症を再燃させたり、針穴から細菌が感染したりするリスクを高める可能性があります。 医師から特別な指示がない限り、処置当日はシャワー程度で済ませ、長距離の歩行やスポーツは控えましょう。 翌日以降の活動については、膝の状態や膝に水がたまる原因によって異なるため、必ず医師の指示に従ってください。 膝の水を抜いた後にヒアルロン酸を注射するとどうなる? ヒアルロン酸を注射することで、関節内の炎症抑制や膝の動きを滑らかにする効果が期待できます。 膝にたまる炎症性の水を抜いた後に、正常な関節液に近い性質を持つヒアルロン酸を注入することは、標準的な治療法の一つです。 ヒアルロン酸には、関節の「潤滑油」としての役割を果たし、動きをスムーズにする効果があります。 関節の潤滑性を高めることで軟骨への負担を和らげ、炎症を抑える働きも期待できます。 膝に水がたまる原因を治療したい方は再生医療をご検討ください 本記事では、膝の水を抜いた後の注意点や、水がたまる原因について解説しました。 重要なのは、水を抜く処置(関節穿刺)は、あくまで腫れや痛みを和らげる一時的な対症療法であるということです。 膝にたまった水を抜いただけでは、水がたまる原因となっている疾患や症状が解決したわけではありません。 そのため、膝に水がたまるのを繰り返さないためには、根本原因の治療が不可欠です。 膝に水がたまる根本原因の治療を目指す場合、「再生医療」をご検討ください。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、損傷した組織の再生・修復を促す医療技術です。 繰り返す膝の腫れや痛みにお悩みで、根本的な治療を検討したい方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。 >当院の再生医療による膝関節の症例はこちら 2025.10.31
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    - 変形性膝関節症
- 靭帯損傷
- 膝の慢性障害
- 半月板損傷
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
 「膝が腫れる原因は何?」 「膝が腫れたらどうすればいい?」 膝の腫れや痛みがあると、歩行や日常生活にも支障が出てしまうため、上記のように原因や対処法について不安になる方も多いでしょう。 結論、膝が腫れる主な原因は、関節内部で起きている「炎症」です。 この炎症によって関節液が過剰に分泌され、いわゆる「水がたまる」状態になることで腫れが発生します。 本記事では、膝が腫れる原因として考えられる疾患や症状、膝の腫れに対する対処法について詳しく解説します。 ご自身の症状と照らし合わせ、適切な対応を知るためにお役立てください。 また、長引く膝の腫れや痛みを今すぐ解消したい方は、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、炎症抑制や損傷した組織の再生・修復を促す医療技術です。 「長引く膝の腫れを早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。 膝が腫れる原因は?考えられる疾患や症状 膝が腫れる原因は、加齢に伴う体の変化から、スポーツや事故による外傷、あるいは膝の疾患まで多岐にわたります。 膝の腫れを引き起こす代表的な疾患や症状は、以下のとおりです。 変形性膝関節症 半月板損傷 関節リウマチ 痛風・偽痛風 打撲などの外傷 感染症(化膿性関節炎) その他に考えられる疾患 多くの場合、膝関節の内部で炎症が起き、関節液が過剰に分泌される「水がたまる」状態になることで腫れが生じます。 放置すると症状が悪化したり、歩行に支障をきたしたりする可能性もあるため、原因を正しく理解することが重要です。 以下では、それぞれの疾患や症状について詳しく解説します。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は、加齢や体重の増加、筋力の低下などが原因で膝の軟骨がすり減り、関節に炎症が起きる疾患です。 とくに中高年の方に多く見られ、膝の腫れや痛みの代表的な原因の一つとして知られています。 【主な症状】 立ち上がりや歩き始めなど、動き出すときの痛み 階段の昇り降りでの痛み 炎症による膝の腫れ など この疾患は進行性のため、放置すると軟骨のすり減りが進み、歩行困難に至るケースもあります。 痛みが続く、腫れが引かない場合は、早めに医療機関を受診し、進行を遅らせる治療を開始することが重要です。 半月板損傷 半月板損傷は、スポーツや事故などで膝に強い衝撃やひねりが加わることで、クッションの役割を果たす半月板が傷ついたり、断裂したりする状態を指します。 若い世代だけでなく、加齢によって半月板がもろくなり、軽い衝撃で損傷することもあります。 【主な症状】 膝の痛みや腫れ 膝が引っかかる感覚 膝を伸ばしきれない 膝が動かなくなるロッキング症状 など 損傷した半月板は適切な治療を受けないと自然治癒が難しく、そのまま放置すると変形性膝関節症を発症するおそれもあります。 膝が動かなくなるロッキング症状や強い痛み、引っかかり感が続く場合は、早期に医療機関で検査を受けましょう。 関節リウマチ 関節リウマチは、免疫システムの異常により、自身の関節を攻撃してしまう自己免疫疾患の一種です。 この疾患は膝だけでなく、手や足の指、手首など、体のさまざまな関節で炎症を引き起こします。 【主な症状】 熱感を伴う膝の腫れ 朝起きたときに関節がこわばる 発熱や倦怠感などの全身症状 関節の変形 など 関節リウマチによる膝の腫れは、熱感を伴うことが多く、朝起きたときに関節がこわばって動かしにくい「朝のこわばり」が特徴的な症状です。 進行すると関節の変形をきたす可能性があり、発熱や倦怠感といった全身症状が現れる場合もあります。 痛風・偽痛風 痛風や偽痛風は、関節内に特定の結晶がたまることで、突然激しい炎症を引き起こす疾患です。 痛風は尿酸の結晶が、偽痛風はピロリン酸カルシウムの結晶が原因となります。 【主な症状】 突然の激しい痛み 赤みと熱感を伴う膝の腫れ 発作時の歩行が困難になるほどの強い痛み など 激痛発作は自然に治まることもありますが、適切な治療を受けないと腎障害などの合併症を引き起こすリスクがあります。 経験したことのない激痛が膝を襲った際は、迷わずに医療機関を受診しましょう。 打撲などの外傷 転倒やスポーツ中の接触プレーなどで膝を強くぶつけることによる打撲などの外傷でも、腫れや痛みが生じます。 打撲の場合、関節内部の組織が損傷し、内出血を起こすことで膝が腫れてきます。 【主な症状】 内出血による膝の腫れ 圧痛(押すと痛む) 強い腫れや痛みが続き、膝が不安定に感じる など 多くは時間とともに回復しますが、強い衝撃を受けた場合は注意が必要です。靭帯損傷や骨折といった、より深刻な怪我を併発している可能性も考えられます。 強い腫れや痛みが続く、膝が不安定に感じるなどの症状があれば、速やかに医療機関を受診しましょう。 感染症(化膿性関節炎) 細菌感染によって化膿性の炎症を起こす「化膿性関節炎」は、緊急の対応が必要な危険な状態です。 傷口から細菌が侵入したり、体の他の部位の感染が血液を介して関節に及んだりすることが原因となります。 【主な症状】 激しい痛みと腫れ、強い熱感 高熱や悪寒などの全身症状 など 膝の激しい痛みと腫れ、熱感に加えて、高熱や悪寒といった全身の症状を伴うことが特徴です。 治療が遅れると短時間で関節が破壊され、重い後遺症が出る危険があります。 膝の腫れだけでなく、激痛と高熱、悪寒が同時にある場合は、すぐに救急外来を受診しましょう。 その他に考えられる疾患 これまでに挙げた疾患以外にも、膝の腫れを引き起こす原因は複数存在します。 膝が腫れたときに考えられるその他の疾患は、以下のとおりです。 オスグッド・シュラッター病:成長期の子供に見られる膝の痛みと腫れ ベーカー嚢腫:膝の裏に液体がたまってこぶができる 離断性骨軟骨炎:関節の軟骨が剥がれ落ちる 上記には疾患ごとにさまざまな原因が考えられ、それぞれ治療法が大きく異なります。 膝の腫れや痛みが続く場合は、自己判断せずに医療機関による正確な診断を受けることが何よりも大切です。 膝が腫れたときに実施すべき対処法 膝が腫れた場合、まずは慌てずに応急処置を行い、できるだけ早く専門医の診断を仰ぐことが重要です。 膝が腫れたときに実施すべき基本的な対処法は、以下の3つです。 安静を保つ 患部周辺をアイシングする 早期に医療機関を受診する 炎症を悪化させないための初期対応が、その後の回復に大きく影響するため、適切な応急処置について理解を深めましょう。 以下では、応急処置の基本である「RICE処置」について詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 安静を保つ 膝に腫れや痛みがある場合、まずは無理に動かさずに安静を保つことが重要です。 痛みや腫れは、膝の内部で炎症が起きているサインです。 無理に動いたり、スポーツを続けたりすると炎症がさらに悪化し、症状が長引く原因となります。 できるだけ膝に体重をかけないようにし、膝を深く曲げる動作や階段の昇り降り、長距離の歩行は避けましょう。 患部周辺をアイシングする 膝が熱っぽく腫れている場合、患部をアイシング(冷却)することで、炎症と痛みを和らげる効果が期待できます。 アイシングは、血管を収縮させて炎症物質の広がりを抑え、腫れや内出血を軽減させるための応急処置です。 氷嚢(アイスバッグ)やビニール袋に入れた氷をタオルで包み、1回15分~20分を目安に患部に当ててください。 ただし、冷やしすぎると凍傷のリスクがあるため、感覚がなくなるまで冷やし続けないよう注意しましょう。 早期に医療機関を受診する 応急処置はあくまで一時的なものであり、重要なのは早期に医療機関を受診することです。 前述のとおり、膝が腫れた場合「外傷」「加齢」「疾患」などさまざまな原因が考えられるため、自己判断は危険です。 とくに激しい痛みや高熱を伴う場合、または転倒などの明らかな原因がないのに腫れている場合は、速やかな受診が求められます。 医療機関による正確な診断を受け、原因に応じた適切な治療を開始しましょう。 膝が腫れる原因についてよくある質問 膝の腫れに関して、多くの方が抱く「水がたまる」こととの関係や、治療期間に関する疑問にお答えします。 膝が腫れるのは水がたまるのが原因? 膝の腫れは何日で治る? 以下では、これらのよくある質問について詳しく解説します。 膝が腫れるのは水がたまるのが原因? 多くの場合、膝が腫れるのは「水がたまる」状態(関節水腫)が直接的な原因です。 ただし、水がたまること自体が問題なのではなく、何らかの異常が膝関節に起きている「結果」として水がたまっています。 膝関節は「関節液」という液体で満たされており、軟骨に栄養を与えたり、関節の動きを滑らかにしたりする役割を担っています。 しかし、変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチなどで関節内に炎症が起きると、関節液が過剰に分泌されてしまいます。 この過剰にたまった関節液が「膝にたまる水」の正体であり、膝の腫れや圧迫感、痛みを引き起こします。 膝の腫れは何日で治る? 膝の腫れが治るまでの期間は、その原因によって大きく異なるため一概には言えません。 例えば、軽い打撲による一時的な炎症であれば、数日間のアイシングや安静で腫れが引くこともあります。 しかし、変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチなどの疾患が原因の場合、疾患の治療を行わなければ、腫れが引かなかったり、一度引いても再発したりすることが多いです。 さらには感染症(化膿性関節炎)が原因の場合は、緊急の治療が必要となります。 腫れが長引く、または悪化する場合は、自己判断せずに必ず医療機関を受診してください。 膝が腫れる「炎症」には再生医療も選択肢の一つ 膝が腫れる原因はさまざまですが、その多くは関節内部で起きている「炎症」が根本的な原因です。 本記事で解説したとおり、変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチ、外傷など、多くの疾患や怪我が膝関節に炎症を引き起こします。 その結果、関節液が過剰に分泌され、「水がたまる」ことで膝が腫れてしまいます。 基本的な治療は安静やアイシング、湿布、ヒアルロン酸注射などですが、これらで改善が見られない持続的な炎症に対しては、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を活用し、炎症そのものを抑え、痛みを軽減させることを目指す治療法です。 「長引く膝の腫れを早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。 >当院の再生医療による膝関節の症例はこちら 2025.10.31
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    - 半月板損傷
- ひざ関節
 「半月板損傷」は、膝関節のクッションの役割を果たす半月板が損傷することで、痛みやひっかかり感を引き起こす疾患です。 日常生活の中でも痛みを感じることもあるため、早く治したいと考える方も多いでしょう。 本記事では、早期回復を目指すために半月板損傷でやってはいけないことや、日常生活での注意点を解説します。 従来の治療法に加えて、近年注目されている再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さま自身の細胞を活用して、損傷を受けた半月板の再生・修復を目指す治療法です。 症例や治療法について詳しくは、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEで紹介しているので、併せてご覧ください。 半月板損傷でやってはいけないこと 半月板損傷を悪化させないためには、日常生活で避けるべき動作があります。 正常な回復を妨げる可能性がある動作は、以下のとおりです。 痛みを我慢して歩行や運動の継続 膝を深く曲げる動作 自己流のストレッチやマッサージ 肥満・急激な体重増加 不適切なサポーターの装着 それぞれ詳しく解説していきます。 痛みを我慢して歩行や運動の継続 半月板損傷による痛みを我慢して歩いたり運動を続けたりするのは、症状を悪化させる可能性があるため避けるべきです。 無理に動くと、損傷した半月板に繰り返し負担がかかり、炎症の悪化や断裂がさらに広がる可能性があります。 とくに、ランニングやジャンプ、急な方向転換が伴うスポーツは膝に大きな衝撃を与えるため、できるだけ控えましょう。 痛いときは無理をせず、安静にすることが早期回復への第一歩です。 膝を深く曲げる動作 膝を深く曲げる動作は、損傷した半月板への圧力を高めるため避けるべきです。 膝を90度以上に曲げると関節内部の圧力が高まり、半月板が骨に強く圧迫されてしまいます。 膝の曲げ伸ばしで引っかかりを感じたり、激痛で膝が動かなくなったりする「ロッキング」という症状を引き起こす原因にもなります。 避けるべき動作 理由 正座・あぐら 膝関節が深く曲がり、半月板を圧迫するため しゃがみ込み 体重が膝にかかった状態で深く曲げるため負担が大きい 和式トイレの使用 膝を深く曲げないと使用できないため 日本の生活習慣には、膝を深く曲げる動きが多くあります。 食事は高めの椅子を使う、就寝時はベッドにするなど、できるだけ洋式の生活スタイルに切り替えて膝への負担を減らしましょう。 自己流のストレッチやマッサージ 膝の痛みを和らげようと、自己流でストレッチやマッサージをするのは危険です。 専門的な知識がないまま行うケアは、かえって症状を悪化させる可能性があります。 痛みを我慢して無理に膝を曲げ伸ばししたり、強くねじったりすると、損傷した半月板にさらにダメージを与えてしまいます。 ストレッチなどのリハビリテーションは、個々の損傷の状態に合わせて専門家の指導のもと行いましょう。 肥満・急激な体重増加 体重の管理は、半月板損傷の回復と悪化予防に不可欠です。 体重が増えると、その分だけ膝関節にかかる物理的な負荷が大きくなり、損傷した半月板への圧迫が増します。 体重が1kg増えるだけで、歩行時の膝への負担は約3kgも増えるといわれます。 膝の痛みで運動量が減り、その結果体重が増える悪循環に陥らないよう、食事内容を見直して体重をコントロールしましょう。 不適切なサポーターの装着 膝サポーターは、正しく選んで使用しないと逆効果になる場合があります。 サポーター装着時の注意点 大きすぎるサイズ:固定力が得られず、膝が不安定になる 小さすぎるサイズ:血行を妨げ、むくみや痛みの原因になる 自分の膝に合わないサポーターの装着は、症状を悪化させる可能性があるため注意しましょう。 また、サポーター装着中も、医師の指導のもとで適切な運動療法を継続することが、筋力維持と回復促進に重要です。 半月板損傷になったら日常生活で注意すべきこと 半月板損傷の回復期には、絶対にやってはいけないこと以外にも、日常生活で注意したい動作があります。 階段の昇り降り 長時間の立ち仕事 過度の飲酒 無意識に行なっている行動が、膝への負担を増やしているかもしれません。 階段の昇り降り 階段の昇り降りは、膝に大きな負担をかけるため注意が必要です。 平地を歩くときよりも負担が大きくなり、階段の昇り降りによって膝に体重の4〜7倍の負荷がかかるといわれています。 特に階段を下りる動作は、着地の衝撃が直接膝に伝わりやすく、痛みや炎症を悪化させる可能性があります。 半月板損傷の治療中は、可能な限りエレベーターやエスカレーターを利用しましょう。 やむを得ず階段を使う場合は、手すりにつかまって体重を分散させたり、一段ずつゆっくり昇り降りしたりすると、膝への負担を軽減できます。 長時間の立ち仕事 長時間の立ち仕事は、膝関節に持続的な圧力をかけるため、症状を悪化させる原因になります。 ただ立っているだけでも、膝には体重による負荷がかかり続けています。 負荷が蓄積すると、膝関節の炎症が起きやすくなり、痛みや腫れが強まる場合があるため、適度な休憩が必要です。 30分に一度は座って休憩する、クッション性の高い靴やインソールを使用する、などの工夫を取り入れましょう。 以下の記事では、半月板損傷手術後に立ち仕事に復帰できるかについて詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 過度の飲酒 半月板損傷の治療中、過度の飲酒は正常な回復過程を妨げる可能性があるため、注意しましょう。 アルコールは、血管拡張作用により炎症の悪化や体重増加につながり、間接的に膝の健康を損なうリスクを高めます。 アルコールが膝に及ぼすリスク 具体的な影響 炎症の悪化 アルコールの代謝物が関節の腫れや痛みを助長する可能性がある 脱水による関節への影響 利尿作用で体内の水分が不足し、関節の潤滑性が低下する恐れがある 体重増加の誘因 カロリーが高いお酒は体重増加を招き、膝への物理的負荷を増やす アルコール摂取は、膝への負担を考えると多くのリスクを伴います。 飲酒は適量に留め、膝の回復を最優先に考えた生活を送ることが重要です。 半月板損傷の痛みを放置するリスク 半月板損傷による膝の痛みを「そのうち治るだろう」と軽く考えて放置してはいけません。 半月板は血流が乏しい組織のため、一度損傷すると自然に治るケースは少ないです。 痛みを我慢していると症状が悪化し、より深刻な膝のトラブルにつながる可能性があります。 放置するリスク 詳細 変形性膝関節症への進行 クッション機能が失われ、関節軟骨がすり減り、骨が変形して激しい痛みを引き起こす 痛みの慢性化 初期は軽かった痛みが長時間続くようになり、日常生活に支障をきたす 関節水腫の頻発 関節内の炎症が続き、膝に水が溜まる状態を繰り返す ロッキングの発生 損傷した半月板が関節に挟まり、膝が動かなくなる症状が起きやすくなる 放置して重症化すると、人工関節置換術などの大掛かりな治療しか選択できなくなる場合もあります。 また、将来的に変形性膝関節症に進行する可能性もあるため、重症化する前に適切な治療を受けることが重要です。 膝の痛みや違和感に気づいたら、自己判断で様子を見るのではなく、早めに医療機関を受診しましょう。 以下の記事では、変形性膝関節症のステージ分類と進行度について詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 半月板損傷の早期回復を目指すには|主な治療法 半月板損傷の治療法は、損傷の程度や場所、年齢、活動量などによって変わります。 保存療法 手術療法 再生医療 それぞれ詳しく解説します。 保存療法 保存療法は、手術をせずに痛みや炎症を抑え、膝の機能回復を目指す治療法です。 以下のような治療内容を組み合わせて行います。 安静 装具療法 リハビリテーション 薬物療法 関節内注射 炎症が落ち着くまでは患部の安静や固定を行い、徐々にリハビリテーションによる膝周辺の筋力・柔軟性向上を目指します。 痛みが強い場合は、消炎鎮痛剤や湿布などで痛みや炎症を抑えます。 また、ヒアルロン酸の関節内注射を行う場合があります。 保存療法は半月板そのものを温存できるものの、半月板損傷を根本的に治す治療ではないため、注意が必要です。 手術療法 保存療法で改善が見られない場合や、断裂が大きくロッキング症状を繰り返す場合には、手術療法が検討されます。 主に関節鏡と呼ばれるカメラを用いて、半月板を縫合したり、切除したりする手術を行います。 手術法 概要 半月板縫合術 ・損傷した部分を特殊な糸で縫い合わせる ・半月板の機能を温存できる ・回復に時間がかかり、リハビリ期間が長い 半月板切除術 ・損傷して機能しなくなった部分を取り除く ・術後の回復が比較的早い ・将来的に変形性膝関節症のリスクが高まる 基本的には半月板を温存できる縫合術が望ましいですが、どちらの手術を選択するかは、損傷している箇所や形状などを考慮して慎重に判断されます。 以下の記事では、半月板損傷の手術をするデメリットについて詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 再生医療 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、炎症抑制や損傷した半月板の再生・修復を促す医療技術です。 患者さま自身の脂肪から採取した細胞を使うため、アレルギーや拒絶反応などの副作用リスクが低い点が特徴です。 手術や入院を必要としない治療法のため、手術を避けたい方や手術を受けられない方に注目されています。 以下の動画では、当院リペアセルクリニックの再生医療を受けた半月板損傷の患者さまの症例を紹介しています。 https://youtu.be/9cTCpmWaqAI?si=8IQmQnYhVKsNFC1K 「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。 半月板損傷でやってはいけないことを守って早期回復を目指そう 痛みを我慢して運動を続けたり、膝を深く曲げたりする動作は、症状を悪化させるため避けるべきです。 【まとめ|半月板損傷でやってはいけないこと】 痛みを我慢して歩行や運動の継続 膝を深く曲げる動作 自己流のストレッチやマッサージ 肥満・急激な体重増加 不適切なサポーターの装着 上記のやってはいけないことをしっかりと守り、ご自身に合った治療法を選択して、一日も早い回復を目指しましょう。 治療法には保存療法や手術療法がありますが、手術をせずに半月板損傷の改善を目指せる「再生医療」も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、炎症抑制や損傷した半月板の再生・修復を促す医療技術です。 「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。 2025.10.31

 
							
 
							 
						 
					
 
              