腹部大動脈瘤術後の脊髄損傷からの回復! 60代男性
公開日:2025.06.19
目次
諦めていた可能性が動き出す – 腹部大動脈瘤術後の脊髄損傷からの回復
「突然の麻痺で生活が一変した…」「リハビリだけでは限界を感じる…」「強いしびれや痙縮に悩まされている…」
こんな厳しい状況に直面している方は、少なくありません。今回は、腹部大動脈瘤手術後に脊髄損傷を負い、車椅子生活を余儀なくされた、60代男性の患者様の治療経過をご紹介します。
治療前の状態
- 両下肢の完全麻痺
- 両膝下の強烈なしびれ
- 両下腿の痙縮(筋肉の不随意収縮)
- 自力排尿不能(定期的な導尿が必要)
- 車椅子生活
3年前の腹部大動脈瘤手術後、突然両下肢の完全麻痺と強いしびれが発生し、車椅子生活を余儀なくされた患者様。手術中に大動脈の血行遮断により、脊髄への血流が途絶えたことで、症状が出現したと考えられます。
患者様は、自力での排尿ができず、定期的な導尿が必要となり、その結果、腎盂腎炎で入院されたこともあったそうです。さらに、両下腿の筋肉が勝手に収縮する痙縮や、両膝下の強烈なしびれにも、常に悩まされていました。
腹部大動脈瘤は、破裂すると命に関わる病気であり、手術は必要不可欠です。しかし、命が救われても、今回のような重篤な合併症が起きた場合、患者様の苦しみは計り知れません。通常の医療では、リハビリや投薬、導尿などの対処療法しかなく、神経機能を回復させる根本的な治療法はありません
リペアセルクリニックの特徴
詳細については、こちらで当院独自の再生医療の特徴を紹介しています。



当院では、高品質な細胞を効果的に損傷部位に届けるため、「脊髄腔内ダイレクト注射」という独自の投与技術があります。直接脊髄腔内に投与するこの方法は、脊髄・神経系の疾患に対しては特に良い効果を示すことがわかっています。
また、当院では厚生労働省への届出・受理を経て、2億個の幹細胞一括投与を提供しています。リペアセルクリニック独自の豊富な治療経験から、この投与量の最適化により治療効果がさらに向上することが示唆されています。
リペアセルクリニックは「脊髄損傷」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。
<治療内容> 脊髄腔内に直接2500万個細胞を計3回、1億個細胞の点滴を計3回投与
この患者様には、脊髄くも膜下腔に2500万個細胞を3回投与、そして、1億個細胞の点滴投与を3回行いました。
治療後の変化
- 両下腿の痙縮や強烈なしびれが10段階中1まで劇的に改善
- 体幹筋力の向上と姿勢の改善
- 右脚筋肉の収縮機能の回復
- 車椅子への移乗がスムーズに
- 排便時の力みの軽減
- 予想外の効果として古いケロイドの平坦化
驚くべきことに、1回目の投与からわずか数日で両下腿の痙縮や強烈なしびれが10段階中1まで劇的に改善しました。
また、体幹に力が入るようになり、姿勢が改善し、以前は全く動かなかった右脚の筋肉にも、はっきりとした収縮が見られるようになりました。その結果、車椅子への移乗がスムーズになり、排便時の力みも軽減。日常生活の質が、大きく向上したことが、診察時の表情からも伺えました。
さらに、予想外の効果として、10年以上前の胸部手術で残っていたケロイドが、平らになるという副次効果も現れました。幹細胞の全身的な抗炎症作用や、組織修復能力が、脊髄だけでなく、皮膚にも良い影響を与えたと考えられます。
再生医療分野で12,000例を超える臨床経験を持つ当院では、このような重度の脊髄損傷に対しても、諦めずに治療に取り組んでいます。もちろん全ての方が完全回復するわけではありませんが、症状が軽く損傷後早期であれば、さらに著しい改善が見られるケースも少なくありません。
腹部大動脈瘤手術後の脊髄損傷という、特殊なケースでしたが、幹細胞治療の可能性を再確認する結果となりました。同様の後遺症でお悩みの方は、諦める前に、一度ご相談ください。新たな一歩を踏み出すお手伝いをさせていただきます。
患者様に投与後の症状の変化を記録していただきました。
<治療費>
幹細胞 硬膜内注射と点滴1億個(1回)
462万円(税込)
<起こりうる副作用>
脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。
症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。
※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。
脊髄損傷の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓
脊椎損傷のお悩みに対する新しい治療法があります。
再生医療医師監修:坂本貞範