What will happen?
肩の腱板損傷・断裂と診断されたら
必ず手術しないといけないの?
腱板の損傷・断裂が起きる原因として、転倒し手をついたり、スポーツで繰り返し肩や腕を使っていたり、また中年以上になって自然と腱自体が弱くなってしまい何かのきっかけで断裂することがあります。
そこで病院やクリニックでMRI検査をしたところ肩腱板損傷と診断されたとしましょう。ほとんどの医師は、放って置くと損傷が拡大するため手術をした方がいいと言われることでしょう。
しかし実際は手術をしないで様子を見ることが多いです。日常生活に支障がなければ手術や入院、その後の数カ月にわたるリハビリ通院はできるだけ避けたいものですし、手術する医師側からしても日常生活に支障が無いのにリスクのある手術はできるだけ避けたいものです。
- 正常な肩関節
- 腱板断裂
では、どうなれば
手術するの?
肩の痛みが強くなって日常生活が困難になったり、腕が上がりにくくなるといよいよ関節鏡などの手術を考えなくてはいけません。私も再生医療という治療法を知るまでは、他の医師と同じくこのような状態になると関節鏡の手術を勧めていました。
しかし、再生医療により手術をしなくてもいいという選択肢が増えたのです。
手術をしない新たな選択肢としての
幹細胞治療
幹細胞によって断裂した部分の腱板を再生させることができるのです。
当院に来られる多くの患者さんは『肩の痛みで近くの病院に行きMRIを撮ったら腱板損傷と診断され、関節鏡の手術をしないといけないと言われたが、どうしても手術したくないのでいろいろ調べていたら再生医療のことを知り来ました』とよく言われます。
この最新治療の再生医療で数多くの方が痛みや症状が改善しているのを経験した今では『ほとんどの肩腱板損傷は、再生医療をすると関節鏡の手術をしなくても良くなる場合が多いですよ』と説明しています。
腱板損傷の手術のリスク
1.術後の再断裂
腱板損傷の手術のほとんどは関節鏡で行われます。多くの場合、腱の断裂は骨の部分の付着部から剥がれるように切れてしまいます。アンカーといわれるスクリューのネジを骨に埋め込み、そのスクリューについている糸で腱を縫合して繋ぎ合わせます。
また、断裂部が大きい時は大腿部の筋膜の一部を採取して足らない所を繋ぎ合わせます。
せっかく手術をして、その後の数ヶ月のリハビリをしたとしても、再断裂を起こすことがあります。柔らかい腱を糸で縫合しても腱は裂けやすいためどうしても100%固定できません。術後の腱板の再断裂の割合は手術方法や断裂部の大きさによって変わります。
2.術後の関節拘縮
関節内にメスを入れることで、傷口が癒着といって組織同士がくっついてしまい術後のリハビリをしても完全に元のように肩関節が動かなくなったり、それによる痛みが生じたりします。
このようになるとマニュプレーションという治療が必要となってきます。この治療は一般的には入院して全身麻酔をして肩関節を他動的に動かして、関節の癒着した組織をはがします。
当院では、このマニュプレーションをエコーを見ながら肩や腕につながっている神経だけを局所麻酔して日帰りで行うことができます。
このマニュプレーションは四十肩や五十肩で関節拘縮を起こした方にも有効な治療法となります。
肩腱板損傷・断裂に対する
当院の再生医療とは
こんな方が再生医療の適応に
関節鏡手術をした後に
痛みが強くなる可能性も
当院で肩腱板損傷の幹細胞治療を受けられた方のほとんどが、手術による成績よりも良い治療経過を獲得されています。
従来の治療では、関節鏡の手術を受けるために入院が必要であり、退院後も数ヶ月のリハビリを受けなければなりません。それでも、手術を受ける前より痛みが強く感じることや、肩の動きが悪くなる症例が多くみられます。
注射だけの幹細胞治療では、身体にメスを入れなくて済むので、治療以前よりも関節の可動域が悪くなることはありません。そして手術では不可能である腱板の再生が可能となります。何よりも日常生活をしながら治療することができるのも大きなメリットです。
手術しなくても
幹細胞治療で腱板の再生が可能
肩や腕が痛くて日常生活が困難になるといよいよ手術を勧められます。腱板損傷の関節鏡の手術となると、入院とその後の数ヶ月のリハビリが必要となります。
しかし、幹細胞治療であれば手術や入院の必要はなく、簡単に注射をするだけで腱板の再生が可能となり関節拘縮の心配は少ないです。また、ご自身の細胞を使用するためアレルギーやその他の副作用も少なく安心して治療が行えます。
そしてもう一つの
再生医療のメリット
たとえ腱板損傷と診断されたとしても、あまり痛みがなく日常生活に支障がなければ手術をせずに放って置く人が多いのが現状です。しかし、腱板損傷した部位は初めは部分断裂であっても、徐々に損傷部位は拡大していきいよいよ完全断裂となります。
そんなときに体の負担のかからない幹細胞治療であれば、注射だけで腱板損傷を治療ができその後の完全断裂のリスクも低くすることができるのです。
- 手術をしないと…
-
徐々に損傷部が拡大し
完全断裂する可能性も
- 幹細胞治療なら…
-
注射だけの負担の無い治療で
完全断裂のリスクも低減
肩の腱板損傷に対する幹細胞治療
身体から幹細胞を取り出し腱板に注入
幹細胞から腱板がつくられる
当院の再生医療の特徴
冷凍保存しないので
幹細胞の高い生存率が実現
CPC(細胞加工室)の比較
-
当院のCPC
-
他院のCPC
国内トップクラスの細胞加工室の高い技術によって冷凍保存しなくてもよくなったんだよ。
だから、多くの生き生きした幹細胞を投与できるんだ。
幹細胞が生き生きしているほうがよく治りそうだね。
解凍マグロよりも、冷凍保存していない生マグロのほうが美味しいのとなんか似ているね!
そうだね、生き生きしたフレッシュな幹細胞が多ければ多いほど治療成績は良いんだよ。
これは、海外の文献でも証明されていること。
そして当院ではその生き生きした幹細胞を、さらに1億個以上にまで増やすことができるんだよ。
独自の細胞培養技術の
もう一つの特長
- 患者自身の細胞と血液から幹細胞を培養するため安心安全
- 添加物や薬品などの不純物を一切含まないため副作用のリスクが少ない
- 採取する脂肪は米粒2~3粒程度なので、身体への負担が少ない
複数回投与の場合のポイント
冷凍作り置き保存の方式より、当院は毎回手間ひまかけて培養しているから、より数も多く、フレッシュな幹細胞が投与できます!
なので高い治療効果が得られます。
腱板とは
肩関節にはインナーマッスルである棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋とアウターマッスルである三角筋が相互作用し関節を動かしています。腕を上げる時には、まず腱板が作用し関節を安定させてその後三角筋の作用により腕が上がります。この腱板が切れることで安定性がなくなり腕が上がらなくなったり痛みが出ます。
原因
外傷 転倒して手をつく 仕事やスポーツで腕を反復してよく使う 老化による摩耗 など
外傷や転倒して手をついた時、仕事やスポーツで腕を反復してよく使う時によく腱板が断裂します。
また高齢になって自然と摩耗して切れることもあります。
症状
- 腕を上げる時の痛み
- 寝ている時の腕の痛み
- 腕が上がらない
- 四十肩や五十肩との合併症状
- 二の腕にかけての痺れや痛み
- 腕にかけての痺れや痛み
腕を上げる時に痛みが出たり、夜間寝ている時に痛むこともあります。また、ドロップアームサイン(Drop arm sign)といって、腕が上がらないという症状も認めることがあります。四十肩や五十肩の方にも腱板損傷の方がよくおられます。また、四十肩や五十肩と間違って診断されることもあります。
二の腕にかけて痺れや痛みを伴うこともあります。
検査
レントゲンでは腱板損傷の部位は写りませんが、腱板が切れる原因となる骨棘を調べることができます。
MRIやエコーで腱板損傷の状態を確認します。
治療
自然治癒しない上、放置すれば
腱板が断裂してしまうんだね。
保存療法
日常生活に支障がなく痛みがなければ、リハビリや筋力トレーニング、薬などで様子を見ることがあります。ただし、損傷部が自然と治るわけではありません。徐々に時間が経つと痛みが出現し腕が上がりにくくなっていくといわれています。
手術方法
腱は一度切れると元には戻らないとされています。腱板と骨のくっついている場所がよく切れます。切れたまま放置すると切れ端が縮こまって筋肉が痩せてしまい、後に手術ができなくなってしまうこともあります。患者さんの年齢や職業や状態に合わせて手術方法を決定します。
関節鏡視下手術
1センチほどの切開を4箇所ほどあけて、カメラや器具を入れて腱板の縫合を行います。
アンカーというネジを骨に埋め込みその頭についている糸で腱板を縫合します。アンカーには金属や樹脂素材のものがあります。
- ①内側列と外側列の2列固定(Dual-row法)
損傷した腱のほとんどは水平断裂しており、この2層をそれぞれ固定することでより強固な縫合ができます。これによって再断裂のリスクが減ります。
- ②ブリッジ固定法
できるだけ、大きな面積で腱板を骨にくっつけるために、アンカーの糸を上からクロスにかけて腱を押さえ込みます。縫い目が少ないのも特徴です。
- ③自家大腿筋膜移植法
いくつかの腱板が切れてさらに大きな断裂の時や、切れ端が中に入り込んで引っ張り出せない場合は大腿部の筋肉をとってきて、埋め合わせる方法で再建します。
当院ではリスクのある手術を避け、幹細胞を腱板の損傷部位に直接投与する最先端の再生医療を用いることで、腱板の再生と症状の改善を目指しています。