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肩の骨が出っ張るのはなぜ?考えられる原因や治療法を解説

肩の骨の出っ張りは、姿勢の崩れや骨格の個人差によるものもあれば、肩鎖関節脱臼や腱板断裂といった関節・腱のトラブルが隠れている場合もあります。
とくに、痛みやしびれ、腕の動かしにくさをともなう出っ張りは自己判断で放置せず、早めに整形外科を受診することが大切です。
本記事では、肩の骨が出っ張って見える主な原因から、対処・治療法まで解説します。
肩の痛みや動かしにくさに対して、安静や薬物療法などの保存療法を続けても改善がみられない場合、再生医療も選択肢の一つになります。
再生医療とは、患者さまご自身の脂肪から採取した幹細胞を損傷部位へ投与し、体が本来もっている組織の修復力を高めることを目指す治療法です。
手術や入院を必要としないため体への負担が少なく、肩の腱板や靱帯の損傷、変形性肩関節症などに対しても、痛みの軽減と機能の改善が期待できます。
再生医療について詳しく知りたい方は、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
肩の骨が出っ張って見える主な原因
肩の骨が出っ張って見える主な原因は、姿勢や筋肉のバランスの崩れと、関節・腱・骨のトラブルによる形の変化の2つに大きく分けられます。
ここでは、肩の骨が出っ張って見えるときに考えられる代表的な7つの原因を、状態の特徴と見た目の変化の両面から解説します。
姿勢や筋肉のバランスによって肩甲骨が目立っている
肩や背中の骨が目立って見える背景として多いのが、姿勢の崩れによる肩甲骨の位置と動きの異常です。
以下のような不良姿勢が続くと、胸側の筋肉が縮んで硬くなり、反対に背中側の筋肉が弱くなっていきます。
- 長時間のデスクワーク
- スマートフォンの操作
- 巻き肩・猫背など
この筋肉バランスの偏りによって肩甲骨が正しい位置に保てなくなり、動きにも異常が生じます。
その結果、肩甲骨の内側の縁が背中から浮き上がる「翼状肩甲(よくじょうけんこう)」と呼ばれる状態になり、肩や背中の骨が突出して見えるようになります。
痛みをともなわないことも多く、見た目の変化だけが先に気になるケースも少なくありません。
肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)
肩関節周囲炎は肩関節を取り巻く腱や靱帯、関節包などに炎症が生じる状態です。
一般的に「四十肩」「五十肩」と呼ばれ、中高年に多くみられます。
肩を動かしたときの痛みや、腕が上がらない・後ろに回せないといった可動域の制限が主な症状です。
骨そのものが変形するわけではありませんが、炎症にともなう筋肉バランスの変化に加え、痛みを避けて肩を動かさない状態が続くことで、肩甲骨の位置や動きに影響が出ます。
その結果、肩甲骨と関節の位置関係が変わり、骨の突出が目立つようになります。
痛みが引いた後も動かしにくさが残ることがあるため、炎症が落ち着いた段階での運動療法が重要になります。
インピンジメント症候群
インピンジメント症候群は、腕を上げる動作を繰り返すことで、肩峰の下にある腱板や滑液包が圧迫・刺激され、痛みや炎症を生じる疾患です。
以下のように、腕を高く上げる動作を繰り返す方に多くみられます。
- 野球
- テニス
- 水泳
- 肩を使う仕事や作業
特徴的な所見の一つに、「ペインフルアークサイン」があります。
腕を横から上げていくと、60〜120度付近で痛みが強くなり、その範囲を超えると痛みが軽くなることがあります。
また、痛みを避けるために肩の動かし方が変わると、肩甲骨の位置や動きにも影響し、肩周囲の筋肉のバランスが崩れることがあります。
その結果、肩の左右差が生じたり、肩甲骨などの骨の輪郭が以前より目立って見えたりするケースも少なくありません。
変形性肩関節症
変形性肩関節症は、肩関節の表面を覆う軟骨がすり減っていく進行性の疾患で、骨の変形が出っ張りとして外見に現れることがあります。
変形性肩関節症の発症には、主に以下の要因が関係します。
- 加齢
- 長年にわたる肩への負担
- 過去の脱臼・骨折などの外傷
- 肩の繰り返し動作
軟骨が減って骨同士が直接こすれ合うようになると、関節周囲の骨に「骨棘(こつきょく)」と呼ばれる骨のトゲが形成されます。
進行すると、この骨棘による骨の変形が出っ張りとして外見からもわかるようになり、動かしたときの痛みや引っかかり感をともないます。
一度すり減った軟骨は自然に元の状態へ戻りにくいため、症状が軽いうちから肩への負担を減らし、適切な治療につなげることが重要です。
腱板断裂
腱板断裂は、肩関節を支えて安定させる4つのインナーマッスル(腱板)が損傷・断裂する障害です。損傷の程度によっては、肩の輪郭の変化として現れることがあります。
加齢による腱の変性を土台に、肩の酷使や、転倒・衝突などの外傷が重なって発症します。
腱板が損傷すると肩関節を支える力学的な安定性が低下し、上腕骨の位置がわずかに変化します。
その結果、関節のバランスが崩れて肩の輪郭が変わり、骨が目立つ状態になります。
腕を上げた位置で保てずに力が抜けて落ちてしまう場合は、腱板断裂が疑われるサインなので注意が必要です。
肩鎖関節脱臼
肩鎖関節脱臼は鎖骨と肩甲骨をつなぐ肩鎖関節周囲の靱帯が損傷し、関節がずれる外傷です。
程度によっては、肩の上部に骨の出っ張りが目立つことがあります。
主な原因は、以下のような肩への強い衝撃です。
- 転倒して肩を直接打ちつける
- ラグビーや柔道などのコンタクトスポーツで衝突する
- 自転車やバイクなどで転倒する
関節のずれが大きい場合、鎖骨の外側の端が上方に突出し、肩の上部が盛り上がったように見えることがあります。
また、突出した部分を上から押すと沈み、手を離すと再び浮き上がる「ピアノキーサイン」がみられることも特徴の一つです。
ケガをした直後から肩の形が変わった、強い痛みや腫れがあるといった場合は、肩鎖関節脱臼の可能性を考え、早めに医療機関を受診することが大切です。
鎖骨遠位端骨折・変形治癒
鎖骨遠位端骨折は鎖骨の外側が折れるケガで、骨のずれや治り方によっては肩の上部に出っ張りが残ることがあります。
主な原因は、以下のような肩への強い衝撃です。
- 転倒して肩を打ちつける
- スポーツ中に人や物と衝突する
- 自転車やバイクなどで転倒する
折れた鎖骨が本来の位置からわずかにずれたままくっついて治る「変形治癒」という状態になると、鎖骨の段差やふくらみがそのまま残ります。
これが肩の上部の骨の出っ張りとして、見た目に現れることになります。
肩の骨が出っ張っているときに確認したい症状
肩の骨の出っ張りで注意したいのは、痛み・腫れ・脱力感・しびれといった症状をともなうケースです。
骨格の個人差や姿勢不良による一時的なものであれば経過観察で問題ない場合もありますが、関節・靱帯・腱板の損傷や、血管・神経への影響が隠れていることもあります。
放置すると痛みや不安定性が慢性化するおそれがあるため、以下のような症状が併せて現れていないか確認してみてください。
| 確認したい症状 | 確認ポイント | 考えられる疾患 |
|---|---|---|
| 外傷の有無と見た目の変化 | ・転倒・衝突・スポーツ時の衝撃の直後に肩の形が変わった ・左右を比べて明らかな非対称が続いている |
・肩鎖関節脱臼 ・鎖骨遠位端骨折 |
| 肩周囲の痛み・腫れ・アザ | ・出っ張りの周辺に痛みが続く ・赤み・腫れ・熱感・青あざが出ている |
・骨折にともなう炎症 ・関節・靱帯の損傷 |
| 腕の動かしにくさ(可動域の制限) | ・腕を真上に上げにくい ・後ろに回しにくい ・動かすと引っかかる感じがある |
・肩関節周囲炎(四十肩・五十肩) ・インピンジメント症候群 |
| 腕や手の脱力感 | ・買い物袋やペットボトルが持ち上がらない ・腕を上げた位置で保てず、ガクッと落ちる |
・腱板断裂(腱板損傷) |
| 手や腕のしびれ・血流の悪さ | ・腕から手指にかけてピリピリしたしびれがある ・冷えや感覚の鈍さがある |
・骨のずれや筋緊張による神経・血管の圧迫 ・頚椎症性神経根症など首の異常 |
| 出っ張りを押すと沈むか | 鎖骨の端を上から押すとピアノの鍵盤のようにコトコト沈み、離すと浮き上がる | ・肩鎖関節脱臼(靱帯の断裂) |
とくに、強い衝撃の後に出っ張りが生じた場合や、押すと沈む感覚がある場合は、靱帯や骨に明らかな損傷が起きている可能性が高い状態です。
また、腫れや熱感がある時期に無理に動かすと、周囲の組織をさらに傷めてしまうおそれがあります。
肩の出っ張りに痛みや腫れ、動かしにくさなどをともなう場合は、自己判断せず医師に相談しましょう。
肩の骨の出っ張りはどう治す?原因に応じた対処・治療法
肩の骨が出っ張って見える場合の治療は、以下のような原因となっている疾患や症状の程度に応じて選択します。
| 治療法 | 主なアプローチ | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 保存療法 | ・三角巾や専用バンドでの固定 ・消炎鎮痛薬(内服・湿布) ・関節内への局所注射 |
炎症を鎮めて痛みを和らげ、傷ついた組織が回復しやすい環境を整える |
| リハビリテーション | ・医師・理学療法士の指導による運動療法 ・胸と背中の筋バランスを整えるストレッチ |
可動域の回復と拘縮の予防、腱板や肩甲骨周囲の筋力強化による再発予防 |
| 手術療法 | ・関節鏡(内視鏡)を用いた修復 ・金属プレートやワイヤーによる固定 ・腱板・靱帯の縫合と再建 |
ずれた骨を本来の位置に戻し、肩本来の機能と安定した輪郭の回復を図る |
| 再生医療 | 自身の脂肪由来幹細胞やPRPを損傷部位へ注射で投与 | 日帰りで体への負担を抑えながら、損傷組織の修復と慢性的な痛みの改善をサポート |
軽度であれば保存療法やリハビリテーションから始めることが一般的ですが、骨折や脱臼、腱板・靱帯の大きな損傷がある場合には、手術が必要になることもあります。
どの治療法が適しているかは原因や損傷の程度によって変わるため、まずは検査を受けて状態を正確に把握することから始めましょう。
肩の骨の出っ張りは注意が必要な場合も!痛みや違和感があれば受診しよう
肩の骨の出っ張りは見た目だけの問題とは限らず、関節や骨のトラブル、神経・血管の圧迫といった重要なサインである場合があります。
肩鎖関節の脱臼や腱板断裂を放置すると、関節の変形や慢性的な痛みが残り、腕が上がらないなどの可動域制限につながるおそれがあるので注意しましょう。
また、脱臼や亜脱臼を自分で引っ張って戻そうとすると、周囲の筋肉や靱帯をさらに傷つけ、脱臼を繰り返す習慣性脱臼を招くおそれがあるため避けてください。
症状や損傷の程度によっては、安静や薬物療法、リハビリなどの保存療法が行われる一方で、肩の痛みや動かしにくさが残る場合には、再生医療も治療の選択肢の一つです。
実際の治療内容については、以下の動画でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
「手術以外の治療法も検討したい」「治療を続けても肩の痛みが残っている」という方は、再生医療が適応となるかも含めて当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。
肩の骨の出っ張りに関するよくある質問と回答
肩の骨の出っ張りに関するよくある質問と回答は、以下のとおりです。
ご自身の状況と照らし合わせながら確認してみてください。
肩の骨の出っ張りが生まれつきあるのは問題ない?
生まれつき出っ張りがある場合は、骨の形や鎖骨の位置といった体格・骨格の個人差によるものが多く、経過観察となるのが一般的です。
痛みや違和感、腕の動かしにくさ(可動域制限)がなく、左右の差もそれほど大きくなければ、特別な治療を必要としないケースがほとんどです。
ただし、転倒やスポーツによる強い衝撃をきっかけに突然目立つようになった場合は注意が必要です。
左右の非対称が明らかに大きい場合も、気づかないうちに骨折や関節の緩み、脱臼などが関係している可能性があります。
その場合は、一度整形外科でレントゲンなどの画像検査を受け、状態を確認しておきましょう。
肩の骨が出っ張っていても痛みがなければ大丈夫?
肩の骨が出っ張っていても、痛みがないからといって放置するのは避けたほうがよいでしょう。
骨の出っ張りは、巻き肩や猫背などの姿勢不良による肩甲骨の位置異常(翼状肩甲)や、過去の骨折がずれたままくっついた変形治癒など、痛みをともなわないケースでも骨格のバランスが崩れているサインである場合があります。
腱板断裂や肩鎖関節のずれ(脱臼・亜脱臼)がある場合、初期段階では痛みが少なくても、放置することで関節の不安定さが定着していきます。
その結果、脱臼を繰り返したり、慢性的な痛みや腕が上がらないといった機能障害に発展したりするリスクがあります。
ケガの後に形が変わった、腕が上がりにくい、力が入らない、押すとコトコト沈むといった兆候が一つでもみられる場合は、痛みがなくても関節や靱帯、腱板を傷めている可能性が高い状態です。
そのままにせず、早めに整形外科を受診して状態を確認してください。
監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設



























