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- 腰椎分離症
陸上選手に多く見られる腰椎分離症は、腰の骨(腰椎)の後方部分である椎弓が、繰り返しの負担によって疲労骨折を起こし、分離してしまう病気です。 これは競技パフォーマンスに大きく影響し、重症化すると長期離脱や選手生命の危機にも繋がりかねません。 しかし、適切な診断と保存療法、さらには体外衝撃波や再生医療といった先進的な治療選択肢もあり、多くの選手が競技復帰を果たしています。 今回は、スポーツ選手に多い腰椎分離症の詳細と治療法について解説していきます。 加えて、腰椎分離症の診断とステージ分類についてもご紹介。 腰椎分離症の診断方法や治療方法を詳細に解説しているので、ぜひ参考にしてください。 また当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、腰椎分離症の再発を予防したい方や重症化している方に向けて、再生医療の症例や治療内容を紹介しています。 手術を回避し、より早く日常生活やスポーツへ復帰したい方はご確認ください。 陸上選手などのスポーツ選手に多い腰椎分離症とは? 腰椎分離症は、スポーツ選手に多いとされる腰の怪我です。 特に、繰り返し腰を反らせる動作が多い陸上選手などに発症しやすい傾向にあります。 これは、腰部の後ろ側に位置する骨に疲労骨折が生じることで起こります。 例えるなら、骨に少しずつひびが入っていくような状態が続きます。 はじめは目に見えないくらいの小さなひびでも、負担がかかり続けることで、そのひびはだんだん深くなっていきます。 このひびが入った状態が疲労骨折です。この時点ではまだ完全に骨は離れていません。 しかし、このひびがずっと残り、ある時にそのひびから骨が完全に割れて、前後の部分が分かれてしまうことがあります。 この骨が完全に分離してしまった状態を腰椎分離症と呼んでいます。 悪化すると分離すべり症に進行する可能性もあるので、早期発見と適切な治療が重要です。 分離すべり症は、疲労骨折などにより腰椎の一部が分離し、その結果、腰椎が前方にずれてしまう状態を指します。 腰椎分離症が陸上競技に与える影響について 腰椎分離症による腰の痛みは、練習や試合でのパフォーマンス低下に直結します。 特に跳躍や投擲など腰を使う種目では、本来の力を発揮できないもどかしさを感じることもあるでしょう。 腰椎分離症は、陸上競技選手にとって大きな試練ですが、競技継続への道を閉ざすものではありません。 早期に適切な治療を開始した多くの選手が、競技へ復帰できています。 大切なのは、痛みを無視せず専門家の指導のもと、体への負担を最小限に抑えつつ、回復と並行してできるトレーニングを見つけることです。 自身の身体と向き合い、再発予防のための体幹強化や柔軟性向上にも取り組むことで、競技者としてのキャリアを継続できる可能性は十分にあります。 腰椎分離症の診断とステージ分類 腰椎分離症の診断は、症状の確認と並行して画像検査が非常に重要です。 また適切な治療を行うためには、分離がどの程度進んでいるのか把握するための「ステージ分類」が不可欠となります。 ここでは、具体的な検査方法やステージ分類について解説していきます。 MRI・X線で分かること 疲労骨折と分離症の違い 分離症のステージ 腰椎分離症にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。 MRI・X線で何がわかること 腰椎分離症のMRI・X線で検査で分かることは、以下の通りです。 診断方法 内容 MRI検査 X線では分かりにくい病変を検出するのに優れている X線検査 疲労骨折が進行し、分離した部分が確認できる場合がある X線検査では、疲労骨折が進行し、実際に骨が分離している状態を確認できます。 特に、斜位像では特徴的な所見が現れることがあります。 一方、MRI検査はX線では捉えにくい初期の疲労骨折や、骨折に伴う骨髄の炎症を検出するのに優れており、早期発見に繋がることも。 腰椎分離症が疑われる症状が現れたら、早めに病院へ相談しましょう。 疲労骨折と分離症の違い 疲労骨折と腰椎分離症の違いは、以下の通りです。 症状 内容 疲労骨折 ・繰り返し加わる小さな力によって骨にひびが入る ・骨が部分的に傷ついている状態 腰椎分離症 ・疲労骨折が進行して骨が完全に分離した状態 疲労骨折は、繰り返し加わる小さな力によって骨にひびが入ったり、部分的に傷ついたりする状態を指します。 一方、腰椎分離症は、腰椎の特定の部位(椎弓)に生じた疲労骨折が進行し、最終的に骨が完全に分離してしまった状態です。 つまり、疲労骨折は分離症の前段階であり、腰椎分離症は疲労骨折が悪化した結果と言えます。 そのため、早い段階で疲労骨折を発見し適切に対処することで、分離症への進行を防止することができます。 分離症のステージ 腰椎分離症のステージ分類は、以下の通りです。 ステージ 特徴 初期 ・疲労骨折が発生したばかりの状態 ・MRIで骨髄の浮腫が確認できる 進行期 ・骨折線が広がり、分離が始まった状態 ・X線やCTで骨折線が確認できる 終末期 ・完全に分離した状態 ・治癒が困難なため、本来関節ではない部分が動くようになる 初期では早期の安静とコルセット固定で骨癒合が期待できますが、進行期では骨折線が広がり、骨癒合の可能性は低下します。 終末期では完全に骨が分離し、基本的に骨癒合は難しくなり、痛みのコントロールが中心となります。 さらに、分離した椎体が前後にずれる分離すべり症になるケースもあるため、早めの治療が重要です。 これらのステージを理解し、適切なタイミングで治療を開始することが回復への鍵となります。 治療法の選択肢 腰椎分離症の治療法の選択肢として、安静とコルセットでの固定や物理療法が挙げられます。 ここからは、以下の項目に分けて腰椎分離症の治療法について解説していきます。 安静・固定とその目安期間 体外衝撃波治療・超音波治療の効果 再生医療について 腰椎分離症の治療法はステージ分類や、一人ひとりの状態によって異なり、適切な治療方法を模索していく必要があります。 腰椎分離症の治療についての詳細が知りたい方は、参考にしてください。 安静・固定とその目安期間 安静とコルセットでの固定での治療方法と目安期間は、以下の通りです。 治療法 治療期間の目安 治療内容 安静治療(保存療法) 3か月~6か月 ・スポーツ活動を一時的に中止する ・日常生活で腰に負荷がかかる動作を避ける コルセットでの固定治療 2か月~6か月 ・硬性コルセットを装着する ・骨の癒合を促進する 安静治療の目安期間は、通常3か月から6か月です。 この期間中は、腰に繰り返し負担がかかるスポーツ活動を一時的に中止することが最も重要になります。 一方でコルセットでの固定治療は、通常2か月から6か月を目安に行われます。 コルセットによって骨折部位が安定することで、骨の自然な癒合が促進されるメリットも。 上記はあくまでも目安で、正確な期間は腰椎分離症のステージや骨癒合の進行状況によって医師の判断が基準となります。 体外衝撃波治療・超音波治療の効果 腰椎分離症における体外衝撃波治療・超音波治療は、以下の効果が期待できます。 治療法 治療内容 期待できる効果 体外衝撃波治療 音速を超える高い圧力波を患部に集中的に照射する ・痛みの早期軽減 ・骨癒合の促進 超音波治療 微弱な超音波を患部に連続的に照射する ・治癒期間の短縮 ・骨癒合の促進 ・疼痛の軽減 体外衝撃波治療では、体外衝撃波治療器を使い、患部の痛みを和らげ、骨の治癒を促進させます。 主に初期〜進行期の腰椎分離症で、他の治療法で痛みが軽減されない場合に選択される治療法です。 一方、超音波治療はLIPUSという機器で、骨の修復や疼痛の軽減を促し、治癒期間の短縮を目指します。 初期〜進行期の腰椎分離症で、骨の治癒が期待される場合に適用される治療法です。 LIPUSの超音波治療では、骨折の治癒期間を約40%短縮する効果も報告されています。 再生医療について 腰椎分離症に対する再生医療は、新たな治療法として注目されています。 再生医療は、自身の体から採取した幹細胞を骨折部に注入することで、骨の再生能力を高め、癒合を促すことを目的としています。 リペアセルクリニックでは、腰椎分離症に対してこの再生医療を治療選択肢の一つとして提供しています。 具体的には、患者さん自身の幹細胞を採取・培養し、患部に直接注射する「脊髄腔内ダイレクト注射療法」など、損傷部位へより多くの幹細胞を届ける独自の技術を用いています。 これにより、従来の保存療法で効果が見られない方や、早期のスポーツ復帰を強く望むアスリートが復帰できる可能性があります。 腰椎分離症でお悩みの方は、メール相談またはオンライン診療にてご相談ください。 腰椎分離症は正しい知識と行動で競技復帰が可能! 腰椎分離症と診断されても、競技復帰を諦める必要はありません。 大切なのは、この疾患について正しい知識を持ち、早期に適切な治療と行動を開始することです。 腰椎分離症の早期治療で復帰の可能性がある MRI検査・X線検査で画像診断を受ける必要がある ステージ分類を理解する必要がある 他の治療で効果を感じられない方は、再生医療を検討してみる もし保存療法や物理療法で効果を感じられないのであれば、再生医療を検討してみてください。 リペアセルクリニックでは、患者様の幹細胞の培養・投与を行うことで腰椎の痛みを軽減する治療を行っています。 実際に行う治療は簡単な注射だけなので、入院不要で日帰りで済ますことも可能です。 腰椎分離症によってスポーツが思うようにできないという方は、当院のメール相談・オンライン診療にてご相談ください。
2019.09.05 -
- 腰
- スポーツ医療
「ジャンプの着地で腰に違和感がある」「ディフェンス姿勢を長く続けると腰が痛くなる」そんな悩みを抱えていませんか? バスケットボールは、腰痛が起こりやすいスポーツの1つです。 バスケ選手の腰痛は、腰を低く保つディフェンス姿勢や、ジャンプ・着地を繰り返すシュート動作など、プレー特有の動きが原因で起こります。 放っておくと症状が悪化し、練習や試合に支障をきたすだけでなく、日常生活にも影響を及ぼすことがあります。 本記事では、バスケで腰痛が起こる原因や治療法について、詳しく解説します。 「プレーを続けたいけど、腰が痛くて思うように動けない」といったときは我慢せず、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。 バスケによる腰痛を改善するための治療法 バスケによる腰痛を改善するためには、以下の3つの治療法があります。 保存療法 手術療法 再生療法 自身に合った治療法で腰痛を改善し、スポーツや日常生活への早期復帰を目指しましょう。 保存療法 バスケによる腰痛を改善する方法に、保存療法があります。 保存療法とは、生活習慣の改善や痛み止めの内服などで、症状の改善を目指す治療法です。 腰痛があるときは、腰への負担を軽減するために、以下のポイントを押さえ安静に過ごすことが大切です。 ストレッチを行う アイシング(患部の冷却)を行う テーピングやサポーターを使用する 症状に合った薬を処方してもらう 保存療法を行っても症状の改善がみられない場合は、医療機関と相談し、ほかの治療法を検討しましょう。 手術療法 痛み止めの内服やブロック注射などの保存療法を行っても症状の改善がみられない場合は、手術療法による治療を行います。 手術療法の適応となる主な疾患は、以下のとおりです。 腰椎分離症 椎間板ヘルニア 変形性腰椎症 手術では、腰痛の原因となっている神経の圧迫を解除し、痛みを取り除きます。 腰痛の根本的な原因を取り除ける治療法ですが、入院やリハビリ期間が必要な点に注意が必要です。 再生療法 バスケによる腰痛は、再生療法による治療法で改善が期待できます。 再生療法とは、患者様自身の幹細胞を利用して損傷した組織の修復を促す治療法で、以下の特徴があります。 筋膜や筋肉の損傷による腰痛の場合は、再生医療で回復を促すことで治療期間を短縮できる可能性があります。 バスケによる腰痛対策に!今すぐできるセルフケアとストレッチ方法も紹介 バスケによる腰痛対策には、以下のセルフケアやストレッチが効果的です。 広背筋のストレッチ 1.四つん這いになり、右手を左手の前につく 2.手を固定したままお尻を後ろへ引く 3.反対側も同様に実施する 大胸筋のストレッチ 1.仰向けで大の字になる 2.肩と左足を固定したまま、右足をクロスする 3.右足側も同様に実施する 腰痛の再発を防ぐためには、ストレッチだけでなく、体幹を鍛えるトレーニングも合わせて行うことが大切です。 バスケットボール特有の動きが腰を痛める理由|プレー中の動きと起こるリスクがある症状も解説 バスケットボールでは、以下の特有の動きが原因で腰を痛める場合があります。 ディフェンス時の前かがみ・中腰姿勢による慢性的な負担 急な方向転換やストップ動作|筋・筋膜性腰痛(ぎっくり腰) ジャンプや腰を反らすプレーの繰り返し|腰椎分離症 ジャンプ動作・何度も繰り返される着地の衝撃|椎間板ヘルニア 繰り返しの負荷で椎間板や骨に変性が起こる|変形性腰椎症 腰痛があるときに無理にプレーを続けると、症状が悪化する恐れがあるため注意が必要です。 ディフェンス時の前かがみ・中腰姿勢による慢性的な負担 バスケのディフェンスでは、前かがみや中腰の姿勢をとるため、腰へ慢性的な負担がかかりやすくなります。 腰を低くする姿勢は、瞬発力が上がるメリットがありますが、腰痛を起こしやすいため注意が必要です。 とくに、高身長の選手は姿勢が崩れやすく、自身では姿勢の悪さに気づかない場合もあります。 慢性的な腰痛があるときは、周りの方にプレーを見てもらい、姿勢を改善していくことが大切です。 急な方向転換やストップ動作|筋・筋膜性腰痛(ぎっくり腰) 急な方向転換やストップ動作は、筋・筋膜性腰痛(ぎっくり腰)を発症しやすいため注意が必要です。 筋・筋膜性腰痛(ぎっくり腰)とは、腰の筋膜や筋肉を損傷した場合に起こる腰痛のことです。 急性に発症した場合は、まずは安静にしてアイシングを行いましょう。 痛みが軽減したらストレッチを行い、筋力や柔軟性の低下を防ぐことが大切です。 ジャンプや腰を反らすプレーの繰り返し|腰椎分離症 バスケットボールでは、ジャンプや腰を反らすプレーを繰り返すため、腰椎分離症の発症リスクが高まります。 腰椎分離症とは、背骨の一部である「腰椎」に圧力が加わることで、ひびや疲労骨折を生じる疾患です。 下半身に痛みやしびれがみられる場合は、腰椎分離症の可能性があるため、医療機関を受診し治療を受けましょう。 腰椎分離症は悪化すると、脊椎すべり症に進行する恐れがあります。 脊椎すべり症では、痛みによって歩行が困難になる症状(間欠性跛行)が生じる場合もあるため注意が必要です。 ジャンプ動作・何度も繰り返される着地の衝撃|椎間板ヘルニア バスケで多いジャンプや何度も繰り返す着地などの動作は、腰への衝撃が大きく椎間板ヘルニアを発症する可能性があります。 椎間板ヘルニアとは、背骨の骨と骨のあいだにある「椎間板」と呼ばれる軟骨が飛び出し、神経を圧迫する疾患です。 日常的に姿勢が良くなかったり、バスケのプレーによって腰を酷使したりした場合に発症します。 椎間板ヘルニアを発症した際は、腰に負担のかかる動作を避け、痛みの軽減を図りましょう。 繰り返しの負荷で椎間板や骨に変性が起こる|変形性腰椎症 バスケのプレーで腰に繰り返し負荷がかかると、椎間板や骨に変性が起こる「変形性腰椎症」の発症リスクが高まります。 変形性腰椎症は、加齢や腰の酷使によって「腰椎」が変形する疾患で、以下の症状がみられます。 動作時の下肢の痛み 下肢のしびれ 腰のだるさ 歩行困難 臀部の痛み 足の冷え 変形性腰椎症を治療せずに放置すると、脊柱管狭窄症に進行する恐れがあるため注意が必要です。 脊柱管狭窄症をはじめとした変形性疾患では、再生医療による治療で、症状の改善が期待できます。 変形性疾患による腰痛でお悩みの方は、当院(リペアセルクリニック)の再生医療をご検討ください。 【まとめ】バスケットボールによる腰痛が続くときは、専門医に相談を バスケットボールが原因の腰痛が続くときは、早めに専門医へ相談しましょう。 腰痛がある場合は、まずはアイシングを行い安静にすることが大切です。 保存療法を行っても痛みが改善しないときは、再生医療や手術療法による治療を検討します。 スポーツ活動や日常生活への早期復帰を目指すには、症状に合わせて治療法を選択することが重要です。 腰痛が治らず治療法にお悩みの場合は、ぜひ一度当院(リペアセルクリニック)へお問い合わせください。
2019.09.03 -
- 幹細胞治療
- 腰
毎日のように練習を行うアスリートの中には、なぜスポーツで腰痛になりやすいのか疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。 アスリートの腰痛は、放置すると選手生命に影響を与える可能性があるため、原因を知り対策することが重要です。 本記事では、アスリート・スポーツ選手に腰痛が多い理由や原因について詳しく解説します。 つらい腰痛にお悩みのアスリート・スポーツ選手の方は、ぜひ最後までご覧いただき、腰痛解消の参考にしてください。 アスリート・スポーツ選手に腰痛が多い理由は? アスリート・スポーツ選手に腰痛が多い理由は、競技による腰への過度な負担が挙げられます。 腰痛につながりやすいスポーツは、以下のとおりです。 野球 ゴルフ バレーボール バスケットボール 体操 フィギュアスケート ハンマー投げ 重量挙げ など 上記以外のスポーツでも、腰に繰り返し負担がかかると筋膜や椎間板、腰椎にストレスが蓄積し、腰痛の原因になることがあります。 どのような競技でも、腰に痛みや違和感を感じた場合は、医療機関の受診を検討しましょう。 アスリート・スポーツ選手が腰を痛める原因 アスリートやスポーツ選手が腰痛を抱える原因は、日々の過酷な練習による疲労の蓄積と身体機能のアンバランスにあります。 腰の痛みを引き起こす代表的な原因として、以下の4つが挙げられます。 オーバーユース(使いすぎ) 腹筋やインナーマッスルの不足 股関節の柔軟性不足 フォーム不良 腰はスポーツのあらゆる動作の中心となるため、少しの負担が大きな痛みに直結しやすい部位です。 それぞれの原因がどのように腰への過度な負担を生み出すのか、具体的なメカニズムを詳しく見ていきましょう。 オーバーユース(使いすぎ) 日々の激しいトレーニングによって筋肉や関節の疲労が完全に抜けない状態が続くと、腰痛を引き起こす大きな原因となります。 特に同じ動作を何度も反復するスポーツでは、腰の特定の部位に負荷が集中してしまいます。 休息不足によって腰回りの筋肉が慢性的に緊張していたり、疲労の蓄積によって筋肉の柔軟性が低下したりすると、腰が本来持っている衝撃吸収力が失われてしまいます。 このような小さなダメージの蓄積を放置すると、筋肉の炎症や疲労骨折などの重症化リスクにつながります。 痛みを我慢して練習を続けると重症化しやすいため、適切な休養とケアを練習メニューに組み込むことが重要です。 腹筋やインナーマッスルの不足 体幹を支える腹筋やインナーマッスルが弱いと、背中や腰の筋肉だけで体を支えることになり、腰痛のリスクが高まります。 スポーツの激しい動きの中で背骨の正しいカーブを保つためには、お腹周りの筋力が欠かせません。 インナーマッスルが不足すると腹圧が低下し、腰の骨である腰椎がグラグラと不安定な状態に陥ります。 その結果、バランスを崩した際に、背中の筋肉を使って無理に補正しようとする力が働き、腰への負担につながります。 体の深部にあるインナーマッスルを鍛えることが、腰痛予防の土台づくりとなるでしょう。 股関節の柔軟性不足 股関節周辺の柔軟性が足りないと、骨盤の動きが制限されてしまい、そのしわ寄せが腰の関節に直接向かってしまいます。 本来であれば股関節が吸収すべき衝撃やねじれの力を、腰が代わりに受け止めることになるためです。 例えば、太ももの裏側の筋肉が硬くなると骨盤が後傾して猫背になりやすく、腰への負担が日常的に増大します。 また、スポーツの動作において股関節が十分に回らない分を、腰を無理にひねることで代償してしまうケースも考えられます。 股関節の可動域を広く保つことは、腰への負担を減らしつつ、スポーツのパフォーマンスを高めるためにも不可欠な要素です。 フォーム不良 競技中の動作フォームが乱れていると、体の一部に無理な力が加わり続け、結果として腰の組織を痛める原因となります。 特に疲労が溜まってくると無意識にフォームが崩れやすくなるため、細心の注意が必要です。 フォーム不良が腰痛を引き起こす代表的なパターンと、その影響は以下のとおりです。 反り腰のままジャンプや投球を行うことによる腰椎への強い圧迫 体幹がブレた状態で無理に力を発揮しようとする非効率な身体操作 一部の筋肉にだけ頼ったアンバランスな動作の反復による疲労集中 常に正しいフォームを意識し、コーチやトレーナーの客観的な視点を取り入れて動作を修正することが痛みの再発を防ぎます。 アスリート・スポーツ選手の腰痛で考えられる疾患・病態 アスリート・スポーツ選手の腰痛で考えられる疾患・病態について解説します。 主な疾患・病態は、以下のとおりです。 筋・筋膜性腰痛症 腰椎分離症 椎間関節性腰痛 腰椎椎間板ヘルニア それぞれの原因や痛みの特徴について詳しく見ていきましょう。 筋・筋膜性腰痛症 筋・筋膜性腰痛症は、腰回りの筋肉や筋膜が損傷して痛みを感じる疾患です。 腰をひねる動作や無理な体勢がきっかけになることが多く、スポーツ全般の動作で発生します。 また、急性の筋・筋膜性腰痛では、筋損傷や腰部捻挫に近い症状もあり、動けない程の強い痛みが特徴です。 慢性化すると筋肉の疲労によって背筋の緊張が高まり、痛みを感じることがあります。 腰椎分離症 腰椎分離症は、腰の使い過ぎによって腰椎と呼ばれる腰の骨に負担がかかり、疲労骨折が生じるスポーツ外傷です。 成長期のスポーツ選手によく見られ、背中を後ろに反らすと腰部の痛みが強くなります。 野球・バレーボール・柔道など、前屈・後屈・旋回を繰り返し腰椎にストレスがかかる機会が多いスポーツで好発します。 また、腰椎分離症の症状が進行すると、腰椎が前後にずれてしまう分離すべり症になる恐れがあります。 分離すべり症は、重篤になると下肢のしびれや痛みが現れる場合もあるため、適切な治療や予防が不可欠です。 椎間関節性腰痛 椎間関節性腰痛とは、背骨をつなぐ椎間関節が損傷することで炎症が起こったり、動きが悪くなったりする病態のことです。 主な症状は、以下のとおりです。 腰を反りながら左右どちらかに捻った際に痛みが生じやすい 背中を反らした際や前かがみになった際に痛む 痛みが原因で腰の可動域が狭くなる 歩行時に痛む 椎間関節性腰痛では、腰を反らす・ひねる動作で痛みが増しやすく、臀部や太ももに関連痛を伴うことがあります。 また、慢性化すると椎間関節の滑膜に異常な血管と神経が増えてしまい、治りにくいことがあります。 早期に競技復帰するためにも、慢性化する前に整形外科を受診して、適切な治療を受けましょう。 腰椎椎間板ヘルニア 腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板と呼ばれる組織の中心部にある髄核(ずいかく)が突出し、神経を圧迫して腰に痛みが生じる疾患です。 椎間板とは、腰の骨の間にある軟骨で、衝撃を和らげるクッションのような役割を果たします。 主な症状は腰や臀部の痛みで、片側の脚の付け根からつま先にかけて痛んだり、しびれたりして力が入りにくくなることもあります。 前かがみになっている際に痛みを感じやすい点が特徴です。 アスリート・スポーツ選手の腰痛の治し方は?主な治療法 アスリート・スポーツ選手の腰痛の治す方法として、以下の3つの治療法について解説します。 物理療法 薬物療法 ストレッチ 以下でそれぞれの治療アプローチについて詳しく見ていきましょう。 物理療法 アスリートの腰痛を治療する方法として、物理療法が挙げられます。 具体的な治療は、以下のとおりです。 寒冷療法:痛みが強い場合や腰痛になりはじめた時期に氷のうや氷を入れたビニール袋で冷やす 温熱療法:症状が落ち着いたらホットパックやマイクロ波などを使用して温める 電気療法:電気の刺激を与えて痛みの感覚を和らげる 物理療法では、腰を冷やして炎症を抑えたり、温めて痛みの緩和を目指します。 とくに寒冷療法は痛み始めた初期、温熱療法は症状が落ち着いた際に行うので、状態に合わせて適切な処置が必要です。 誤った方法では症状が悪化する可能性もあるため、自己判断で行わずに医師の指示に従いましょう。 薬物療法 アスリートの腰痛を治療するには、症状に応じた薬物療法が有効です。 薬物療法に使用する主な薬は、以下のとおりです。 痛み止めの内服薬:ロキソニンやボルタレンなど 湿布:炎症を抑える 筋肉弛緩薬:筋肉の緊張を和らげて痛みを緩和する 神経ブロック療法:痛む部位に局所麻酔薬を注入する 湿布には、炎症を抑える冷湿布と、慢性的な痛みに用いられる温湿布があります。症状によって使い分けましょう。 ストレッチ ストレッチは、硬くなった筋肉の柔軟性を取り戻し、腰への負担を減らして痛みの緩和・再発を防ぐ重要なアプローチです。 急性期の強い痛みが落ち着き、医師の許可が出た段階で、無理のない範囲から少しずつ開始していくのが基本となります。 腰痛改善と再発予防のためにアスリートが重点的に行うべきストレッチは、以下のとおりです。 腰の負担を直接的に軽減するための、股関節周辺や太ももの裏側を伸ばすストレッチ 背骨の自然なカーブを取り戻し、姿勢の悪化を防ぐための背中や胸のストレッチ 血流を促して筋肉の疲労物質を素早く排出するための、運動直後のクールダウン 日々の練習前後に正しいストレッチを習慣化することで、怪我に強いしなやかな肉体を作り上げられるでしょう。 アスリート・スポーツ選手の腰痛改善には「再生医療」もご検討ください アスリート・スポーツ選手は、競技やトレーニングによる腰の使い過ぎによって腰痛が発生しやすい特徴があります。 しかし、「腰痛」と一口に言ってもさまざまな原因が考えられるため、腰の痛み・違和感は、放置せずに医療機関を受診しましょう。 早期に原因を特定し、症状に合わせて適切な治療を受けることが早期改善の第一歩です。 また、腰痛にお悩みのアスリートの方は、自己細胞を用いた「再生医療」も選択肢の一つです。 再生医療とは、患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した組織の再生・修復を促す医療技術のことです。 「つらい腰痛を早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2019.09.01







